「ロシア、中国にスホーイ-35を販売」の背景

 もう何度もお伝えしたテーマですが、切り口が新しいので紹介します。兵器自体に関する分析ではなく国際関係に着眼した分析です。

http://military.china.com/critical3/27/20130315/17730538.html


ロシアが中国にスホーイー35機を輸出する深層の背景を再び語る

最近中国がロシアから24機のスホーイー35機を導入しようとしているとの情報が不断に伝わり、しかもロシアはメディアも当局も躍起になって宣伝している。何故ロシアはその現役空中最精鋭のスホーイー35戦闘機を中国に輸出しようとするのか? 中国はすでに殲ー20、殲ー31という第4世代機を研究開発ており(しかもすでに試験飛行中)、何故高額の資金15億アメリカドルを費やしてスホーイー35を調達しようとしているのか? 双方の目的は何なのか?

一、ロシアは何故複製を恐れず現役最精鋭のスホーイー35を中国に輸出しようとしているのか?

旧ソ連解体後、一夜にして貧乏になり、資金を取り戻すためロシアは本当にソ連から受け継いだ不動産を抵当に入れ、スホーイー35の前身であるスホーイー27、現代級戦闘艦、キロ級潜水艦、対空ミサイルなどを中国に売り、中国もこの機を借りて短時間内に自らの軍事工業科学技術を向上させ、しかもコピー生産から不断に改善し、すでにロシアを超える勢いであり、かつ中国が輸出する軍事工業製品も不断にロシアと市場を争っている。またロシアの一部の人も、もし先端兵器を中国に売ればロシアの地縁政治に符合しないと考えている。結局のところロシアは清国末期に中国の数百万の土地(頑住吉注:単位がないんですが)を割譲させたのであり、ひとたび中国が強大化すれば昔の恨みを晴らされることになる。このためロシアは中国に対し比較的深いわだかまりを持っている。もし武器を輸出してもモンキーモデル化するのである。だが今回突然スホーイー35という精鋭戦闘機の輸出に同意し、これはやはり人をしてすこぶる意外に感じさせる。ロシアは一体何故こうするのか? 筆者はその理由は以下の通りだと思う。

(1)アメリカの東への拡張に対する一種の反撃

アメリカには現在イラクとアフガニスタンの戦争を終わらせ、戦略の重心をアジア太平洋に移し、かつ日本や韓国と連合して北東アジア地域にミニNATOを作り、中国を包囲して攻撃し、ロシアを抑止することを望む極東の計画がある。現在のロシアはすでに昔の比ではなく、強大なソ連はすでに美しき思い出になっている。すでに自身の力をもってアメリカ帝国の地縁政治と軍事的能力を突破することはできないが、ロシアはアメリカだけを強大でいさせることも、それを望むこともない。このためロシアは中国と協力してこそアメリカの攻勢を瓦解させることができる。もし中国が倒れれば、アメリカの次の目標はロシアに他ならないのであり、ロシアは利害を同じくする者が倒れれば自分も危なくなるという道理を知っているし、自らの極東における財産が米日韓に対抗し難いことも知っている。このため中ロには軍事同盟はないが、いくらかの武器輸出はそれでも可能なのである。目的は中国の武器を近代化させ、もって米日韓同盟に対応させ、したがって自身への圧力を減じることである。これはロシアの地縁政治上の考えである。


(2)ロシアの持つ核という牙は自らを保つのに足りる

ロシアは何故強硬なのか? 何故ならロシアはアメリカを壊滅させるに足りる核武器庫を持つからである。一方中国の核武装はロシアの端数であり、ロシアと同列に扱うことは全くできない。このため現在と未来の数十年内、中国はロシアに領土を返すよう強要する能力を持たない。このため強大な核武装の背景下で、ロシアはあえて自らの最も先進的で精鋭の戦闘機を中国に輸出しようとしているのである。

