フィリピン関連2題

 最初の記事は良くあるパターンで、タイトルを見るとフィリピン関連の記事のようで実際はちょっとしか登場しませんが。

http://news.china.com/international/1000/20150828/20289890.html


インドネシア、フィリピンのために2隻の1万トン級上陸艦を建造 第1号艦は来年引き渡し

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「資料画像:インドネシア海軍のマカッサル級上陸輸送艦」)

原題:海上大型バス:インドネシアのマカッサル級上陸艦

東南アジア最大の経済体であるインドネシアのGDPはすでに1兆アメリカドルの大台に近づいている。素晴らしい経済的形勢のおかげで、一度はアジア金融危機の累を受けたインドネシア国防建設は「追い越し車線」に入り、インドネシアの軍事費支出はGDP比ですでに21世紀の0.8%から1%にまで徐々に上昇し、「千の島のある国」の呼び名があるインドネシアは力を入れて大型上陸艦を核心とする「緑水海軍」(頑住吉注:一定の遠洋能力を持つ海軍)を作り出しつつあり、この努力の「印」は近年来就役しているマカッサル級上陸艦に他ならない。

「緑水海軍」建設を図る

インドネシアは5.4万kmにも達する非常に長い海岸線を持ち、かつマラッカ海峡、ロンボク海峡、スンダ海峡など重要な国際水道を支配している。しかしインドネシア海軍は近代化建設方面でそれにもかかわらず相対的に立ち後れている。ある分析レポートは、インドネシア海軍の現役の118隻の主力艦艇の中で海に出て航行できるのは半分に満たないことをはっきり示している。この状態を改変するため、インドネシア国防省は21世紀に初めに期間15年の「最小規模の信頼できる海軍」建設計画を提出し、その主旨は近海数百海里の範囲内で作戦任務を執行できる「緑水海軍」を作り出すことであり、かつ大型上陸艦艇の導入の重要性を特別に強調している。

2000年、インドネシア国防省は韓国釜山大鮮造船社に上陸ドック輸送艦「タジャダレペイル」号(排水量1.13万トン)を発注し、2003年に就役した。インドネシア海軍は本来この艦を海上巡視と人員・物資輸送に用いることを考えていたが、2004年にインド洋に大津波が発生したため、インドネシアのスラウェシ島が重大な損傷に遭い、民事救援力量の欠乏が甚だしい状況下で、インドネシア政府は止むを得ず「タジャダレペイル」号を多用途医療船に改装し、かつ船名を「ドクタースハノ」号に変更した。この上陸艦は軍事領域に使えなかったが、この艦の海をまたいで救援するなどの方面における実際の応用は、インドネシア海軍に大型上陸艦を開発する決心を固めさせた。

2005年、インドネシア国防省はまた韓国大鮮造船社と4隻の上陸ドック輸送艦の購入契約を締結し、総額は1.5億アメリカドルだった。契約に基づき、最初の2隻は韓国企業によって建造され、その他の2隻はインドネシアのPT-PAL造船工場によって建造された。2007年4月、第1号艦の「マカッサル」号が就役し、最後の1隻である「バンダ・アチェ」号は2011年3月に就役し、この4隻の上陸艦はマカッサル級と呼ばれる。提示しておくに値するのは、インドネシア海軍がすでにこのうち1隻を指揮旗艦に改装し、海軍艦隊の遠洋航行訓練や作戦任務の執行に用いていることである。

機能が併せ配慮され改装に便利

インドネシアが発表しているデータによれば、マカッサル級上陸艦は全長112m、全幅22m、喫水4.5m、標準排水量7,300トン、満載排水量1.2万トン、巡航速度14ノット、最大速度16ノット、12ノットでの航続距離は8,600海里に達し得る。艦体の外部に露出した武器や電子装備は多くなく、艦体後部には大型ヘリ甲板がある。艦上の医療救護船室には戦場救護施設が設けられ、直接艦上で緊急手術や野戦救護が実施できる。

