インドとアメリカの関係は

 最近アメリカに接近しつつあるインドですが、際限なく関係を強化していくわけではない、というお話です。

http://military.china.com/important/11132797/20130824/18012943.html


アメリカ、インドに基地を建設して中国を封じ込めたいと放言 インド国防大臣受け入れず

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「アメリカは近年インドに向け多数のアメリカ製軍用機を販売している」)

原題:米軍高官、インドに実戦機配備を準備すると「観測気球」を上げるもインドは断固として否認

アメリカがインドに空軍実戦機配備を準備との情報、関心を引き起こす 専門家、アメリカサイドが探りを入れているのではないかと考える

インド、アメリカの軍駐留受け入れを断固否認

インド国防省スポークスマンは語る。「インドは決して自らの国土へのいかなる国の軍事基地の建立も許さない。」

ここ2日(頑住吉注:優先順位の関係で紹介が遅れましたが8月24日付の記事です)、米軍がインドに空軍実戦機の配備を準備しているとの噂が関心を引き起こしている。もし情報が事実に属せば、この挙は中国に照準を合わせた包囲圏にまた1つ有力な支点が増えたことを示し、中国西部地域はアメリカの面前に「完全に暴露」することになる可能性がある。しかし、アメリカが情報を発表した直後、インド国防省は断固否認した。アメリカ・インド問題専門家は北京青年報記者のインタビューを受けた時、これはアメリカによる探りを入れる行為である可能性が高く、インドがアメリカの軍駐留を受け入れることはない、とした。

アメリカ空軍高官「観測気球を上げる」

「東の日本、韓国、南のタイ、シンガポール、西のアフガニスタン‥‥アメリカの軍事の触角は不断に中国周辺に向け延伸しているところであり、今この包囲圏にさらに1つの支点が増加するかもしれない。‥‥インドである。」 インドのプレス・トラストの報道によれば、米軍太平洋司令部空軍司令ハーバート カーライルは21日、ペンタゴンのインドへの実戦機配備の期待を明らかにした。

カーライルは記者に対し言った。「我々は、我々の東北アジアにおける戦力を維持し、かつローテーションを組んでの存在を通じて南に向け、および西に向けての移動を増強する。」 南および西に向けて、にどんな国が含まれるのかを具体的に列挙した時、カーライルは5つの場所に言及した。すなわち、ダーウィン、ティンダル(オーストラリアの空軍基地)、シンガポールのチャンギ、タイのナコーンラーチャシーマー、そしてインドのティルヴァナンタプラムである。カーライルはすでにティルヴァナンタプラムにつき実地で考察したことがあるとした。

カーライルはアメリカ・インド軍事関係政策グループのメンバーで、アジア太平洋地域アメリカ空軍を主管する前、かつてアメリカ・インド空軍間の協調を担当したことがあるとされる。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「アメリカはインド向けに最新のP-8I対潜哨戒機を販売した」です。)

インド、米軍の発言の「事実に関する錯誤」を批判

しかし、カーライルの話はインドの比較的大きな反応を引き起こし、国防省の当局者が前面に立ってこれを否認した。

インドの「金融速報」の報道によれば、カーライルの話はいくつかの不愉快を引き起こした。インド国防省スポークスマンのシタンシュ カーは、アメリカ軍の当局者の、アメリカ特殊部隊のインドなど南アジア5カ国への配備に関する言い方には「事実の錯誤」が存在し、「アメリカの特殊部隊がインドに配備されたことは全くないし、現在も配備されていない」と語った。「インドは自らの国土にいかなる国が軍事基地を建立することも許さない。」とカーは語る。彼は、「インドは他国といかなる種類の関係を建立する時も常に非常に慎重である。」とする。あるインドの分析者は、カーライルの話は、アメリカ空軍のインドを仲間に引き込まんとする計画を明らかにした、と考える。

報道は、ペンタゴンの計画はインド共産党総書記プラカシュ カラットの知るところになった、とする。彼は、「見たところ(ティルヴァナンタプラムに軍事基地を建造することは)ペンタゴンの期待するところだ。それは2006年に達成された『インド・アメリカ軍事枠組み協議』に源を発しており、今連立政府は自分たちがこのような基地施設の建設を許すのか否かはっきりさせる必要がある。」と語る。

米軍、夢にまで見る

インドが同意しようとしまいと、インドに空軍基地を建立し得ることはアメリカが夢にまで見る望みである。報道は、「アジア太平洋地域再バランス化」戦略の一部分として、米軍は基地をケララ州の首府ティルヴァナンタプラムに設けることを探求している、とする。ティルヴァナンタプラムはインド西南部に位置し、アラビア海に臨み、この地からさらに南に行けばインド洋まで遠くなく、地理的位置は非常に重要である。

