中国、2020年には6隻の国産空母を保有

 というタイトルに釣られて読んでみると‥‥。

http://military.china.com/important/11132797/20130615/17891823.html


中国、2020年になれば6隻の新建造空母を持つことになるとされる!

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「中国はすでに自ら大型空母を建造する能力を完全に具備している」)

ソ連末期の空母「ウリヤノフスク」号は現役となることができなかったが、この艦が設計、建造過程で残した経験、教訓は、あるいは原子力空母を追求する中国のために参考を提供できるかもしれない。

当局の情報によれば、最近中国初の空母「遼寧」号が再度抜錨して航海を開始した。通常動力を採用した「遼寧」号のスムーズな就役の後、原子力空母の自主建造が中国海軍の未来の目標と見られている。この前、中国船舶重工業集団ウェブサイトは、科技部「原子力動力船舶の重要技術および安全に関する研究」と「小型核反応炉発電技術およびその模範的応用」プロジェクトが正式に立案されたことをはっきり示し、このことは外界によって中国が原子力空母の研究開発に着手するシグナルと見られている。

ある分析は、中国は段階に分けて空母建造計画を実行することになり、第1段階は4隻の通常動力空母を建造し、第2段階では少なくとも2隻の原子力空母を建造し、2020年前後に海軍に引き渡される、とする。

また香港の「アジア太平洋安全保障業務」誌の報道によれば、中国は原潜開発の上では長年の経験があるが、原子力空母建造は結局のところ初めてのことである。欧米から技術資料が取得できない状況下では、ロシアとウクライナが依然中国原子力空母技術の外部からの援助者の役割を演じる。1980年代、ソ連は間違いなくかつてウクライナ黒海造船工場で原子力空母「ウリヤノフスク」号を建造したことがある。この艦の設計、建造過程での経験、教訓は、あるいは中国の参考に供することができるかもしれない。

かつてのソ連海軍の希望の星

コードネーム「1143.7工程」の「ウリヤノフスク」号は、ソ連海軍「クズネツォフ海軍元帥」号(「1143.5工程」)と「ワリヤーグ」号(「1143.6工程」)通常動力空母の改良型である。この艦は核反応炉を装備するだけでなく、艦載機の数もやや増加しており、さらに蒸気カタパルトも配備されるはずだった。ネバ設計局は1984年に設計作業を展開し、青写真は1986年に批准を獲得し、1987年10月に全艦の細部青写真が審査を通過した。プロジェクトの首席設計師は相次いでL.V.BelovとYu.M.Vafolormeevによって担当された。

「1143.7工程」は全長321m、舷幅79.5m、艦首のスキージャンプ甲板の長さ33m、標準排水量62,580トン、で、1988年11月22日に着工され、工場のコードネームは「107製品」だった。1995年に就役すると見られ、当時の建造価格は8億ルーブルだった。この艦は黒海造船工場によって施工が担当され、艦体は27個の重量1,380トンのユニットから組成された。空母の期限通りの完成を保証するため、造船工場の各生産ラインいずれにも近代化改造が行われ、しかも若干の新式の工場の建物も増加された。例えば反応炉組立用建物、メインエンジン付属品組立用建物、核情報実験室などである。これらの新たに増加された建物の総面積は4.8万平方mに達した。このため、ウクライナ西部の南ブーフ河畔に位置する黒海造船工場は抽沙(頑住吉注:意味不明。砂を取り出す、あるいは吸い込む?)して土地を作り出し、新たに生じた土地の上に工場の建物を建造し、工場区域の面積を拡大した。

外観から言うと、「1143.7工程」の艦体は「1143.6工程」(すなわち「遼寧」の前身)に比べやや大きく、3台の飛行機用リフトがあり、艦橋は幅が狭めだった。この空母は多くの特別設計の装備を持ち、2基の「Mayak」と呼ばれる蒸気カタパルトが装備され(当初の設計図には装備されていなかった)、同時に艦首にはスキージャンプ甲板が装備され、いずれも実戦機の発進に供することができた。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「遼寧艦の改装は中国が自ら空母を建造する前の試みだった」です。)

