中国海軍関連4題

 まずコラムでも何度かお伝えした南海艦隊の3隻による遠海演習の関連です。

http://www.hinews.cn/news/system/2014/02/02/016429364.shtml


南海艦隊、インド洋で演習を行う:敵機の空襲に遭うことをシミュレーション

(頑住吉注:原ページのここにある1枚目の画像のキャプションです。「演習中ダメージコントロール隊が消火を組織する」、続いて2枚目。「長白山艦、漏水をふさぐ訓練を行う」)

央広網南海2月1日の情報(記者 李悦 通信員 黎友 陶汪鋭 李偉) 旧暦の元日、インド洋上で遠海訓練任務を執行する海軍艦艇隊は、部隊を組織して空襲条件下での艦艇のダメージコントロール配備の戦備強化演習を展開し、部隊の応急処置能力を検証した。

明け方、南海艦隊遠海訓練艦隊指揮所で、指揮所人員はまさに緊張して関連の科目の実戦化された訓練の統一的計画配案、割り振りを行っていた。ここには祝日を過ごすムードは全くなく、あるのはただ充満した戦闘のムードだった。

南海艦隊司令員で艦隊指揮員の蒋偉烈は、「艦隊は休養整備を行わず、依然として原計画に照らして実戦化された訓練を行っており、我々は祝日だからといって訓練の進行に影響させることはできないのだ。」と語った。

海上では演習が直ちに展開された。「敵」機の空襲に直面し、インド洋某海域を航行するドック上陸艦白山艦、ミサイル駆逐艦海口艦、武漢艦は迅速に防空隊形を組成し、同時に戦闘警報を鳴らした。

「報告艦指、敵機ミサイルを発射、番号2002、方位030、距離30km、速度300、我に向かい接近!」 (頑住吉注:不明の略語はそのままにします)

「二指注意、打撃目標2002、主砲、副砲改めて目指を受け取り、作戦長は攻撃を組織!」

艦隊の主砲、副砲が同時に射撃し、巨大な防空火力網を形成し、来襲するミサイルに対し迎撃を行う。交戦中、長白山艦は損傷を受け、艦の一部の船室の出火がもたらされ、破損、浸水し、数名の艦員が負傷する。

「前部機械室破損、浸水、戦位五、漏水をふさぎ排水する作業を組織!」

漏水処置チームは迅速に位置につき、漏れをふさぐための機材を携帯して艦の破損個所に対し作業を展開し、艦の浸水、沈没を阻止する。これと同時に、救護チームは空襲の中で負傷した艦員に対し応急処置を行い、出火している部分に対し消火を実施する。

ダメージコントロールとは、海軍水上艦艇が戦時に艦艇の生命力と作戦能力を保障するために行う、抗沈没、消火および化学兵器による攻撃下での防御など目的性を持った訓練を指し、海軍のそれぞれの艦艇が全て具備することが必須な自衛能力である。

艦隊指揮チーム長の林海は、「艦隊は今回の遠海訓練を通じ、艦隊の組織的指揮、応急処置能力、人員の戦備意識を検証し、艦艇の遠海作戦において攻撃に遭って損傷を受けた状況下での作戦能力と生命力の回復能力を向上させた。」とする。


 ミサイルが命中して数名の艦員が負傷という想定は妥当なんですかね。次も関連の記事です。

http://military.china.com/news/568/20140204/18326418.html


南海艦隊、東南アジアの多くの海峡を通過し、インド洋から西太平洋に進入

中国海軍ネット西太平洋2月3日電 記者銭暁虎、特約記者高毅による報道:2月3日午後、ドック上陸艦長白山艦、ミサイル駆逐艦海口艦および武漢艦から組成される南海艦隊遠海訓練隊はインド洋海域での訓練を完成させ、ロンボク海峡、マカッサル海峡、スラウェシ海を経て西太平洋海域に進入し、継続して計画通り実戦化された訓練を展開する。

