空警ー500早期警戒機

 9月3日の閲兵に登場した中国の新型早期警戒機関連です。

http://military.china.com/important/11132797/20150828/20285939.html


解放軍の空警ー500は空警ー2000の不足を補う ステルス目標に身を隠すところをなくさせる

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「空警ー500早期警戒機(資料画像)」 なおこの記事のキャプションは全てこれと同じです。)

9月3日、中国は盛大な閲兵活動を行い中国人民抗日戦争・世界反ファッショ戦争勝利70周年を記念する。中国人民解放軍は今回の閲兵式でどういった最新武器装備を展示するのか? その性能や特徴はどうなのか? 世界のその他の同類武器に比べてどういった優勢がを持つのか? こうしたネット仲間の関心ある問題に対し、中国ネット特約軍事専門家が逐一紹介しかつああいった閲兵式で素晴らしくお目見えするスター武器を評価する。

空警ー500(KJ-500)早期警戒機は中国の中航工業陜西飛行機工業集団社と中国電子科学研究院などの機関が合同で研究開発した新型早期警戒機である。外界は一般に1960年代に研究開発された空警ー1型が我が国第1世代早期警戒機で、今世紀に就役した空警ー2000、空警ー200が第2世代早期警戒機で、空警ー500は第3世代と見なす。空警ー500は我が国の新世代早期警戒機で、デジタルアレイレーダーなどの新技術を採用し、ステルス目標に対する探知計測能力が向上している。その研究開発成功は我が国の早期警戒機ないしレーダー工業の発展に対し重要な意義を持つ。

研究開発の背景

我が国の空軍が担う作戦任務および作戦対象から見て、未来の戦場は陸、海、空、宇宙など各方面の目標に関わる可能性があり、このため早期警戒機は比較的強い目標探知計測、識別、追跡能力を持つ必要がある。目標刷新速度が速く、多目標能力やステルス、機動目標に対応する能力は強い必要がある。この角度から言って、中国が研究開発した空警ー200早期警戒機が採用する平均台型アンテナは、自らの探知計測範囲内では電子スキャンが実現でき、多目標および機動目標に対応する能力が比較的強いが、その全方向探知計測能力は比較的劣り、戦闘区域に対する掌握能力が比較的弱く、このような複雑な戦場環境には適応し難い。空警ー2000早期警戒機は作戦能力は強大だが、製造コストと維持保護のコストが非常に高い。そしてより重要なカギは、空警ー2000が採用する輸送プラットフォームであるイリューシン-76輸送機はロシア製で、中国の大型軍用輸送機である運ー20はまだ試験飛行中で、先に買って後で改造する研究開発方法は複雑煩瑣で、自らの独立した早期警戒機研究開発体系を形成するにも不利だということである。我が国の東海、南海における周辺国との領土争いの問題と複雑な情勢に照準を合わせれば、中国は中、小型早期警戒機で敏捷に周辺の安全情勢に対応することも切迫して必要としている。空警ー200早期警戒機は地上防空指揮誘導システムの低空の死角を補うレーダーとしてより多く使用され、一方大型早期警戒機である空警ー2000もまたそろばんに合わず、このため強大な空中早期警戒および指揮能力を持つ中、小型早期警戒機の必要が大いにあり、空警ー500が時運に乗じて生まれたのである。

(頑住吉注:これより2ページ目)

性能の特徴

空警ー500早期警戒機は運ー9輸送機を搭載機プラットフォームとし、外形は中国がパキスタンに販売したZDK-03型早期警戒機に似ているが、機載レーダーは新型フェイズドアレイレーダーを採用している。最大離陸重量は77トンに達し得、4台のターボプロップエンジンを採用し、巡航速度は時速約550km、航続距離は5,700kmである。

動力システム 空警ー500早期警戒機は運ー9をもって搭載機とし、4台のターボプロップWJ-6Cエンジン、6枚羽の複合材料プロペラを採用している。

レーダーの性能 空警ー500は新型技術手段を採用した中型早期警戒機で、空警ー200や空警ー2000に比べ、空警ー500の基本性能は特にレーダーの性能に非常に大きな技術改良がある。

