ウクライナ、中国の契約違反に抗議、ペルーへの戦車輸出が中止に

 良好な関係を維持している両国ですが、あるいは一定の変化が生じるかもしれません。

http://military.china.com/important/11132797/20130426/17802577.html


ロシアメディア、ウクライナがエンジン供給を停止すると脅し、中国戦車返品に遭う、とする

(頑住吉注:原ページキャプションは全て本文から切り取ったものなので省略します。)

ロシアの「ペリスコープ2」ウェブサイト4月24日の報道によれば、今年5月15〜19日に開催されるSITDEFペルー国際安全保障業務技術展の期間、ロシアのT-90Sとオランダの中古「レオパルド-2A6」メインバトルタンクが激烈な競争を展開し、ペルー軍の発注獲得を戦い取ることになる。

現在ロシア国防製品輸出社はすでにペルーサイドに対し申請を提出し、T-90Sが展示に参加しデモンストレーションを行い得るよう希望している。一方オランダサイドも同様の考えを抱いている。オランダはペルー向けに54両の中古の「レオパルド-2A6」を売り込む計画で、単価は250〜290万アメリカドルである(関係のサービスの差異により価格はある程度変わってくる)。

同様にラテンアメリカ市場に進軍を希望しているウクライナに関しては、今回その最も新しく研究開発したTー84「堡塁」戦車を派遣して展示に参加するつもりはまだ決してない。

ここ何年か以来、ペルーはずっとその装甲部隊に対し近代化グレードアップを行うことを追求している。ペルー軍で現役の249両のT-55メインバトルタンクはいずれも1970年代にソ連から購入したもので、現在すでに全く時代遅れで、このうち28%の戦車だけが作戦能力を具備している。ペルー軍はかつて政府に、一定数の性能がチリ陸軍の「レオパルド-2A4」型を超え得る新型戦車の購入を請求した。そしてこの前ペルー政府は中国が製造するMBT-2000型戦車の購入を決定した。だがウクライナが中国にその輸出する戦車にハーコフマレイシェフエンジン製造工場が生産したエンジンを装備することを禁止したため、ペルー・中国双方の交易の最終的な流産がもたらされた。

中国がペルーに販売することを企図したMBT-2000型戦車にはウクライナ製の6TD2型エンジンが装備されており、ウクライナが抗議したためペルー政府は最終的に中国との交易を取り消した。ウクライナ国防省の下に属するウクライナ特殊輸出社はかつてペルー国防省に、中国がMBT-2000を輸出する挙動はウクライナ・中国両国が以前達成させた協議に違反しており、このためウクライナはペルーに輸出される中国製戦車にエンジンを提供することはない、とする書簡を送った。ペルー国防委員会はウクライナの警告を受け取った後、最終的にMBT-2000戦車購入計画の放棄を決定した。中国サイドの、エンジンの提供を確保できることに関する保証が得られなかったため、ペルーは最終的にそれまでにペルーに到着していたテスト用の5両のMBT-2000戦車を返品した。中国サイドはかつてロシアがこの過程でいかがわしい役割を演じたと考えた。すなわちロシアはかつてウクライナとラテンアメリカ地域の武器市場のシェアを分かちあって享受することを承諾しており、かつウクライナに知的財産権保護を名目としてペルーがMBT-2000を購入することを阻止するよう要求したのである。

(頑住吉注:これより2ページ目)

ある分析者は、ロシアは現在自らのウクライナに対する影響力を充分に利用し、もってウクライナに表に顔を出させて中国が南米というこの極めてポテンシャルを持つ武器市場に進入することを妨害しているのだ、と指摘する。ロシアの軍事専門家ウラジミール イェフシェフは、中国がペルーの戦車に関する契約を失ったことは、一定程度上ロシア・ウクライナ関係好転の影響を受けた、と考える。彼は、あるいはロシアは中国が南米武器市場のシェアを侵食することを心配したためであり、同時にロシア・ウクライナ間の軍事技術協力を回復させるためでもあった、と指摘する。

