日本の新型空対艦ミサイルを評する

 12月20日のコラムでも関連記事を紹介しましたが。

http://military.china.com/news2/569/20151224/21002409.html


日本、新たな超音速対艦ミサイルを試射へ 威嚇の意義が実戦の意義より大きい

日本の超音速対艦ミサイルは誰に対応するものか?

今年9月の新安保法通過後、日本の防衛省は「集団的自衛権」というこのような政策のタブーはすでに解消されており、ならば進攻性武器の開発は何ら大きなことではなくなったと感じている。共同通信社の報道によれば、日本の防衛省は来年初めて超音速空対艦ミサイル標的射撃試験を行う計画で、「実弾で実際の船を打撃する」を強調しているため関心を集めている。試験で動員されるミサイルの機種はXASM-3、すなわち航空自衛隊が装備を計画する第3世代空対艦ミサイルであり、一方標的艦とされるのは退役したばかりの日本の第2世代ヘリ搭載駆逐艦「しらね」号で、標準排水量は7,600トンと大型水上艦に属し、このため攻撃効果は必ずや「非常に壮観」なものになる。

日本の意図は簡単なものではない

今回の試験計画は日本の航空自衛隊小松基地付近の日本海標的場で行われるよう手配され、そこは自衛隊内部での秘匿名称を「G空域」と言い、具体的な範囲は新潟県佐渡島から島根県隠岐諸島までの上空で、韓国が実効支配する独島から遠くない。

報道によれば、もしXASM-3超音速空対艦ミサイル試験がスムーズに実施されたら、日本の自衛隊のために新たな「対艦の利器」を提供するだけでなく、より重要なのは日本本土の新式武器試験および評価の水準をも向上させることができることである。長期にわたり、日本の新式武器の射程がちょっと長く、速度がちょっと速いと、すぐ国内の標的場で試験を受けることができず、アメリカに送るしかなく、その結果は技術パラメータが全て他人に掌握されるだけでなく、中規模技術修正要領さえもアメリカ人の意見を聞く必要があり、日本自身のデリケートな武器開発に対し非常に不利だった、ということを知る必要がある。日本の「軍事研究」が称するところによれば、現在日本の対艦ミサイルの試験を行う機関には陸上自衛隊第101無人機隊しかなく、彼らは全国で唯一BQM-74「Chukar」標的機が使用できる機関であり、この標的機は世界で最も中低空航空機(亜音速ミサイル含む)のシミュレーションに適したプラットフォームと公認され、このため日本の航空自衛隊、駐日米軍でさえも彼らを求めて「合同訓練」する。だが「Chukar」の飛行特性はXASM-3とでは全くの「別物」であり、このため自衛隊は単独でそのために真実の「煙火秀」(頑住吉注:花火を見せるみたいな意味のようですがここでの意味は不明)をするしかなく、適切な技術パラメータを得る必要もあれば、同時にまたワンセットの完備された試験制度を模索して得ることができる(頑住吉注:この段落の後半は対空射撃訓練に使う標的機と今回の対艦ミサイルで実際の艦を攻撃する試験と一体何の関係があるのかも含め何を言っているのかさっぱり分かりません)。

(頑住吉注:これより2ページ目)

「空中のスケボー」の深遠な哲理はどこに?

限られた情報がはっきり示すところによれば、XASM-3の空力外形は非常に洗練され、「空中のスケボー」に近い(頑住吉注:これも意味が分かりませんね。ジャンプ用のスキー板というのならまだ分かりますが)。画像から推算すると、その直径は0.5m前後、一方長さは約6mの可能性があり、これは現役超音速対艦ミサイルの中では比較的小さいものであり、日本がことさらに大きいこと、射程が長いことを求めず、ミサイル全体の体積、、重量を統制し、より良い装備適性を持つことに重点を置いていることをはっきり示している。最も早くお目見えしたXASM-3の搭載機はF-2支援戦闘機で、この機は弾薬搭載能力が強く、航続距離が長く、その充足した機体スペースと比較的大きな外部搭載能力は大型ミサイル搭載機への改装に非常に適している(頑住吉注:F-2は比較的小型の単発戦闘機F-16の発展型ですからそれもどうかと)。

XASM-3は一体式ラムジェットエンジンを採用し、すなわちブースターロケットとラムジェットエンジンが一体に融合し、ブーストロケット燃料がなくなった後の殻体がラムジェットエンジンの燃焼室であり、したがってミサイルの体積と重量を減らしている。一部の日本メディアは、この動力システムはXASM-3の速度をマッハ5、甚だしきに至ってはさらに高い速度に到達させることができると言明する。だが日本メディアは、XASM-3ミサイルには尾部の1組3枚のコントロール面しか装備されておらず、3つの舵面の間の角度は120度の分布を呈すると強調する。一般的な飛行コントロール理論や常識によれば、この種の尾部の舵を除きその他のいかなるコントロール面もない、過度に単純な空力レイアウトの飛行体は、空中高速飛行時の飛行姿勢改変が比較的難しく、旋回半径が大きく、消耗する時間が長く、特に低空では、比較的複雑な機動動作をなそうとするのは不可能に近い。このことは、それが今流行の「低空防御突破+末端機動」の飛行模式を採用している可能性があまりないことを意味している。

