中国がシンガポールの装甲車を香港で押収したのはその秘密を探るため?

 単純な事件かと思ったらいろいろ余波が広がっているようで。

http://military.china.com/important/11132797/20161128/30054910.html


シンガポールメディア、愚かにも中国がシンガポールの装甲車を押収し技術の獲得を欲したと称する かつシンガポールに警告

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「9両の装甲車および装備はすでに香港税関の内河埠頭にある倉庫に移されている」)

「中国軍は機に乗じてシンガポールの先端軍事技術を窺い探る可能性がある」‥‥「香港税関がシンガポールのAV-81兵員輸送装甲車を押収」事件が第5日目に入るのと共に、シンガポール方面の焦慮はどんどん顕著になり、「連合朝刊」は27日このような「憂慮」を提出した。26日、ある真偽がはっきり識別し難い情報がメディアの中に伝わり広まった。新たに成立した香港の「伝真社」は税関の消息筋の人物の話を引用し、香港税関が今回シンガポールの装甲車を調査し押収したのは、中国内地の法執行機構の通報を得たからだ、とした。「中国のこの挙はどんな種類の情報を伝達しようとしているのか?」 これがメディアのクレージーな推測を引き起こしている。

シンガポールの「海峡時報」27日の報道によれば、シンガポール国防省は26日夜声明を発表し、今回の輸送任務を担当するAPL商船が開いて検査に供したコンテナはすでに香港税関によって密封され、9両の装甲車および装備はすでに香港税関の内河埠頭にある倉庫に移され、ここは安全で、出入りが管理を受ける場所である、とした。シンガポール武装部隊人員はすでに香港に到着し、彼らは26日APL海運社代表と面会して関連の状況を調べ、装甲兵員輸送車およびその装備を安全な場所に置くことを確保している。

シンガポール当局の声明は明らかにメディアの疑念を静められていない。「連合朝刊」は27日、香港メディアが先日発表した画像は、香港税関人員が近距離で写真撮影するだけでなく、さらには自ら車内に入って検査しているのをはっきり示しており、このことはシンガポールの軍事機密があるいはこれにより漏洩することを人に心配させる、とした。このメディアは、香港政府はごくはっきりとこれらの装甲車をできる限り早くシンガポールに輸送して戻したくないのであり、これらの装甲車は「解放軍の駐香港人員によって検査を理由にして、内部のパラメータを獲得される可能性が高い」と憶測する。報道は、AV-81はシンガポールが自主研究開発したエース装備で、性能は良好で、アメリカ海兵隊の歓迎を受けており、だからこそ今年3月には金額1億アメリカドルあまりの契約を獲得し、アメリカサイドに向け13両の戦闘車を試験用途として提供するのだ、とする。「中国軍のアメリカの先端軍事技術に対する高度の興味をもってすれば、AV-81の技術的ディテールはきっと解放軍上層部が知りたがるものだ。少なからぬシンガポールおよび台湾軍の軍事通信パラメータも、中国が獲得を極めて得ることを希望する情報資料である。」 文章はさらに、「もし中国軍がこうした装甲車の内部に接触したことがあれば、シンガポールの国防工業に損害を与える可能性があるだけでなく、また非常に大きく台湾、アメリカ、甚だしきに至ってはイギリス、オーストラリアなどのシンガポールの軍備に対する信頼を損ない、このことのシンガポールに対する結果は極めて深刻で重大である。」とした。

「香港がシンガポールのAV-81兵員輸送装甲車を押収」事件が5日目に入るのと共に、シンガポール方面の焦慮はどんどん顕著になり、「内地のスパイの報告がシンガポールの装甲車が押収される結果をもたらした」として香港の「伝真社」は26日文を発表し、シンガポールの装甲車を搭載した貨物船が香港に到着する前、実は中国の厦門海天埠頭に停泊しており、当時中国の港湾人員はすでに船上に軍事車両が搭載されているのを発見しており、香港税関は内地の法執行部門の連絡を受けた後で行動を取ったのだ、とした。この消息筋の人物はさらに、「シンガポールがもしこれらの装備を取り戻したければ、中国外交部と連絡を取る必要があり、この件はすでに北京まで報告が上げられており、行かせるか否か、香港当局にはすでに決定権はない、とした。「連合朝刊」は27日、香港税関は23日にシンガポールの装甲車を押収した後、定例の巡査の時に発見したのだと称したが、香港メディアは新たに「外界の推測を引き起こす、北京のこの事件との関連」を暴露した。BBCは、香港「基本法」の規定の下では、中国政府は香港特区の国防と外交業務を担当する、とする。だが現在各方の声明はいずれも北京がこの件の処理に参与しているのか否かに言及していない。シンガポールが1965年に独立した後、ずっと後の1990年になってやっと国交を樹立したが、1970年代には早くももう台北の国民党政権と低調に協力し「星光計画」を展開して、シンガポール兵士を台湾に行き訓練させた。

