ロシアの中国とインドに対する態度には差がある?

 どちらにも戦闘機を販売していますが。

http://war.163.com/16/0130/10/BEIPC0BE00014OVF.html


ロシア、高価で中国にスホーイー35を売る それにもかかわらずインドのために第5世代機を研究開発する価格を40%下げる

(雲上の空母公衆号より転載)

2015年11月、ロシアと中国のスホーイー35戦闘機に関する契約が最終的に確定した。契約総額は20億アメリカドルで、かつロシアが中国向けに24機のスホーイー35戦闘機を提供すると規定した。ロシアが中国向けに販売するスホーイー35戦闘機の単価は安価とは言えず、1機あたりの価格は8,300万アメリカドルにも達する。比較すると、ロシアが自ら使用するスホーイー35戦闘機の価格は4,000万〜6,500万アメリカドルである。もし最大値を取っても、中ロが使用するスホーイー35戦闘機の価格差は依然として非常に大きい。

これに比べ、ロシアとインドはそれにもかかわらず最近ある協議を達成させ、両国が合同研究開発するFGFA第5世代戦闘機の研究開発費用を120億アメリカドルから80億アメリカドルにまで下げることになる。実際、2008年時点でFGFA戦闘機の研究開発費用は110億アメリカドルだった。だが後に、ロシア方面はインフレのため研究開発費用を110億アメリカドルから120億アメリカドルにまで上げるとした。

ロシアとインドが達成させた最新の協議によれば、FGFA戦闘機の研究開発費用は80億アメリカドルまで下がり、その具体的状況は次の通りである。契約が規定する期間は7年。契約に基づき研究開発開始の年、ロシアとインドはそれぞれ10億アメリカドルを提供する。その後の6年内、ロシアとインドは毎年各自5億アメリカドルを提供する。この契約に照らし、ロシアとインドはFGFA戦闘機研究開発の上でコストを半々で負担し、成果は共有する。

この両国が合同研究開発するFGFA戦闘機は多用途戦闘機で、この戦闘機はPAK FA(T-50)第5世代戦闘機を基礎に改良されてできるものである。PAK FA戦闘機はロシアが研究開発する新世代主力戦闘機で、本国空軍の使用に供する。この戦闘機の研究開発作業は目下進展が比較的順調で、今後1〜2年内にはもう就役するだろう。FGFA戦闘機はPAK FA戦闘機を基礎に改良が行われるので、表面的に見ると進度には保証があるはずである。

ロシアの公式の言い方に照らせば、FGFA戦闘機はPAK FA戦闘機に比べ、改良点が43カ所あり、これにはステルス、超音速巡航、センサー、航空電子設備などの方面の性能が含まれる。ロシアとインドはこのプロジェクトの下に2タイプを開発する計画で、1つはロシアの使用に供し、1つはインド空軍の使用に供する。しかも、ロシア方面はインドの要求に同意し、インドに向け複座タイプも提供する。

インド空軍はFGFA戦闘機に対し非常に自信がある。2011年時点で早くももうインド空軍は148機の単座FGFA戦闘機と66機の複座FGFA戦闘機を購入するとしていた。後に方案の変化により、インド空軍の購入計画はまた214機の単座型FGFA戦闘機に調整された。ロシアもFGFA戦闘機を大量購入するだろう。この中には200機の単座型と50機の複座型が含まれる。ある情報は、ロシアとインドの使用の他、この戦闘機はその他の国にも販売され、市場総販売数は1,000機前後に達することになるだろう、とする。

前途の見通しは非常に魅惑的だが、プロジェクトの執行には少なからぬ問題も出現した。まず単座および複座型の購入が不断に変化し、このことは両国のFGFA戦闘機に関する要求方面に動揺が存在することを意味している。別の方面では、契約は表面的に見ると平等だが、ロシアとインドのこのプロジェクトの上での協力は決して平等ではない。要求に照らし、ロシアは85%の研究開発作業を担い、インドは15%の研究開発作業を担うが、双方は平等に半分のコストを負担する。つまり、双方が出す金は同じだが、FGFA戦闘機研究開発の中で主導的地位を占めるのは依然ロシアのスホーイ社なのである。