ある情報は、XASM-3ミサイルは極めて珍しい「天頂を通過する攻撃弾道」を採用している可能性があるとする。すなわち「高空防御突破+末端大角度急降下攻撃」である。ミサイルは発射後まず2〜3万m以上の高空に上昇し、しかる後にアクティブレーダー誘導弾頭をONにして目標を捜索し、目標を発見しかつロックオンした後ただちにOFFにし、大角度急降下に転じ、垂直のような加速の中で速度を音速の数倍に加速し、目標にまっしぐらに向かう。この「高く放って下を打撃する」弾道模式はまさに各国海軍が普遍的に装備する近接防御武器(頑住吉注:バルカン砲形式の奴ですね)の死角であり、このため理論上の命中確率が比較的高い。日本メディアの以前の報道によれば、XASM-3対艦巡航ミサイルの射程は約200kmで、もし海峡、近岸水域の封鎖作戦のようなものを行えば、やはり一定の威嚇力を持つ。

日本の「航空ファン」の分析によれば、XASM-3ミサイルは徹甲戦闘部を採用し、飛行末端段階で生じる巨大な運動エネルギーの助けを借りて、ひとたび命中すれば、もし炸薬の威力を計算に入れなくても、多数の大型水上艦に深刻な破壊をもたらすだろう。XASM-3が破壊しようとするのは相手方の主力艦上の遠距離早期警戒レーダーだけでなく、戦闘艦自体を破壊しようとするのであって、このようにすれば「相手方の艦隊の目をつぶすことができるだけでなく、さらに相手方の艦隊の防空網という保護傘を完全に瓦解させることができる。」もしXASM-3の研究開発が成功しかつ使用に投入されたら、日本の周辺国が最近活発に発展させる大型防空艦に対し相当に大きな潜在的脅威を構成することは全く疑いがない。

「軍事力を外に向ける」野心

事実、日本の軍事的発展の方向性を視察すると、「積極防御」甚だしきに至っては能動的進攻能力を獲得する心がすでに明明白白であり、特に隣国(主に中国)に照準を合わせた対艦打撃能力の建設方面においてよりこうである。2013年11月初めには早くも、日本は軍事演習の期間に初めて沖縄県宮古島に向け88式地対艦ミサイルを配備した。このミサイルはASM-1空対艦ミサイルをベースに開発されたもので、その主旨は海峡の封鎖と島嶼への上陸阻止にある。

アメリカのランド社はかつて2013年11月に「対艦ミサイルを用いて中国に対応」という題の研究レポートを発表し、アメリカおよびその同盟国はアジア太平洋地域におけるそれぞれの要所を占めるポイントに陸上基地、海上基地ないし空中基地対艦ミサイルを配備する「遠距離封鎖」戦略を利用して、中国の「対介入/区域拒止」戦略に対応すべきだと提案した。

レポートは次のように考えている。もし日本と中国が衝突したら、沖縄島と台湾島以北に配備される、射程100〜200kmの対艦ミサイルが相手方の沖縄島以南のあらゆる行進ルートをカバーすることができる。日本は琉球群島に射程200kmの対艦ミサイルを配備することもでき、マレーシアやフィリピンに配備される射程100kmの対艦ミサイルはフィリピンと台湾島の間のルソン海峡およびフィリピンとブルネイの間の海峡をカバーすることができる。

事実として、宮古島と沖縄県が形成する宮古海峡は中国海軍が太平洋に出る重要なルートで、黄海と東海が日本列島と台湾島によって封鎖されれば、中国海軍艦艇が太平洋に出るには宮古海峡、与那国西海峡を通過する必要がある。南太平洋に急行しオーストラリアなどの国に到達する、あるいは太平洋を横断して中米州、南米州などの地に到達するには、いずれも宮古水道を通過するのが非常に経済的で、この水道は米軍が中国近海に進入する重要な航行ルートでもある。このため、宮古島を含む琉球群島は日米が一心に作り上げた「封鎖の鎖」である。宮古海峡は幅が約280kmで、日本は宮古海峡北側の沖縄県那覇および南側の宮古島に射程150kmの88式対艦ミサイルを配備し、ちょうど良くこの海峡を封鎖することができる。

日本が積極的に中国の門前に遠距離対艦ミサイルを配備および開発することに対し、軍事専門家はその威嚇の意義は実戦の意義より大きい、と考える。地対艦ミサイルあるいは空対艦ミサイルは一定の機動能力を持つが、日本は狭い「列島線」をもって広大な海域を支配するため、旋回のスペースが決して大きくはなく、このことは相手方に弾道ミサイルや巡航ミサイルを用いて反撃する機会を留保する。結局のところ日本の陸上陣地には限りがあり、航空隊が発着する飛行場は数が限られ、もし日本があえてミサイルを用いて航行ルートを封鎖し、艦艇を攻撃したら、こちらは対地ミサイルを用いて「家はあっても帰り難く」させる。(顧偉)


 何だかよく分からん部分が多いですが、このミサイルの攻撃の形式に関する想像が当たっているのかどうかは気になります。













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