(3)ロシアが自身の軍事工業の経済問題を解決するため

ここ何年か中国は武器研究開発方面においてすでに追い越し車線に入り、完成品でのロシアの武器の輸入はすでに大幅に減少している。輸入されるのはいくつかのサブプロジェクトだけで、しかもどんどんあれこれと選り好みするようになっている。ロシア国内の軍事工業企業が活性化を望むなら、輸出の道を行くことが必須である。結局のところ国内ではロシア経済がまだ元気を回復しておらず、加えて国際金融危機の影響で高額の投資はない。インドを引き込んでTー50を作るのがまさに1つの例である。1つには武器輸出の競争は比較的激烈で、2つ目には中国やインドのような大国であってこそ買えるのであって、他の国は全て途切れ途切れにしか買えない。このため中国のような大きな顧客にのみ、その得意の宝を惜しみなく差し出すのである。

(4)インドがフランス、アメリカなどの国の武器を購入することに対する一種の対抗措置

我々は皆インドがずっとロシアの輸出による外貨獲得の大きな相手であり、ロシア最大の兵器輸出の顧客だということを知っている。インドの陸海空兵器の中のロシア兵器の比率はずっと比較的大きいが、ここ何年かにロシアがやったことは間違いなくやり過ぎでもあり(インドを責めるわけにもいかないが)、武器の品質問題が次々現れて消えず、ずっとインドのロシア製武器輸入の障害になっている。加えてインドは武器輸入の多元化を望んでおり、アメリカも中国の勃興を抑制するため、対インド武器輸出上しばしば誘い球を投げ、インドのロシア武器輸入への依存度はすでに下降している。さらにロシアを怒らせるのはフランスもロシアの頭上で馬鹿にした行動を取っていることだ。インドは何と110億アメリカドルの費用を費やしてフランス宇宙航空社が生産する「ラファール」戦闘機を輸入する。この大ご馳走に関し、ロシアは1つの残り滓も得られない。

(頑住吉注:この段落興奮して書いているようでスラングが多くはっきり分からないので分かる分だけ訳します)プーチンはこう怒る。何とインドよお前が私の方を見ない以上、私はスホーイー35をお前の仇敵中国に売る。スホーイー35はスホーイー27の最高グレードアップ版であり、インドよお前が先に巨資を投じて導入したスホーイー30は中国のスホーイー35の面前ではカスだ。お前がフランスから導入する「ラファール」もスホーイー35に直面すれば優勢は全くない。今回のスホーイー35輸出はインドよお前に与える警告だ。私の武器販売から離れようなどと思うな。お前が買わなければ中国に売る。しかもきっとお前に売るのより良いものをだ(頑住吉注:プーチンいわく、はここまでみたいです)。今回ロシアが中国にスホーイー35を売ることに関し、インドもまた悩まねばならない。ロシアもひどいことをする奴だ。アメリカのFー22はきっと売ってもらえない。F-35もまたいつになるかはるか先で分からない。私が買ったラファールはスホーイー35に対し優勢を占めない。私のロシア式飛行機、ミサイル、潜水艦の母であるロシアは詳細まで全て知っている。最後にインドはやはり頭を下げて誤りを認め、ロシアの兄貴私に何機かスホーイー35を売ってくれませんか? と言わねばならない。ロシアはこの時もったいぶったり馬鹿にしたりした後で、価格の上でインドをひどい目に会わせる。中国もインドもスホーイー35を買う。これこそスホーイー35の無料宣伝である。続いてアメリカ戦闘機が高くて買えない、あるいはアメリカが輸出しない小国がこぞってスホーイー35購入に列をなす。プーチンのこうしたセールス後はとめどなく儲かり、同時にロシアの新型武器研究開発の貴重な経費という問題も解決である。

二、中国は何故殲ー20、殲ー31の試験飛行中に巨資を投じてスホーイー35を買うのか?

