「東風-21C」で「THAAD」に対抗?

 日本も射程に入っていますが。

http://military.china.com/news/568/20160930/23683233.html


東風-21Cがお目見えしたらしき動画が関心を引く あるいはTHAADと勝負できるか

中央テレビ局は28日初めて東風-21C弾道ミサイルらしき高画質の発射の動画を発表し、これはこのミサイルの裸弾(頑住吉注:筒状のコンテナに入っていない状態、ということですかね)の初公開で、その外形ディテールはこのミサイルのいくつかの特有の技術的特徴をはっきり示している。このミサイルの外形とレイアウトがアメリカの1980年代に一時期名を轟かせた「パーシングII」と非常に似ているため、それは中国版「パーシングII」とも呼ばれている。中国の専門家は、このミサイルは強化された地下指揮所など重要で堅固な目標に対し有効な打撃が実施でき、同時に一定の「THAAD」ミサイル防衛システムに抵抗反撃する能力も具備する、と考える。

中国版「パーシングII」初めて真の姿を現す

中央テレビが発表した動画から見て、東風-21Cらしきものの外形は「パーシングII」に似ており、共通の特徴は比較的太く頑丈な2段固体燃料ロケットエンジンを持ち、再突入弾頭が細長く、かつ空気舵を配備していることである。

専門家は次のように指摘する。上述の外形特徴から分析すると、まずそれは単一弾頭の戦術弾道ミサイルシステムで、その頭部は先鋭で、再突入時の抵抗減少に有利である。一方多弾頭弾道ミサイルの頭部は全て比較的豊満である。当然単一弾頭弾道ミサイルも親子弾戦闘部を採用し、目標上空の一定の高度で散開し、目標に対するカバーを行う可能性があるが、これと多弾頭とは別の概念である。次に、外形から判断してこのミサイルは地面貫通戦闘部を採用している可能性が高い。「東風-21C」弾道ミサイルの弾頭は初期型に比べ顕著に細長いようで、発射筒頭部に止むを得ずコーンを1つ増やして弾頭を収納する結果になっている。一般的に言って、地面貫通弾の弾頭の長さに対する要求は比較的高く、何故ならその最大貫通深度と貫通体の長さは関係しているからである。貫通体が長くなるほど、極限貫通深度が大きくなる。細長い弾頭から判断して、このタイプは地下の堅固な目標の打撃に用いることができる。

専門家は、このミサイルの末端では正確コントロールおよび制御誘導が行える、と考える。ミサイルの再突入弾頭には空気舵が装備されているため、弾頭の飛行路線をコントロールできる。またミサイルの頭部の色はその他の部分の色と異なり、電波透過材料である可能性が高い。このことは、その頭部にあるいはレーダー誘導弾頭が装備されているかもしれないことを表し、実際、地面貫通弾頭は比較的高い制御誘導精度を達成してのみ、やっと有効に急所を突く方式の攻撃が実現できる。1980年代の「パーシングII」は慣性制御誘導とレーダー区域関連マッチング技術を採用し、円確率誤差は30mに到達した。当時ヨーロッパに配備された核弾頭を装備した「パーシングII」ミサイルはソ連の地下指揮センターに直接脅威を与えることができ、このミサイルは某種の程度上中距離ミサイル条約を促進したと言える。中国の現有の電子科学技術水準に頼れば、当時の米軍の「パーシングII」が使用したレーダー区域関連マッチング技術が研究開発でき、GPSあるいは北斗衛星制御誘導技術の採用を加えれば、30mの精度に到達する問題は大きくない。また、発射の動画から見て、このミサイルは筒を出た後ほどなくの上昇過程の中で、弾体上部から大量の運搬ロケットに使用した保温スレートらしきものが落下しており、このためこのミサイルの第1段目が多くの回数作動する液体燃料エンジンを採用している可能性も完全には排除できない。当然もう1つある可能性は、このスレート片はミサイルの制御誘導システムの温度をコントロールするのに用いる、というものである。

