中国の新型戦闘機関連2題

 まず中国ではまだ実用化されていないベクトルノズル関連です。

http://military.china.com/important/11132797/20151208/20894066.html


中国のベクトル推力航空エンジン、すでに試験を行う 3Dプリント技術を採用

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「アメリカのプラット&ホイットニーF-119型エンジンの地上試運転」)

中国工程院増選作業事務室12月7日の情報によれば、中国工程院2015年院士増選作業は2回の審査会、各学部の初歩選択、全体院士最終選択などのプロセスを経て、全部で70人の新当選の院士を選挙し誕生させた。

この中で、運ー20、C-919など大型機、殲ー15、殲ー31など新型戦闘機のチタン合金部品製造に参加し、「中国3Dプリントの先導者」との称号を持つ王華明教授が中国工程院情報および電子工程学部の院士に当選した。その他の当選者にはさらに中国月探査総工程師の呉偉仁などがいる。今回新たに当選した70名の院士の中で、機械および輸送工程学部が9人、情報および電子工程学部が8人、化学工業、冶金および材料工程学部が9人、エネルギー源および鉱業工程学部が8人、土木、水利および建築工程学部が8人、環境および軽紡績工程学部が6人、農業学部が9人、医薬衛生学部が7人、工程管理学部が6人である。全部で6つのまだ院士がいなかった二級学科が新たに当選した院士を生み、レーザー増材製造(頑住吉注:「増材」は3Dプリントのように材料を少しずつ積み重ねるようにして製造することらしいです)、ビッグデータおよび次世代インターネットなどの学科方向にいずれも新たに当選した院士がいた。今回の増選の後、中国工程院院士の総数は852人に達し(このうちベテランの院士は322人)、院士の隊伍の学科に関するカバーはさらに全面的に向かい、地域の分布はさらに広範さを加え、このことは院士の群体の作用を発揮するのにさらに有利で、我が国の工程技術の発展と優秀な人材の成長の激励を推し動かすことになる。

王華明、北京航空宇宙大学教授、博士生導師(頑住吉注:肩書きです)、レーザー増材製造領域の専門家。歩み始めが早く、しばしば破格の昇進をし、大量の学術の成就を持つ青年学者で、2006年「全国五一労働褒章」および「国家傑出青年科学基金」獲得者である。北京航空宇宙大学材料科学および工程学院「長江学者特別招聘教授」。現在材料加工工程学科責任教授、材料加工工程および自動化系主任、航空科学・技術国家実験室「航空材料および構造」主席科学者の任にある。

運ー20研究開発の中で、レーザー増材製造技術は7日以内に6種の機体/メインの脚継手大型主承力構造部品の快速製造を完成させ、飛行機の期日通りの初飛行を確保した。(頑住吉注:変換ミスか何かで意味不明になってます)は「コスト低下計画」の主要なルートで、メインの脚の支柱、翼/機体のドッキングフレーム、尾翼取り付け操縦一体継手など8つの大きな種類、28種の大型複雑一体チタン合金重要承力部品は工程検証審査をパスし、かつ続々と計画通り機に装備され応用されている。国産大型機C919も同様に3Dプリントチタン合金部品を運用し、主に飛行機のメイン風防フレーム、主翼や機体の錨接部位である。

この他、彼が主宰して研究する新型特殊塗装層はさらに某航空エンジンベクトルノズル高温高負荷駆動機構に応用され、累計で試運転216時間、顕著な磨耗による損傷はなく、一方伝統的方案では試運転10時間あまりで最大の磨耗による損傷の深度は2mmに達した。

(頑住吉注:2ページ目)F-22は2Dベクトルノズルを使用するが、欠点は角度調整が制限を受け、一部分のエンジンの推力を損失することである

(頑住吉注:3ページ目)F-35のエンジンはステルスノズルを使用するが、ベクトルコントロール能力は持たない


 本来記事の本題は別にあり、付随して中国でベクトルノズルがすでにテストされていることが分かる、というわけですね。中国は3Dプリント技術に関して進んでいると自称しており、確かに3Dプリントで部品が製造できれば短期間での量産がより簡単にもなるでしょう。次は直接的に戦闘機関連です。

http://www.hinews.cn/news/system/2015/12/09/017988836.shtml


中国の殲ー20戦闘機は主に空中に用いる 対空作戦の中ではF-22が優勢を占める

日本の「外交学者」雑誌ウェブサイト12月3日の文章。原題:どの国の第5世代機を買うべきか?

