中国の1万トン級海警船

 すでに紹介した記事との重複部分もありますが。

http://military.china.com/news/568/20141223/19137371.html


国の万トン海警船、日本のエース艦を碾圧 MA60哨戒機就役へ (頑住吉注:「碾圧」は「ローラー圧延鋼板」の「圧延」などに使う語で、この場合は圧倒くらいの意味でしょうか)

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「中国の万トン海警船(資料画像)」)

中国の海警船隊、壮大化を加速

万トン法執行船の性能は日本の海上保安庁のエースをはるかに越え、火力の上ではフィリピン海軍の主力艦とさえ比較できる


本報記者/魏東旭

コードナンバー「2901」の法執行船にはすでに中国海警のマークが塗装され、その姉妹艦は近く完成することが有望である‥‥最近ネット上に流れ伝わる画像はこの推測を事実確認しているようだ。関連の画像は、中国初の排水量が1万トンを突破した海警船がすでに進水し、かつ塗装作業を完成させていることをはっきり示している。2901船の背後では、もう1隻の大型艦船も建造中である。外観のいくつかの特徴から見て、この船の船型は2901船と基本的に一致し、中国第2隻目の万トン級海警船である可能性が高い。日本の「読売新聞」の報道は、中国海警局は上海で排水量が1万トンに達する大型巡視船を建造中で、最も早ければ2015年春に東海に投入されることになる、とする。

日本に対する単一の船のトン数の隔たりを埋め合わせる

「読売新聞」は次のように言っている。中国は長時間航行できる大型巡視船の開発によって海洋権益を保障する能力を向上させつつある。上海の某造船工場で、コードナンバー「2901」の巡視船がすでに塗装を終え、コードナンバーの中の最初の数字「2」はこの船が東海分局に隷属することを示している。2901の出現は、中国海警局が初めて万トン級巡視船を配備することを意味している。この巡視船は釣魚島周辺海域に派遣され、もって「示威」活動を強化することになる。

日本の産経新聞ネットの報道は、中国はかつてドイツのMANN社から40台の9,000キロワットの大出力ディーゼルエンジンを購入し、その最終的ユーザーは中国海警局に他ならない、とした。ドイツのMANN社は、同社が去年5月に中国と協議を成立させ、中国向けに40台のこの型のエンジンを販売する、と明らかにした。日本メディアは、こうしたディーゼルエンジンを動力システムとする万トン級海警船は、中国の釣魚島周辺海域における法執行能力を大幅に向上させることになる、と考える。日本の軍事評論家は、中国が新たに建造した大型法執行船を「怪物」とさえ称し、その全体性能は日本の海上保安庁の「しきしま」巡視船をはるかに超える、と考える。

安全保障業務分析者は、万トン海警船の建造は中国海上法執行力量が日本に対する「単一の船のトン数の隔たり」を逆転させるのに有利であると指摘する。日本の海上保安庁の装備体系には1つ突出した特徴があり、それは小から大まで死角を留めないことに他ならない。他国との海洋の争いに対応するのに用いる艦船には、小型巡視船、中型巡視船、大型巡視船、超大型巡視船がある。このうち「しきしま」級巡視船は全長150m、全幅16.5m、喫水9m、航行速度25ノット、標準排水量6,500トンで、2門のJM61型20mm口径6本バレル「ガトリング」機関砲と2基の連装「エリコン」35mm口径機関砲の砲塔があり、2機の「スーパーピューマ」大型艦載ヘリが搭載できる。「しきしま」というこのような「武装した悪のボス」に直面し、中国が現在持つ海警船は数が少なく力が弱いことが目立つ。もし海警2901船の排水量が1万トンに達することが有望で、さらに中口径艦砲と速射機関砲を配備し、2〜3機のヘリを搭載したら、中国の「海上法執行の旗艦」となることが有望である。もし日本の海上保安庁が「しきしま」を出動させて挑発しても、中国の万トン級海警船は落ち着き払って対応できる。また、釣魚島周辺に十何隻かの巡視船が出現して相互に対戦する場面が出現しても奇とするには足りないが、もし中国サイドに万トン級巡視船があって鎮座していれば、威嚇の作用を果たすことができるだけでなく、さらには有効に中、小型巡視船とヘリを指揮して共同で相手をマークし、海上保安庁の巡視船があるいは企図するかもしれない不法上陸する日本サイド人員に乗じるチャンスをなくさせることができる。