1月29日にインド洋海域に進入してから、艦隊は相次いで対海賊、合同捜索救援、核・化学兵器防御、ダメージコントロールなど10余りの実戦化された科目の演習を行い、臨機応変の導調(頑住吉注:意味不明)プロットの設置、「背中合わせ」の対抗などの方式の採用により、艦隊の総合攻防、特殊な状況の処置などの課題を演習し、有効に艦隊作戦指揮システムの快速反応能力および指揮員の応急処置能力を検証した。この期間、艦隊は実戦に密着し、全過程で基礎科目と使命科目の訓練を突出させ、遠海の大洋上で不断に将兵の基礎訓練レベルと実戦能力を検証し向上させた。


 次はこれまであまり取り上げられなかった掃海能力関連です。

http://military.china.com/important/11132797/20140202/18325275.html


ロシアメディア:中国、掃海戦力を向上させ、掃海挺とヘリを大量製造へ

参考情報ネット2月1日の報道 外国メディアは、中国海軍新世代掃海艦青州艦が最近就役した、とした。今後何年かで、掃海戦力はあるいは中国海軍の主要な発展の領域の1つになるかもしれない。

「ロシアの声」放送局ウェブサイト1月29日の報道によれば、1980年代、中国は海軍のために掃海艦を大規模建造するのを停止した。これまで、半数近い中国の掃海艦は古い6610型で、その原型は戦後のソ連のT-43級掃海艦である。1980年代末から、各種改良型の082型掃海艦が少数生産された。これらの艦艇はT-43に比べわずかに近代化されているが、依然現在の要求を満足させることはできない。また、寸法が大きくないため、それらは岸に近い区域でしか作業できず、海峡や相対的に遠い島嶼沿岸で掃海を行うことはできない。

報道は、中国海軍の掃海戦力の薄弱さは、潜在的敵が海上で進攻を発動する可能性があまり高くないことと関係がある、と指摘する。中ソ対抗の時期、人々は主に戦争が陸地で起こることを予測した。ソ連/ロシアとの関係の正常化後、中国は機雷の脅威をあまり心配しなくなった。アメリカというこのあり得る海上の相手も、少し前になるまで決して機雷という武器を重視していなかった(頑住吉注:太平洋戦争当時は機雷を大量に投下して日本を封鎖したんですけどね)。

だが今、世界の時は移りやすい。2011年から、アメリカはF/A-18艦載機をの機雷敷設訓練飛行の頻度を高めた。同時に、海上機雷敷設訓練の時、アメリカ空軍のB-52およびB-1戦略爆撃機に対する使用を強化した。目下、戦略爆撃機はこの任務を完成させる最も有効なプラットフォームかもしれない。多くのアメリカ海軍高官や軍事専門家は近年来、機雷敷設能力回復の合理性を論じ始めている。

報道は、現在中国経済は深刻に資源の輸入と製品の輸出に依存している、とする。この国の発展につれ、あり得る海上封鎖と海上交通線の破壊がこの国に対しもたらす脅威は日増しに増大している。中国は空母突撃群に対抗する能力方面では一定の成果を取得したが、海軍の機雷と潜水艦の脅威を防ぎ止める能力は依然限られている。潜在的敵が空中から、あるいは近代化されたディーゼル・電池潜水艦あるいは原潜によって秘密のうちに敷設した機雷による障害は、中国経済および海軍の実力に深刻な結果をもたらす可能性がある。このため、中国は近い時期に必ずや建造された新たな掃海艦や掃海ヘリによって、掃海戦力を大幅に向上させるに違いない。

(頑住吉注:2、3ページ目)081型(渦池級)掃海艦。第1号艦は2006年に求新造船工場で進水し、2007年に就役した。この艦は全長65m、連装37mm砲が1基ある。この艦の作業甲板の上には、係留掃海具に用いられるスチール製のケーブルと音響掃海具が装備され、かつ甲板クレーンが装備されている。

(頑住吉注:4ページ目)082-II型(渦蔵級)掃海艦。第1隻目(現在唯一でもある)は上海の求新造船工場で建造され、2004年に進水し、2005年4月23日に「霍邱」号と命名され(艦ナンバー804)、2005年6月に東海艦隊に就役した。

