F-16Vは殲ー20に対抗できる?

 同じテーマの記事は先日も紹介しましたが重複部分はそんなにないです。

http://military.china.com/critical3/27/20151026/20631485.html


台湾軍、F-16Vは殲ー20に対応できると吹聴 アメリカは何故隠れて笑う?

アメリカはずっと海峡両岸関係の改善を嫌い、長年来台湾に対する不断の武器販売によって、台湾に大陸に対抗する資本を持たせることを企図している。台湾海ネット23日の報道によれば、アメリカ兵器の巨頭ロッキード・マーティン社は、F-16ファミリーの最新メンバーであるF-16V戦闘機は、テキサス州で初めての試験飛行テストを完成させた、と言明した。ロッキード・マーティン社はこの飛行機のルーツに決して言及していないが、台湾はその後、この機はアメリカサイドが台湾のためにグレードアップ研究開発したものだと事実確認した。この現在最新型と称されるF-16戦闘機初飛行の後、台湾は間もなく全世界初のF-16V戦闘機中隊を持つことになる。台湾はすでに、初飛行したこのF-16Vには米軍のコードナンバー「93-702」がつけられているが、実際には台湾空軍の戦闘機であり、その台湾軍での正式なコードナンバーは「6601」であると事実確認している。これにより、アメリカが台湾のためにF-16A/Bを改装グレードアップする兵器販売案件に関して、ついに実施が開始されたのである。

実際上、台湾が毎年F-16C/Dの購入を求めて実現し得なかった後、止むを得ずアメリカの代替方案を受け入れ、これこそF-16A/Bのグレードアップだった。何回かの反復の後、ついに今年の7月、アメリカと台湾はこの兵器販売を最終決定した。兵器販売案の規定によれば、F-16A/Bグレードアップ後の最新バージョンF-16Vはフェイズドアレイレーダー、グレードアップされた任務コンピュータシステム、改良されたコックピットを装備し、戦力が大幅向上する。

その中の最も重要なカギはF-16A/Bの機載レーダーにグレードアップを行うことで、この機に元々あったレーダーの機種はAN/APG-66(V)3で、新たなF-16VはAN/APG-83 Scalable Agile Beam Radar(SABR)を装備する。AN/APG-83レーダーはアメリカがアラブ首長国連邦向けに販売したAN/APG-80レーダーの簡略化型とされ、このレーダーは現有のF-16の冷却、エネルギー源システムをベースに研究開発されたもので、このためT/Rモジュールの数の上でやや制限があり、相応にレーダーの探知計測距離も短縮し、このため機能はAN/APG-80の80%前後でしかないとされる。このレーダーは一部F-22、F-35のレーダー技術を採用して研究開発されており、遠距離探知計測能力は現有のF-16の2倍で、戦闘機に多くの目標を同時に捜索、追跡し、かつロックオンできるようにさせ、しかも正面から6つの目標を攻撃する能力を持つ。またF-16Vはさらに新型のコックピットモニター、より先進的な任務コンピュータ、ヘルメット照準システムなどを配備している。大幅向上した接近戦能力は、今後数十年の戦場環境に対応するに足り、F-16に世界で最も先進的で、かつ戦場の試練を経た第4世代戦闘機の地位を固めさせることになる、とされる。

だが実際には、台湾軍に販売されるF-16Vは「最新型」とは言えるが、それにもかかわらず必ずしも「最強版」ではない。F-16の次々に現れては尽きない改良型の中で、国際的に公認される最強の配置は、アラブ首長国連邦空軍に販売されたF-16E/F(Block 60)型で、この大推力エンジン、APG-80のSABRレーダーはいずれも最も先進的な装備である。だが価格が「友達がいないまでに高い」ため、このF-16は米軍すら大量装備する金がなく、国際市場でも引き合いが乏しい。いわゆる最新版のF-16Vは、実は単にこの戦闘機の「簡略化版」に過ぎず、この機の価格を下げ新しい買い手を探し求める試みでもある。

台湾にとって、F-16VがAN/APG-83レーダーを使用することがもたらす最大の向上は、AIM-120C7とコンビネーションして真の多目標交戦能力を獲得することに他ならない。このことは兵力が劣勢にある台湾空軍にとって間違いなく「雪中送炭」(頑住吉注:最も必要とする)の能力でもある。だが、アメリカはこのために大いに荒稼ぎもし、何故ならこの改装費用は58億アメリカドルにも達するからで、アメリカが韓国のために改装する同種の戦闘機およびアメリカのあり得る自ら使用するバージョンいずれに比べても倍あまり高い価格である。だがこれは台湾の現在における止むを得ざる選択でもある。しかも、この交易は2022年になってやっと完成するとされ、だらだらと7年の長きにわたって遅延し、新たな戦闘機を購入するよりもさらに大変である。

まさにアメリカがより先進的なF-16C/DやF-35を台湾に販売しないからでもあるが、このことは台湾を非常に不満にさせ、最悪の心づもりをも整えさせた。台湾の「中国時報」の報道によれば、ある台湾軍の将官は直接的に、F-16C/Dはとっくに時代遅れであり、もし台湾に売ろうとしても、台湾は買わない、と言明した。一方F-16Vに対しては、アメリカと台湾の軍は大げさに吹いているが、その戦力がアラブ首長国連邦版F-16C/D戦闘機の80%でしかないことから見て、やはり実際の機能はそんなに良いわけではない。このため、台湾軍はすでに20年新しい戦闘機に換えず、IDF、ミラージュ、F-16という現有の3機種の主力戦闘機に頼って防空を維持するしかないという心理的準備を整えている。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「これより2ページ目」)