空警ー200は一定の角度内で目標を観測できず、主に側面偵察の手段による。一方空警ー500は円盤状のフェイズドアレイレーダーを採用し、探知計測の死角が大幅に縮小でき、その偵察距離、目標する追跡の数、および誘導する実戦機ののべ機数はいずれも大幅に向上している。

空警ー500は空警ー2000同様フェイズドアレイレーダーを採用しているが、空警ー2000はデータ通信と後台(頑住吉注:楽屋裏などの意味がありますがここでの意味は不明)処理方面にまだ不足があった。一方空警ー500は有効にこの不足を補うことができる。空警ー500はデジタルアレイレーダーの概念を採用し、これはデジタル受信・発信ユニットを用いて元々使用されていたアナログユニットに取って代わらせ、このようにするとシステムの重量、体積が減少し、同時に損耗が低下し、相応にアンテナの輻射出力が増加し、同時に受信機の敏感度も向上している。またデジタルアレイレーダーは振幅と位相のコントロール精度が高く、複雑な目標の探知計測能力が強く、ステルス目標の探知計測能力向上のために条件を提供している。

(頑住吉注:これより3ページ目)

衛星通信システムを配備した空警ー500のレドームには1つ顕著な突起があり、衛星通信アンテナの整流カバーかもしれない。我が国空軍の現役早期警戒機の中で、空警ー2000だけが衛星通信システムを配備し、一方空警ー200にはこのようなアンテナは見られず、マイクロ波データリンクに頼って地上指揮所、水上艦艇、作戦機と通信を行うしかない。一般的に言ってマイクロ波データリンクの通信距離は数百km以内で、このようではその使用範囲を制限する。現代の戦場が日増しに広大になり、遠距離、高機動武器が大量になり、指揮誘導システムの作用範囲が拡張展開するにつれ、より大きな範囲内で作戦システムを支持することはすでに新世紀のデータリンクの発展の1つの趨勢となっている。例えばアメリカ海軍はLINK-16データリンクの中に衛星インターフェイスを導入し、したがってそれを衛星リンクにグレードアップし、非常に大きく指揮コントロールシステムの作戦範囲を拡大し、甚だしきに至っては全世界の範囲でデータ共有と交換ができる。空警ー500が衛星通信システムを配備すれば、やはりデータリンクを衛星リンクにグレードアップすることができ、このようにすればより高いレベルの指揮コントロールシステムと相互に連結し、広大な範囲内で我が方の作戦行動を指揮することができる。現在我が軍の作戦範囲の下で第一列島線の外側に向け突破するには、指揮誘導システムの作用範囲を拡張展開することがより必要とされ、そして衛星データリンクは我が軍の作戦範囲の拡張展開、指揮ルートの短縮、全領土域情報共有を提供する基礎の1つである。

我が国の早期警戒機の研究開発は、60年あまりの技術導入と自主研究開発が結合した不断の挫折とたゆまぬ努力、および1990年代および今世紀10年代の不断の技術的飛躍を経歴した後、発展の進度と技術レベルの上ですでにこの領域における世界の上位に安定し定置している。空警ー500はすでに第3世代早期警戒機の大部分の先進的な特性を持つ。早期警戒機技術の上で中国の技術はすでに徐々にアメリカに近づき、搭載機の性能、使用経験、ユニットの水準、ソフトウェアの活用能力の上で隔たりが存在することを除き、中国の新世代早期警戒機はE-737と技術的ギャップは存在しない。空警ー500の就役はさらに一歩中国の早期警戒機ファミリーを充実させ、中国の空中力量はより多くの探知計測距離が長く、低空探知計測能力が強く、機動範囲が大きい空中早期警戒プラットフォームを獲得する。大型早期警戒機、中型早期警戒機、早期警戒ヘリ、無人早期警戒機がいずれも充分に発展した後、艦載固定翼早期警戒機が欠けている問題の解決に重点を置き、したがって解放軍海空作戦の新たな領域を開くことになる。(暁可)


 「搭載機の性能、使用経験、ユニットの水準、ソフトウェアの活用能力の上で隔たりが存在することを除き」ってまあそこが非常に大事なんだろうなとは思いますけど過去に比べ差が縮まっていることは違いないでしょう。













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