霹靂-10近距離空対空ミサイルの意義とは

 日本の同類(?)ミサイルの話も出てきます。

http://military.china.com/wemedia/11173748/20151110/20726722.html


中国空軍の「救いの星」! 霹靂-10ミサイル就役のタイミングがタイムリー過ぎる

最近有名軍事フォーラム「スーパー大本営」に出現した画像は、殲ー10B戦闘機が霹靂-10近距離空対空ミサイル練習弾を搭載して試験飛行を行っているのをはっきり示している。霹靂-10ミサイルは第4世代空対空格闘ミサイルに属し、その性能はアメリカのAIM-9Xより優れている。以前の当局の公開の情報によれば、霹靂-10ミサイルは2013年に定型に至った。さらに殲ー10Bが霹靂-10練習弾を搭載したこと、および何日か前の殲ー16が霹靂-10を搭載している動画を結合させれば、この先進的なミサイルが間もなく正式に部隊装備されると推断することは難しくない。筆者の見たところ、霹靂-10近距離空対空ミサイルのスムーズな就役は、中国空軍に対する意義が非凡であると言え、霹靂-10は中国空軍の「救いの星」だと言ってもオーバーではない。何故このように言うのか、さらに筆者の話を詳しく聞いてほしい。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「上から下にそれぞれアメリカのAIM-9X、ドイツのIRIS-T、日本のAAM-5空対空ミサイル」 どうでもいいすけどもうちょっとましな画像なかったんですかね。1枚目は被写界深度浅過ぎだし3枚目はレンズによる歪みがひど過ぎです。)

科学技術水準の不断の進歩につれ、現在の空対空ミサイルはすでに第4世代まで発展し、このうち比較的代表性を有するミサイルにはアメリカのAIM-9X、ドイツのIRIS-T、日本のAAM-5などが含まれる。一方広大な軍事マニアが比較的熟知する中国の霹靂-8/9、ロシアのR-73、フランスのR-550「マジック」などのようなものは第3世代近距離空対空ミサイルに属する。第3世代近距離空対空ミサイルに比べ、第4世代近距離空対空ミサイルには多くのカギとなる重要性能および技術の上で全てに質的飛躍があった。その中には次のものが含まれる。高エネルギー固体ロケット推進剤を採用し、最大速度と射程を向上させたこと。推力ベクトル装置を配備し、敵機が逃れることが不可能な区域が拡大したこと。128x128ピクセルのFPA赤外線成像誘導弾頭を採用し、より良い軸線を離れての発射能力および極めて高い抗妨害能力を獲得したことなど。人員の訓練と戦闘機の性能が同等という状況下で、第4世代近距離空対空ミサイルを装備した一方は、第3世代近距離空対空ミサイルを装備した一方を「据え物斬り」することになると言える。アメリカのAIM-9Xをメインとする第4世代近距離空対空ミサイルが、国際武器市場でほしいままに拡散を開始する時、もし中国空軍がまだ霹靂-8/9など第3世代近距離空対空ミサイルに頼っていたら、未来の勝負の中で劣勢に立たされることは免れ難い、ということが見て取れる。まさにいわゆる「良い馬には良い鞍を」で、殲ー10B、殲ー16、甚だしきに至っては殲ー20、殲ー31など先進戦闘機が早足で我々に向けやってくるという時、霹靂-10ミサイルの適時の就役は、恵みの雨に他ならない。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「『肩越し射撃』能力を持つ第4世代空対空ミサイルは、戦闘機が空中格闘する時に空前の打撃範囲を具備させた」)

上述の優勢の他、第4世代空対空格闘ミサイルにはもう1つ独特の「絶技」がある。それは「肩越し射撃」能力である。いわゆる「肩越し射撃」とは次のことを指す。搭載機が目標と正面からすれ違う、あるいは目標が激烈な機動をもって搭載機の前半球の視野から逃れたら、第4世代空対空格闘ミサイルはこの前に大きく軸線を離れた角度をもって目標をロックオンしかつ発射し、発射後すぐに180度、甚だしきに至ってはさらに大きな角度で方向転換して目標を追撃する。現代の空戦の中では、戦闘機の機動性がすでに非常に高いので、攻撃のチャンスは往々にして一瞬で過ぎてしまう。だがミサイルの軸線を離れる最大角度が大きくなるほど、攻撃のチャンスも多くなる。「肩越し射撃」能力を具備した第4世代空対空格闘ミサイルは180度近い軸線を離れる最大発射角度を持ち、このことは第4世代空対空格闘ミサイルが現代の空戦の中でことごとく先んじたチャンスを占める、ということが見て取れる。比較的先進的な第3世代空対空格闘ミサイルも、60度の軸線を離れての最大攻撃角度しか持たない、ということを知る必要がある。このため筆者が前述した第4世代空対空格闘ミサイルが第3世代空対空格闘ミサイルを「据え物斬り」する状況は決して根拠のないことではない。もしすでに就役している霹靂-12が中国空軍に中、遠距離で、AIM-120ミサイルを装備した国と勝負することができるようにしたと言うならば、霹靂-10を装備した殲ー10Bは、「F-16+AIM-9X」の古典的コンビネーションと一騎打ちする能力を持たせることになる。まさにこの1つは遠距離、1つは近距離という完備されたコンビネーションこそ、中国空軍に将来この上なくしっかりしたな資本を持たせるのである。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「殲ー10B戦闘機が霹靂-10および霹靂-8練習弾を搭載。スペシャルサンクス 画像の提供者、スーパー大本営のAdam.Y」)