また台湾軍のこの決策を担当する将官はさらに、戦闘機は「搭載具」でしかなく、以後の空戦では格闘はまったくあり得ず、皆全て視距離外のミサイルを発射し、正体をはっきり現すことはなく、戦闘機の新旧は重要なカギとは見なされず、逆に各種の正確で先進的なミサイルを搭載することがより重要である、と語る。この高層の当局者はさらに、現在アメリカサイドと兵器販売で会談する重点は全て先進的なミサイル、あるいは攻撃性を持ったミサイルの購入を勝ち取ることに置かれ、例えば台湾がすでに導入したアメリカ製AIM-120C7ミサイルである、とする。だが米軍はすでにさらに新型のAIM-120C8ミサイルの装備を開始しており、このミサイルはデータリンク技術を採用し、全過程で搭載機によって航路を修正でき、AIM-120C7に比べ非常に大きく命中率が向上している。当然これは台湾に販売されないだろう。台湾がどのような努力をしようとも近い時期にはあり得ない。

外界が最も関心を注ぐのは、台湾軍がずっとF-16Vは「スーパーバージョンのF-16」であると吹聴し、殲ー10、スホーイー30MKKなどの戦闘機に対する技術的優勢を持った、甚だしきに至っては中国大陸が間もなく量産する殲ー20に対応できると称していることである。こうした言い方に対し、我々は笑うしかない。何故なら台湾軍の見方と実際は大違いと言うべきだからである。中国大陸の初期バージョンの殲ー10、スホーイー30MKKに関して言えば、それらはフェイズドアレイレーダーを配備していないがゆえに台湾が計画中のF-16V(まだ近年内に就役できないことにも注意)に対抗できないかもしれないが、今回アメリカが長年討論しているF-16A/B改良計画を最終決定したのは、まさに中国の戦闘機が非常に大きな技術的進歩を獲得したからに他ならない。例えばフェイズドアレイレーダーを装備した殲ー10Bがすでに一個連隊装備され、一方殲ー11Dも機能が強大なフェイズドアレイレーダーを装備し、この2種の戦闘機はいずれもF-16Vというこの古い機体の上にちょっと改修した老戦闘機に対応する力を持つと信じることができる。甚だしきに至っては米軍の低ランクバージョンの鶏肋(頑住吉注:大して役には立たないが捨ててしまうには惜しいものの例え)と言っても過言ではないと見なすことができる。さらに言うまでもないことだが、もし台湾軍が2022年に145機全部のF-16Vを獲得しても、その時になれば全く疑いなく中国航空工業が製造する殲ー10Bと殲ー11Dの実際の就役数はこの数を超え、より先進的な殲ー20もとっくに作戦能力を形成して4〜5年あまりになっていると信じられる。

だがF-16Vを装備することは台湾軍にとってはそれにもかかわらず革命的である。台湾島内のある関連の分析は、F-16Vは世界第3種目のアクティブフェイズドアレイレーダーを装備した機種で(第1種目は日本のF-2、第2種目は米軍のF-22)、このため中国大陸に比べ極めて大きな優勢を占める、と考える。しかも米軍がF-22のために研究開発されたステルス塗料を提供すれば、F-16Vに一定のステルス能力を具備させ、したがってそれに大陸の殲ー20に対応する能力を具備させることができるという。これに対し我々は非常に深い感嘆を発せずにはいられない。台湾の某いくつかの人の幻想能力は強すぎ、全くもってあらゆる人全てを感服させる。中国大陸の殲ー10Bと殲ー11Dが成功した後、アメリカさえ危機と恐怖を感じ、増してや殲ー20は米軍に慌ただしく第6世代機(中国の意味では第5世代機)の研究開発に投資させている。一方台湾はそれにもかかわらずまだいわゆるF-16Vが中国大陸の先進戦闘機に対応できると自らを慰めるのはほとんどアラビアンナイト(頑住吉注:荒唐無稽の例え)である。このことから見て、アメリカが不断に手を変え品を変え台湾に対し兵器販売をするのは、台湾を利用して中国大陸の太平洋に東進する歩みを抑え、かつ中国の勃興を制約することを意図しているのである。台湾が巨費を投じて導入する武器は決してアメリカの最強版ではないが、それにもかかわらず最強版に比べさらに凄いと吹聴するのは、どうせ自らを慰めることを欲しているだけのことである。現在台湾民進党には捲土重来の勢いが大いにあり、台湾政界の「変天」はすでにほとんど形になっている。この状況下でアメリカ・台湾は自分を元気づけている。だが彼らは中国人民の国家統一実現の断固たる大勢の下では絵に描いた餅に過ぎないのである!


 何を根拠に殲ー20に対抗できるというのかがよく分からなかったんですが、ステルス塗料を使えば、ということだったんですね。しかしそれで同等のステルス効果が得られるならステルス戦闘機の造形を特殊にする必要はないわけですし、今後は超視距離ミサイルが重要で格闘戦は起きない、というのも互いにステルス性を持っていた場合にはどうか分かりませんわな。












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