米中戦闘機が一触即発となった事件

 比較的最近のことですが、事態がここまで至っていたとは知りませんでした。

http://military.china.com/critical3/27/20131113/18144435.html


真相は実に恐ろしい:中国原潜がアメリカ空母をロックオンした秘密を明らかに

1994年10月、アメリカ海軍は中国サイドに事前に通告しない状況下で、「キティホーク」号空母を派遣し、中国領海の境界に沿って巡航させ、かつ中国領海に入り、1隻の遠海訓練を終えたばかりの中国海軍「漢」級攻撃型原潜を追跡した。

このため、両軍の戦闘機が一度空中の対峙を発生させた。これこそ「中米黄海対峙事件」である。

1994年10月、当時のアメリカは北朝鮮の核計画に照準を合わせて間もなく実戦配備に入ろうとしており、北朝鮮は米日が提出した核査察を受け、かつ軽水炉建設を変えるとの提案を拒絶していた。その後西太平洋艦隊の命令を受けたキティホーク号空母戦闘群は黄海に進出し、もって北朝鮮西海岸を封鎖した。

当時の中米関係は、アメリカが台湾にF-16戦闘機を販売し、またその後の銀河号捜査事件によって谷底に陥っており、双方は一切の軍事交流を停止していた。黄海の一部分は国際公海に属し、国連海洋条約によれば、ある国が国際公海で他国に照準を合わせた封鎖行動を執行しようとする時には、事前にこの海域に近い周辺国に通報し、もって誤爆事件の発生を避けるべきことになっていた。

当時アメリカ海軍は中国に向け事前に通報していない状況下で空母を派遣して中国領海の境界に沿って巡航させ、1隻の遠海作戦訓練を終えたばかりで海上を帰航中の中国海軍「漢」級攻撃型原潜に遭遇した。

米軍は避けないだけでなく、逆に「バイキング」対潜ヘリを飛び立たせて対潜ソノブイを投下し、中国潜水艦の方位に対し三角計算を行った。

これは潜水艦にとって非常に危険である。何故ならこれは次の一歩が対潜攻撃だということを意味するからである。中国潜水艦は潜航して避けながら、長波無線機を用いて青島基地と連絡を取り、支援を請求した。

アメリカのキティホーク号はこの危険な行動を中止しないだけでなく、逆に全隊前進して中国領海に入り、「漢」級潜水艦につきまとって全く放さなかった。

北海艦隊青島基地は電報に接した後、海軍航空隊に2機の殲ー8IIに弾薬を搭載して緊急出動するよう命令し、かつ2機のスホーイー27戦闘機を派遣して中国サイドの潜水艦の航路護衛、支援を行わせた。

黄海上空で、中国サイドの飛行員はまず英語を用いてアメリカサイドに警告した。「あなたたちはすでに中国領海に進入しています。直ちに退出してください。」と。

キティホーク号は聾唖を装うだけでなく、逆に2機のF-14トムキャットを発進させ警戒飛行を行った。この時局面は膠着に陥り、中国の2機の殲ー8IIは内圏にいることを保持するしかなく、また2機のスホーイー27は外圏でF-14と平行に飛行し相手方を監視した。

ヤンキーの横暴な行為はついに中国の飛行員を激怒させ、中国の1機のスホーイー27が突然高度を上げ、その後猛然と右翼のF-14に向け降下していった。アメリカの飛行員はアフターバーナーを吹かして右に向かって急速に引き離し、接触空域から逃げ延びた。

同時に中国の殲ー8II戦闘機は火力コントロールレーダーをONにして米軍空母艦隊をロックオンした。双方は抜刀し弓を引き絞り、一触即発となった。だが米軍のF-14が降着した後、キティホーク号全隊は中国領海を離れた。横須賀司令部に状況を通報した後、中国海軍との再度の危険な接触を避けるため、命令を受けて母港に戻った。

2009年3月8日、中国南海においてアメリカ海軍はアメリカ海軍潜水艦監視船「SImpeccable」号が5隻の中国船舶と遭遇して対峙となり、その後アメリカのペンタゴンのある匿名の当局者は、この船が間違いなく中国南海で情報収集業務を行っていたことを認めた。

2009年4月7日〜8日の期間、「Victorious」号ともう1隻のアメリカ海軍監視船「忠誠号」(頑住吉注:検索しましたが英語名不明です)が中国の排他的経済水域内で活動していた時も、中国漁船と対峙を発生させた。

2009年5月、アメリカ海軍監視船「Victorious」号が黄海の中国の排他的経済水域に進入し、かつ中国漁船と対峙を発生させた。これは2ヶ月以内に発生した第5回目の中米船舶の「対峙」事件であり、「Victorious」号はこの前にも中国船舶との対峙の状況を発生させたことがあった。

アメリカ海軍のこの事件に対する描写は、「第二次大戦後アメリカ海軍の西太平洋区域における最も爆発性を持った海上接触」というものだった。1994年11月、当時アメリカ国防長官の任にあったチェイニーが北京を訪問し、中国と「中米海軍海上航行相互通報制度」の建立につき協議し、もって類似の事件の再発を避けた。中国はこの事件後、潜水艦の改良と空母に対する攻撃殲滅戦術の研究に一段と力を入れ始め、海軍航空隊の重要な地位がさらに一歩高まった。

また、シリーズものの映画007「Tomorrow Never Dies」冒頭部分の南中国海事件は、アメリカ人が1994年の事件を原型に改変したもので、中国はずっと低調を保持している(頑住吉注:アメリカも関わっていたようですが基本イギリス映画でしょう)。

だが空軍内部で「クレイジーイワン」(頑住吉注:旧ソ連の潜水艦が米軍に追跡された時、急激に方向を変えて逃げる手法をアメリカ側がこう呼んだそうです)が米軍機不法侵入に対する常用の一手となった。1994年10月の事件は以後の中米海空の勝負の開始でしかなかったのである。

「中米黄海対峙事件」という一表象の背後にあるのは、西太平洋戦略全体に重大な変化が発生しているという大構造である。この大構造こそ、中国が西太平洋ですでに勃興を開始し、中国経済と工業、科学技術の実力が増強され、すでに中国の軍事建設に堅実な物質的基礎を提供し、中国の軍事発展の内在する障害が消失しつつある、というものである。


 ちなみに中国はこの方面で無理な主張を行っているので、本当に中国の領海や排他的経済水域に入ったのか、アメリカ側には別の判断があったのかは中国側の記述を読むだけでは分かりません。この時には米軍は明らかに中国の原潜を捕捉し、騒音が非常に大きくて余裕で追跡できると確認し、中国側もそれを自覚したからこそ原潜の改良に力を入れたわけでしょう。なお表題には「中国原潜がアメリカ空母をロックオンした」とありますが文中に出てくるのは戦闘機だけですね。











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