ならば間もなく就役する先進的な第4世代空対空格闘ミサイルとして、多くの人がこぞって霹靂-10の性能パラメータに対し非常に大きな興味を抱いていると信じる。正式な公式報告はまだないが、このことは決して我々がそれに対しおよその推測を行うことを妨げない。アメリカのAIM-9X、ドイツのIRIS-T、日本のAAM-5という3種のミサイルのパラメータを例にすると、それらの全長は基本的に2.86〜3.02m、直径は0.126〜0.127mで、重量は83.5〜87.4kg、最大射程は35〜40kmに保持されている。こうした指標がすでに第4世代空対空格闘ミサイルのスタンダードとなっていることが見て取れる。さらに霹靂-8/9の全長が3m、直径0.16m、重量120kgの弾体であること、および殲ー10B上に搭載された比較写真を結合させれば、我々はおおよそ推断できる。霹靂-10ミサイルの寸法は基本的に霹靂-8/9との差異が大きくなく、アメリカ、ドイツ、日本などの国のミサイルと比べると一回り大きいだろう。これには主に2つの方面の原因がある。1つ目は我が国が高性能固体ロケットおよび電子ユニットの水準の上で、国外に比べるとまだ一定の隔たりがあり、このような性能に到達しようとすればいくつかの寸法と重量を犠牲にすることになるのだろう。2つ目は霹靂-10ミサイルにプロジェクト立ち上げの初めからもう、射程あるいは殺傷力などの方面の上で比較的突出した要求があったのかもしれない。こうした要求を満足させるため、弾体の設計をいささか大きくすることの非常な必要性が目立つ。だが全体的に言って、霹靂-10は依然アメリカ、ドイツ、日本などの国の第4世代空対空格闘ミサイルと対等な優秀なミサイルである。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションは本文の一部を切り取ったものなので省略します。)

まさに前述のように、現在第4世代空対空ミサイルはすでに世界兵器市場で活躍を開始している。アメリカのAIM-9Xミサイルを例にすると、それはアメリカ海空軍に大量装備されるだけでなく、さらに9つの国と地域に向け輸出が行われ、生産量は数千発に達する。現在中国が国際市場に販売する近距離空対空格闘ミサイル製品は主に霹靂-9Cと霹靂-5E/EIIだが、第4世代空対空格闘ミサイルに対してということで言えば、この2種のミサイルは明らかにすでにいささか立ち後れている。霹靂-10の出現と共に、我々には遠くない将来、輸出版の霹靂-10ミサイルがきっと国際舞台の上に出現するだろうと信じる理由がある。しかも中国の武器のずっと物は良くて廉価という原則に従い、筆者は輸出版の霹靂-10ミサイルはきっとその先輩たち同様、国際市場の中で自らの居場所を勝ち取ると信じる。実は、霹靂-10がどのくらいの値段で売れるのか、どのくらいの利潤を創造できるかは決して最重要ではない。重要なのは霹靂-10の輸出により、世界のその他の国により中国の武器の実力、別の言い方をすれば中国国防工業の実力をはっきり分からせることである。霹靂-10〜は中国空軍の「救いの星」であるだけでなく、さらには中国軍事工業輸出の新たなるスターとなる可能性があることが見て取れる。これに対し、我々は刮目して見ようではないか。

霹靂-10は中国最新型の近距離空対空ミサイルで、きっと多くの国内最新技術を融合させており、その性能も霹靂-8/9などの先輩をはるかに超えることになる。甚だしきに至ってはAIM-9X、IRIS-Tなど国外の第4世代空対空格闘ミサイルを超えることになる。まさにこのミサイルの主設計師梁暁庚が言うようにである。「霹靂-10のいくつかの設計は国際水準を超越している」 主設計師も、軍も、甚だしきに至っては民間もこぞって霹靂-10に対し極めて大きな期待を抱いていることが見て取れる。中国空軍の未来の空戦の大黒柱の1つとして、霹靂-10はあるいはさらに一定の時間の練磨を必要とするかもしれない。だが風雨を経ずにどうして虹を見ることができるだろうか。あるいはひとしきり練磨を経た後、霹靂-10は現在に比べよりまばゆい光芒を放つかもしれない。それは中国空軍の恵みの雨となるだけでなく、さらには祖国の青空や雲を防衛する利剣となるのである。


 本当に国際的に良く売れれば実戦でその実力が言うほどのものかどうかはっきりするのは時間の問題となるでしょう。













戻るボタン