ベトナムのフロッグメンが中国の脅威になる?

 フロッグメンで戦局が大きく変わるとは考えにくい気がしますが‥‥

http://military.china.com/important/11132797/20141220/19129059.html


中越が開戦したらフロッグメンは最も対処し難い敵になる 解放軍に二大切り札あり

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「少数のフロッグメンだけに頼ったのでは南海地域の戦力バランスを打破することは全く不可能である。」 なおこの記事の画像のキャプションは全てこれと同じです。)

【グローバル軍事報道】 「グローバル人物雑誌」の報道によれば、今年5月初め以来、ベトナムは持続的に中国の西沙海域における「981」掘削プラットフォームの作業を妨害し、6月13日までにベトナム船舶が我が掘削プラットフォーム付近の船舶に体当たりすること総計1,547回に達する。また、ベトナムはさらにこの海域に向け「フロッグメン」などの水中スパイを派遣し、大量の魚を捕る網、漂流物などの障害物を敷設したり放流したりしている。

ベトナムのフロッグメンは同国特殊部隊のエースである。アメリカの「外交政策」誌は、もし中越に南海での衝突が発生したら、フロッグメンに代表されるベトナム特殊部隊は解放軍が対処し難い相手になる、とさえ称する。

2種の武器はいずれも「切り札」

まさにいわゆる「狼がいれば狩人がいる」で、訓練を受けたフロッグメンは神出鬼没だが、決して対処する方法がないわけではない。

アメリカの軍事専門家の説明によれば、フロッグメンに専門に対応するのに用いる中国南海駐留軍の秘密兵器には2種があるかもしれない。1つは「DP-65式55mm対フロッグメンオートマチックグレネードランチャー」(以下DP-65武器と称する)、もう1つは水中アサルトライフルである。

DP-65武器は主に、臨海戦略戦術施設が敵サイドのフロッグメンが水中で行う破壊を免れるよう監視し保護するのに用いる。その構造は簡単で、配備に便利であり、直接ネジを用いていかなる堅固な台座上にも固定できる。あるいは軍艦の上、岸辺の陣地、海域付近に位置するその他の重要な戦略施設、例えば原発、港、島礁、掘削やぐらなどに装備する。この武器システムの中で、グレネードランチャーは一般に水中音響探知計測基地の指示を受ける射撃指揮装置とコンビネーションして使用され、完全に自動化された武器システムを形成し、水中で活動する目標を自動で探知計測し、自動で脅威の態勢を判断し、自主的に発砲することができ、一切全てに作戦人員の関与を必要としない。このシステムは1,000m以内の海域に対し監視を行うことが保障でき、操縦人員はコンピュータシステムを制御するだけで即OKである。ひとたび目標が出現したら、このシステムは自動的に位置決定を行い、かつ敵サイドの目標を殲滅できる。

DP-65武器の前身は「MRG-1型7本バレル小型対フロッグメングレネード」で、これに完備された探知計測および火力コントロールシステムを追加配備し、グレネードの発射管を増加し、かつそれに自動射撃できるようにさせた(頑住吉注:その結果DP-65ができた、ということらしいです)。この武器システムは自動制御される10本バレルのグレネードランチャー、水中音響探知計測基地、射撃指揮装置という3つの部分からなり、このうち射撃指揮装置は同時に4組のグレネードランチャーの作戦が制御できる。水中音響探知計測基地は実際には1台の小型ソナーで、聴音機は水中に置かれ、自動目標検査測定が提供できる。10本バレルのグレネードランチャーはGR-55M、RGS-55およびRG-55-1という3種のグレネードが発射でき、最大重量は1.1kg、最大使用水深は60m、有効殺傷面積は80平方mである。その作戦様式は水中音響センサーが発見した目標に向け指向性爆撃を実施し、フロッグメンを爆死あるいは失神させるというものである。

(頑住吉注:これより2ページ目)

