フィリピンの軍艦調達に関する記事をまとめて

 注目される空母購入説関連を含め比較的短い記事を3つまとめて紹介します。

http://military.china.com/critical3/27/20130529/17862133.html


フィリピンによるスペイン空母購入の中国に対する脅威はどのくらい大きいか

ロシアの「リンク」ネット5月24日の報道によれば、フィリピン国防省にはスペイン海軍が今年初めに退役させた「アストゥリアス親王」号軽空母購入の意志がある。スペイン現地メディアの報道は、もしフィリピン・スペイン双方が最終的に空母購入契約を締結できたら、スペインのNavantia造船工場は買い手の要求に照らして空母に対し近代化グレードアップと改装を行うことになる、とする。「アストゥリアス親王」号軽空母は今年2月初めにスペイン海軍から退役した。スペイン軍は当初この艦の解体を計画し、かつすでに一部の設備を取り外した。スペイン軍は3月初め、すでに数カ国が購入の希望を表明していることを考慮し、スペインは「アストゥリアス親王」号を他国に転売したい、とした。

高峯軍事視察は、南海問題の持続的発酵は全く疑いなく周辺国の軍備増強を刺激し、これはいかなる国にとっても最も基本的な戦略的反応である、と考える。同時に全世界の新たな軍事のホットなポイントとして、東南アジアも必ずや全世界の兵器商の注目する焦点たる地域となる。全世界の経済が不景気な大環境の下で、高額な兵器販売契約はいかなる兵器輸出国にとってもあらがい難い誘惑である。スペインに関して言えば、「アストゥリアス親王」号軽空母の屑鉄への解体の価値と、グレードアップして販売する価値では当然天地の差がある。東南アジア地域においてこのスペインの軽空母に対し興味を感じている国としては当のフィリピン以外に、さらにこの地域最大の国家であるインドネシアがある。この前、インドネシア国防省は「アストゥリアス親王」号に対し興味を示したことがある。だがその派遣した代表団はこの空母を視察した後、最終的に購入計画を放棄した。インドネシアサイドは購入放棄の原因を説明していない。

フィリピンは南海において中国に対する挑発を最も好む国である。だがフィリピンの現在唯一の心理的支えの要素は背後のアメリカに他ならない。決して自身の国家の区域体系の中での利益を自ら傷付けることをいとわないのではなく、フィリピンはアメリカの中国抑止という戦車の上で力づくで連行されているのである。だがフィリピンの積極的な走狗役を演じる行為は、いくらのアメリカの軍事援助とも引き替えられてはおらず、このことはフィリピンの軍事力が、アメリカの力になる実戦の盟友に対する要求とはまだ隔たりが甚だしいということも充分に説明している。アメリカがずっと用いているのは火に油を注ぐ戦略で、例えばオーストラリア、日本、韓国に対する装備の支持である。一方貧窮し立ち後れたフィリピンはとりわけ恵まれた地理的位置を除けばほとんど何も持っていない。このことはアメリカがゼロから始めて丸抱えで支援することを要求する。このことは2つの問題に影響を及ぼす。1つはアメリカの現在すでに国内で非難され尽くした、やりくりがどうにもつかない軍事費支出、2つ目は大規模なフィリピンの武装は必ず中国の反発を引き起こし中米関係に重大な傷を負わせることである。

このためフィリピンがアメリカの心中での戦略的地位を向上させ、しかも有効に中国の日増しに強硬になる南海権利維持戦略に対応したければ、大金を払って自らを武装するしかない。スペイン空母購入はフィリピン海軍を素早く1ランク上げることができ、かつ大陸の基地から遠く離れた中国の法執行船や海軍駆逐・護衛艦部隊に対し最も直接的で有効な威嚇を形成できる。フィリピンにスペイン空母購入に投資する能力がありさえすれば、訓練使用は問題ではない。何故ならアメリカ軍にはハリアーAV-8B艦載戦闘機の成熟した使用経験があるからである。スペインがヨーロッパとNATOの基準に照らしてグレードアップをした後、フィリピンが購入する「アストゥリアス親王」号空母戦闘群はアメリカのデータリンクに加入でき、アメリカ軍の情報支持と戦時の空中支援が獲得できる。もしアメリカが不参加という前提で、中国海軍との南海の非戦争化威嚇の対抗の中でも、フィリピン海軍は空中の優勢を占めることになる。