「1143.7工程」の原子力動力ユニットは「キーロフ」級巡洋戦艦から派生してできたもので、KN-3加圧水型反応炉およびセットされるGT3A-653ガスタービンが含まれ、理論上空母の航続力を無限に到達させることができ、一方それまでのソ連空母は全て伝統的な燃料に油を使うボイラーを使用していた。この艦は70機の艦載機を搭載することができ、ソ連空母最大とされ、これにはスホーイー27K、ミグー29K艦載機、Yak-44RLD固定翼早期警戒機、Ka-27対潜/捜索ヘリ、Ka-31早期警戒ヘリが含まれた。艦上の艦載機の燃料と弾薬の備蓄も通常動力空母に比べ2倍だった。

艦載武器方面では「1143.7工程」はP-700「花崗岩」超音速対艦ミサイルシステム、「匕首」艦対空ミサイルシステム、「栗樹」ミサイル・砲一体化対空システムを装備した。この原子力空母の最も主要な作戦目標は遠洋において局地的制海権を争奪し、その他の艦艇との組み合わせの下に敵艦隊と戦略目標を殲滅することだった。

ソ連空母建造史上「1143.7工程」はマイルストーンと称するに耐え、実戦機の搭載数で言えば当時のアメリカの「ニミッツ」級空母と基本的に同等で、自身の攻防火力は勝りこそすれ決して劣らなかった。全体的に言って、もし「1143.7工程」が本当に就役していたら、基本的に1995〜2000年の全世界の海軍の最先端レベルに到達し得た。

解体を迫られる 技術、後生に流れ伝わる

保存書類には、「ウリヤノフスク」号の艦体の組み立ては非常にスムーズで、1991年のソ連解体前、およそ2,700トンの艦体の組み立てが完成し、かつ継続して動力システムを装備する準備が行われていた、と記載されている。設計によればこの艦の4つの反応炉は前後2つのユニットの組み合わせからなり、総重量は1,400トンだった。1990年から1991年、黒海工場は続々とソ連各地から運ばれてきた部品を受け取り、これには反応炉、蒸気発電機、ポンプ濾過機、蒸気パイプラインなどが含まれた。1991年には第1の反応炉ユニットの溶接作業が完成し、第2のユニットも溶接工程に入った。「ウリヤノフスク」号の建造はいかなる技術的困難にも決して遭遇せず、理論的には時間通りに完成するはずで、黒海工場は1992年には第2隻目の同型艦の建造準備さえ始動させていた。

1991年11月になると、「ウリヤノフスク」号はすでに17〜20%完成していた。しかし、ソ連の解体はこのプロジェクトの資金供給を完全に切断し、船台上に放置された巨大な艦体はその他の船舶の建造の邪魔にもなった。1992年2月4日、ウクライナ政府はこれを廃棄する命令を下すしかなかった。船工場は翌日すぐに解体作業を展開した。同年11月、解体作業の完成が宣告された。このため、「ウリヤノフスク」号はソ連の最も先進的な原子力空母であるだけでなく、この国最後の空母ともなったのである。

「アジア太平洋安全保障業務」の文章は、中華民国から始まって空母を建造し保有することは中国海軍の目標だったとする。2012年9月、「遼寧」号空母が試験航海を成功させたが、これは依然伝統的空母であり、長期間海上を巡航することはできない。東海と南海の情勢が急速に変化する時、早急な中国の海軍力拡充が待たれ、原子力空母建造は当然に日程に上げられている。中国は西側から原子力空母の技術情報を獲得することはできないので、ロシアとウクライナが依然中国原子力空母発展の導師の役割を演じる可能性がある。「ウリヤノフスク」号関連の建造経験は、あるいは中国が早急に勝ち取ることを欲する目標であるかもしれない。経済的圧力と戦略上の需要から、第三者がロシア、ウクライナ両国の中国に対する援助提供を阻止することもまた難しい。(ソース:青年参考)

(頑住吉注:3ページ目)中国は将来より多くの空母母港の建造を必要とする

(頑住吉注:4ページ目)遼寧艦の就役は中国の空母発展の始まりでしかない

(頑住吉注:5ページ目)遼寧艦の就役後、中国の未来の空母建造のため多くの関連の経験が蓄積されることになる

(頑住吉注:6ページ目)中国には遼寧艦に似たこのような大型空母を建造する能力がある

(頑住吉注:7ページ目)遼寧艦の軍港

(頑住吉注:8ページ目)空母と艦載機は中国海軍の遠洋の夢を担っている


 中国国産空母に関する新たな情報はほとんどありませんでしたが、「ウリヤノフスク」号関連の経緯は興味深かったです。もちろん完成、試験航海まで進めば予想しなかった困難にぶつかった可能性もありますが、一応この艦の建造作業はスムーズで大きな困難はなかったようです。ロシアは分かりませんがウクライナはこの艦の関連資料を中国に渡す可能性が高いでしょうし、当時の技術者が直接指導する可能性もあるでしょう。そして中国の原子力空母完成時には例によって「完全独立自主」とか称することになるんでしょう。