ブルームバーグ社は報道の中で、アメリカがインドとより緊密な軍事的協力関係を持ち、甚だしきに至っては「パトリオット」系列対ミサイルシステムやロッキード・マーティン社が研究開発するF-35ステルス戦闘機を含む先端クラスの武器技術情報を共有することを渇望している、と指摘する。中国を牽制する戦略的要地として、もしアメリカ・インドがミサイル防衛協力を実現させたら、中国西部地域はアメリカの面前に「完全に暴露」され、中国のこの地域における「戦略縦深」の優勢が弱まる可能性がある。

また、「グローバル時報」の報道によれば、インド空軍はすでにアメリカから多数のC-130J、C-17輸送機とAH-64武装ヘリを購入し、合わせてアメリカ式の標準後方勤務保障システムを導入しており、形なき中にもアメリカ軍機のインド進駐の多くの技術的面倒を減らした。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは「インド、アメリカを除く初のP-8対潜哨戒機を獲得する国となる」です。)

【視察】

インドは大国の独立性を重視

アメリカの軍駐留を受け入れることはあり得ない


アメリカとインドの言い方は何故全く違うのか? 一体どちらが「嘘をついて」いるのか? 関連の専門家は北京青年報記者のインタビューを受けた時、インドは大国の独立性の堅持を非常に重視し、アメリカの軍駐留を受け入れることはあり得ない、と考えた。アメリカに可能なやり方は、軍艦に恒常的なインド訪問ができるようにさせることである。

軍駐留はインドの基本原則を損なう

インド問題専門家馬加力は北京青年報記者のインタビューを受けた時、インドがアメリカの軍駐留に同意することはなく、これはインドの国家の独立性を保持しようとする原則と相矛盾する、と明確に表明した。中国国際問題研究所副所長でアメリカ問題専門家の阮宗沢はさらに一歩、次のように説明する。インドは戦略の自治、その大国の独立性保持を堅持する。また、インドはさらにずっと非同盟運動のリーダーで、もしアメリカが自国の領土に軍を駐留させることに同意したら、インドの基本原則を大いに損なう。

馬加力は、アメリカとインドの戦略的関係は、まだ軍を駐留させることができる程度にまで到達していない、と考える。双方が署名した「インド・アメリカ軍事枠組み協議」に対して馬加力は、協議は軍駐留に関わることはなく、むしろ軍事領域における協力強化、双方の相互訪問強化、兵器販売強化、軍事訓練プロジェクト、合同演習の挙行などに留まっている、とした。

アメリカのインドへの軍駐留のコストは非常に高い

阮宗沢は北京青年報の記者に、これはアメリカサイドの探りを入れる性質の情報かもしれないと教えた。アメリカのアジア太平洋地域回帰の過程では、言葉の上では虚々実々で、至る所で観測気球が上がる。アメリカ国内のある声は、インドを引き込んで中国を抑止すべきだと考えている。このため、アメリカのこの「観測気球」はインドを仲間に引き込むために行った先行しての探りである可能性がある。

阮宗沢は同時に、アメリカが日韓のような長期的駐留、防衛をここでも建立しようとするのは容易なことではなく、コストは非常に高く、意義は大きくない、と考える。アメリカが現在より望むのは「必要がありさえすればすぐ使用できる」の模式であり、これは保障軍艦が恒常的に出入りできることしか必要としない。このため、インドにおけるアメリカに可能なやり方は軍艦を恒常的に訪問できるようにすることである。当然、訪問がどんどん頻繁になれば将来的にさらに一歩の協力可能性が高まるが、長期的な軍駐留のような模式は、インドではほとんど不可能である。(文/記者 岳菲菲)

(頑住吉注:4ページ目)インドは以前すでにアメリカから多数のC-130J-30型戦術輸送機を購入済みである

(頑住吉注:5ページ目)C-130J-30は延長版戦術輸送機である

(頑住吉注:6ページ目)インドに対する兵器販売は決してアメリカがインドをコントロール済みであることを意味しない

(頑住吉注:7ページ目)インドとアメリカの関係は非常に特殊である

(頑住吉注:8ページ目)インドは絶対にアメリカの同盟国には入らない


 インドは中国、パキスタンの圧力を受け、危機感を募らせてアメリカだけでなく日本とも関係を強化しようとしていますが、「大国の独立性」を大事にし、相手も自分の協力を必要としていることを見極め、かなりしたたかに立ち回っているようで、これは参考にする値打ちがあるかもしれません。
















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