DP-65武器はロシアから輸入した最も先進的な、フロッグメンに対応する武器で、ロシアの著名な「玄武岩」科研生産連合体によって製造されたものであるとされる。

フロッグメンに対応する水中アサルトライフルは中国国産のQBS-06式小銃である。外形から見てQBS-06は普通の小銃のポケット版のようで、特にバレルはより長くより細い(頑住吉注:この記述は変ですね。 http://www.firearmsworld.net/china/rifle/qbs06/qbs06.htm )。この銃の口径は5.8mmで、特殊な魚刺(頑住吉注:魚の小骨のことですがこれも納得できません)型水中弾薬を使用する。伝統的な弾薬の弾頭を矢のような形式の金属製ダーツに換えたようである(頑住吉注:これなら納得できますわ)。この弾薬の長さは15cm、重量は約28g(伝統的な5.8mm口径弾薬の重量の2倍前後)である。弾頭部分の特殊な設計ゆえに、QBS-06のボアから射出された後、魚刺型弾薬の弾丸の周囲に1つの気泡が形成され、弾頭の最も前端だけが水の抵抗の作用を受け、このため弾丸の弾道は極めて安定し、殺傷正確度が比較的高く、フロッグメンの厚くて重い潜水服、防水マスク、あるいは潜水用酸素ボンベを貫通するのに足りる。QBS-06のマガジンは特殊プラスチックで作られ、1個あたり25発の魚刺型水中弾薬が装填できる。「アジア太平洋安全保障業務」誌の説明によれば、QBS-06は主に解放軍特殊部隊および水中特戦部隊に装備され、浸透攻撃および反浸透安全保障などの任務を執行する。

ロシアのフロッグメンに対する「二層の防御体系

20世紀初めから、元々は潜水スポーツとしてのものだけだったフロッグメンは戦場に出現し始め、まず第一次大戦の中でイタリアのフロッグメンがオーストリア・ハンガリー帝国の最も強大な戦艦「ウニティス」号を爆沈させ、後には第二次大戦中に日本軍が組織した「フロッグメン特攻隊」が磁性爆弾をを携帯してアメリカの軍艦を爆破した(頑住吉注:「伏龍」のことなら実戦投入されておらず磁気を利用した爆弾でもなかったはずですが)。「非対称の敵」に直面して、各国はいずれも積極的に解決の道を探求している。

冷戦の時期、ソ連はフロッグメンの害を大いに受けた。1955年10月29日深夜、ソ連の最も強大な「ノヴォロシスク」号戦闘艦がセバストポリ母港でNATOのフロッグメンによって爆沈させられ、608名の将兵は睡眠中に命を失った(頑住吉注:びっくりして検索しましたが、この艦は元々イタリアの戦艦だったのが戦後賠償としてソ連に引き渡され、後に謎の爆沈を遂げていて、イタリアの潜水員がやったという噂もある、という程度のことのようです)。1956年4月、ソ連指導者フルシチョフが乗った最も先進的な「オルジョニキーゼ」号巡洋艦がイギリスを訪問し、イギリスのMI6に雇われたフロッグメンスパイの陰謀に遭遇し、かわしたもののソ連サイドに冷や汗をかかせた。

まさにこうした教訓は、ソ連が積極的に対フロッグメン戦力を発展させるよう促した。1970〜80年代、ソ連は海軍基地、水上艦艇にDP-65対フロッグメン武器を普及させた他、さらに専門に各艦隊にフロッグメン特戦隊を配備し、かつ最も早く独特の水中銃器を配備した。ロシアの「技術と武器」誌はかつてロシアが今に至るも依然使用しているAPS「水中銃」、軍用水中射撃武器を紹介したことがある。これは銃器ファミリーの中で最も希少な製品でもある。伝統的な水中小銃に比べ、APS小銃の総合性能には非常に大きな向上がある。この銃の口径は5.66mmで、全長は614mm(折りたたみ状態)、重量約3kgで、そのマガジンには1回に26発の弾薬が装填できる。有効射程内においてAPS小銃が発射する矢形弾は敵の耐熱潜水服を貫通できるだけでなく、さらに5mm厚の有機ガラスマスクを貫通し、相手方に致命的打撃を与えることができる。

(頑住吉注:これより3ページ目)