(頑住吉注:5ページ目)082型江河港湾掃海艦。ベトナム戦争期間の掃海の実際の経験に基づき、1976年に海軍は第3回対機雷装備計画会議で、港湾掃海任務を併せ持つ新世代の艦の研究開発を提案し、電磁、ソナー、Infrasound、断ち割り爆破などの掃海具を配備し、作用範囲は312型掃海艇を超え、艇上の設備は強度の衝撃に抗する能力を持つ必要があり、強い磁場環境の下で作業でき、かつ集中制御および自動化能力などを持つよう要求した。中国艦艇研究院はいくつかの研究所を組織して研究開発に参与し、1984年に設計が完成し、江新造船工場によって建造が開始され、1987年第1号艦が完成し、1988年に現役に組み入れられた。艦上にはナビゲーションレーダーが装備され、ソナー、電磁・機械掃海などの器具が配備される。

(頑住吉注:6ページ目)918型(沃雷級)機雷敷設艦。1981年、総参謀部、国防工業事務室は研究開発任務およびその戦術技術任務書を下級に伝達し、708所によって全体設計と技術の責任が引き受けられた。1984年6月、大連紅旗造船工場で918型機雷敷設艦が着工され、同年12月に機雷敷設システムの陸上試験が成功した。1986年12月、918型機雷敷設艦は進水し、1年の時間をかけた試験を経て、この艦の実際に機雷を敷設する精度、速度などの指標が全て当初の設計要求に符合あるいは超越したことが確認された。1988年1月になって、正式に引き渡し書類に署名された。艦ナンバーは814である。2012年に退役し、海監に引き渡され、中国海監112と改名された。

(頑住吉注:7ページ目)312型遠隔操作掃海艇。これは艇・器具合一型の遠隔操作掃海艇で、1970年代初めに研究開発に成功し、かつベトナム援助掃海行動の中で何度も功績を残した。

(頑住吉注:8ページ目)MH-53掃海ヘリはフルセットの掃海設備を装備し、音響掃海、磁気掃海、複合掃海に用いることができる。現在大型ヘリが欠乏する中国海軍がまず必要なのは、自らに属する大型ヘリの研究開発である。


 ちなみに1月末に新たに就役した青州艦は艦ナンバー845で、満載排水量は1,000トン近く、まあ実際に掃海を行う必要は現在ないこともあって警戒パトロール、漁業保護航路護衛などを主に行うようです。

 次は中国の比較的数少ない1万トン以上の艦に関する記事です。

http://tuku.military.china.com/military/html/2014-02-02/222335_2458746.htm#pic


中国海軍の中の万トン艦船

中国空母遼寧艦。排水量:57,000トン(標準)、64,000トン(満載)

2014年初め、中国第2隻目の空母と万トン駆逐艦に関する情報が伝播し始めた。さらに加えて2013年にネット上で熱く議論され始めた第4世代原潜と強襲揚陸艦があり、非常に多くの軍事マニアを中国海軍「万トン艦隊」の時代にあこがれさせ始めた。だが希望は非常に美しいものの、現実は非常に貧弱である。現在の中国海軍の現役および退役万トン艦船を総ざらいしてみよう。我々はすぐに、中国海軍の「大物」たちの大多数が補給艦などの軍補助船だということに気付くだろう。

(頑住吉注:2ページ目は内容が同一。3ページ目)中国の094原潜。ネット上に流れ伝わる094潜水艦の水上排水量は9,000トン、水中では11,500トンである。

(頑住吉注:4ページ目は内容が同一。5ページ目)071型大型ドック上陸艦。NATOは玉統級と称し、中国初の自主設計のドック上陸艦である。現在3隻が就役し、第4隻目がすでに進水したとされる。排水量:18,500トン

(頑住吉注:6ページ目)071型大型ドック上陸艦、998崑崙山号

(頑住吉注:7ページ目)071型大型ドック上陸艦、999井岡山号

(頑住吉注:8ページ目)071型大型ドック上陸艦、989長白山号 (頑住吉注:遠海訓練に行ってるやつですね)