FGFA戦闘機プロジェクトのかんばしくない部分は再三の遅延である。元々双方の最初の契約の規定に照らせば、ロシアは本来2015年〜2017年の間にインドに向け3機のサンプル機を提供し評価を行うべきだったが、今に至るも飛行機の影さえまだ見えない。2015年3月時点で、両国はまた飛行機の引き渡し期間を92ヶ月から36ヶ月に短縮することを協議して決めた。飛行機の研究開発進度を加速するため、ロシアとインドの作業任務比率を1:1に調整し、インドが占める作業の持ち分が増加した。後に、プロジェクトが遅々として局面を打開できないため、インドはかつて一度この契約からの撤退を考えた。

このようにして2016年年初のロシアがFGFA戦闘機プロジェクトを80億アメリカドルにまで値下げするという挙動があった。インドは研究開発コストの非常に大きなダウンを見て、FGFA戦闘機プロジェクトに対する興味が増した。このため我々は、ロシアの研究開発費用ダウンへの同意という挙動を、インドが継続してFGFA戦闘機プロジェクトに協力するのを引き留める措置と見なすことができる。

FGFA戦闘機はPAK FA戦闘機に比べ確かにいくつかの改良があるが、戦闘機を新たに設計するわけでは決してない。筆者は、戦闘機の研究開発は確かにいくつかの問題に遭遇しているかもしれないが、ロシアにはFGFA戦闘機プロジェクトを故意に遅延させている嫌疑もある、との疑いを抱いている。何故ならロシアにはずっと早くからPAK FA型戦闘機があって使用できるが、比較するとインドにはなく、インドの需要は逆にずっと急迫しているだろうからである。つまり、ロシアはFGFA戦闘機プロジェクトの利益の最大化実現を希望しており、故意にインドに多く資金提供させている。現在インドはまだ投資が比較的少ないが、インドの投資がどんどん多くなった時を待って、再度撤退したくなってもすでに不可能で、このようにしてロシアは完全に自らの意図に基づいて研究開発コストと戦闘機の価格を決定することができるのである。

さらに筆者に肯定させるのは、ロシアとインドの約定に基づき、第1ロットのFGFA戦闘機はロシア国内で生産され、後続のロットはやっとインド本国で製造されることである。つまり、インドが使用する最初ののFGFA戦闘機はきっとロシア国内で生産されたものである。価格は前述のように、きっとロシア人によって決定されなければならない。

ロシアがいかなる武器を輸出することも、内部には必ずその非常に狡猾な聡明さが表れる。中国にスホーイー35戦闘機を販売する契約の談判の期間、ロシアは中国が大量購入し得ることを希望したが、中国サイドは再三にわたって24機しか買わない立場を堅持し、後にロシアは最終的に圧力に耐えられず、やむなく要求に同意した。だがロシアが中国向けに販売するこれらスホーイー35戦闘機の単価は比較的高い。ロシア式狡猾はさらに今インドに向け「ヴィックラマディヤ」空母を提供する上に体現されている。これに関しては皆すでに知っているのでもはやくどくど述べない。見たところFGFA戦闘機プロジェクトもまたロシア人が張った伏線であり、今回インド人が直面する最終的な解決もぼったくられることでしかあり得ない。

こんなにも長年来、インド人はまだいかにしてロシア人と商売をするのか体得していないのかもしれない。中国はとっくにロシアの武器貿易方面でのいろいろな手をつかんでおり、このため自主研究開発を堅持している。結局のところ、技術が他人の手中に掌握されていては、至る所で人に制限を受けるしかないのである。いかなる人が武器や技術を相手に与えるのにも、背後ではいつも最も多い外貨を獲得したがっているのであって、どうして棚から牡丹餅の良きことがあり得るだろうか。


 中国人のロシア人に対する複雑な思いが微妙に表れた文章だと思います。以前も書きましたが現在使用中の本国に販売するのと外国に販売するのでは条件が大きく異なるので、中国に販売するスホーイー35が特に高いとは言えないと思われます。インドに関しては中国と違って西側から兵器を購入する可能性もあるので単純な比較はできないでしょうし、インドもいろいろな国産化に努力しています。必ずしも成功しているとは言えないかもしれませんけど。










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