輸送能力方面では、マカッサル級の艦の内部船室は518人の海兵隊の宿舎として供し、かつ同時に2,480トンの貨物が輸送でき、船体中段の車庫には13両のメインバトルタンクあるいは40両の装軌式歩兵戦闘車を置くことができる。船尾の浸水ドックは2隻の上陸艇を収容することができる。またこの艦はさらに需要により2〜4機の輸送ヘリを搭載し、人員や物資の「艦から艦まで」あるいは「艦から岸まで」の快速投入に用いることができる。

強調することが必要なのは、マカッサル級戦闘艦の投入能力を計るには投入量を見る必要があるだけでなく、さらに投入兵力の作戦編成に関心を注ぐ必要があるということである。この級の艦は設計上「バランス搭載」の戦術原則を体現しており、すなわち1回の投入過程の中で、輸送する人員、物資、技術装備を部隊編成通り編成し、もって作戦人員がこうした装備を有効に利用し任務を執行するのに便とすることができる。

(頑住吉注:これより2ページ目)

戦略投入の「主業務」の他、マカッサル級はさらに遠海航路護衛、国際救援などの任務を担うことができる。もし単純な上陸作戦任務を遂行するなら、艦上には作戦情報センター、火力コントロールシステム、ナビゲーションレーダー各1を設けるだけで、もしこの艦が艦隊指揮任務を担う必要があれば、艦上の枠外の船室を空け、より高級な作戦指揮および情報監視システムを配置し、かつ100人にも達する指揮機構の進駐を受け入れることができる。

あるいは予算に限りがあるためか、マカッサル級の艦の武備は比較的弱く、スウェーデンのボフォースのASK40/L70式高射・平射両用機関砲(口径40mm)2門、スイスのエリコン機関砲(口径20mm)2門、「シンドバッド」連装ミサイル発射器(フランスの「ミストラル」近距離対空ミサイルを装填)2基しかない。インドネシア海軍がひとたびこのクラスの艦を派遣して作戦に参加するとなれば、その他の主力艦艇の航路護衛が必要となる。

地位向上、軍事工業振興

ある西側の軍事専門家は分析し、大型上陸艦が続々と就役することはインドネシアが戦時において軍隊や装備を配備する助けになるだけでなく、平和な時期にも人道主義救援任務を執行するすることができ(特にASEANの範囲内で非伝統的安全保障行動を提供する能力)、インドネシアの本地域における「領袖としての作用」が向上する、とする。インドネシア海軍当局者はかつて、将来ASEANパートナー国がもし「海燕」暴風災害に似た種類の災害に遭遇したら、インドネシア海軍のマカッサル級の艦は岸に向け救援人員を輸送することができるだけでなく、薬品、飲料水やその他の物資を輸送することもできる、とした。国力が日増しに盛んになるインドネシアが東南アジア地域のために「公共安全製品」を提供することを希望していることはごくはっきりしている。

実際、マカッサル級艦の生産技術導入を契機に、インドネシアは本国の軍用造船業を振興することを希望している。2015年1月、インドネシアのPT-PAL造船工場がフィリピン海軍のために建造する2隻の上陸輸送艦の第1号艦のために正式に竜骨を敷設し、この艦は2016年に引き渡されると見られ、建造契約の金額は92,000万アメリカドルである。マレーシアの「月刊アジア安全保障業務」の報道によれば、この艦はマカッサル級を原型にして開発され、艦艇の設計パラメータから見て、この輸送艦は全長123m、全幅21.8m、喫水6m、満載排水量11,583トンで、「マカッサル級2.0バージョン」と称するに堪える。興味深いのは、当初フィリピン国防省がプロジェクトの競争入札を行った時、インドネシアの造船工場と韓国の造船工場がいずれも入札に参加したが、最終的にインドネシアが入札に勝利し、「弟子が師匠を打ち破る」の逆襲を実現したことである。