東海に鎮座する他、万トン海警船はさらに南海で威力を示すことが有望である。大型海警船はより多くの燃料と補給物資を搭載でき、さらに法執行人員のためにより完備された業務と居住の条件を提供することができ、彼らが遠海において長期間法執行するのに有利である。もし本当にメディアが言うように中国の大型海警船が「76mm口径艦砲、2門の副砲および2挺の高射機関銃」を配備したら、その火力は甚だしきに至ってはフィリピン海軍の主力である、主要な武器が1門の76mm口径艦砲で、排水量が3,200トンの「ハミルトン」級巡視艦より弱くない。突発状況への対応あるいは激烈な対決の時、重火力を持つ大型法執行船は第一線の法執行人員により勇気を持たせることができ、さらにはフィリピンの軍艦を威嚇し、その挑発行為を制圧できる。

法執行船隊は空中支援を早急に必要とする

中国の造船業は比較的発達しており、日本の海上保安庁巡視船隊に比肩する海上法執行力量を作り出すのは時間の問題かもしれない。だが空中法執行力量方面では、中国と日本にはまだ小さくない隔たりがある。日本の海上保安庁は27機の固定翼パトロール機と46機のヘリを持ち、その装備する飛行機とヘリも艦艇と同様にランクがはっきり分かれ、配置が科学的である。だが艦艇と異なるのは、海上保安庁の調達する航空機には国産のものが非常に少なく、大部分外国からの購入で、購入した機種の多くは国外で研究開発に成功してほどない機種であることで、このため機載設備は比較的先進的である。例えば、対海捜索レーダーを配備した「ガルフストリームV」ジェットパトロール機は短時間内にもう大面積の海域を捜索し、かつ海上保安庁の巡視船を誘導して迎撃任務が執行できる。海上の島嶼の争いが長期化および複雑化することを考慮すると、中国は充分強大な空中法執行力量を建設する必要があり、このようにしてこそ不断に壮大化する法執行船隊とより良くコンビネーションさせられるのである。

2013年初め、中国航空技術輸出入総会社(中航技)のある責任者は、MA60海上パトロール機が中国海上法執行部門に引き渡される見込みである、と事実確認した。MA60とはすなわち国産「新舟」60支線旅客機である。成功した支線旅客機を利用して海上パトロール機に改装するのは世界の多くの国に通用しているやり方である。このため、中国がMA60を海上パトロール機に改装する構想は決して人を意外には感じさせない。中航技責任者はさらに、MA60海上パトロール機には電子光センサーと合成開口レーダーを装備し、少なくとも3つの監視所に向けデータが提供できるようになる、と事実確認した。光電子センサーはMA60海上パトロール機に昼夜および複雑な天候の下で海域を監視、巡視する能力を持たせ、合成開口レーダーはこの機がより正確、迅速に海上の移動する小目標を捕捉できるようにさせる。中国の海上法執行部門が現在装備する飛行機は運ー12IV小型パトロール機で、搭載する設備が限られているだけでなく、人員の作業環境、航続距離などの方面いずれにおいても比較的大きな制約を受ける。特に航続距離方面では、現在運ー12機は釣魚島海域で比較的短時間しか巡航できない。一方「週刊ジェーン安全保障業務」ウェブサイトが提供するデータによれば、MA60海上パトロール機の航続時間は10時間に達し、運ー12の2倍である。ひとたび使用に投入されれば、MA60海上パトロール機は中国海上法執行力量のためにより大きなパトロール範囲を提供することになる。


 運ー12が尖閣上空に出現しF-15がスクランブルするという事件がありましたが、元々短時間しかいられない機だったわけです。しかしMA60なら理論的には5時間以上尖閣上空に留まれるわけで、近々出現すると思われる1万トンを超える海警船と共に日本に対する威嚇に使用される可能性があります。
















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