殲ー11Dの実力は?

 それがあればスホーイー35は不要なのでは、という疑問もあるようですが。

http://military.china.com/critical3/27/20150504/19620590.html


新型殲ー11の戦力は激増 中国版スホーイー35はアメリカの戦闘機をてんてこ舞いさせる

ロシアメディアが、中国が間もなくスホーイー35を導入すると報道してから、人々はずっと中国は自身の航空技術がすでにロシアに肉薄している状況下で、何故さらに大金を費やしてこの戦闘機を購入するのか? と推測している。アメリカの隔月刊「国家利益」ウェブサイト2日の報道によれば、中国の沈陽飛行機が研究開発する殲ー11D戦闘機は4月29日に初めて試験飛行した。この飛行機は殲ー11BSのグレードアップ版だが、中国の殲ー16戦闘機の多くの技術が採用されている。殲ー11Dの最も人の注目を引く改良は、それが殲ー16の先進的なアクティブ電子スキャンフェイズドアレイレーダーを採用しているとされることである。また、新たな殲ー11Dは以前のタイプに比べより多くの複合材料を使用しており、より多くの空対空ミサイルが搭載でき、例えば霹靂-10や霹靂-15である。この機にはさらに殲ー15に似た空中給油の設計がある。別の消息筋の人物は、殲ー11Dは2台の国産の渦扇-10Aエンジンによって駆動される、と明らかにする。

現在第3世代半戦闘機方面では、ロシアがスホーイー35を開発し、一方アメリカはF-15SEやF-15Kなどを研究開発済みである。このいくつかの種類の戦闘機の性能は第3世代機と第4世代機の間で、このため米ロが真っ向対決する2つの機種に属し、いずれも一部ステルス性能を持つ第3世代半戦闘機と呼ばれる。だが現在日韓両国は第3世代半戦闘機をも装備している他に、いずれもF-35を購入済みで、事実上すでに中国に対し極めて大きな空中の脅威を構成している。このため、中国も自らが掌握する最新技術を利用し、第3世代機に対し改良を行い、もって国産第3世代半戦闘機を装備するのに便とすることを欲している。かつてある専門家は、中国は「第4世代機技術をもって第3世代機を改良しセミステルス戦闘機となす」の発展模式を採用し、殲ー20や殲ー31戦闘機に応用されるステルス技術を利用することを基礎に、サブシステムから全体まで、第3世代戦闘機に対し部分的技術の最適化を行い、最終的に自らの需要に適する第3世代半戦闘機を発展させることができる、と考えた。

これにより、今試験飛行が成功したばかりの殲ー11D戦闘機が誕生したのである。中国にとって、殲ー11戦闘機の改造は自由自在と言うべきで、殲ー11Aに始まり、B、C(殲ー15)、D型が不断に出現しており、しかも全てに特定の作戦用途がある。殲ー11D戦闘機の画像を視察することにより、この機の今回の改造の重点は依然航空電子システム、特にアクティブフェイズドアレイレーダーと光電子レーダーの組み合わせての使用にあることに気づくことができ、これはこの機の遠距離探知計測能力や識別能力を大幅に向上させ、さらに光電子レーダーの補助を得て、有効に敵サイドのステルス目標を発見できる。戦術性能上、中国最新の航空電子システムとエンジン技術を採用した殲ー11Dの能力はさらに出色で、国外の第3世代半戦闘機と勝負する能力を持っているだろう。

外国メディアの描写によれば、殲ー16の最も重要な改良はアクティブ電子スキャンフェイズドアレイレーダーで、それはスホーイー30や殲轟ー7Aのスリットアンテナレーダーに比べより強大である。アクティブ電子スキャンフェイズドアレイレーダーは殲ー16を、その前身に比べより遠い距離から発進して敵機を迎撃でき、かつ同時に多くの地上目標を攻撃できるようにさせる。このレーダーはさらにデータ自動送信装置により、中国のその他のプラットフォーム(無人機を含む)と連絡し、もってそれらの環境に対する認知を高める。後発者として、アクティブ電子スキャンフェイズドアレイレーダーの採用は殲ー11Dのその前身に比べての能力を非常に大きく増強した。甚だしきに至っては殲ー11Dは中国版スホーイー35かもしれないと考える一部の専門家もいる。スホーイー35はロシアの最も殺傷力を持つ戦闘機で、現在中国は積極的に導入し、もって米韓が調達中のF-35に対応するのに用いようとしている。あるアメリカの軍当局者はかつて、F-15C「イーグル」式およびボーイングF/A-18E/F「スーパーホーネット」戦闘機がもしスホーイー35と勝負したら、「いずれもてんてこ舞いするだろう」とした。現在、アメリカのこの2機種の戦闘機はまた中国の殲ー11Dに遭遇し、これは当然新たなる強敵だろう。何故なら信じられているところによれば中国は機載フェイズドアレイレーダーの上で、ロシアに比べさらに先進的な「西側の血液」を有しているようだからである。

