中国の将来航空機関連2題

 まず極超音速機関連です。

http://military.china.com/important/11132797/20150927/20473795.html


ロシアの専門家、中国の極超音速飛行機初飛行に疑問を呈す:米ロさえまだやっていない

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「ネット仲間が制作した中国のマッハ5極超音速ウェーブライダー飛行機方案」)

ロシア自由メディアネット9月22日の報道によれば、中国メディアは中国が少し前に速度があらゆる近代的超音速飛行機をも超え(これにはアメリカのSR-71「ブラックバード」戦略偵察機が含まれる)、速度が少なくともマッハ5の極超音速飛行機を試験飛行し、結果として満足いく形で成功した、と明らかにした。

中国の専門家は次のように指摘する。アメリカはとっくに速度がマッハ5に達し得る新世代極超音速飛行機の研究開発を開始しているが、アメリカの計画はしばらくのところ紙面の上のみに留まっている。中国は今回あらゆるウォッチャーの予測を超えたということができる。このプロジェクトの実現のためには、今に至るもまだ一国も掌握していない極超音速ラムジェット式エンジン技術、研究開発がハードな、比較的軽くまた耐火性があり、極超音速飛行時に生じる高温を受け入れられる新材料を持つことが必須である。極超音速飛行機は近代化された防空システムをスムーズに突破でき、このためその実戦応用の将来的な領域の1つは空中偵察かもしれない。

指摘が必要なのは、2015年8月末にある情報が、アメリカのロッキード・マーティン社が有名なU-2に取って代わるステルス偵察機を研究開発中だとしたことである。このプロジェクトの主管であるウェンドは、新たな飛行機の主要な特徴はステルス技術の使用で、敵サイドのレーダーに発見し難くさせる、とする。このプロジェクトは現役のU-2偵察機や「グローバルホーク」無人機の全ての優秀な技術を充分に利用することになる。設計師の構想によれば、新たな飛行機は23km以上の高空で偵察と航空撮影が行える。アメリカのU-2戦略偵察機は冷戦のシンボルの1つで、公式なデータによればU-2は全部で24回ソ連領空に闖入している。1960年5月1日、1機のU-2がスベルドロフスク市郊外で撃墜され、飛行員は落下傘降下後に捕虜となった。だがその後U-2は継続してソ連領空を侵犯し、あえて深入りして偵察しなくなっただけだった。

現在、それぞれの戦区の軍隊に連続しかつ安定した情報の保障を提供するため、米軍は宇宙偵察施設を使用するだけでなく、さらに各種偵察機を使用し、これにはU-2偵察機、RQ-4「グローバルホーク」、MQ-1「プレデター」、MQ-9「リーパー」、そしてRC-135輸送給油機をベースとした各タイプの戦略偵察機が含まれる。

中国が確かに極超音速飛行機を試験したのか否かの問題に対し、ロシアの専門家の意見は比較的一致しており、いずれもこれに対し疑問を呈している。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは1ページ目と同じです。)

ロシア軍事工業委員会専門家委員会メンバーで、「祖国の武器庫」誌編集長のムラホフスキーは、中国メディアの世界最高速飛行機試験飛行に関する報道を信じない。彼は、現在大陸間弾道ミサイルの戦闘部だけがやっとマッハ5の速度に到達できるが、それらはコントロールを受けない、と指摘する。コントロール可能な飛行機に関しては、ロシアやアメリカの現有のあらゆる実験サンプル品はしばらくのところ技術デモンストレーション品でしかなく、いかなる国にもまだ最終的な完成品はない。それらはまだ非常に長い年月を要してやっと世に出ることができるだろう。問題はさらにエンジンに出現し、普通ターボジェットエンジンは飛行機をこの種の速度に到達させることはできない。またさらに材料やコントロールシステムの問題がある。このため中国のこの種の高速飛行機の試験に関する報道は、あるいは単にアドバルーンを上げて反応を見ているのかもしれない。

アメリカメディアの、ステルス偵察機を研究開発してU-2に取って代わらせることに関する報道については、同様にアメリカ空軍当局の研究開発要求という証拠がない。U-2、A-12およびその後続の発展機種であるSR-71といった飛行機が、過去において専門に敵サイドの領土上空で空中偵察を実施するために研究開発されたことはごくはっきりしているが、現在類似の任務はすでに宇宙の光電子偵察設備によって執行されるよう改められている。周知のように、近代化されたマルチスペクトル偵察設備の解像度はすでに10〜15cmの水準に到達している。この種の技術が発展している条件下で、何故さらに新型高空偵察機を製造する必要があるのか分からない。さらに滞空時間が36時間に達し得るRQ-4「グローバルホーク」戦略無人偵察機が使用できるのだからなおさらである。2012年に米軍はさらに有効搭載荷汎用アダプターを研究開発し、「グローバルホーク」上にEORS-2b光電子システムを装備すること、U-2S偵察機上にASIP電子偵察設備を装備することを保証している。

