アメリカのアジア外交関連2題

 日本、韓国、フィリピンなどはどうしたって本気でアメリカの敵になるわけはなく、中国は少なくとも政治体制が極端に大きく変わらない限り本気で味方になり得るわけがないわけですが、味方にも敵にも充分なり得る相手との関係はアメリカにとってある意味より難しいんでしょう。

http://military.china.com/news2/569/20131022/18102549.html


アメリカ、対パキスタン軍事援助を再開 表面的には関係は緩和しているが矛盾はいまだ存在

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「アメリカの無人機空襲は何度もパキスタンの一般民の死傷をもたらしている。画像はアメリカ空軍のMQ-9武装無人機がヘルファイアミサイルを発射するところ」)

アメリカ国務省は20日、パキスタンとの関係改善と共に、アメリカ政府はパキスタンに対する軍事資金援助の再開に着手しつつある、と事実確認した。今月1日から開始の2014年財務年度において、アメリカ大統領バラク オバマはパキスタン向けに8.57億アメリカドルの経済援助と3.05億アメリカドルの軍事援助を提供することを探求することになる。

越境打撃がアメリカ・パキスタン関係を悪化させた

アメリカ国務省女性スポークスマンであるメアリー ハーフは、アメリカ政府が今年夏議会に、対パキスタン軍事援助を再開するつもりであると通知した、と事実確認した。彼女は、「2011年と2012年、両国関係は困難に遭遇し、安全上の援助はスローダウンしたが、経済援助は中断されていない。」と語る。

過去何年か、アメリカ・パキスタン関係は悪化した。アメリカの特殊部隊は2011年パキスタンに潜入し、「アルカイダ」組織の頭目オサマ ビン ラディンを射殺した。同年、アメリカの空襲は24名のパキスタン軍人を死に至らしめた。また、アメリカの無人機は頻繁にパキスタン国境内で空襲を行い、一般民を死に至らしめている。

パキスタンサイドはアメリカサイドの主権侵犯に不満であり、一方アメリカサイドはパキスタンサイドがタリバンやその他の武装組織の打撃に消極的で、かつその情報部門は武装組織と密かに連絡を保持している、とする。

AP通信社は19日、アメリカ政府は議会に、パキスタン向けに総額およそ16億アメリカドルの経済および軍事援助を提供するつもりで、主に資金援助を用いてパキスタンはテロ活動を打撃する、と通知した。下院外交委員会はすでに全ての予算申請を批准しており、上院外交関係委員会は2.8億アメリカドルの軍事援助の審査、批准手続き中である。アメリカサイドは2014年から援助の交付を開始し、何年か以内に完成させる計画である。

関係は表面的には緩和したが矛盾は依然存在

一部のアメリカ政府当局者と議員秘書は、アメリカ・パキスタン関係は充分な改善を獲得し、このためアメリカサイドは援助の回復を決定したのだ、と語る。

20日、パキスタン首相ナワーズ シャリフはワシントンでケリーと会談した。彼は数年来訪米したパキスタンサイドの最高クラスの指導者である。

アメリカ国務省は、ケリーとシャリフは対テロ協力、エネルギー、貿易、投資、および「アフガニスタンの安全と安定は(アメリカ・パキスタン)双方の共同の利益である」ことについて討論した、とする。2人は対テロ協力継続の重要性と、パキスタン経済の安定は極端主義(頑住吉注:英語ではExtremismというそうです。「過激主義」という訳語もありますがあまり使われませんね。「原理主義」とは意味上かなりずれがあると思われますが)への対抗の助けになることで合意した。

アメリカ国務省スポークスマンのハーフは、パキスタン・アフガニスタン国境地域の暴力活動の排除につき、パキスタンの安全保障部隊が重要な作用を発揮し、軍事援助は安全保障部隊の能力向上に用いられることになる、と語った。

だがある分析者は、アメリカ・パキスタン関係は表面的に見ると緩和の兆しが現れているが、依然少なからぬ矛盾が存在し、食い違いは依然存在する、と指摘する。例えば米軍の無人機はパキスタンサイドの国境内空襲を継続し、一般民を死傷させる。これはあるいは避け難い矛盾かもしれない。 新華社、中央テレビによる


 中国はパキスタンを「鉄の絆で結ばれた盟友」と表現しますが、パキスタンは自分たちがアメリカにとって利用価値があることを自覚した上で援助を要求し、無人機技術なども要求しています。下手をすればそれが中国に渡る可能性も充分あり、しかし一方パキスタンから中国の軍事技術の実態に関する情報を手に入れられる可能性もあるわけです。

http://military.china.com/news2/569/20131024/18107970.html


ベトナム国防省代表団、アメリカ、カナダを訪問 国防協力を推進

中新ネット10月24日電 ベトナム通信社の報道によれば、ベトナム国防省副大臣グエン・チーウィング上将が率いるベトナム国防省代表団が10月24日から11月3日までベトナム・アメリカ国防政策対話に出席し、かつカナダに対して正式訪問を行う。

報道は、アメリカ滞在期間、ベトナム代表団はアメリカサイドと共通に関心ある問題を討論し、かつ2011年に署名された双方による国防協力に関する覚え書きの精神を推進し、双方の国防協力展開の内容と措置につき意見を交換することになる、とする。

報道は、ベトナム代表団カナダ訪問の期間、双方は共通に関心ある問題および両国国防協力を推進する措置につき意見を交換することになる、とする。

また、アメリカおよびカナダ訪問期間、グエン・チーウィング一行はアメリカとカナダのいくつかの海軍の機関や沿岸警備隊を視察し、またカナダ国連平和維持活動養成訓練センターを視察する。


 ベトナムは中国との領土問題を抱え、アメリカから対潜哨戒機を購入することを希望していますが、中国からは領土問題のある相手の中では最も問題の解決が容易な相手と見なされ、実際中国側に転ぶことも充分考えられます。


















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