中国が依然ロシアから武器を買う理由は

 そりゃ普通に考えれば国産品より優秀だからですけど。

http://military.china.com/jszmt/02/11173748/20160919/23588218.html?noadaptive


中国は何故依然ロシアの武器の購入を必要とするのか? ウィンウィンの局面を構成し得る

中国・ロシアの間のスホーイー35戦闘機販売に関する談判はすでに相当に長い一定の時間行われており、ずっと人々が感心を注ぐホットな話題である。最近メディアは、この24機のスホーイー35に関わる巨額兵器販売プロジェクトは、すでに実際の引き渡し段階に近づいている、と報道した。中国の軍事工業技術が急速に発展し、甚だしきに至っては多くの技術領域でロシアの同業者を超越している今日、何故中国はまだ継続してロシアの武器を購入する必要があるのだろうか?

専門家は2つの主要な原因があると信じている。まず、中国は兵器販売プロジェクトを通じてロシアサイドのカギとなる核心技術を獲得することを希望している。次に、中ロ双方は現在の国際大環境下で相互間の協力関係を増強することを希望している。

規模の上から見て、スホーイー35戦闘機の契約の総額は20億アメリカドルに達し、単価は約8,300万アメリカドルであり、来年中国のユーザーに引き渡される見込みである。ここではこの価格には地上支持設備や予備エンジンが含まれていることを強調する必要がある。この契約の談判はいたずらに長引き、今に至るも依然あらゆるディテールが最終決定されていないが、どの角度から見てもこれは規模が非常に大きい国際兵器販売プロジェクトである。アメリカの有名なランドシンクタンクは、ロシアと中国は需給の上で非常によい対応関係が存在し、ロシアが依然有する相当数のカギとなる重要技術は中国が切迫して必要とするものだ、と指摘する。

同時にランドシンクタンクの専門家は、最近の兵器販売の中にはスホーイー35、S-400地対空ミサイルといった種のロシアの最も先進的な武器が出現しており、これまでは稀に見ることで、このことも中国にロシアと協議を行うことにより興味を持たせている、と強調する。ランドの専門家は次のように考える。ロシアは過去20年内中国に向け最も先進的な本国の兵器製品を販売したがらず、主要な憂慮は中国がその中から最も先進的なロシアサイドの技術を学び、結果としてロシアサイドに依存しない本国の武器システムを開発することである。ロシアサイドのこの態度は、中国にこの何年か購入の活動をスローダウンもさせた。双方が今回達成させた協議は、2010年からすでに正式な談判を開始していたが、ロシアサイドは多くのディテールの上で譲歩したがらず、談判を5年の時間遅延させた。専門家はロシアが現在捜し当てた対策の1つは、契約の総額を上げ、結果的にエンジンなどの核心技術が買い手によって利用される潜在的リスクを打ち消すことだと信じている。同時にロシアは新型エンジンの大修理技術の提供を拒絶し、これを利用して核心技術が中国によって掌握される過程を遅延させるかもしれない。

専門家たちは中国がスホーイー35の購入によって、ロシアの最新の戦闘機エンジン技術を獲得し、同時に空力設計などの方面でスホーイー35の有益な改良の経験を吸収することを非常に希望していると考える。ランドシンクタンクは中国がまだエンジン領域で核心技術を徹底して掌握しておらず、中国自らのエンジン技術を完備させるには少なくともまだまる何年かの時間を必要とする、と考える。同時に解放軍は充分な数の最も先進的な戦闘機を獲得し、焦眉の急に迫った戦闘力欠乏の問題を解決し得ることを非常に希望しており、このため大きな力を入れてスホーイー35購入を支持している。

信じられているところによれば、今回輸出されるスホーイー35は、117Sターボファンエンジンを使用することになる。このエンジンはAL-31Fエンジンを基礎に一部AL-41エンジンの先進技術を採用し、発展してできた改良型動力装置である。このエンジンは空気取り入れ流量が増大し、タービンの排出温度がやや高まり、推力:重量比は7.5に達する。117Sはこれまでのエンジンに比べ、大部分の飛行条件の下での推力がある程度向上しているが、高空高速時の推力は逆にある程度低下している。実際117Sの性能指数は中国の「太行」エンジンに比べて決して良くはないが、「太行」には依然信頼性問題が存在し、このため117Sの導入は有益な補充となる。

遺憾なのは、スホーイー35のその他の方面の技術は中国にとって、すでにあまり多くの参考にできる部分はないことである。例えばレーダーなどカギとなる重要な電子設備、技術水準はすでに中国に立ち後れている。ミサイル武器にも類似の問題が存在する。だがエンジン技術がもたらす可能性のある非常に大きな助けを考慮すれば、一定数のスホーイー35を輸入することには依然非常に価値があることが目立つ。

