インド空母関連2題

 「ヴィックラマディヤ」インド到着はインドの大きな話題になり、中国も大いに気にしています。

http://military.china.com/news2/569/20140110/18278064.html


インド、20年後のダブル空母再現を歓呼する 地域の戦略構造を変えることになる、とする

【グローバル時報特約記者 羅山愛 候涛】 インドが購入したロシアの中古空母「ヴィックラマディヤ」号は7日夜間カールワールに位置するカダムバ海軍基地に到着した。このインド海軍最大の戦闘艦の到着に対し、連日来インドメディアは高度の関心を注いでいる。インドの「経済時報」は、過去の20年後経た後、インド海軍はついに改めてこの国の海域に2隻の空母を配備することができた、とした。さらに元インド海軍参謀長スシル クマーは9日、「インドスタン時報」に文章を執筆して、この空母の到着は地域の戦略構造を変えることになる、と大げさに言った。

「インド時報」は9日、「ヴィックラマディヤ」号は23.3億アメリカドルの価格でロシアから購入したものであり、インドにこれまで唯一あった「ヴィラート」号空母は今後何年かのうちに退役し、初の国産空母は2018年に就役すると見られ、この艦は出現する可能性のあるインド海軍戦力の空隙を埋めることになる、とした(頑住吉注:現役空母が「何年かのうちに退役」し、国産空母が2018年に就役するなら基本的に空白は生じないはずですが、退役が早まったり就役が遅れたりすれば空白が生じる可能性があり、この艦はそれを埋めることができる、ということでしょう)。インド国家安全保障委員会戦略担当部署責任者ラジャ メイノンは、費やされた費用は予期されたものより多かったが、この空母は「その他のいかなる軍艦に比べてもより国家の存在を明らかに示すことができるのだ」と語る。フランス通信社は、冷戦の時期に建造されたこの旧ソ連の空母は11月中旬にロシアのセベドロビンスク市を離れ、インド軍艦の護送の下にインド海域に入った、とする。インド海軍のあるスポークスマンは、「ヴィックラマディヤ」号ははすでにカルナタカ州に位置する基地カールワールに到着した、と語る。「ヴィックラマディヤ」号は2,500トンの特殊鋼材を用いてリニューアルされ、これらの鋼材は中型護衛艦1隻を最初から建造するのに足り、この艦はミグー29K戦闘機とカーモフヘリを配備することになる。この空母は8,000トンの燃料を搭載して1.3万kmを航行し、1,600名の艦員の海上における航行45日を維持することができる。今後艦上のロシアの専門家チームはインドに1年の期間留まって技術問題解決に責任を負うことになる。

元インド海軍参謀長スシル クマーは9日、「インドスタン時報」に文章を執筆し、現在の技術条件の下では、ある海戦の結果は艦隊の中の空母の能力によって決まる、とした。インドの空母戦闘群の運用はすでに半世紀を超えており、インドは依然この地域においてこの種の能力を持つ唯一の国である。中国海軍はまさに全力で初の空母の完備された戦闘力具備を推進しているところであるため、「ヴィックラマディヤ」号の就役の意義には正確な取り扱いが必要である。彼は、「ヴィックラマディヤ」号をトップとする多用途空母戦闘群の存在は、この地域の戦略的構造を変えることが有望である、と強調する(頑住吉注:「正確な取り扱いが必要」の意味が不明確ですが文脈からして「中国もまだ持たない地域において比類のない能力」であり、だからこそ戦略的構造を変えるほどの力があるのだ、と言うことでしょう)。

スシルがこの空母に対し高い期待を寄せるのは、インド海軍戦略計画に照らしてのことであり、「両面作戦」の必要がインドに終始、少なくとも2隻の空母を獲得することを海軍発展の主要な任務と見なさせているからである。1980年代末、インド海軍は2,500万ポンドでイギリスから中古空母「ヴィラート」号を購入し、これをムンバイ基地に配備し、西部艦隊の旗艦として使用し、主にパキスタンからの防備を行った。1957年に購入した中古イギリス空母「ヴィクラント」号は比較的長い時間南部のコーチン港に配属され、主に東のベンガル湾とアンダマン海方面に対応し、「東西を併せ配慮する」局面を形成した。

冷戦終結後、ソ連海軍はインド洋から消失し、アメリカも一度はインド洋に向けた戦略的投入の手を緩めた。またインド洋の東の国々は沿岸警備隊という性質の海上力量しか留保しておらず、インドの「ダブル空母」戦略は明らかにあまり緊迫してはいなかった。このため1990年代における「ヴィクラント」号退役後、インド海軍は決して急いで代替者を探し求めることはなかった。だが21世紀に入ると、アメリカは対テロ戦争の名を借りて大規模にインド洋に進軍し、加えて中国、ロシア、日本などの国の海上戦力のインド洋における活動が日増しに増え、インドは新型空母を獲得して「インド洋の覇権」を再建する必要を感じるに至った。「インド時報」はインドの軍事専門家ラキート パンディットの話を引用し、「ヴィックラマディヤ」号空母は編成上西部海軍司令部に属するが、原則的には依然「全域使用」に属し、すなわちインド洋の東西海岸にひとたび「有事」があれば、この艦には必ず緊急に救援に駆けつける必要がある、とした。結局のところ現在最も古い「ヴィラート」号は毎年半分の時間はムンバイのドック内に留まって維持修理を行わねばならないのである。