1980年代末、ソ連はついに遠い場合にはDP-65武器システムあり、近い場合には水中銃器を持つフロッグメンありの「二層の防御体系」を形成した。

2010年から、ロシア国営武器輸出社は海外向けにグレードアップ版のDP-65(あだ名は「スカート」)非致命性対フロッグメン武器をセールスしており、その最大の特徴は電子パルスを用いて水中の衝撃波を形成し、フロッグメンの目を回させるが死亡には至らしめないことである。ロシアの軍事専門家ロマノフの説明によれば、「スカート」システムにはDP-65の10本バレルグレネードランチャーはなくなっており、それにもかかわらずいくつもの長さ2.5m、直径60cmに達するコイルが追加され、全システムはやはり水中に装備される。ソナーが保護する施設に目標が接近するのを発見した時、操縦員はコイルによって指向性電子パルスを発射し、その作用範囲は長さ100m、深度40mの水域をカバーできる。衝撃波のエネルギーが非常に大きいため、侵入するフロッグメンは全く耐えることができない(頑住吉注:グレードアップ版のDP-65とされてますけどまるっきり別物としか思えません)。

ロシアの「技術と武器」誌の言によれば、独立国家共同体、東南アジア、中東諸国が「スカート」に対し濃厚な興味を持ち、あるものはすでにこの武器を導入し、港の防衛と対海賊任務に用いている。

「動物兵士」揃って出陣

フロッグメンに対応するため、いくつかの軍事大国はさらに動物を利用している。

ロシアの「絶対秘密」誌の報道によれば、ベトナム戦争の期間の1964年、頻繁にアメリカサイドの艦船を攻撃するベトナムのフロッグメンに対応するため、米軍のある人が妙案を考え出し、6頭の「イルカ兵」を派遣した。これらの訓練を経た「イルカ兵」は360m離れて敵サイドの潜水員を発見し、しかる後にひっそりと目標に接近し、くちばしの上の中空の尖ったパイプをフロッグメンの体内に差し込むことができた。尖ったパイプには高圧の二酸化炭素ボンベがつながり、膨張した気体はフロッグメンの五臓六腑を爆裂させることができた。統計によれば、当時こうした「イルカ兵」は12ヶ月内に全部で50名のベトナムのフロッグメンを海底に葬った。また米軍はベトナム戦争中さらにアシカを使用した。本来性質がおとなしいイルカに比べ、アシカは天性の凶暴残忍さを持ち、狙った獲物は必ず手にするハンターである。イルカとアシカが一連の戦闘に参加した後、ベトナムのフロッグメンを使用しての米軍奇襲の回数はどんどん少なくなり、最終的にはこの戦術を完全に放棄した。

まさに米軍から啓発を受け、ソ連の当時海軍総司令の任にあったゴルシコフはソ連軍事水族館の建立を唱導しまた推進し、かつこれを基礎に1966年に海軍科研試験基地を成立させた。コードネーム「13132-K」の秘密「イルカ部隊」はまさしくこの時に成立したのである。1974年、「ガークリエス」という名のイルカが初の手柄を立て、このイルカは黒海海域の51mの深さの水中でNATOのフロッグメンが埋設したらしい監視センサー1個を発見した。

今年3月、ロシアがクリミア半島を併合した後、「ついでに」そこにある海軍科研試験基地と「イルカ部隊」を接収した。ロシア軍は、そこで生活するイルカが天性の「水中の勇将」であることに気付いた。禁止区域に接近するいかなる武装フロッグメンをも軽々と発見でき、しかもこうしたイルカはさらに射撃による妨害に抗する訓練を受けており、銃撃と爆発音に適応できる。テストによれば、イルカの爆発に抗する能力は人類に比べ5から6倍強いようで、低強度の爆発の中でイルカはちょっと身震いするだけで、傷を受けることはない。さらに重要なのは、イルカが異変に遭遇してもあわてず、継続して自分のことをやることで、これはまさにロシア軍が非常に歓迎する「フロッグメンに対応する特質」なのである。


 途中から中越が衝突したら、というテーマから外れてしまいましたが興味深い内容でした。何故ソ連が西側にはない水中アサルトライフルを開発したのか、逆に西側がその存在を知って長期間経過しているにもかかわらず何故それに対抗し得る銃器を開発する動きがないのかに関するヒントがありそうです。






















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