中国はいかにしてF-35に対抗しようとしているか

 莫大な税金で購入する戦闘機ですから役に立ってもらわないと困りますが。

http://military.china.com/jszmt/02/11173748/20160930/23689722.html


中国はいかにして米日のF-35を打ち負かすか? 数の優勢とずば抜けた空対空ミサイル

第二次世界大戦以後、アメリカはずっと多用途戦闘機領域で世界をリードし、その後にぴったり続いていたのがヨーロッパである。しかしここ何年かの中で、ヨーロッパの戦闘機の発展は失速に陥ったようで、何故なら最新の主要な多用途戦闘機プロジェクトにはほとんどいかなる向上もないからである。だが眼光をアジアに転じれば、人々はが見るのは別の光景である。第5世代、甚だしきに至っては第6世代多用途戦闘機の発展の中心は疑いなくすでに東方に転じており、少なくとも5つのアジアの国が本土の未来多用途戦闘機プロジェクトの発展に関わっている。この領域において明々白々な優秀者は中国である。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「中国の殲ー20戦闘機」)

アジア太平洋地域の天空は第5世代戦闘機が勝負する競技場となる

2011年、アメリカのロッキード・マーティン社のF-22A「ラプターII」戦闘機がたった197機の生産の後にもう生産ラインを暫時停止した。だがこの戦闘機は理論から言えば世界最強の多用途戦闘機である。残るロッキード・マーティン社のF-35A/B/C「ライトニングII」戦闘機のみが将来継続して生産される。

中国は現在アメリカを除く、もう1つの同時に2つの第5世代戦闘機プロジェクトを持つ国である。2種の戦闘機の検証はすでに各種試験飛行段階の中に進入している。現在まだ殲ー20と殲ー31戦闘機の関係は相互に競争するのか、それとも相互補完なのかはっきりしない。だがこの2機種の戦闘機が直面する「アキレス腱」は同様で、それは中国はエンジンの国産化問題の解決が必須であり、さもないと系列化された生産を真に実現し難い、ということに他ならない。

中国の武装力量の増強およびその東海の一部島嶼に対する主権主張は、東京に他人に弱みを見せまいとさせている。2015年1月、日本はその軍事費予算を420億アメリカドルにまで高め、2014年に比べ2%高めた。この中には6機のアメリカのF-35A「ライトニングII」戦闘機を購入する予算が含まれる。この機を購入する目的は、日本の航空自衛隊がF-Xプロジェクトの執行から、航空自衛隊の古いマグダネル社のF-4EJ戦闘機と代替することである。日本は2018年まで全部で28機のF-35A戦闘機を購入するつもりである。少し前に第1機目の日本のF-35戦闘機がアメリカのロッキード・マーティン社の工場で初飛行に成功するのと共に、少なからぬ人は、日本はすでに成功裏に第5世代戦闘機時代に入っただけでなく、しかも中国に非常に大きな脅威をももたらすだろうと考えている。

より長期的な視点で見れば、日本の先進技術検証機-X(ATD-X)「心神」がすでに2014年7月12日に三菱重工グループ名古屋工場で製造が開始された。この機はステルス技術と能力の検証に用い、目標は未来の双発第5世代多用途戦闘機を開発し、もって2030年代に航空自衛隊のF-2A/B戦闘機と代替するのに便とすることである。日本方面はすでにこの機の名を「F-3」と定めている、とされる。

日本と近い韓国はすでにF-35A戦闘機の購入を選択しており、2018年から2021年になれば40機のこの戦闘機の引き渡しがあり、韓国空軍のF-XIIIプロジェクトとして、現有の韓国空軍のF-5E/F戦闘機に代替する。この交易は一部の技術移転、およびKF-Xプロジェクトに対する技術援助を含む可能性があり、後者は本土で研究開発される双発多用途戦闘機で、2025年から韓国空軍が現在装備するF-16C/D戦闘機との代替を開始する計画である。

また、インドは依然自らの第5世代戦闘機の開発を自ら行うのか、それとも継続してロシアと協力するのか、あるいはそれともF-35戦闘機購入の大軍に加入するのか躊躇している。

現有の発展の脈絡に照らして見れば、中国の殲ー20および殲ー31配備後、アジア太平洋地域の天空で最大の(頑住吉注:「敵には」か何か語が抜けているようです)F-35戦闘機が属する。中国の第5世代戦闘機は勝利を取得するチャンスがあるのだろうか? 殲ー20と殲ー31はいかにすればやっとF-35を打ち破れるのだろうか?