地対空ミサイルは中国が最新の国外技術の獲得を希望する武器の品種である。中国はロシア同様、地対空ミサイルの作戦価値に対し極めて重視し、S-400地対空ミサイルの導入は、中国にロシアの最も先進的な関連の武器システムを獲得させることになる。指摘しておくことが必須なのは、このミサイルシステムがスホーイー35同様、非常に長い導入に関する談判の過程を経たということで、ロシア方面もずっとこの武器を輸出するか否か躊躇している。S-400には多層、多高度の迎撃能力があり、その配備する重点を置くポイントが必ずしも同じでない多種の対空ミサイルは、目標の飛行特性を根拠に少なくとも2回の迎撃が実施できる火力圏を組成している。特に超低空を飛行する巡航ミサイルの迎撃方面では、このシステムは突出したパフォーマンスを持ち、このことは中国のユーザーに対し非常に吸引力がある。

もう1種の中国が購入の意図を表明している武器装備は、ロシアの最も先進的なディーゼル・電池推進潜水艦で、その最新型は外界の空気に依存せず航行する能力が顕著に向上し、中国が東海、南海方向の遠洋作戦能力を向上させる助けになる。

中ロがいずれも積極的に以上のプロジェクトを推進するもう1つの重要な要素は、国際関係の変化がロシアに中国との協力関係、特に軍事協力関係の増強を要求していることである。ロシアは一度中国との全面協力関係の問題の上で比較的消極的だったが、ここ2年になって、ロシアと西側の大国との関係が極めて悪化し、西側諸国の集団的制裁、資源や製品の価格下落という多重の打撃に遭い、止むを得ずより積極的に両国関係を改善するよう変わった。プーチンはロシアと中国は「天然の盟友」であり、「現在両国関係は何世紀か以来最も良い水準にある」とさえ称し、これはこれまで使用したことのない言い方である。同時に両国指導者は相互に反ファッショ戦争勝利など象徴的な性質の祝典活動に出席し、両国の国際政治上の共通の出発点を際立たせた。

この背景の下、2014年からロシアは急速に中国とより広範な経済協力協定を締結しており、エネルギー源供給など戦略的性質のプロジェクトの上でより高い協力の熱情を見せている。同様に軍事協力方面で、ロシアの新たな姿勢は中国により容易にロシアとの協力実行可能性を深く検討もさせる。もう1つのカギとなる重要な要素はロシアが近年財政収入が急速に減少し、最新武器の販売によって切迫して必要とする資金獲得を助けられることで、世界で中国、インド両国だけにロシアの武器を大量購入する可能性が存在し、このため中国に対し武器輸出の制限を緩めることも必然となったのである。

中国の関連の協力の中での需要の切迫の程度はロシアより低いが、カギとなる重要な時にロシアの軍事工業のために「救命薬」を提供することは、中国の決策に有利である。武器装備技術の優勢が徐々に縮小するにつれ、外国の発注金額は不断に低下し、一方ロシアの経済も完備された工業体系の持続的発展を支え難い。このためロシア軍事工業業界は飯の種に困る可能性に直面し、ひとたび臨界点を超えれば、中国が必要とするロシアの技術能力が完全に消失する局面が出現する可能性があり、このことは中国にとって決して最も良い局面とは言えない。同時にこれはロシアの国際政治、軍事的舞台の上での地位をもさらに一歩弱め、中国が推進する多極化された国際関係の成熟した発展に不利だろう。このため、中国が一定の数の兵器発注を提供することにより、ロシアの核心技術のさらなる一歩の発展を維持するのは、比較的合理的な選択なのである。

注意に値するのは、一部の西側の専門家が、中国の今回の大規模兵器購入プロジェクトは、中国最後の大規模なロシアからの武器装備輸入かもしれないと考えていることである。これには2つの方面の原因が含まれる。一方において中国自身の軍事工業技術の発展がすでにロシアの武器を輸入する需要を日増しに低下させている。もう一方では、両国の軍事協力はさらに一歩高まらない可能性がある。特に中国方面には決してロシアと軍事同盟を結成する需要はなく、ロシアもさらに一歩同盟を結成する計画は決してまだ提出していない。専門家は同時に、長期的に見て中国の軍事費支出には増長の鈍化が出現するだろうし、甚だしきに至っては下方修正の可能性もあり、このため継続してロシアから大量の武器を購入する可能性は比較的低い、と考える。これはインドと鮮明なコントラストを形成する。インドには中国のような強大な軍事工業科研、設計、製造体系がなく、ロシアなどの国から武器を輸入するプロジェクトの総額は不断に増加し、今後20年内、インドは依然不断に大きな額の武器対外購入契約を締結するだろう。

だがどうであろうと、中国市場は依然ロシア軍事工業が非常に突破の取得を渇望する領域である。統計によれば、2015年に中国は24億アメリカドルのロシアの武器装備を輸入し、ほとんどロシアの全部の兵器輸出業務の1/4である。このためロシア軍事工業は、両国の兵器貿易のためには依然一定の発展の空間があると考えている。特に中国の関連の資金割当はおよそ310億アメリカドルで、24億アメリカドルという中ロ兵器貿易額と比べると明らかにまだ成長の可能性がある。


 国産品が劣っているから買わなければいけない気まずさを「困っているロシアを助けてやっている」として緩和しているような気もしますが。本当に大戦略的にロシアを助けることが必要なら技術レベルに差が全くなくなっても買い続けるでしょうけどそういうつもりはないみたいですしね。









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