アジアの外交関連4題

 まずモンゴル関連です。

http://military.china.com/news2/569/20140413/18444831.html


ロシアメディア:アメリカ、軍事援助を拡大してモンゴルを誘引し中国と疎遠にさせることを計画

ロシアの「独立報」4月11日の報道によれば、アメリカ国防長官へーゲルがモンゴルを訪問した結果として、ワシントンはモンゴルに対する軍事援助を増加し、モンゴルの将校に対する養成訓練計画を拡大することになる。ウランバートルは海外のパートナーであるアメリカとの協議を通じて、自らと日本、EUとの協力協議と同様に、モンゴルの中国およびロシアへの依存を減少させる助けにし得ることを希望している。だが、アメリカ国防長官が訪問の期間、モスクワのクリミアにおける行動に対し疲れ知らずに批判したことに対し、モンゴルの指導者はしばらくのところまだ正式な回答をしていない。

アメリカはモンゴルと合同軍事演習を行い、モンゴルの軍人を訓練することになる。これまでにペンタゴンは毎年モンゴルに向け200万アメリカドルの装備と武器を提供し、かつ100万アメリカドルを投入してモンゴル軍の人材養成計画を実行している。今回の訪問の期間、へーゲルとモンゴル国防大臣バテーエルデニは声明に署名し、アメリカはモンゴルに対する軍事援助を増加することになると強調した。

長年来モンゴルは軍事領域でずっとアメリカと密接に協力している。AP通信社の報道によれば、モンゴル軍の現役人員は約1万人で、このうち9,500人は就役期間にかつてイラク、アフガニスタンやその他の国においてアメリカおよびその同盟国の目標の警備任務を担ったことがある。

モンゴルは280万の人口を持ち、その地理的位置が特殊なためロシアと中国というこの2大隣国に依存し、しかも中国との関係はモンゴル経済の中でどんどん重要な地位を占めてきている。近年来、モンゴルの指導者はどの党派に属そうとも必ずその他の大国(まずはアメリカ、日本、EUメンバー国)に頼ってモンゴルの国家主権の基礎を強固にすることを企図している。このためアメリカ国防長官へーゲルはウランバートルにおいて非常に明らかな熱烈歓迎を受けた。チンギスハーン飛行場で行われた正式な歓迎儀式終了後、モンゴルはさらにへーゲルに1頭の馬さえプレゼントした。

ロシアと中国の国境付近に立脚点を建設するのはアメリカの戦略家の究極の企図である。だがモンゴルにアメリカに迎合する準備はあるのか否か? この問題にはまだ明確な答えはない。どうであろうと、モンゴル当局はしばらくのところ、アメリカ国防長官へーゲルが10日におけるあわただしい訪問の期間に何度もロシアを非難した行為に対し反応してはいない。さらに中国を訪問した時、アメリカ国防長官へーゲルはクリミアのロシア加入はウクライナの主権と領土の完備を侵犯しており、アメリカはこれを認めない、と語った。ロシアのこの挙は基本的に自らを国際社会で孤立させ、この挙の結果は長期的影響を生じさせることになる。

あるいは、アメリカ国防長官のモスクワに対する上述の非難は、本来なら北京は聞こえないふりができたかもしれない。だがペンタゴンの指導者は意外にも外交的デリケートさをはばかることなく、さらに同時に中国に警告した。北京にも同様に領土方面の要求があり、具体的に言えば東海には日本が不法に支配する釣魚島があり、南海にも多くの論争ある島嶼がある。へーゲルは、中国はモスクワの手本を真似、こうした論争ある島嶼の占領を企図すべきでない、と言明した。「ヴォイス オブ アメリカ」の報道によれば、へーゲルは、もし中国と日本、フィリピンに衝突が発生したら、中国はすぐアメリカを相手にすることになる、とした。つまり、アメリカは自らの盟友を保護することになるだろうということである。