技術的難度は「空母キラー」との比較に堪える

「東風-21C」と「空母キラー」と呼ばれる「東風-21D」を相互に比較するとどんな差異があるのか? 両者の発射車の外形の差異は非常に小さく、発射筒頂端の機器箱だけにやや差異がある。両者の最大の差異は制御誘導システムにあるに違いない。「東風-21C」は固定目標の打撃に用い、このため慣性制御誘導プラス末端レーダー制御誘導のみ必要としてもう目標に対する正確打撃が実施できる。だが水上艦艇は移動目標であり、空母の最大航行速度は30ノット前後に到達する。ミサイルの飛行過程の中で、空母はミサイルに搭載した制御誘導システムの探知計測範囲外まで移動する可能性がある。このため、移動目標の打撃には弾頭の飛行過程の中で飛行の軌跡に対し修正を行う必要があり、コントロールおよび全体体系リンクがより複雑である。また、末端コントロールに対する要求もより精密である。

だが、海上目標の海面雑電波は比較的弱く、あまり複雑な末端弾頭誘導技術を必要としない可能性がある。地上目標はレーダー波の強い反射源のため、地上目標の攻撃は、レーダーの弾頭誘導に対する要求が比較的高い。「パーシングII」を例にすると、このミサイルの再突入弾頭は約1.5万mの高度でレーダーを始動し、アンテナは毎秒2周の速度をもって目標区域に向けてスキャンし、目標区域の真実の画像を形成し、デジタル化処理を経た後、参考画像とのマッチング修正を行う。参考画像は通常衛星あるいはその他の偵察手段に頼ってあらかじめ獲得する。一方より新しい技術は合成開口レーダーを採用するため、「東風-21C」は少なくとも末端制御誘導システムの上で、決して「空母キラー」ほど簡単ではない。

(頑住吉注:これより2ページ目)

あるいは「THAAD」と勝負できるか

外界は普遍的に、「東風-21C」系列弾道ミサイルの最大射程は1,500〜2,000kmの間だと考えており、この射程は日韓および第一列島線上に位置する米軍基地をカバーできる。専門家は、今回中央テレビが珍しく「東風-21C」の発射動画を発表したのは、ちょうど韓国が「THAAD」ミサイル防衛システムの最終配備地を宣言する直前であり、あるいは威嚇の含まれた意味があるか、と考える。また日本はこの前の時間的段階に南海を巡航しようと言明し、東海でも悪事を企てており、中国が「東風-21C」を発表したのは一石二鳥だと考える分析もある。

専門家は、「東風-21」といった種の中距離弾道ミサイルのコストは非常に高く、飛行場などの目標の攻撃に用いるのはあまりそろばんに合わないかもしれず、主には依然高価値目標に照準を合わせる、とする。「東風-21C」を利用して「THAAD」のレーダーやミサイル陣地を攻撃するのは、まさに戦時に「THAAD」システムに対応する重要な手段の1つである。

「パーシングII」には一大弱点があり、末端制御誘導精度を向上させるため、および末端機動自体がもたらす抵抗増大のため、その接地速度が非常に大きく低下し、およそマッハ2前後である。現有の技術に照らして見れば、比較的容易に迎撃される。アメリカはかつて「パトリオット-3」を利用して成功裏に「パーシングII」を基礎に改装された標的弾を迎撃した。だがこのことは「東風-21C」がそのように容易に迎撃されることを決して意味していない。これはまさに「東風-21C」が「パーシングII」に比べてより先進的な部分なのである。

「東風-21C」の弾体はより大きく、中国のミサイル技術に照らせば、それに偽目標や電子対抗装備を配備して防御突破確率を上げることが完全にできる。また、国外は普遍的に、中国は弾道-滑空型の極超音速弾頭を研究開発中だと考えている。研究開発の成功後は関連技術を用いて「東風-21C」をグレードアップし、さらに一歩防御突破能力を向上させ、もって「THAAD」の迎撃を失敗させることが完全にできる。


 と言っても互いに実戦に使ったことのないシステムですから実際になにが起きるのか予測するのは難しいでしょうね。
















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