現在ロシア空軍偵察機は非常に不足である。現役のスホーイー24MR、イリューシン-20RT、ミグー25R偵察機は深刻に老朽化している。ある情報は、ロシア国防省はかつてミグー25偵察機のグレードアップを考慮したとさえ言っている。だがこれらは戦役戦術偵察機でしかなく、戦略偵察機ではない。ロシア軍は数が多くないスホーイー24MR偵察機とスホーイ-22M3R偵察機を留保しているが、2008年の南オセチア武装衝突の経験は、現代の条件下でこうした偵察機は非常に容易に攻撃に遭うということを示しており、グルジアの防空兵器はまさに1機のスホーイー24MRを撃墜している。このため最も良いのはやはり無人機を使用して偵察任務を執行することで、結局のところそれらは機動が敏捷で、価格が安いのである。アメリカ空軍は1998年から正式にSR-71戦略偵察機を放棄した。これはそれが極めて高価で、就役寿命になったからというだけでなく、しかもより先進的な偵察設備が出現したからである。現在先進国の軍隊の中での有人操縦偵察機の数は急激に低下し、主に電子戦機能を持つ電子技術偵察機が使用され、通常偵察行動任務はすでに無人機や宇宙設備によって執行されるよう改められている。アメリカは現在世界で唯一あらゆる類型の無人機を持つ国であり、戦略無人機から、手のひらの上から発進して隣家を視察できるミニ無人機まで、あるべきものは全てある。

ロシア航空港分析所主任のパンジェリェイェフも同様に中国がすでに、極超音速で1.5秒飛行できるだけの飛行実験室ではなく、作業能力のある極超音速飛行機のサンプル品を製造できることを疑っている。彼は、今中国が遠くない将来正真正銘のマッハ5の速度で任務を執行できる戦闘システムを持つと語るのはまだ時期尚早で、少なくとも現在まで、米ロを含む世界のいかなる国家もまだこの種のシステムを成功裏に製造することはできない、と指摘する。米ロはすでにこの種のシステムのカギとなる重要部品、すなわちエンジンの数秒以内の作動能力を保証することができるが、これでは正真正銘の戦闘システムにとっては明らかに充分にはほど遠いといえる。しかも、現代の衛星や、一定のステルス能力を持ち価格が非常に高くはない無人機技術が発展する条件下で、非常に高価な高速偵察機を研究開発するのは明らかに特別に合理的なことではない。(編集翻訳:林海)


 冷静に考えれば確かに最新鋭戦闘機のエンジンの国産化ができていない中国に極超音速機ができるとは考えにくいですが。まあロケットエンジンなどを使った実用性のない実験的なものならないとは言えないですかね。

 次は殲ー31関連です。

http://military.china.com/important/11132797/20150927/20473872.html


殲ー31、ニューバージョンの垂直尾翼を装備し生存力を突出させる あるいは戦闘爆撃機型を量産か

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「北京航空展にお目見えしたニューバージョンの殲ー31」)

2015年9月16〜19日、第16回北京国際航空展が国家会議センターで行われ、ニューバージョンの垂直尾翼を装備した殲ー31「鶻鷹」の大スケールの模型が再度お目見えした。初めて明るみに出るわけではないが、依然多くの人の視線を引きつけた。「鶻鷹」戦闘機は国際市場の需要に照準を合わせて研究開発された第4世代中型多用途戦闘機で、総合作戦機能はずば抜け、自主知的財産権を持つ。

総合性能は伝統的な戦闘機を超える

殲ー31は現在空力的能力およびステルス性能方面でいずれも多くの伝統的な戦闘機を超越しており、しかもその航空電子システムはさらに一歩グレードアップ改造されるだろう。殲ー31の最大飛行速度はマッハ1.8に達し得、最大作戦半径は2,000kmの範囲に達し得る。これは基本的にすでに空母艦載機の需要を満足させる。

今回の航空展では初めて殲ー31の技術戦術性能が発表された。この機は完全自主知的財産権を持ち、総合作戦機能はずば抜け、単座、双発、外側に傾いた双垂直尾翼、全体が動く水平尾翼の正常レイアウトを採用し、両側には大きくS字型に湾曲した空気取り入れルートが配置され、内部埋め込み式武器コンパートメントが配置される。