「伝真社」の報道に対し、香港の「明報」は27日に香港の軍事評論員である梁国梁の話を引用して、内地の部門は必ずしもシンガポールのこれらの軍備が正式に香港サイドに向け申告されていたのか否か知らないし、貨物船が臨時に航行ルートを変更して香港に停泊しないかどうかも分からず、もし内地方面に香港の法執行に指示をするつもりがあっても、リスクは非常に大きい、とした。

「装甲風雲,華星角力,港成磨心」 香港の「東方日報」は27日この題をもって報道し、今回の事件は複雑な外交ゲームに関わる可能性がある、とした。シンガポールと台湾は関係が密接で、またシンガポールの発展の経験は大陸の高い評価を得ており、このためシンガポールは長期にわたり両岸の間で橋渡しの役割を演じてきた。大陸はシンガポールと台湾の軍事交流が密接なことに対し喜んではいないが、まだ台湾統一が議事日程に上がっていないため、ずっと見て見ぬふりの態度を取っている。だがすでに時代は変わり、大陸の国力が勃興し、一方台湾の蔡英文政権は「九二共通認識」を認めるのを拒絶しており、またシンガポールは南海の争いの中で米日側に立ち、そこで北京は我慢の限度を超え、現在ではおそらくすでに容認できなくなっている。このため、星光部隊の軍備を搭載した貨物船は、以前は香港をスムーズに通過できたが、今回は捜索押収された。「シンガポール方面は低調に処理し、台湾はひた隠しにしているが、手綱は必ず握られていると信じられ、好ゲームはまだこの後だ。」 報道は軍事評論員である馬鼎盛の話を引用し、事件はすでに外交の波風に発展変化しており、香港はジレンマの局面に陥り、「手を焼くものを受け取ってしまった」が、事件はすでに明るみに出ており、最も良い解決方法は法によって処理することである、とした。

シンガポールの「海峡時報」は26日、シンガポールと中国の二国間協力合同委員会年度会議が来月初めに行われることにかんがみれば、これらの装甲車はすぐ解放されることになる、と考えた。シンガポールの隆道研究院の研究員である李気虹は27日「連合朝刊」に、捜索押収事件が中国内地の港ではなく香港で発生したことは、中国政府が「旋回と緩衝の余地」を留保させ、シンガポール・中国の直接衝突を避け得ることを欲したことをはっきり示しているが、それにもかかわらずそれでもシンガポールを耐え難くさせている、と教えた。彼は、中国政府は実はシンガポール・中国関係というこの大局が動揺させられないことを希望しているのだが、それでもシンガポールに警告を与え、もって不満を表明しようとしている、と考える。シャングリラフォーラムの高級研究員である鐘偉倫は、現在船舶輸送会社に行政手続きの過失が出現した可能性が排除できないが、「中国が遠回しにシンガポールに向けいくつかの外交的シグナルを発したこともあり得る。」と語る。彼は、最近フィリピンとマレーシアの指導者が相次いで訪中したことから見て、北京は中国と東南アジア諸国との関係処理の上でどんどん自信をつけ、加えてアメリカで大統領に当選したトランプのアジア太平洋地域政策はまだ不明朗で、現在まさに中国が地域の影響力を発揮する絶好の時機である、と考える。鐘偉倫は、「シンガポールは続いて非常に注意深くシンガポール・中国関係を処理することが必須である。」と注意を促す。


 考え過ぎのような気もしますが、中国が力をつけ、シンガポールにとっても中国を刺激するのを極力避けたい状況になりつつあることの表れでもあるかもしれません。



















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