(頑住吉注:9ページ目)882ポーヤン湖号(かつて艦ナンバーX615、R327、東運615富蔵号を用いた)。905型「太倉」級(NATOのコードネームは福清級)補給船であり、我が国初の油・水、乾燥貨物補給船で、満載排水量は21,740トン。

(頑住吉注:10ページ目)881洪沢号補給船。かつては「太倉」号(艦ナンバー:北運575)の名を用いた。「太倉」級(NATOのコードネーム福清級)で、満載排水量は21,740トン。

(頑住吉注:11ページ目)883陽澄号。904型(NATOは大運級と称する)輸送補給艦。かつては「南運951」の名を用いた。満載排水量10,975トン。

(頑住吉注:12ページ目)884鏡泊号。904型(NATOは大運級と称する)輸送補給艦。かつては「南運952」の名を用いた。満載排水量10,975トン。

(頑住吉注:13ページ目)885青海湖号。908型(NATOは南倉級と称する)遠洋補給艦。かつては「南運953」(南倉号)の名を用いた。満載排水量37,000トン。

(頑住吉注:14ページ目)886千島湖号。903型(NATOは福池級と称する)遠洋補給艦。満載排水量20,530トン。

(頑住吉注:15ページ目)887微山湖号。903型(NATOは福池級と称する)遠洋補給艦。満載排水量20,530トン。

(頑住吉注:16ページ目)888撫仙湖号。904A型大型総合補給艦の第1号艦。満載排水量15,000トン前後。

(頑住吉注:17ページ目)889太湖号。904A型(福池級改良型)遠洋補給艦。満載排水量23,000トン。

(頑住吉注:18ページ目)890巣湖号。904A型(福池級改良型)遠洋補給艦。満載排水量23,000トン。

(頑住吉注:19ページ目)88徐霞客号。排水量:約23,000〜30,000トン (頑住吉注:遼寧艦の艦員の娯楽などに供される豪華客船まがいの艦です)

(頑住吉注:20ページ目)865庄河号。この大型コンテナ病院船は、世界最大のモジュール化された医療船で、100余りのモジュールを持ち、重量は30,000トンである

(頑住吉注:21ページ目)866岱山号病院船。満載排水量14,220トン

(頑住吉注:22ページ目)遠望1号(すでに退役)。満載排水量21,157トン

(頑住吉注:23ページ目)遠望2号。満載排水量2.1万トン

(頑住吉注:24ページ目)遠望3号。満載排水量1.7万トン

(頑住吉注:25ページ目)遠望4号(退役)。排水量127,000トン

(頑住吉注:26ページ目)遠望5号。満載排水量25,000トン

(頑住吉注:27ページ目)遠望6号。満載排水量24,966トン

(頑住吉注:28ページ目)055型万トン級ミサイル駆逐艦の想像図。055型ミサイル駆逐艦は中国海軍大型水上艦艇発展計画の中の最重要の装備項目とされ、中国の艦艇製造技術と船舶工業能力の最高レベルを代表し、中国の「第12次5カ年計画」海軍発展計画の核心、重点で、この艦は2015年第2四半期に建造が開始されるとされる。予測に比べ遅いようで、現在この艦は最後の設計のラストスパート段階に入っている。

(頑住吉注:29ページ目)マレーシアのランカウイにおいて、中国船舶重工国際貿易有限会社(CSOC)は国産平甲板型強襲揚陸艦(左)を展示した。排水量は2万トン以上である。

(頑住吉注:30ページ目)ネット仲間が作図した中国空母の想像図


 「遠望」シリーズは衛星やミサイルの観測用の艦です。確かにこうして見ると直接的に戦闘に加わる水上戦闘艦で、現在までに実際に国内で建造されたものとしては排水量20,000トン程度の071ドック上陸艦だけということになり、もし「遼寧艦」クラスの空母を建造するとしたらいきなり3倍サイズに挑戦することになります。





















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