北朝鮮の潜水艦発射弾道ミサイルはアメリカに対する「切り札」か

 またこのテーマですが。


北朝鮮、米日に対応するのにまた切り札を有する 四面八方から韓国に対し打撃ができる

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「北朝鮮潜水艦は最近成功裏に弾道ミサイル水中発射試験を行った」)

北朝鮮当局メディア9日の報道によれば、北朝鮮の戦略潜水艦が最近成功裏に弾道ミサイル水中試験発射を行った。北朝鮮最高指導者金正恩は試射過程を視察した。

報道は次のように言っている。金正恩は陸地から遠く離れた発射場にやって来て、新型弾道ミサイル関連の戦術および技術の状況を理解した後、発射命令を下した。今回の試射は北朝鮮潜水艦が発射した弾道ミサイルの各項目の指標が完全に最新の軍事科学技術の要求に到達していることを証明した。報道は金正恩の話を引用し、今回の試射成功は人工衛星発射に劣らない驚くべき成就であり、北朝鮮が国際水準の戦略武器を持ち、いかなる水域でも敵を打撃し、殲滅する、および水中作戦の能力を具備したことを意味している。

米日韓三国はこれに対し高度に警戒し、かつ北朝鮮のこの挙はミサイル技術が重大な進展を獲得したことを意味しており、米日韓いずれに対しても脅威を構成することになると考えている。韓国メディアは、北朝鮮は今後「四面八方」から韓国に対し弾道ミサイルの打撃が可能で、韓国軍は新たな防御手段を増加することが必須である、とする。

重要目標打撃の大殺器

弾道ミサイルは通常翼がなく、燃料の燃焼が終わると予定の航行方向を保持することができるだけで改変はできず、その後の航行方向は弾道学の法則によって支配される。広大な距離をカバーするため、弾道ミサイルは非常に高く発射され、空中あるいは宇宙に進入し、亜軌道宇宙飛行を行うことが必ず必要である。大陸間弾道ミサイルは一般に全て核保有国だけが配備し、三位一体(頑住吉注:地上発射のミサイルと爆撃機による投下を合わせて核戦力の三位一体とされます)の最も基礎たる1つと見なされ、戦略弾道ミサイルは通常政治や経済の中心、軍事および工業の基地、核武器庫、交通の中枢などの目標を打撃するのに用いられる。

弾道ミサイルは作戦使用によって戦略弾道ミサイルと戦術弾道ミサイルに分かれる。発射ポイントと目標の位置によって地対地弾道ミサイルと潜水艦対地弾道ミサイルに分かれる。使用する推進剤によって液体燃料推進弾道ミサイルと固体燃料推進弾道ミサイルに分かれる。構造によって一段弾道ミサイルと多段弾道ミサイルに分かれる。射程によって大陸間、遠距離、中距離、近距離弾道ミサイルに分かれる。

各国の弾道ミサイルの射程の分類は異なる。中国の区分基準は一般に短距離弾道ミサイルが射程1,000km以下、中距離弾道ミサイルが射程1,000〜3,000km、遠距離弾道ミサイルが射程3,000〜8,000km、大陸間弾道ミサイルが射程8,000km以上である。

発射のベースには主に陸上基地と海上基地発射ベースがあり、移動および固定ベースの区別がある。陸上基地はサイロ式と軌道移動式、あるいは専用自動車によって運搬と発射を行うものがある。海上基地はミサイル駆逐艦、原子力艦艇、あるいは通常動力艦艇によって運搬と発射を行うものがある。

弾道ミサイルは発射後非常に高い高度に到達でき、しかる後に再び極めて速い速度をもって急降下してきて、防衛をより困難にさせる。例えば1発の3,000kmの射程のミサイルを予定の目標の攻撃に用いるとすれば、それは目標到達前1,200kmの高度を持つことができる。このようにすればこのミサイルは毎秒6kmの速度をもって目標に急降下でき、速度はおよそ音速の17倍から18倍で、ほとんど防御不能である。

打撃能力はあるいは韓国に10年先んじるか

北朝鮮当局メディアの報道は、今回の試射のコードナンバーは「KN-11」であるとする。金正恩は陸地から遠く離れた発射場にやって来て、新型弾道ミサイル関連の戦術および技術の状況を理解した後、発射命令を下した。すぐさま戦略潜水艦内に作戦警報音が鳴り始め、潜水艦は某深度まで潜り、かつ弾道ミサイルを発射した。ほどなくこの弾道ミサイルは水中から空中へと飛んだ。報道は、今回の試射は北朝鮮潜水艦が発射した弾道ミサイルの各項目の指標が完全に最新の軍事科学技術の要求に到達していることを証明した、とする。

(頑住吉注:これより2ページ目)

北朝鮮メディアは金正恩の話を引用し、今回の試射成功は「人工衛星発射に劣らない驚くべき成就であり」、北朝鮮が「国際水準の戦略武器を持ち、いかなる水域でも敵を打撃し、殲滅する、および水中作戦の能力を具備したことを意味している。」とした。

