中国の水中ロボット

 中国が非常に力を入れている無人機の水中版といったところでしょうか。

http://military.china.com/news/568/20140924/18812667.html


中国の水中ロボットの発展は迅速 だが核心的部品は依然外国の制限を受ける

終わったばかりの我が国の第6回北極科学調査の中で、中科院沈陽自動化所が研究開発した「北極arv」水中ロボットが腕前をはっきり見せ、相次いで3回自主的に長期氷站(頑住吉注:氷の中の基地、というような意味のようです)指定海氷区の氷の厚さ、氷の底の形態、海洋環境などのパラメータ測量作業を完成させた。この前、青島羅博飛海洋技術有限会社の飛魚号水中ロボットはさらに水上事故捜索救援を行った。

呼吸する酸素を必要とせず、急速も必要とせず、リアルタイムで水底の情報を伝えてくることができる‥‥これは全て水中ロボットの非常に得難いところである。近年来、水中の捜索救援、海底探査、水上の応急処置などの方面において、水中ロボットはまさにどんどん重要な作用を発揮しつつある。

「中国科学報」記者のインタビューを受けた時、多くのロボット専門家は、現在我が国の水中ロボットの研究開発の進展は非常に大きいが、その産業化の程度は依然不十分で、しかも核心的部品は人の制限を受け、さらには水中ロボットのさらなる一歩の発展の最大の障害となっている、と指摘した。

水中ロボットの応用範囲は広い

先日、長江航行ルート救助サルベージ局の水中検査測定センターが長江の荊江部分で新型水中ロボット設備試験を展開し、水中検査測定の新たな方法のために有益な探索をなした。このことは、将来水中ロボットがより広範に水中のサルベージに応用されるかもしれないことを意味している。

中科院沈陽自動化研究所、自主水中ロボット技術研究室主任の林楊は、一般的に言って、水中ロボットには有線遠隔操作水中ロボット(ROV)と自主水中ロボット(AUV)の2大種類が含まれる、と説明する。

「ROVのメリットは水上の操作人員がリアルタイムに水中環境を観察しかつ遠隔操作でき、機器のスマート度に対する要求が高くないことで、欠点は電気ケーブルによってつながっているのでその活動範囲が限られることである。AUVのメリットは電気ケーブルがつながっていないのでその活動範囲が比較的大きく、母船の制約を受けないことで、不足は機器のスマート度に対する要求が比較的高く、現在簡単な水中探査作業だけに限られることである。」 林楊は、現在ROVとAUVを混合した水中ロボットを開発しており、その活動範囲はROVに比べ非常に大きく増大し、かつ操作者は光ファイバーを通してリアルタイムに観測し、また水中ロボットを操作コントロールすることができ、このため半自主水中ロボットとも呼ばれる、と指摘する。

中科院沈陽自動化研究所海洋技術装備研究室主任の李碩は記者に、今年7月に深海滑空機が南海において区域をカバーする観測の試験的応用を完成させ、これは我が国が自主研究開発した滑空機の初のこの項目の試験的応用の完成である、と教えた。

中科院光電子技術研究所高級工程師の馮常は特殊な環境条件下で機能する水中ロボットを紹介した。現在、同研究所が研究開発した水中ロボットは主に原発の炉を停止しての大修理の期間のカギとなる重要施設の監視測定と維持保護に応用されている。

産業化には依然不足あり

現在国際的に遠隔操作水中ロボット技術および製造産業はすでに成熟しており、いわゆる「ROV工業」を形成している。自主水中ロボットおよび水上ロボットは依然実験室から応用に向かう過渡期にあり、製品はまだ完全に成熟してはいない。軍用を除き、少数の機種だけが商品として販売でき、その応用範囲はまだ開拓が待たれる。一方国内ではROVだろうとAUVだろうと、いずれもまだ産業を形成していない。

「現在国外が持つ水中ロボットの中の主要な類型はいずれも我々の研究所内で研究開発している。その全体的集成レベルは大体において国際レベルに到達あるいは接近しているが、応用というレベルにおいてはまだはっきり不足している。」と林楊は語る。

実は、水中ロボット「産業化」に困らされているのは決して中科院沈陽自動化研究所だけではない。

中科院光電子技術研究所の水中ロボットは主に特殊な領域に応用され、このため生産量が決して大きくない。「我々はユーザーの要求を根拠にしており、水中ロボットを標準化しておらず、一般に全て原発が我々に対し発注して作らせるのだ。原発の必要性に照らして設計を開始し、加工、試験、製品化する研究開発の期間は半年前後である。」 馮常は語る。「国内の水中ロボットの産業化にはいくつかの性質が共通する問題が存在する。何故なら標準化されない発注による製造が多すぎ、関わる専業の面が広く、某いくつかの専業領域は国外との隔たりが比較的大きいからである。」と語る。

核心はいつ中国で作られるのか

水中ロボットは「視力が良い」必要があるだけでなく、高速で進行し、高精度で光学自動位置決定ができ、さらに腐蝕に耐え、動作が敏捷である必要がある。だがこうした条件は、カギとなる重要部品の製造と切り離せない。

李碩は、先進国と比べ、我が国いくつかのカギとなる重要な部品および材料の研究方面にはまだ非常に大きな隔たりがあり、水中ロボットの産業化を実現するには、その重点は市場の開拓と基礎材料、重要部品やユニット、各種高精度探知計測設備およびセンサーの研究開発にある、とする。

林楊は、我が国の全体的技術および研究開発能力はすでに国際先進レベルに到達あるいは接近しているが、いくつかのカギとなる重要部品および某いくつかの材料の研究方面にはまだ非常に大きな隔たりがある、と指摘する。馮常も、材料は特殊ロボットの核心技術の1つであると考える。

林楊は、「その他のロボットに比べ、現在のAUVの情景感知、ナビゲーション位置決定、自主コントロールなどのスマート化水準はまだ相対的に低く、水中探知計測、目標捜索などの簡単で重複した任務にのみ限られている。また、海水という媒質との接触により、低密度、高強度の材料および密封、防腐なども水中ロボットに特有の技術であり、かつ深度と共にその難度もどんどん大きくなっていくのである。」と語る。

「水中ロボットの発展と材料、エネルギー、センサー、コントロール、通信、人工知能などは密接に関係している。」 李碩は、水中ロボットのより深く、より遠く、機能がより強いという目標に向けた発展を実現するには、カギとなる重要技術の研究を先行させることが必須であると考える。(記者 彭科峰 実習生 張雅h)


 中国に不足している多くの技術では日本が先行していると思われますが、中国が大きな力を入れて開発を続けていればいずれは無人機のように大きく引き離されることになるでしょう。




















戻るボタン