中国は数の優勢とずば抜けた空対空ミサイルに頼ることができる

アメリカのF-35戦闘機はここ何十年で論争が最も激烈な武器プラットフォームの1つに属し、最も論争を持つ武器の1つでもある。全プロジェクトに合わせて1兆アメリカドルが投入され、まるでSF小説の中にこそあるような転覆性の技術革新が盛り込まれている。だが、F-35が工場を出て現役に投入された後、いかにして作戦条件下で異なる戦闘機と対抗するのだろうか? いかにして中国の新型ステルス戦闘機と対抗するのだろうか? いかにして中国がまもなく持つ第4世代半戦闘機スホーイー35に対抗するのだろうか?

(頑住吉注:これより2ページ目)

アメリカの「国家利益」誌安全保障業務担当編集者のデイブ マジュンダは次のように考える。中国の沈陽飛行機の殲ー31戦闘機のディテールはこの戦闘機は外形がF-35戦闘機に酷似しているだけでなく、しかもさらにそれに匹敵する空力性能を持つことを示している。だが、中国がレーダー、エンジンなどサブシステムを研究開発するのに一体どれだけ長い時間を必要とするかこそが真の問題の在処である。また、中国工業に多大な程度上こうした全く異なる技術を1つの作戦機に集成できるのかには依然疑いが存在する。

だが、空戦が飛行機の1対1のPKであったためしはない。F-35との対戦で、中国が米軍に対し充分な傷害をもたらし、この戦争ができないようにしさえすれば即可である。このような1つの想定ができる。空中の優勢を持つF-22戦闘機と中国の殲ー11を比べると、キルレートは30:1である。だが米軍には120機しか作戦任務執行に用いることのできるF-22はない。F-22と中国の殲ー31および殲ー20を比較すると、キルレートは3:1しかないかもしれない。このことは深刻に米軍の力量を消耗させる。あるアメリカ空軍の高級当局者は、「殲ー20および殲ー31に遭遇した時、もし3:1のキルレートの優勢を持っていても、代価は非常に大きい」と明らかにした。

アメリカ人の見たところ、航空電子設備は殲ー31の弱点かもしれない。例えば飛行機のレーダー、赤外線捜索、データリンク、特にセンサーの融合である。中国工業がスムーズに殲ー31を製造できるか否かに関しても疑問が存在する。ステルス戦闘機の製造公差の要求は非常に厳格で、F-22の公差の基準は1万分の1インチに達し、F-35の公差の要求はより厳格である。アメリカの一部の専門家は、中国がこの種の公差の製造能力を持つことを証明したことは全くないし、しかも現在まで、信頼できるジェットエンジンを生産したこともなく、このため中国がアメリカの第5世代戦闘機に追いつきたいなら依然月日を必要とする、とする。

また、殲ー20の戦闘力は殲ー31に比べより高いはずで、殲ー20は双発エンジンを採用し(頑住吉注:殲ー31も双発ですが)、機体前部にダブルエンテ翼があり、またデルタ型主翼があり、内部に置かれた武器コンパートメントは空対空ミサイルあるいは空対地ミサイルを搭載することができ、しかもそれぞれのエンジンの空気取り入れ口下方にはさらに追加の単一ミサイルコンパートメントがある。デイブ マジュンダは、現在成都飛行機はすでに多くの殲ー20原型機を生産しており、いずれもロシアのサターン社のAL-31Fターボファンエンジンを動力として採用し、殲ー20戦闘機が正式に生産に入るのは2017年前後になる可能性があると見られる、とする。

飛行機の性能上F-22やF-35に及ばない可能性があるが、旧ソ連の経験によれば、機載空対空ミサイルによってこの不足を補うことができる。アメリカの安全保障業務専門家が明らかにするところによれば、中国は全力で新型遠距離空対空ミサイル、霹靂-15を研究開発中である。このミサイルはヨーロッパの「Meteor」超視距離ミサイルに非常に似ている。しかも「Meteor」ミサイルと同じなのは、霹靂-15がラムジェット式ミサイルで、射程が非常に長く、末端段階の性能が甚だしきに至ってはアメリカのAIM-120「先進中距離空対空ミサイル」を超えるということである。アメリカ空軍は将来この脅威に厳粛に対峙する必要があるかもしれず、何故ならある時期以来、アメリカ空軍当局者が密かにこのミサイルに対する憂慮を語ったことがあるからである。だが、アメリカ空軍司令部の司令カーライル上将はそれにもかかわらず自信満々で、「現在我々が掌握する霹靂-15ミサイルの性能およびその射程を根拠にすると、我々はきっとそれに勝てる。」とする。

F-35の致命的弱点は近距離空戦

ロシアと中国が製造する地対空ミサイルシステムが不可避的に拡散する状況下で、F-35戦闘機のステルス技術は主要なセールスポイントになる。しかも戦闘機の購入で重要なのは戦闘機の性能あるいは軍事の要求ではなく、純粋に地縁政治の考慮から来る。F-35戦闘機の購入は、アメリカの戦略連盟の中に加入することを意味している。多くの国にとって、自らがスムーズにペンタゴンの部隊に加入できることを確保することは最も重要なのである。