殲ー31は高い生存力、レーダーでの低い探知計測可能性、低い赤外線輻射特性を突出させ、ずば抜けた電子対抗性能を持ち、低易損性設計を採用している。殲ー31は強大な目標探知計測および外部情報総合能力、ずば抜けた態勢関知・情報共有能力、超視距離多目標攻撃および大きく軸線の角度を離れての全方向格闘空戦能力、対地対艦正確打撃能力を持つ。

殲ー31は多種の成熟した技術を採用し、このため研究開発進度は非常に早いはずで、5年内に試験飛行が完了し、国際市場に向けプッシュされると見られる。さらに5年のすり合わせ使用を経て、2024年になれば国際市場で技術が成熟した、価格が低廉な第4世代戦闘機となり、ちょうど好都合に2014年に完備された対空対艦戦闘力を形成したばかりのJF-17 block 2梟竜II戦闘機に取って代わり、中国の輸出型戦闘機に使用1世代、研究開発1世代という良性の循環を形成させるだろう。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「資料画像:殲ー31『鶻鷹』戦闘機」です。)

「剽窃」論が蒸し返される

中航工業は、輸出型殲ー31の価格は非常に安く、現在の国際市場の西側第3世代戦闘機に比べてさらに安いかもしれないとも明らかにしており、これは世界戦闘機市場を統治する西側諸国にとって良い情報ではないと言える。

そこで各種バージョンの剽窃だとの声が耳に絶えることがなく、ドイツメディアはかつてスノーデンの話を引用し、中国は第4世代機F-35の設計に関連する大量の資料を「盗み」、かつ殲ー31の研究開発に用いたとした。ロシアの戦略・技術分析センターの専門家であるコーシンは、以前知られていたのに比べ、この報道には決して何ら新しいものはない、と考える。コーシンは、殲ー31は決してF-35の「複製版」ではないと指摘する。殲ー31プロジェクトの成功は、ひとたび殲ー31が市場に投入されれば、その高いコストパフォーマンスをもって徐々に第4世代機の市場シェアを占めることを意味している。

今回の展示会は同時に殲ー31が使用するエンジンの実物も展示した。殲ー31はロシアのRD-93エンジンを装備し、将来は中国のWS-13グレードアップ版エンジンによって取って代わられる。殲ー31は各種バージョンに発展することになり、外界が噂する殲ー31の艦載型バージョンの他、さらに殲ー31戦闘爆撃機バージョンが登場することになり、これは同様により敏捷で、使用コストがより低廉な飛行機になるだろう。この種の低コストの戦闘爆撃機の大量生産の追加によって、我が国を急速に実戦機ステルス時代入りさせることができる。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは2ページ目と同じです。)

アメリカメディアが誇大宣伝する「スーパー武器」

アメリカの軍がF-35戦闘機はすでに初歩的な作戦能力を具備し、あるいは駐日本基地に配備されることになるかと言明している背景の下で、アメリカメディアはそれにもかかわらずアメリカは殲ー20、殲ー31というこの二大中国スーパー武器に用心することが必須である、と誇大宣伝する。

報道は、中国は視線をアメリカのF-22やF-35に匹敵し得る第4世代戦闘機の製造に集中させている、とする。中国はさらにその他の製造技術を利用して、戦闘機製造の効率を高め、アメリカと競争するという。アメリカメディアは、殲ー31は2020年に就役する可能性があり、新世代戦闘機は中国空軍の作戦能力に対し非常に大きな影響を生じさせる、と推測する。

報道は、2008年以来中国はずっと努力して殲ー20および殲ー31というこの2種の第4世代戦闘機を研究開発している、とする。人々は、殲ー20は遠距離打撃能力を持ち、西太平洋地域に到達でき、かつ良好なステルス性を持つことになると推測する。殲ー31は殲ー20に対し有益な補充を構成し、中国軍の理想的な反介入戦略の執行者となる。

アメリカ当局者は、もし中国の飛行員の水準、戦闘機の生産数、レーダーの信頼性、その他の機載設備の水準が持続的に向上したら、殲ー31は急速にアメリカの主力戦闘機F-15およびF/A-18を超越し、中国軍の「スーパー武器」となる、と考える。(ソース:泉州夕刊)


 中国が本気で殲ー31を量産したら日本はもちろんアメリカのF-35より数がずっと多くなるでしょうから、仮に性能がやや劣ったとしても大きな脅威になるでしょう。














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