これに対し北京は迅速に反応した。「人民日報」は、へーゲルのこのような言論は中国と周辺国との間に強い憎しみの種をまくことを企図したもので、クリミア危機と中国南海問題は同列に論じられない、と指摘した。中国国防部長常万全の発言はより先鋭的で、彼は警告し、中国は領土問題で譲歩することはなく、中国は武力の使用を惜しまず本国の領土を保護する、とした。当然、中国人がこのように憤怒するのは、へーゲルの勝手放題の発言だけが理由ではなく、さらにアメリカ議会がちょうどこの時に台湾向けに4隻の護衛艦を販売することを批准したからでもある。


 現役軍人の少なさにも驚きましたが、人口がこんなに少ないとは思いませんでした。日本も中国を牽制する意味を含め対モンゴル外交に力を入れているようですが、最終的には軍を駐留させることを目的にしているであろうアメリカはともかく日本にはコストに見合うメリットがあるのか疑問もあります。

 次は北朝鮮関連です。

http://military.china.com/critical3/27/20140413/18444776.html


中国、あるいは米韓が北朝鮮核施設に対し空襲を行うのを黙認するか

「ロシアの声」ウェブサイトの情報によれば、米韓両国空軍は4月11日から25日、韓国で最大規模の演習を行う。全部で1,400人と103機のF-15戦闘機が演習に参加する。演習は、北朝鮮が3月末に日本海方向に向け2発の弾道ミサイルを発射した後、朝鮮半島情勢が悪化したという背景の下に行われる。北朝鮮の駐国連副大使李東一は当時、ミサイル発射は韓米が大規模軍事演習を行うことへの回答であり、北朝鮮はそれが北朝鮮の国家の安全に対する脅威であると考えている、とした。

大規模な年度の軍事演習が終わったばかりで、米韓が突然行う期間15日の最大規模の空軍演習は、朝鮮半島上空の戦争の影をより濃厚なものに変える。米韓の態度から見て、北朝鮮に軍事対抗の中で少しの便宜も得させたくないのである。だが報復的に見える軍事的恫喝のイメージの下で、米韓最大規模の空軍演習は逆に目的性がはっきりした実戦演習で、しかも米韓の既定の半島における戦争の事前案の計画範囲内なのである。

北朝鮮の韓国に対する最大の威嚇手段は多数の遠距離火砲、非制御誘導ロケット砲、中・短距離弾道ミサイルであり、北朝鮮はこれに関し公然と威嚇し、開戦の初めにソウルを一面の火の海に変えることもできるし、これにより韓国民衆に対し強大な心理的圧力を形成する。このため先んずれば人を制すの打撃で北朝鮮の火砲とミサイル陣地を壊滅させることは米韓連合軍の主要な任務である。もし米韓が第一波のミサイルの打撃によって早期警戒レーダー、空軍基地、防空陣地を発見したら、すぐ続いて行われるのはF-15重戦闘機が主役を務める掃討行動である。

しかも早期警戒機がない北朝鮮空軍が、もし第一波の打撃の下で依然一部の戦闘機を残存させても、米韓の強大な空中戦力の面前では侵略されるに任せる役割しかない。天安艦事件から延坪島砲撃まで、米韓のパフォーマンスはいつも相対的に自制的だが、北朝鮮のしつこい対抗と強硬さは米韓のメンツを立たなくさせている。今回103機のF-15戦闘機を動員して演習に参加させるのは、戦争規模の戦力を使用する模式を通じて北朝鮮に対し空前の軍事圧力を形成しようというものに他ならず、米軍のミサイルプラス空襲の成熟した戦争模式は、戦争の瀬戸際で綱渡りする金正恩に対する最大の警告である。