(1)まず現在第4世代機を研究開発している国はアメリカ、ロシア、中国だけであり、一方日本と韓国は想像の概念の中でしかない。アメリカは中国の宿敵で決して第4世代機の技術を中国に移転することはない。ロシアとインドは合同で第4世代機T-50を研究開発しており、中国も殲ー20、殲ー31を自主的に研究開発している。表面的には双方が同じスタートラインにいるようだが、中ロ双方共に模索中である。だがロシアは飛行機の研究開発の実力と理論的基礎において中国より強大のようである。また飛行機の研究開発は徐々に進む過程であって、絶対にまたいで越す形式の発展で解決できるものではない。すなわちT-50の研究開発はスホーイー35の技術的蓄えと設計思想が決定付けている。中国はすでにロシアとT-50を共同研究開発することを拒絶しているが、ロシアもTー50の技術を交換で中国に渡すことはあり得ない。(頑住吉注:次の文意味不明)このため中国はスホーイー35の導入から着手し、ここからT-50の技術思想を看破し、理解するのである。

(頑住吉注:これより2ページ目)

(2)インド、ベトナムなどこそ泥国家のスホーイー30系列機に対抗するための鍵を捜し当てる

ロシアは中国のパクリ技術に対するわだかまりがあるので、ロシアがインド、ベトナムなどの国に輸出するスホーイー30機は中国に輸出するより先進的のようだ。もし空戦が発生したら中国版スホーイ-30とインド、ベトナム版のスホーイー30の同門対決となる。だがスホーイー35はT-50とスホーイ30、スホーイー27の間をつなぐ過渡的機種である。このためスホーイー35の技術を掌握すれば、インド、ベトナム版のスホーイー30の実際の基本データが掌握される。20機余りのスホーイー35を買えばもうインド、ベトナムが巨資を投じて構築したスホーイー30による防衛線が完全に瓦解するというのは実に引き合うことだ。

(4)中日釣魚島の戦いのための応急措置

戦闘機が研究開発から初飛行し、さらに就役するまでには一定の固定した周期と非常に長い時間がある。一方中国は日本と釣魚島問題上硝煙四方から起き、一触即発の勢いであり、もし戦端が開かれれば中国は日本という1つの国に対応する必要があるだけでなく、さらに日本の後ろ盾である米帝と直接の対抗が発生する可能性がある。だがアメリカは日本とグアム島に第4世代機F-22を駐留させており、日本も巨資を投じてF-35を導入し、こうなれば中国の第4世代機の就役が後で、戦争の勃発が先という可能性が形成される。結局のところスホーイー35は第4世代機への過渡機種なのであって、このためスホーイー35の導入は米日との空中の優勢のギャップを縮小でき、中国の殲ー20の研究開発、就役のために一定の時間を勝ち取り、また圧力を軽減する。

(4)中国のスホーイー35購入もロシアの軍事販売のために打つ広告である

中ロの軍事販売の歴史から見て、中国が買うものはインドやベトナムなどロシアの伝統的な軍事販売相手国も追随して買う。現在ロシア経済が非常に困難でもあり、研究開発の経費が限られ(もし経済が困難でなかったら、ロシアは何故自ら研究開発せずインドを引き込むのか?)、ロシアはまさに中国のブランド効果こそがそのスホーイー35を極力セールスするのだと見ている。だが中国はすでにロシア製武器のコピー生産のためにロシアの不快と不満を引き起こしている。もしこの種のわだかまりが収まらなければ、双方のその他の方面における協力に悪影響がある。このため中国が今回金銭を費やしてスホーイー35を購入するのはロシアの面子を立て、ロシアのために広告を打って客引きを行うことでもある。このため双方ウィンウィンで、誰も馬鹿を見ることはない。

まとめると、中国が殲ー20、殲ー31が就役していないという現実の状況下で、スホーイー35を導入するのはやはり比較的賢く実務的な行いである。


 どうも少し想像力が豊かすぎる人のようで全体として賛同はできないんですが、なるほどそういう見方もあるのかと興味深く読みました。











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