スペイン海軍がこの前発表したデータによれば、「アストゥリアス親王」号は平時22機を搭載し、これには10機のAV-8B垂直/短距離離着陸戦闘機、6機の「シーキング」ヘリ、2機の「シーキングAEW」早期警戒ヘリ、4機のAB-212ヘリが含まれる。緊急状況下ではこの艦は37機を搭載でき、このうち17機は機格納庫に置かれ、20機は甲板上に置かれる。上述の空母艦載設備以外に、フィリピンはさらに空母戦闘群を組成するのに必要な最低配置の駆逐・護衛艦と潜水艦装備を購入する必要がある。フィリピンが投資する必要のある費用を総合すると天文学的数字になると見積もられ、これはあるいはフィリピンよりもずっと強大なインドネシアが何故最終的にスペイン空母を放棄したかの主要な原因かもしれない。

高峯軍事視察は、天文学的な購入費用は必ずしもフィリピンの熱情に影響しないと考える。資金方面では、筆者はフィリピンは3つの方面から解決を探求すると考える。1つは自らのここ何年かの石油輸出の収益である。2つ目はアメリカの援助の性質の融資である。3つ目はスペインサイドの支払い方式上の緩和政策の探求である。もしこれらのうち後の2つの願いがかなえられれば、フィリピンのスペイン軽空母購入計画はもう実現可能性が高くなる。だがフィリピンに対して不利なのは、スペイン空母の作戦機能の、中国海軍の多種の手段による打撃の面前における極限性である。さらに重要なのはフィリピン海軍には現在1機の真の近代的戦闘機および作戦艦艇の使用経験もないことである。最も初歩的な空母戦闘群の運営すらとてつもない難題である。このため空母を買ってきたとしてもつんぼの耳にもう1つ飾りを加えるに過ぎない(頑住吉注:あのなあ‥‥)。

結び:現在積極的に近代化された空軍建設と海軍潜水艦戦力建設を強化しているベトナム、インドネシア、マレーシアに比べ、フィリピンは経済力から軍事力まで全て最弱である。このためフィリピンが一足で一定の水準に達する海軍建設戦略を夢想するのは非現実的な高望みであり甘いと言える。アメリカがもし本当にフィリピンのこの空母購入計画を支持したら(頑住吉注:文章の末尾に凝った特殊な言い回しが多用され、全く意味不明です)


http://military.china.com/news2/569/20130530/17864822.html


フィリピン海軍、再度アメリカの退役軍艦を獲得 初めてミサイルの発射能力を持つと称する

フィリピンが中国との新たな南海の主権争いに陥ったこのタイミングで、フィリピン海軍は対潜作戦能力を持つリニューアルされた軍艦が間もなく就役する、と言明した。また、この艦はフィリピン初のミサイルを発射できる軍艦になる可能性がある。

台湾の「中央社」5月30日の報道によれば、フィリピン海軍のスポークスマンであるGregory Fabicはフィリピンメディアに対し、アメリカから購入した「ハミルトン級」巡視艦「アルカラズ」号(BRP Ramon Alcaraz)がすでにアメリカのサウスカロライナ州の海域で試験を終え、現在まさにエンジンの維持メンテナンスを行っており、6月第一週からフィリピンに向かい7月から8月の間に到着する予定だ、とした。

Fabicはさらに、「アルカラズ」号は対潜作戦設備を装備し、1機のヘリが配置され、遠距離航行ができ、フィリピンの海上国境区域のパトロールおよび防衛能力を改善することになる、とした。

「フィリピン星報」は30日名前を明らかにしない海軍当局者の話を引用し、「アルカラズ」号はさらに「ハープーン」対艦巡航ミサイルを配備し、このことはこの艦をフィリピン初のミサイル発射能力を持つ軍艦にすることになる、と報道した。

現在、「アルカラズ」号には76mm口径自動艦砲1門、25mmブッシュマスター機関砲2門、および数挺の重機関銃が装備されている。

この間もなくフィリピン海軍に就役する「アルカラズ」号は全長378フィート(約113m)、重量3,250トン、最高速度29ノット、167名の将兵を搭載できる。この艦と2011年5月にフィリピンに引き渡された「ピーラー号」はいずれもアメリカ沿岸警備隊を退役した密輸取り締まり巡視艦だが、フィリピンでは最も先進的な軍艦ともなる。(実習編集翻訳:姚禹 原稿チェック:タンリヤ)


 http://military.china.com/important/11132797/20130529/17861837.html


オーストラリアのシンクタンク、フィリピンのために道を指し示す:中国に対処するにはオーストラリアの警備艇を買うのが最も適している

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「フィリピン海軍艦艇は古いこと甚だしい」)

【グローバルネット総合報道】 イギリスの「週刊ジェーン安全保障業務」5月29日(繰り上げ出版)に掲載された評論の文章は、フィリピンがイタリアからの中古のミストラル級護衛艦購入を放棄した後、今フィリピンはまた同等の能力を持つ代替品を購入したがっており、資金の制約ゆえに巡視艦の購入が次の一歩の目標となる、とする。