戦車のエンジンで問題が起きたため、本来すでに中国戦車購入に反対していたペルー陸軍は最終的に、ペルーが購入する新型戦車はTー90S、T-84、「レオパルド-2A6」の中から選出されるべきだと認定した。現地メディアはかつて、軍の消息筋の人物の話を引用し、現在最も好評なのはロシア製のT-90Sで、何故なら技術が先進的であるだけでなく、価格も競争相手より低いからだ、と報道した。

現在なおペルー政府が軍に調達する新型戦車のためにどのくらいの資金を拠出するつもりなのかはっきりしていないが、新型戦車を購入して古いT-55と取り替える決定をしたという意志は、ペルー政府がすでにチリ陸軍の「レオパルド-2A4」戦車が持つ優勢を意識するに至っていることを示す。あるいは、チリ人が今年4月にドイツに100両の中古「レオパルド-2A5」の購入を求め、また現役の200両の「レオパルド-2A4」を「レオパルド2A5」のレベルにグレードアップするのに用いる部品を購入するのと共に、ペルー政府の新型戦車購入の願いはさらに一歩強化されるかもしれない。

事実としてロシアサイドが今回提出した条件は2009年の時に比べさらに優遇したものである。ロシアサイドがつけた値がより低いだけでなく、しかも一連の技術移転に同意し、もってペルーサイドのTー90S戦車維持メンテナンスの出費を軽減している。

ペルーは最終的に80〜140両の新型戦車を購入するとされる。


 ウクライナが「輸出に使ってはならない」という条項を契約にわざわざ盛り込んだのにもかかわらずそれを無視して輸出しようとし、明白な契約違反をして悪かったという意識を全く持たず、「ウクライナは今度の展示会に自分たちの製品を出すつもりもまだないくせに妨害してきた。これはきっとロシアが裏で手をまわしているせいだ。」と思うメンタリティは何と申しましょうやらです。当たり前ですが全く悪いと思っていない以上今後も繰り返すでしょう。ちなみにペルーとチリの間には領海問題があり、国際司法裁判所で争われているということです。

 おまけに中国の装輪装甲車に関する記事を紹介します。

http://military.china.com/important/11132797/20130426/17803113.html


中国の新戦闘車両は戦車を破壊できる 当局、装輪式軽戦車と命名

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「ZBL09歩兵戦闘車両同様8x8輪式汎用シャーシを採用した105mm突撃車。この種の車両ファミリー化発展は各国の現代装甲車両の発展の趨勢でもある。」)

アメリカの軍事ウェブサイト「ストラテジー ページ」4月24日の報道は、4年前中国はZBL09式8x8装輪式装甲車の突撃砲バージョンを発表した、とする。このバージョンの主要な火力システムは105mm口径の戦車砲1門であり、部隊のために直接火力支援が提供できる。現在中国はすでにより大きな砲塔を持つバージョンも研究開発しており、122mm口径の榴弾砲1門を装備する。さらに多くのその他のバージョンも研究開発中である。

報道は、中国軍は最近、この種の装甲車を装輪式軽戦車と命名した、とする。現在まだこれがZBL09装輪式装甲車と105mm突撃砲の新用途を暗示し、この装甲車が依然歩兵に配備され別枠の訓練を受けて敵の装甲車両を打撃するのか否かははっきりしていない。現在、105mmは強大ではないものの大多数の現代戦車を破壊するに足り、大多数のその他の装甲車両の戦闘力を失わしめることもできる。

ZBL09装輪式装甲車のスタンダードバージョンは重量21トン、乗員は3名で7名の歩兵を搭載できる。全長は8m、全幅3m、全高2.1mである。この車両は上陸突撃に使うことができ、水上最高速度は時速8km、路上最大速度は時速100km、路上最大航続距離は800kmである。その歩兵輸送車バージョンは30mm機関砲1門を装備し、その火砲バージョンは105mmあるいは122mm口径の榴弾砲1門を持つことができる。