だが現在大衆は皆中国がスホーイー35を導入するとの情報に関心を注ぎ、中国は自身の第3世代半戦闘機が顕著な効果を取得している状況下で、何故さらにスホーイー35というこの同じく第3世代半に属する戦闘機を導入する必要があるのだろうか? と考えている。実際には、仔細に分析すればすぐに気づく。殲ー11Dとスホーイー35にはそれぞれに長所があると言うべきなのである。1つ目として、殲ー11Dが使用する国産の渦扇-10Aエンジンは性能上スホーイー35が使用する117Sエンジンに及ばない。このため機動能力と航続距離の上で、殲ー11Dはスホーイー35に及ばない。2つ目として機載レーダーの上で、殲ー11Dが使用する国産アクティブ電子スキャンフェイズドアレイレーダーは性能上スホーイー35が使用する「雪豹-E」パッシブフェイズドアレイレーダーに比べ先進的だろう。これは殲ー11Dがスホーイー35を超える最も主要な部分である。3つ目として殲ー11Dは国産の複合材料を大量に使用し、その機体がより軽く、弾薬搭載量と搭載燃料がいずれも増加する結果をもたらす。だが機体内部スペースの変化は比較的小さいため、搭載燃料総量の上では依然スホーイー35に及ばない。このため作戦半径はスホーイー35よりやや小さいだろう(頑住吉注:スホーイー35も複合材料を多用しているという記述を読んだ記憶があるんですが、殲ー11Dとどっちが比率が上かは分からないですね)。4つ目として殲ー11Dが装備するのはデジタル式フライバイワイヤシステムで、一方スホーイー35戦闘機が配備するのは4剰余度フライバイワイヤシステムで、両者にはあるいは一定の技術的隔たりが存在するかもしれず、殲ー11Dのデジタル式フライバイワイヤシステムは技術上先んじている。5つ目として厳密に言うと殲ー11は依然スホーイー27の機体を利用して内部航空電子設備のグレードアップを行った機種であり、一方スホーイー35はスホーイー27を基礎に設計し直しを行い、かつ強化拡大された機体を得ており、全く新しい機種とさえ言え、このため殲ー11Dがいかに改良されようとも、スホーイー27のいくつかの宿痾を脱することは難しいのである‥‥このため殲ー11Dは某いくつかの方面である程度の進歩があるが、全体的に見ればスホーイー35に比べまだいささかの隔たりがあり、いくつかの新技術を採用してその原型を基礎に一部の機能を強化したにすぎないのである。

またまさに殲ー11Dが使用できる空対空ミサイルが関心を注ぐに値する。アメリカメディアの分析によれば、この機は霹靂-10と霹靂-15を搭載することができる。この2種のミサイルはいずれも中国最新の第4世代空対空ミサイルであるという可能性がある。前者は近距離赤外線成像制御誘導空対空ミサイルで、ストレーキレイアウトを採用し、軸線を離れて発射する能力が強い、抗妨害能力が高いというメリットを持ち、現在すでに殲ー20や殲ー16戦闘機への集成作業が開始されており、中国空軍の新世紀の主力近距離格闘空対空ミサイルである。後者はアクティブレーダー制御誘導遠距離空対空ミサイルで、そのレーダー誘導弾頭がフェイズドアレイ体制なのか否かに関しては、現在まだ知り得ないが、それが殲ー20や殲ー31の主力搭載ミサイルでもあることから見て、技術上世界の潮流を追いかける勢いを備えているはずである。上述の2種の空対空ミサイルの使用によって、殲ー11Dの性能上のスホーイー35との隔たりを一部補うことができる。何故ならこの2機種のミサイルが使用する某いくつかの技術は、現在見たところロシアはまだ部隊装備する研究開発の程度に到達していないからである。

中国は殲ー11Dの研究開発を自ら行っている状況下で、さらに積極的にスホーイー35購入の交渉を行っている。このことは中国空軍が現在早急に制空能力が強い新型戦闘機を必要としていることを説明している。現在、日本は段階的にそのF-15DJを第3世代半戦闘機にグレードアップしつつあり、韓国はすでにF-15K第3世代半戦闘機を装備している。しかも両国はいずれも第4世代戦闘機F-35を発注済みで、いずれも今後2〜3年内に中国に対し優勢を形成する能力を持つ。一方中国の殲ー20は試験の歩みを加速し、2018年に量産が開始され、2020年までに初歩的な戦闘能力を形成することが有望であるが、この期間において日韓両国の第3世代半戦闘機はいずれも中国に対し一定の脅威を構成する。またF-35はすでに率先してアメリカ空軍で作戦能力を形成しており、あるいは今年からもう東北アジアに来て駐留、訓練を開始することができるかもしれず、一方F-22の日本の基地への定期配備はとっくに習慣を形成している。このため、中国空軍はこのように緊迫した形勢に直面し、第4世代機の研究開発進度を加速することが必須であることを基礎に、さらに何種かの第3世代半戦闘機で応急策とすることが必然の選択なのである。殲ー11D、殲ー10Bというこの2種の制空戦闘機の開発を自ら行うことから、空警ー500型第3世代早期警戒機を装備することまで、さらには大型空中給油機を極力開発する、および殲ー20の試験速度を非常に大きく加速することまで、全てはこの種の緊迫性の存在を説明しているのである!


 中国製エンジンがどのくらいの信頼性、耐久性を有するのか分かりませんが、とりあえず使用に耐えるなら今後殲ー11Dもかなり大量に生産されると思われ、既存のF-15の手直しで対抗できるのか不安があります。F-35もまだあてになるのかどうかいまいち不明ですしね。



















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