さらに重要な意図は、北朝鮮の核実験の挑発にまっすぐ向けられている。現在北朝鮮の第3回核実験からすでに1年余りの時間が経過しているが、朝鮮半島の緊張した情勢はまだ緩和しておらず、国際環境もまた相当に有利な時、北朝鮮の新たなる核実験がまた俎上に上がった。北朝鮮が事を行うスタイルに照らせば、近い時期に第4回核実験を行うのは絶対にあり得ることである。情報は、中国はすでに北朝鮮に厳正に挑発するなかれと警告している、としている。だが北朝鮮核問題発展の経過を回顧すれば、中国の態度が北朝鮮に対しどのくらいの作用があるかは分からない。

米韓の演習に参加するのはいずれもF-15大型戦闘爆撃機で、優秀な空戦性能の他、F-15戦闘機はさらに米軍の現役の各種航空爆弾が搭載でき、これには自由落下核爆弾、および4,500ポンド(2,000kgに相当)のGBU-28要塞貫通爆弾が含まれ、この種の能力の北朝鮮核施設に対する脅威は言わずとも明らかである。このため筆者は今回の米韓空軍演習は、北朝鮮核施設に照準を合わせて行う空襲の実戦化された演習である可能性が極めて高いと考える。

アメリカ国防長官へーゲルは中国に対する訪問日程を終えたばかりだが、訪中の期間、中米の間の関心ある問題の他、北朝鮮核問題と半島の安全情勢は中米双方が深く討論する重点だった。へーゲルは中国が北朝鮮に対する圧力を高めることを要求したが、現行不一致な北朝鮮に直面して、中国の圧力は基本的に効果が大きくないことはすでに事実になっている。このため中国があるいは米韓が必要な時北朝鮮に対し限定的な軍事打撃を行うことを許すのではないかという可能性が排除されない。これはへーゲル訪中と米韓大規模空軍演習の時期とも非常にうまく一致している。


 中国も国連で北朝鮮に対する決議に賛成するところまでは行っていますが攻撃の黙認となるとどうですかね。まあ事実上黙認の密約を成立させて表面的には「厳しく非難」するといった形もあり得るかもしれませんが。

 次は中国の観艦式に関する記事を紹介しようと思ったんですが、マスコミでも報じられているように中止が発表されました。

http://military.china.com/important/11132797/20140415/18449159.html


中国海軍海軍フォーラム年次会議を開催へ 元々決まっていた海上閲兵は取り消し

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションは本文の一部を切り取ったものなので省略します。)

軍報記者

軍報速報 【海軍、今月下旬青島で西太平洋海軍フォーラム第14回年次会議を開催 元々決まっていた海上閲兵は取り消し】 海軍ニューススポークスマン梁陽は今日、中央軍事委員会の批准を経て、海軍は今月下旬青島で西太平洋海軍フォーラム第14回年次会議を開催し、かつフォーラム年次会議と合わせて中国人民解放軍海軍成立記念日多国海上合同演習を組織する、と語った。元々決まっていた海上閲兵活動はマレーシア航空の連絡が途絶えた旅客機捜索に成果がないため取り消される。


 観艦式という儀式的なものは中止されますが、多くの国が参加する演習は予定通り行われる、ということで、その関連の記事です。

http://military.china.com/news/568/20140414/18446007.html


インドメディア、青島での観艦式に関心:中国・インド・パキスタン海軍が同じ場で演習するのが見られるのは非常に稀

【グローバル軍事報道】 「インドスタン時報」ウェブサイト4月11日の報道によれば、4月のやや遅い時期、インド本土で建造された「シヴァリク」号ステルス護衛艦が、パキスタン、中国およびその他のいくつかの国から来る海軍艦艇と共に中国の海域で演習を行い、もって中国人民解放軍海軍成立65周年を記念する。

インドメディアは、間もなく行われる演習は4月23日および24日に青島で行われる、とする。全世界で規模最大の中国人民解放軍とインド武装部隊が合同演習を行う様子は非常に稀に見るものである。

報道によれば、去年11月になってやっと中印両軍は中国西南地域で、双方の歴史上第3回目の合同訓練である合同対テロ訓練を行った。中印海軍の間で正式な演習や連動が行われるのはごく少ない。外界は両国海軍に海賊の打撃方面で協力があることを知っているのではあるが。