 よくそんな金があったなという感じもしますがこの2隻が就役すればフィリピン海軍のかなりの実力アップになりそうです。ただインドネシア同様国産化技術を身につけることが望ましいはずで、現時点ではそれは不可能なんですかね。

http://military.china.com/important/11132797/20150828/20287608.html


フィリピンメディア、中国の衛星がフィリピンの軌道を占める、と妄言 フィリピンが中亜島に向け信号を発するのを阻む

フィリピンの見たところ、中国は強奪者で、ずっとフィリピンの各種所有物に対しよだれを垂らしているらしい。南海の争いがフィリピンに極度の焦慮を生じさせているからかもしれないが、あるフィリピンメディアはすでに中国は宇宙でもフィリピンに対し「手を下している」との幻想を開始している。「隣国から陸地、海洋、領空をかすめ取るのに満足せず、外宇宙のフィリピンに属する衛星通信軌道もすでに中国に巻き上げられている。」 8月27日、「フィリピン星報」は作者Federico D. Pascual Jr.の署名のある文章を掲載し、それにはこのように書かれている。

文章は次のように書いている。フィリピン軍からの情報は、中国の衛星は元々フィリピンによって使用されていた2つの静止衛星軌道の1つを占用しているとしている。フィリピン政府は直ちに資源を動員することができないか、あるいはその意向がないのか、中国の衛星を「キャッチ」することができず、自らの通信衛星を発射してフィリピンの宇宙における正当な地位を確定させることもできないかもしれないが、ある私人団体はすでにこれを行いたがっている。

文章は、フィリピン政府がその用いる軌道を取り戻す採り得る措置の中で、国際電信連盟(International Telecommunication Union)の援助を探求し、南海で情報盗聴などの活動を実施していると疑われる中国の衛星を軌道から「蹴り出す」ことを考慮して良い、と提案する。

文章はさらに一歩、この軍の消息筋の人物はフィリピン最高裁判所陪審裁判官Antonio Carpioが3人の最高裁判所裁判官たちを引き連れて中亜島を視察した過程を回顧した、と書いている。中亜島の飛行機滑走路は比較的短いが、商用フライトは決してない。私人の飛行機に乗る他、中亜島到達を欲するには空軍のC-130軍用機、あるいはNOMAD機に搭乗するしかない。最近、工程人員がC-130機に乗って中亜島に向かう途中、飛行機が中国による対GPS「妨害」を受ける時、工程人員は往々にして小口径衛星端末(VSAT)を使用している。飛行機は止むを得ず地図を出し、手動着陸を行う。

今フィリピンは自らの軌道を保護せざるを得なくなっている、と文章は書いている。フィリピンのMabuhay社から衛星1つが発射された後、フィリピンにはもはや衛星はなく、この1つの衛星も使用されることはごく少ない。文章は、「我々の隣国は2つあるいはより多くの衛星を持っている。」とする。日本は20、インドネシアは13、タイは9、マレーシアは5つ、とシンガポールは4つ、ベトナムは2つ衛星を持っている。また報道によればラオスとカンボジアも2016年に自らの衛星を発射することになっており、ミャンマーは2017年に本国の衛星を発射する。だがフィリピンには1つもない。

文章は最後に、より信頼性の高い衛星通信を欲するほど、フィリピンはライバル国の衛星運営商が提供する非常に高い中継器賃借代を必要とするようになる、と書いている。通信について言えば、フィリピンは主に光ファイバーと海底ケーブルを使用している。ある業界内の人物は、現有の光ファイバーデータ通信の渋滞と非効率はネットワークの安全に対する需要を拡大させており、したがってVSATシステムの誕生を刺激した、とする。だがこのシステムは価格が非常に高い衛星の使用に依存し、これはずっと国外の運営商によって提供されている。


 この方面の技術も外国頼りですか。本筋じゃないですが中国がどうもGPSの妨害を実際に行っているようで、日本も中国がGPSを妨害し、自分たちは「北斗システム」を用いて正確な位置決定を行えるようにした場合の対応策を考えるべきでしょう。



















戻るボタン