殲ー15艦載戦闘機のコストは その3

 続きです。

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価格と戦闘力の同時並行での増加

殲ー15の価格はかつてあるいは多くあるいは少なく軽視された事実を実証する。すなわちかつて廉価をもって主要な特徴とした中国の武器装備は、我が国の軍事工業水準が世界一流水準に追いつく過程の中で、その生産コストも迅速に世界一流に追いつきつつあるということである。

ならば、ここである重要な問題に入る必要がある。単価4億の艦載機は一体高いのか否か? もし縦向きに比較するなら、我が国の武器装備体系の中で、この価格は疑いなく非常に高い。だがもしアメリカやフランスの主流艦載機を持ち出して比較すれば、この価格は今度は相対的に低廉である。

殲ー15が算盤に合うか否かに関しては、完全にもう1つの見る立場の問題である。中国が最も新しく導入したスホーイー35を例にすると、ネットで公開されている数字を根拠にしいくつかの権威あるメディアの報道を結合すると、スホーイー35の価格は7,000〜9,000万アメリカドルの間である(配置により異なる)。殲ー15の価格はすでにスホーイー35に迫っている。だが両者の作戦能力は明らかに同じランクにはない。一方高価で有名なF-35Cは、その最新ロット(第9ロット)の平均販売価格は1.322億アメリカドル(エンジン含まず)で、1機のF-35Cが2機の殲ー15におおよそ相当することが分かる。だが作戦効能の上から見ると、F-35Cの総合能力は殲ー15に1世代先んじてもいる。

だが、この問題の答案がどうであろうと、殲ー15は我が国初の艦載機で、国はすでに巨額の研究開発費用を投入し、貴重な経験という財産を形成済みであり、すぐ軽易に放棄されないだろう。筆者は、殲ー15の運命はおそらくいくつかのメディアあるいは専門家が言うように、軽易により先進的なステルス艦載機によって取って代わられるのではなく、相当な長時間内我が国艦載機の絶対の主力になるだろう、と考える。

コストコントロールの角度から出発すると、殲ー15を強く推す原因は2つある。

まず、殲ー15の研究開発にはすでに大量の経費を投入済みである。艦載機のプロジェクト立ち上げと投資は長期的な過程で、決策には慎重さが必要であるが、方向性を認定したらもう断固として進み、軽易に放棄しない必要がある。殲ー15の能力がどうかは開放された討論に供することのできる問題だが、単に経費使用効率の角度から出発すれば、我々は殲ー15の生産継続を堅持するべきである。何故なら殲ー15の発注量が大きくなるほど、前期の投資がそれに値するものになるからである。

去年ある報道は我が国はまたロシアから100台のAL-31エンジンを輸入したとした。艦載機はエンジンの信頼性に対する要求がより高いことを考慮すれば、筆者は相当数のAL-31は殲ー15に用いられることになると考える方に傾く。結局のところ、殲ー15の生産量は我が国がすでに進水させたおよび建造中の空母の需要を満足させる必要がある(国内のある報道はかつて現在殲ー15の生産ラインはすでに停止しているとしたが、生産停止は殲ー16の生産のためかも知れず、同時に第2隻目の空母就役のテンポとコンビネーションし、決して必ずしももはや生産しないことを意味しない)。「遼寧艦」は最多で20機の殲ー15が搭載でき、後続の001Aの搭載機数は24機前後のはずである。将来の国産空母がもしカタパルト技術を採用したら、搭載できる殲ー15は40〜50機まで増えることになる。もし今後10年内の我が国で就役および進水する4隻の空母のテンポに照らして判断すれば、海軍航空兵はおよそ200機前後の殲ー15を必要とする(第1ロットの殲ー15は今後10年内に続々と交換されることになるだろう)。その中にはさらに単価がより高いカタパルト型殲ー15が含まれる。単純にコスト査定の角度から見て、殲ー15プラットフォームは軽易に取って代わられあるいは放棄されるべきではない。

第2に、次世代艦載機の研究開発で消耗される費用は巨大で、我が国の国防予算が支えられるか否かは比較判断を必要とする。殲ー15は我が国の現代軍事装備のコストが高くなることの氷山の一角でしかない。殲ー15はすでに1機あたり4億人民元に達しており、ならば殲ー20は? 全く新しい研究開発思想とステルス設計を使用しているため(殲ー15の研究開発はスホーイー33のサンプル機に依拠して行われたものであり、しかも沈陽飛行機はスホーイー27の組み立て過程の中ですでに豊富な経験を累積していた)殲ー20の販売価格は国際市場の同類戦闘機の価格に近づくかもしれない。すなわち1億アメリカドル(約6.6億人民元に相当)に達するということである。将来我が国はさらにステルス艦載機を研究開発するが、その研究開発コストも相当に高くなるだろう。現在、我が国は依然軍事装備の「補講期」にあり、大量の新プロジェクトが難関攻略を必要とし、例えば戦略原潜、大型空母、戦略核兵器、および高性能の戦略爆撃機などがいずれも大量の科研経費を必要とする。こうしたプロジェクトに比べ、新型艦載機の需要は充分に緊迫しているか否か? 経費分配について言えば、我が国の科研予算は同時にこんなにも多くの重大プロジェクトを支えるにに充分か否か? 筆者は、もし新型艦載ステルス戦闘機を研究開発する必要があっても、プロジェクト立ち上げは何年か後まで待つ必要があるかもしれないと考える。


 理屈はそうかもしれませんけどアメリカがステルス艦載機の装備を進める以上意地でも中国もそうするのでは。殲ー20ベースと殲ー31ベースの価格差も大きく影響するかもしれません。














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