説明によれば、「ヴィックラマディヤ」号が駐屯するカールワールは湾が広く水深が深く、付近にはいくつかの岸に近い島嶼があり、周囲には山が多く、森林が多い地形特性ゆえに海軍基地建設に理想的なところとなり、この港は大海と距離が近く、港湾内から出撃した後ほどなくアラビア海、インド洋の水深の深い区域に入ることができ、素早い出撃ができる。インド海軍は最終的にはここにおよそ50隻の作戦艦艇を駐屯させ、また最終的にはムンバイ基地の艦隊を置く職能を引き継がせ、インド西部艦隊の「21世紀の大本営」とすることを希望している。将来インド国産の新世代「ヴィクラント」号空母が「ヴィラート」号に代わって就役した後、さらに1隻の新型空母を再度建造あるいは外部から購入し、「2隻が航行中、1隻が整備」の正常な出勤構造を形成し、インド海軍が全天候で東西方向いずれに向けても1隻の空母が出航できることを確保することになる。


http://military.china.com/news/568/20140110/18278698.html


インドメディア:中国がインドの中古空母戦闘群に対し全く無関心ということはあり得ない

【グローバルネット総合報道】 インドの「インドスタン時報」ウェブサイト1月9日の情報によれば、インド海軍の空母戦闘群管理の経歴は非常に長くにまでさかのぼることができる。多種の性能を持つスーパー空母として、「チャンドラグプタ」号空母上のミグー29K戦闘機はこの空母戦闘群に強大な実力を賦与している。

ならば、区域のビジョンしかないインドは何故このように強大な実力を必要とするのか? 空母の規模は長年来懸案とされ未解決の討論であり、しかも非常に多くの方面を持っていた。費用と性能がこのうち最も重要である。だが、1982年のフォークランド諸島(アルゼンチンはマルビナス諸島と呼ぶ)戦役はこの討論にピリオドを打った。戦闘が南大西洋で継続して行われている時、イギリスロイヤルネービーは、自らの2隻の古い小型空母の作戦能力が限られ、深刻に軍隊の戦力を制限していることに気付いた。この戦役の中で、イギリス海軍は4隻の主要な軍艦を失い、かつ数百人の死傷者を出した。

報道は、この教訓は明らかに分かるものだ、とする。すなわち、海戦の結果は戦闘群の中の空母の性能によって決まる、である。空母戦闘群を運用してすでに半世紀を超えるインドは、依然この地域唯一のこの種の実力を持つ国家である。中国海軍はまだ正式にその唯一の空母の使用を開始していない。このため、正確な角度から「チャンドラグタ」号空母の導入を見るべきである。

また報道は、海上作戦の概念は陸上作戦とは異なるということもある、と指摘している。国の国境近くで作戦行動する陸軍とは異なり、海軍は広範囲に及ぶ使命を担うことができる。海軍は各種状況のために準備を整える必要があるだけでなく、さらに対峙の敷居を高くする準備を整える必要がある(頑住吉注:他国にこの国との間の緊張を高めるのはまずい、避けるべきだと思わせる、というような意味でしょうか)。このような挑戦に対応する必要があり、海軍は着実に技術の前線に位置することが必須である。これはまさに「チャンドラグプタ」号のような新世代空母が優勢を持つ場所である。

報道は、海軍にとって「チャンドラグプタ」号空母は1つの力量「倍増器」と言える、と考える。特にインドが地理的優勢を持つインド洋区域においては。「チャンドラグプタ」はインドのために地域内で安定した役割を発揮する信頼できる選択肢を提供したのであり、砲艦外交および衝突の予防はいずれも重要な副産物である。

報道はさらに、「チャンドラグプタ」号空母をトップとする多用途空母戦闘群の存在は、この地域の戦略構造を変えることができる、とする。中国がこのような戦闘群の存在に対し全く無関心ということはあり得ず、それはインド洋におけるエネルギー源の生命線に利害関係をもたらすのである。


 何故「ヴィックラマディヤ」と「チャンドラグプタ」という2種類の呼称があるのか分かりませんが、後者はグプタ朝の王の個人名、前者はそれらの王の尊称らしく、翻訳によって変わってくるのかもしれません。まあそれはいいとして、この空母は「遼寧艦」より一回り小さく、就役も約1年遅かったですが、空母運用経験のあるインドはおそらく中国より早く一定の戦闘力を持たせることができると思われ、またロシアもあえてスホーイー33に代えてミグー29Kを艦載機として使用する以上、スホーイー33のコピー改良型である殲ー15よりミグー29Kが総合的に優れている可能性があり、中国にとっても侮れない相手であるのは確かでしょう。今後海上自衛隊とこの空母の合同演習はあり得るんですかね。















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