ロッキード・マーティン社のF-35戦闘機はペンタゴンの戦術実戦機群の中の大黒柱となるつもりだが、決して全ての国に非常に高い第5世代戦闘機の飛行の負担ができるわけではない。もしロシアと中国であっても全部が第5世代機からなる機群の開発を試みることは不可能である。逆に予見できる未来、スホーイー27「フランカー」戦闘機の派生型制空戦闘機が大部分の空中戦術武器を構成することになる。しかも、中国はすでに最も強力な「フランカー」派生型戦闘機を持つ。スホーイー35である(頑住吉注:まだ持ってはイないでしょう)。航空電子設備、エンジンでも、機体でも全て極めて大きな向上を得ている。今後何年かで、中国とロシアのスホーイー35系列戦闘機の数はさらに一歩増加するだろう。

(頑住吉注:これより2ページ目)

「フランカー」改装版戦闘機の拡散に対応するため、アメリカ空軍、海兵隊およびより小さな範囲のアメリカ海軍は止むを得ずF-35に頼ることになる。だがF-35は制空戦闘機にする意図は全くなかった。過去も将来も、F-35はいつも空対空自己防御能力を持つ攻撃戦闘機であるが、ペンタゴンはそれが「万能選手」となることを迫ることになる。

もし4機のF-35機群が4機のスホーイー35編隊に遭遇したらいかに対応するか? 答えは、F-35は路線を改変し、かつF-22およびF-15C戦闘機を呼ぶ、というものかもしれない。この2機種の戦闘機の任務は空中の優勢の獲得と保持である。

しかし、歴史は我々に、戦争中非常に多くの時、人は決していつも最良の解決方案の中から選択ができるわけではないことを教えている。もしF-35が自ら有する設備に頼る必要があり、もし彼らが良いチャンスを掴むことができ、時機を伺って行動すれば、もしスホーイー35に遭遇しても、無事でいられるかもしれない。F-35の飛行員はステルス能力、機載およびコンパートメント外センサーおよびスマート技術を使用し、F-35の優性を拡大し、長所を伸ばし短所を避けることが必須である。アメリカの安全保障業務専門家は、このことは中国やロシアのスホーイー35戦闘機に遭遇した時、F-35が頼れる3大魔法のアイテムは、第1に戦闘機が一段勝るステルス能力を利用すること、第2に豊富なセンサーを利用すること、第3に超視距離範囲でまず発砲し、敵軍戦闘機と交戦することだ、ということを意味している、と考える。必ずF-35が攻撃を受けやすい視距離範囲内でスホーイー35と旋回空戦することは避ける必要がある。

F-35と異なり、F-22戦闘機の設計の初志は最も卓越した空対空の殺し屋だった。「ラプター」戦闘機は、ステルス能力が非常に強い機体、高空上昇限度、マッハ1.8を超える超音速巡航というこの三大優勢を完璧に結合させた。これに比べ、F-35はエンジンのアフターバーナー全開の条件の下、速度はマッハ1.6にしか達し得ない。また、F-22は卓越した機動性を持ち、近距離空中格闘を行うのに長けており、旋回速度、旋回半径、仰角、異なる海抜高度のエネルギー注入方面でいずれも一段勝っている。

また、F-35はF-22戦闘機がAIM-120ミサイルに向け発射エネルギーを伝達する速度あるいは高度を持たず、このことはもしAIM-120ミサイルがF-35戦闘機によって発射されたら、射程が短縮するだろうことを意味している。さらにF-35は大量の空対空ミサイルを搭載することができない。

このため、近距離の範囲内で、F-35戦闘機は「ラプター」戦闘機、甚だしきに至ってはF-16あるいはF/A-18の機動性を持たない。もし空中格闘を行うことを迫られたら、F-35の飛行員は超越的に高い技能と経験に頼るしかなく、結果的に自らが撃墜されないよう救うことができるかもしれない。事実、ステルスの需要を考慮すれば、内部に置かれた武器コンパートメントを採用するしかないF-35は現在AIM-9X高離軸ミサイルを搭載できない。もしある日AIM-9Xが武器コンパートメントに集成されたら、AIM-120の搭載位置を犠牲にする必要がある。だがAIM-120はF-35のような戦闘機にとってよりよい武器と言えるかもしれず、F-35の飛行員はいかなる代価も惜しまず近距離作戦を避けるべきである。(石江月によるオリジナル)


 中国の電子製品の全体的レベルを見ればまだレーダー、ミサイルなどの方面でアメリカに追いついているとは考えにくいですが、北朝鮮のように特定の分野に金をつぎ込んで異常な発達に成功する例もあり、とにかく実戦経験がないので中国戦闘機の実力に関しては何とも判断が難しいですね。















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