この文章はオーストラリアのシンクタンクであるロイ研究所の研究員James Goldrickによるものである。彼は、ずっと以前からフィリピン海軍(RPN)は資金不足と軍艦が過度に長期に就役している困った状況にあり、艦齢が非常に長い軍艦を止むを得ず使用している、とする。例えば、今年4月に米軍との合同演習でお目見えした護衛艦Rajah Humabon号はすでに70歳を越え、フィリピン海軍で最も近代的とされる部隊に就役するJacinto級巡視艦もすでに30歳を過ぎており、しかもこの艦もやはり中古品である。最もフィリピンをばつ悪くさせるのは、2隻のその前にすでにアメリカで45年就役し、2011年に正式にフィリピン海軍に引き渡されたハミルトン級巡防艦(USCG-Hamilton-class Cutter)である。その就役の生涯年齢は甚だしきに至っては大統領や海軍総司令以上である。こうした過度に就役した軍艦は、現段階のフィリピン軍軍事システムの欠陥と作戦能力の不足を側面から反映している。

James Goldrickから見て、フィリピン政府は何度も海軍の威風を復活させると表明しているが、実践に移されたことは全くなく、現状は、フィリピンには地対空ミサイルと地対地ミサイルがなく、増して対潜能力など言うまでもない、というものである。2012年、ある兆しはフィリピンがイタリアの中古のミストラル級護衛艦を購入することを示し、この護衛艦は全面的な軍事システムを持ちフィリピン海軍の海上作戦能力の必要性を満足させることができたが、資金不足のため調達作業は最後には止むなく流産となった。この護衛艦はさらにセットされる武器やセンサー施設の購入を必要とし、すでにフィリピン政府の受け入れられる極限を越えていた。現在フィリピン軍は多機能軍艦に多種の武器とセンサー設備を装備することを早急に必要としているが、こうした出費はその海軍の予算をはるかに超えている。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「フィリピン海軍艦艇はすでに近代化された海戦に適応できない」です。)

James Goldrickは文章で次のように言っている。フィリピンにはたった435万アメリカドルの軍艦購入の経費しかなく、これではより高級な作戦能力を獲得するには不足である。フィリピンによる中古護衛艦購入計画は失敗したが、ミストラル級護衛艦の能力を獲得したいというのはそれでも決して馬鹿げた夢ではない。現在韓国がすでに成功裏に仁川級護衛艦を研究開発しており、フィリピン軍の現在の必要性を満足させることもできるし、しかも韓国はさらに特にフィリピンのために異なる類型の軍艦をオーダーメイドしている。例えば強化版東海号と浦項級軽巡洋艦でミストラル級護衛艦の代わりにするのである。

最後に文章はさらに、フィリピンに供給できる選択肢は韓国だけにとどまらない、とする。実際の経費不足ゆえに、フィリピンはより自身の実際の状況に基づいて事を行うべきである。オーストラリアとスペインの成功例から、より安価な海上巡視艦(OPVs)もなかなかの選択であるということが見て取れる。中国の公務船の南海問題への介入を考慮すれば、沿岸警備艦艇はあるいはフィリピンの現在直面する境遇により適するかもしれない。事実として、フィリピンは護衛艦も海上巡視艦も必要としているが、同時に獲得したがるのはあまり現実的ではない。また、フィリピン軍は軍人の年齢が高め、人数が多すぎ、設備が老化しているなどの問題に直面しており、これらはいずれもフィリピン軍の今後の発展を制約することになる。(実習編集翻訳:陳上鑑、原稿チェック:仲偉東)

(頑住吉注:3ページ目)質からも、トン数上も、フィリピン海軍はすでに全面的に立ち後れている

(頑住吉注:4ページ目)もしアメリカからより大きな艦艇を導入しても、フィリピン海軍の立ち後れた局面を変えることはできない

(頑住吉注:5ページ目)ささやかな軍事費はフィリピン海軍にかろうじて維持を可能にさせるだけである

(頑住吉注:6ページ目)日本はフィリピン向けにより大きな巡視船舶を提供し、もって中国に対抗する

(頑住吉注:7ページ目)イタリアのミストラル級護衛艦

(頑住吉注:8ページ目)韓国の仁川級護衛艦


 2番目の記事を読んだ時は速力もかなりのものだし有力な戦力になるのでは、という印象を受けたんですが、3番目の記事ではそれも一蹴されてます。いずれにせよ中古護衛艦もろくに買えないようなフィリピンが空母艦隊を持とうとするのは非現実的過ぎると思われます。唯一可能性があるとすればアメリカが本気で支援することでしょうが、ちょっとありそうにない気がします。















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