 あんまり関係ありませんが中国の鑑定関連の記事をもう1つ紹介します。

http://military.china.com/important/11132797/20130614/17890038.html


ロシアメディア、中国の056型護衛艦の武器配置を明らかに 少なくとも20隻建造、とする

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「今年3月12日、056型護衛艦の第1号艦『蚌埠』艦の就役命名軍旗授与式が浙江省の舟山で行われ、この艦は正式に海軍の戦闘序列に加わった。」)

ロシア軍工信使ネット6月13日発表の文章は、今年年初に始まり、中国海軍はすでに相次いで6隻の最新式056軽護衛艦を受領し装備した、とする。ロシア戦略・技術分析ウェブサイトが発表した情報は、第5隻目と第6隻目の056軽護衛艦はいずれも6月初めに就役した、とする。

ロシア軍工信使ネットの原文の内容は以下の通りである

現在、中国は4つの造船工場で同時に多数の056型軽護衛艦を建造している。第1隻目の056型護衛艦は今年2月26日に中国海軍に装備された。第2、第3および第4隻目はいずれも4月に引き渡され、第5隻目と第6隻目(それぞれ艦ナンバー583の「上饒」と艦ナンバー597の「欽州」)は6月初めに引き渡された。現在建造されている056護衛艦は12隻にも達し、この型の戦闘艦の建造総数は20隻未満ではなく、今後徐々に旧式な037型や053型護衛艦に取って代わることになると見られる。

中国海軍の分類の基準によれば、056型は護衛艦に属すが、ロシア海軍の基準によればこれは軽護衛艦としか呼べない。この護衛艦は主にパトロール、警戒、航路護衛を担当し、単独あるいはその他の兵力と共同で対潜作戦、対艦作戦などの任務執行を担当することになる。

056型の排水量は1,300トン(1,500トンとするデータもある)で、配備される主要な武器システムには2基のYJ-83対艦ミサイル発射装置が含まれる。YJ-83ミサイルの射程は300kmに達し、さらに1門のAK-176型76mm口径艦砲、2基の30mm近接防御砲、1基のFL-3000N近接防御システムと2基の3連装533mm魚雷発射器が装備される。また、056護衛艦はさらに1機のヘリを搭載できる。

056型護衛艦はステルス設計を採用し、2台のディーゼルエンジンを装備し、最大航行速度は28ノットに達し得、経済航行速度(18ノット)下での最大航続距離は約3,700海里である。(範尭)

(頑住吉注:2ページ目)5月18日、また1隻の056型護衛艦「大同」艦の就役命名軍旗授与式が旅順で行われた。056艦の各型との換装作業は明らかに加速されている。

(頑住吉注:3ページ目)ロシアメディアは、中国海軍の初期の053系列護衛艦は056艦によって取って代わられることになる、とする。

(頑住吉注:4ページ目)中国の053系列ミサイル護衛艦は過去数十年の中で何度も改良され、すでにその機種としての技術的極限に近づいている。一方新世代の056艦の戦闘力はより強く、しかも現代の情報化された戦場環境により適する。

(頑住吉注:5ページ目)056艦が装備する対艦ミサイルシステムは成熟しており、戦術技術性能は先進的で信頼性が高い。

(頑住吉注:6ページ目)056艦は小型舟艇を装備し、多様化された海上任務執行に便利である。

(頑住吉注:7ページ目)現在初期の053護衛艦はすでに第二線に退き、日常の海上パトロール任務を執行している。画像は南海で戦備巡航任務を執行する「江門」艦。

(頑住吉注:8ページ目)今年1月、南海艦隊の2隻の初期型053護衛艦が黄岩島以西の海域に赴き訓練巡航を行った。


 大した性能ではないようですが数の多さは当然脅威です。












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