あなたはあなたが買う第5世代機がいつ就役することを希望するか?

文章は、もしあなたが近い時期に戦争を発動するつもり、あるいはあなたが短期間内に侵略者を阻止する必要があるなら、不幸なことにほとんどあらゆる第5世代機プロジェクトは長時間の遅延に遭い、かつコスト超過が深刻である、とする。現在F-22戦闘機という成熟した1機種だけしかなく、F-35はまだ真の戦闘力を持つ方向に向かう過程の中であり、一方殲ー20やロシアのPAK-FAプロジェクトはまだ何年も必要としてやっと就役でき、続いて登場する可能性があるのは中国の殲ー31であるかもしれない。一方インド、日本、韓国といった国のプロジェクトは完全にまだ名目上に留まっているが、楽観的に見積もれば2025年には成果があるだろう。

このため、もしあなたに短期間内に戦争を発動する計画があるなら、F-35戦闘機を考慮してもよい。もし短期間内に作戦計画がないなら、あなたはその他の機種を考慮するいくらかの時間を持つことができる。

あなたは力を尽くして自らの第5世代機を持つだろうか?

文章は、ほとんどあらゆる国が某種の程度上あるいは多くあるいは少なく、第5世代機を持つ可能性を探求している、とする。しかし、見る目のある国は一般に韓国のKF-Xプロジェクトや日本のATD-Xといった種類の投機的プロジェクトを選択することは避けるだろう。

第5世代機のコストはどれだけ重要か?

文章は、現在第5世代機の価格に関する具体的データは決してなく、関連の技術移転やその他の項目の交易の確実な数字もないが、どうであろうと1機のステルス戦闘機の価格は非常に高くなり、初期における購入もその後の維持保護もである、とする。

F-35Aは研究開発のここ10年のコストが1から1.3億アメリカドル近く、ロシアのPAK-FAプロジェクトの価格は予測見積もりしにくいが、やはり1億アメリカドル前後のはずで、中国の殲ー31はやや安いかもしれず、およそ7,500万アメリカドルだろう。だがこうした第5世代機のステルスの特徴や複雑な電子設備を保持するためには、こうした飛行機の寿命の中で大量の資金で維持保護やグレードアップを行う必要がある。

対空を望むのかそれとも対地戦力か?

現在のステルス戦闘機は主に空襲や制空任務に集中している。F-22やPAK-FAは対空作戦専門に重点を置き、一方F-35や殲ー20は空襲専門に重点を置いている。対空作戦の中でF-22は現在見たところより優勢を占めるが、もしロシアの戦闘機の研究開発の一切が順調だったら、PAK-FAはより邪悪な空対空プラットフォームのようで、いかなる敵の機群に対しても惨痛な日を持たせることができる。

F-35は対空作戦を行うことができるが、その多任務のために準備された各種補助設備は決してそれぞれの輸出ユーザーに向けて提供されないかもしれない。殲ー20は主に戦闘爆撃機で、殲ー31はよりF-35に似ている。こうした戦闘機は対空任務ではなくいくつかの対地任務を引き受ける可能性がよりある。(頑住吉注:ここまで引用ということみたいです。)

日本メディアの日韓などの国の第5世代戦闘機に対する評価はやはり比較的適切で、国際政治の考慮を受けて日韓の第5世代戦闘機計画は投機的プロジェクトの可能性が極めて高く、基本的にアメリカのF-35輸出に対応するために設置されたものである。かつてラファール、タイフーンなど優秀な戦闘機を研究開発したヨーロッパ諸国がいずれもF-35の面前で兜を脱いでおり、日韓の戦闘機製造水準は明らかにヨーロッパと顕著な隔たりがあり、さらにはアメリカの圧力に直面し、第5世代機研究開発は言うほど簡単ではない。


 要するに日本や韓国の開発計画は、F-35を安くしないなら自前で行く選択肢もあるよ、というポーズを見せるためのものに過ぎない、ということでしょうが、日本や韓国に本当に開発の実力があるのかはアメリカも見切っているでしょう。仮にステルス戦闘機の定義に合致するものができても仮想敵国の飛行機相手に通用するかは分かりません。しかしまあできる範囲で技術を蓄積していくのは必要なことでは。














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