韓国メディアは、試射の時期は8日で、地点は北朝鮮東部海岸に近い新浦南造船工場(頑住吉注:の比較的近く、でしょう)で、何故なら北朝鮮メディアは別の報道の中で、金正恩が当日この地域のある漁場を視察したことに言及しているからである。また北朝鮮の「労働新聞」はある写真を掲載し、内容は1発の表面に赤い「北極星-1」の文字がプリントされたミサイルである。

一部のウォッチャーは、もし北朝鮮の言い方が事実に属せば、このことは北朝鮮の海上打撃能力がすでに韓国に少なくとも10年先んじるレベルに到達していることを意味することになる、と考える。韓国海軍は最近やっと計画を提出し、2027年から2030年までの間に6隻の3,000トン級で、垂直発射ミサイルを装備する潜水艦を建造するつもりなのである。

韓国当局は、北朝鮮は今回試射したというよりも、むしろ射出したようで、何故ならミサイルは水面を飛び出した後、信じられているところによればおよそ100mしか飛んでいないからである。

韓国の新型潜水艦は去年すでに進水

韓国政府の消息筋の人物が去年11月2日に明らかにしたところによれば、北朝鮮はすでに潜水艦発射弾道ミサイルが発射できる新型潜水艦を建造している。北朝鮮はロシアから1958年に建造され、1990年まで使用されたG級通常ミサイル潜水艦を導入し、G級潜水艦は排水量2,820トンで、3つの発射管があり、機種がR-21の潜水艦発射弾道ミサイルを搭載し、最大射程は1,420m、弾頭重量は1,180kgである。

韓国サイドの専門家は、北朝鮮はG級潜水艦に対する分解、逆向きに設計する方式により新型潜水艦を製造し、この潜水艦はすでに去年進水している、とする。これまでも少なからぬ韓国の専門家が、北朝鮮はすでに潜水艦発射弾道ミサイルが搭載できる潜水艦を建造している可能性があると提示していたが、韓国政府関係者によってこの情報が確認されたのはやはり初めてのことである。

北朝鮮が潜水艦発射弾道ミサイルの発射に用いた新型潜水艦は全長67m、全幅6.6m、排水量は2,500トンから3,000トンの間とされる。韓国のある姓名を明かされたがらない消息筋の人物は、北朝鮮サイドはすでに地上と海上で数十回の試験を行っており、もって垂直ミサイル発射管を改装後の潜水艦に装備したのだ、とする。

だがある中国の軍事専門家は次のように考える。潜水艦発射弾道ミサイルおよび弾道ミサイル潜水艦はこれまでで最も複雑な核投射システムである。現在、もしインドのような国家でさえ、その潜水艦ベース核戦力の発展はまだ初級段階にあり、北朝鮮に関して言えば、潜水艦発射弾道ミサイルには技術から財力までの上での問題があり、いずれも短時間内に解決できるものではない。もしミサイルが作戦能力を形成し得ても、ミサイルを搭載する旧式な通常動力潜水艦は頻繁に浮上して充電する必要があり、自身の位置も非常に暴露しやすいし、アメリカの立体対潜網の対抗に遭いやすい。

北朝鮮、追加の威嚇力量の獲得を企図

外国メディアは今年1月報道し、北朝鮮は核弾頭の製造を推進しつつあり、彼らはすでに潜水艦上にミサイル発射器を装備する方面で進展を取得したことを見せている、とした。アメリカメディアは1月9日、北朝鮮に関心を注ぐ有名な研究機構が発表したレポートは、商用衛星が1ヶ月にもならない前に撮影した北朝鮮の潜水艦の画像は、潜水艦上に1つあるいは2つの弾道ミサイルや巡航ミサイルの発射に用いる垂直発射管があるのをはっきり示しているとしている、と報道した。レポートの中にはさらに、北朝鮮の潜水艦発射ミサイル能力方面での発展は最終的には平壌の韓国、日本および東アジアのアメリカ基地に対する脅威を拡大し、地域のミサイル防衛計画、配備、行動をもかき乱すだろう、と書いている。

韓国メディアは去年11月姓名を明らかにしていない軍および政府の消息筋の人物の話を引用し、北朝鮮の新型潜水艦は射程1,417kmの一段式ミサイルを発射することができる、とした。韓国国防省は、北朝鮮はすでに小型核弾頭を完璧にする方面で「重大」な進展を取得し、この種の小型核弾頭はアメリカ西海岸まで攻撃できる遠距離ミサイル上に搭載できる、とした。

中国国防科学技術情報ネットの報道によれば、北朝鮮は弾道ミサイルを発射できる潜水艦を開発しており、もし核弾頭を搭載する能力が実現し、北朝鮮が核弾頭発射能力を持つ潜水艦隊を有したら、米日韓に対する追加の威嚇力量を獲得することになる。(時鐘)


 確かにインドでさえ長年研究開発してもまだ初級段階なのに北朝鮮がそんなに進んでいるとは思えない、北朝鮮の潜水艦は探知しやすい、というのはその通りでしょうが、北朝鮮が米日韓の大都市の潜水艦発射弾道ミサイルによる核攻撃に成功する確率はゼロかと言われたらそうではないわけで、それだけで北朝鮮に対する対応に大きな制約が生まれるのも確かでしょう。













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