実際、「シヴァリク」号は2012年6月にかつてその他の3隻のインド海軍軍艦と艦隊を組成して上海にやってきた。4隻のインド軍艦が中国の都市に停泊したのは初めてのことだった。

この前、「シヴァリク」号がフィリピンから韓国に向かう途中、南海国際水域を通過する時、1隻の中国海軍軍艦がそのために航路護衛を行い、このことは「シヴァリク」号上の多くの人を不思議に感じさせた。この中国軍艦と「シヴァリク」号は半日余りの時間共に航行した。

2011年9月、インド海軍「アイラワット」号強襲揚陸艦がベトナムのある港からもう1つの港に向かう時、1隻の身分不明の中国軍艦の警告に遭った。この軍艦は「アイラワット」号が中国の海域に入りつつあると称した。

インド駐中国大使館が発表した声明は、「2014年は『中印友好交流年』であり、『シヴァリク』号の訪中は両国の友好交流と双方の安全保障業務協力を際立たせる。」とした。

報道によれば、今年2月中国国務委員ヤンジエフー(頑住吉注:ヨウケツチ)はインド訪問の期間、両国海軍の海上対話メカニズム建立を提案した。メディアの報道は、対話は人道主義援助と災害救援反応およびその他のいくつかの議題をカバーする、とした。

「インド教徒報」ウェブサイト4月11日の報道は、インドはすでに「シヴァリク」号ステルス護衛艦を派遣して4月23日の中国によって主催される国際観艦式と海上軍事演習に参加すると決定しており、この挙は特殊な外交上の重要性を持ち、何故なら日本が排除された後、アメリカが今回の観艦式への参加を拒絶しているからである、する。

中国人民解放軍海軍はその北海艦隊司令部所在地の青島で今回の観艦式と演習を行うことになり、中国人民解放軍海軍はその成立65周年を慶祝する準備をしているところである。しかし、中国海軍が日本を招待することを拒絶した後、4月23日と24日に行われる国際観艦式および演習は外交的色彩を帯びた。

ある臨時のリストによれば、今までに少なくとも10カ国の観艦式と演習への参加が確定しており、これにはインド、オーストラリア、韓国、ニュージーランド、インドネシア、パキスタンが含まれる。

報道は、インドとパキスタンの加入と共に、今回の活動は両国のために稀に見る合同で1つの海軍演習に参加する機会を提供することになる、とする。

これと同時に行われるものにはさらに西太平洋海軍フォーラム年次会議があり、中国は日本の海上自衛隊当局者に西太平洋海軍フォーラム年度会議への参加を招待したが、日本を国際観艦式と演習には参加させず、しかもその他の国はいずれも招待されている。

日本の防衛大臣小野寺五典はこの前、「中国が取ったこのようなやり方に対し非常に遺憾に感じる」とした。両国は東海の島嶼をめぐる紛糾ゆえに関係が緊張している。

報道は、アメリカは観艦式と演習への参加を拒絶することによって日本に対する支持を態度表明するが、両国はいずれも西太平洋海軍フォーラム年次会議にはやってきて参加する、とする。

消息筋の人物は、中国はインド海軍参謀長に活動に参加してほしいとの希望をも表明しているが、インド海軍参謀長デウェンデラ クマー ジョッシュは1ヶ月前に辞職しており、また彼の後継者はまだ任命されておらず、インド海軍は今回「まあまあ高規格」の代表団を派遣する、とする。

インド駐中国大使館はある声明の中で、「シヴァリク」号は4月22日に公衆に対し開放されることになる、としている。


 観艦式と演習には日本の参加を拒否するがフォーラムには招待する、観艦式は中止するが演習は中止しない、というあたりに微妙なニュアンスが隠されているわけでしょうね。日本としてはインドにも参加拒絶してほしいところですけどパキスタンと同じ演習に参加する機会は確かに重要なのでそれはそれでいいかなと思います。












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