中国の北朝鮮核実験に対する態度

 中国はこの問題をどうとらえているんでしょうか。

http://military.china.com/top01/11053250/20130126/17655243.html


専門家:核兵器は北朝鮮の安全をもたらさない 中国に面倒をかけるなかれ

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「北朝鮮の核兵器搭載運搬技術は現在まだ充分成熟していない」)

核兵器は北朝鮮の安全をもたらさない

朝鮮半島の核プロセスにはブレーキが踏まれないだけでなく、さらに核のある方向に向かって進み続けている。このことは東アジアないしアジア太平洋地域の平和と安定に対し全く良いことはなく、中国の利益にも符合しない。

第2,087号決議は2006年7月以来安保理が通過させた第4の、北朝鮮が弾道ミサイル試験を行ったことを譴責する決議である。今回の表決結果は満場一致で、中国は賛成票を投じた。このことは、朝鮮半島の非核化問題の上で国際社会に一定の共通認識が存在することを充分に表しており、このような共通認識は取るに足りないことでは決してない。

安保理の決議には法的拘束力があるが、直接北朝鮮の核実験を制限することは不可能である。この決議は国際社会に北朝鮮に対する制裁範囲の拡大を要求する他は、どんなより強硬な軍事行動を採って直接的に北朝鮮の核プロセスを断ち切ることをも決して意味してはいない。事実として、もし北朝鮮が固く決心して核兵器を持とうとすれば、どんな国も阻止できないのである。

だが北朝鮮は、ひとたび核を持てば半島の対立した情勢はこのためにエスカレートし、北朝鮮は政治的にも経済的にもさらに孤立を深める、ということ必ず分かっておく必要がある。このことは北朝鮮の戦略的利益に符合しない。現在の世界では、どの国もグローバル化の外に独立して自身を発展させることはできない。そして発展なくして確固たる安全はないのである。

北朝鮮の安全に対する脅威は国境外からのみ来るわけではない。国内経済の向上も同様にその安全を強固なものにするし、さらに北朝鮮により自信を持ち、より余裕を持って外部から来る脅威に対応できるようにもさせる。現在の地域の環境から見て、開放と経済発展によって獲得される力量は、核兵器を持つことよりもさらに北朝鮮に政権の安定感と国家の安全感を持たせるかもしれないのである。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「北朝鮮の核実験は最終的に日本の核兵器開発のために口実を提供するだけ」です。)

このため、2,087号決議の目的も、北朝鮮を「征服」しようというのではなく、現在の朝鮮半島情勢の不断にエスカレートする局面を転換させるためである。これには北朝鮮のために前途を考えるという一面も含まれる。さらに重要なのは、「全てが賛成票」は皆の期待がかかっていることの反映だということである。我々は北朝鮮に流れに逆らって事を行う勇気と力量があるとは決して信じないが、我々は北朝鮮に代価を計算する知恵があり、今日の東アジアの地縁政治的環境は昔とは違うのだということを直視できることをより待ち望む。

もしある国が国際世論を完全に無視し、国際的共通認識をかえりみなければ、それはその国が勝手気ままを選択したことを意味するかもしれず、その結果はきっと自身の発展を犠牲にすることになる。北朝鮮は、安全に対する脅威を心配するほど核兵器を開発しなければと思い、核兵器を持てば持つほど逆に安全を心配する、まずい状況に自身を陥れているのかもしれない。

中国が安保理決議通過を支持したのは、半島の非核化が地域に対し、また北朝鮮と中国の平和と発展にいずれも非常に重要だということを考慮したのである。中国は6カ国協議の推進は半島の非核化実現、朝鮮半島の長期的安定のためだという立場を堅持している。これは中国の基本的立場であり、何らかの力の変化あるいは固執によって自分の意見を変えることはないし、この地域には中国のこの決心を左右できるどんな力量もない。

朝鮮半島を舞台としたこのゲームにはまだ対話に向かう可能性があるが、現在の難度は、対峙している者の中に先に一歩引きたがる者がおらず、自分の目標に照らして走り続けることを堅持しようとしていることである。相手が一歩進めばこちらも一歩進まねばならない、と。現在はさらに相手が進む前に自分が一歩進まねばという状態に発展している。この種の競争が相「進歩」する悪循環がもし断ち切られなければ、非核化プロセスは開始できない。カギとなる重要な時点で、北朝鮮を含むそれぞれの利益を望む者にはいずれにも能動的にいくつかの措置を採って情勢のエスカレートを避けるチャンスがある。誰か大局を見て再び一歩引き、情勢をエスカレートの悪循環という緊張の中から脱出させることができれば、その者は直ちに国際社会の尊敬を勝ち取ることができる。

朝鮮半島情勢の中国に対する最大の困難は、中国が規定の戦略に従って仕事を進めていく余地を狭める可能性があることである。だが、中国は実力が不断に増強する大国であり、戦略の余地を広げる手段も相応にいささか増加している。半島の平和、中国のバランスを取る力量は決してあってもなくてもいいものではない。中国の面倒が増えることは、すなわち地域の平和の面倒が増えることであり、最終的には面倒を作り出した者自身の面倒となるのだ。

(頑住吉注:以後のページは画像とキャプションだけです。3ページ目は「韓国はすでに自身の弾道ミサイルの射程を800kmに延長しようとしている」、4ページ目は「ロシアは韓国の弾道ミサイル技術の重要なソースである」、5ページ目は「韓国のロケット技術に対する整合能力はまだ充分成熟していない」、6ページ目は「北朝鮮がミサイルと核兵器を持つことは、決して自身に平和で安全な環境をもたらさない」、7ページ目は「日本は北朝鮮の核実験の機会を借りて自身のロケットおよび核技術の発展を希望している」、8ページ目は「近年北朝鮮のロケット技術領域にはすでに部分的な実質性の突破が見られる」です。)


 さほど国際社会の常識から外れたことは言っていないんですが、「開放と経済発展によって獲得される力量は、核兵器を持つことよりもさらに北朝鮮に政権の安定感と国家の安全感を持たせるかもしれないのである。」というのは中国自身にもあてはまるでしょう。中国は急速に軍備を拡張し、外部からの脅威があるからそうするのだ、と言っていますが、もし言論の自由を認める、人権を尊重する、1党独裁を放棄するといった民主化を進めれば外部から攻撃されるリスクは激減し、貿易上の制限も弱まることは明らかなのに、それをすれば支配層が権力を失うことになる可能性が高いからできない、これは北朝鮮と全く同じことです。














戻るボタン