報道は、ZBL09は2009年から就役を開始し、いくつかの戦闘部隊に採用され、操作はアメリカの「ストライカー」装輪装甲車にやや似ているとする。過去10年、中国は力を入れて新たな装輪式装甲車を研究開発してきたが、最近になってもそれらにはいずれもロシアの設計の痕跡がある。しかし、ZBL09は西側からより多くの考え方を取り入れている。だが、5年前のロシア式設計により興味と教育的意義があったようだ。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「アメリカ陸軍はM1128型「ストライカー」機動火砲システムのイラクの戦場におけるパフォーマンスに対し満足している。この戦闘車両は「ストライカー」8x8汎用シャーシを採用し、世界で初めて上置き式無人砲塔、内蔵された全自動装填装置を装備し、人間工学的に出色で、情報化作戦の程度が高い。」です。)

例えば、戦闘全備重量18トンのWMZ551A装輪式6x6装輪歩兵戦闘車両は新たな砲塔を装備し、乗員は3人、搭載人員は9人以上である。これはウクライナから獲得した技術と武器であり、30mm機関砲1門を装備し、以前の25mm機関砲に換えている。さらに重要なのは、新砲塔の火力コントロールシステムも改良されていることだ(これにはレーザー距離測定機と、砲手のディスプレイを指揮官に見させるディスプレイウィンドウ各1が含まれる)。これは明らかに以前中国がBMP1装軌歩兵戦闘車両のグレードアップに努力し、それにロシアのBMP3の砲塔を装備したことと一定の関係がある。

こうした戦闘車両のグレードアップに影響する主要な問題は資金であり、中国政府は本土で製造した武器を使用することを望んでいる。何故ならこのようにすればコストがより低くなり、供給もより安心できるものになるからである。だが中国メーカーは機関砲を30mmにまでグレードアップすることを望まず、多くの中国指導者も中国の機関砲の口径は25mmに達すればすでに充分だと考えている。

ある人は、火力コントロールシステムを改良することはいいことだが、BMP戦闘車両にはいくらの使用可能な余地もない、と考える。BMP3の輸出バージョンはサーモグラフィー装置を配備しているため、止むを得ずいくつかのギア装置を車両の外部に吊り下げている。歩兵にとって装輪式装甲車の装備はより良い投資の選択かもしれないと考える人もいる。

報道はさらに、中国はずっとNATOがイラクで成功裏に使用した「ストライカー」と小型装輪式装甲戦闘車両の経験に関心を注いでいる、とする。中国の設計者たちが最終的に出した結論は、西側の装甲車のより広い内部レイアウトは、より多くの用途を提供できる、と考えるものだった。ZBL09の内部に装備されている電子システムは、まさに中国が成功裏に学習した最もよい証明である。(実習編集翻訳:曹娜娜 原稿チェック:李亮)

(頑住吉注:3ページ目)何年も前すでにもう登場しているイタリアの「ケンタウロス」タンクデストロイヤー。同様に8x8装輪式シャーシと105mm火砲を採用している。中国のZBL09式105mm火砲突撃車、「ストライカー」機動火砲システムと同類の武器システムに属する。

(頑住吉注:4ページ目)すでに中国陸軍に大規模装備されている92式6x6装輪式歩兵戦闘車両。画像は改良型で、元々あった25mm機関砲が30mm機関砲に換えられている。

(頑住吉注:5ページ目)8x8装輪式シャーシはすでに中国陸軍の新世代装甲車両の汎用プラットフォームとなっている。

(頑住吉注:6ページ目)8x8装輪式シャーシを基本に発展した新型戦車救出車

(頑住吉注:7ページ目)8x8装輪式シャーシを採用した新型122mm自走榴弾砲

(頑住吉注:8ページ目)試験中の8x8装輪式122mm自走榴弾砲


 ここんとこ「実習編集翻訳誰それ」っていう記事がよくあり、全体に何言ってるのかよく分からん率が高いんですが、これもその1つです。まあそれはさておき戦車よりずっと安価で攻撃力がそれなりに強く路上なら速度が速いこの種の装甲車は今後広く輸出もされるかも知れません。










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