中国の対ステルスレーダーの実力は その1

 本当に言うほどのものかは分かりませんけど。2回に分けます。

http://military.china.com/important/11132797/20170721/30993092_all.html#page_2


中国のYLC-29パッシブ対ステルスレーダーが明るみに 「ヴェラ」レーダーより強い

少し前、中国電子科学技術集団南京電子技術研究所は始めて対外的にYLC-29パッシブ探知計測システムを公開展示した。このシステムは出色の空中ステルス目標に対する探知計測能力を持ち、このため各方の高度の関心を集めている。

パッシブレーダーはすでに対ステルスの利器となっている

作動原理から言って、YLC-29といった種のパッシブ探知計測システムは決して電磁波信号を発射せず、目標が反射するその他の輻射源が発する電磁波信号あるいはそれ自体が発する電磁波信号を受動的にキャッチすることに頼って、それに対する探知計測、位置決定、追跡、識別を行う。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「YLC-29はステルス目標が探知計測できる」)

ここで言うその他の輻射源が発する電磁波信号とは、味方サイドの対空探知計測レーダーが発したものでもいいし、その他のランダムな輻射源、例えば大量の無線放送局、テレビ局などが発射する各種信号などでもいい。このため、パッシブ探知計測システムはイメージ的に、「パッシブレーダー」とも呼ばれる。

実は、パッシブ探知計測システムはダブル(マルチ)基地レーダーの中のパッシブ受信システムに属する。いわゆるダブル(マルチ)基地レーダーとは現在応用されること最多の単一基地レーダーとの対比で言っており、主な差異は前者がレーダー波を発射およびキャッチするアンテナの別れたレイアウトにあり、一方後者は一体化設計である。事実として、第二次世界大戦中最も早く使用に投入された初期の大型対空探知計測レーダーは基本的に全てダブル(マルチ)基地レーダーだった。

だが、レーダー技術の進歩と共に、単一基地レーダーが出現し始め、かつその体積と重量が小さい、配備が便利、集成化の程度が高いことをもって徐々にダブル(マルチ)基地レーダーに取って代わった。

だが、1970年代に始まり、アメリカは一方においてステルス飛行機の設計および対輻射武器技術方面に大量のマンパワー・マテリアルパワーを投入し、かつ突破的性質の進展を取得した。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「F-117ステルス戦闘爆撃機は1970年代の産物」)

だがもう一方で、アメリカ人はひとたびステルス戦闘機や対輻射ミサイルが実用化を実現すれば、それ自身も必然的に相応の対ステルスや対輻射ミサイルに対抗する技術的手段を具備する必要があることも意識するに至った。そこで、対ステルスおよび対輻射ミサイルへの対抗というこの2方面の需要に牽引されて、ダブル(マルチ)基地レーダーが再度アメリカおよび西側同盟国の重視を受け、かつ一連の機種が登場した。

興味深いのは、当時NATO加盟国の装備発展の動向を注視していたワルシャワ条約機構加盟国もこの状況を鋭敏に察知し、かつすぐさま彼らもパッシブレーダー研究開発の中に投資をしたことである。

伝統的な単一基地レーダーに比べ、新型のダブル(マルチ)基地パッシブレーダーにはいくつかの方面の優勢がある。まずは隠蔽性がよく、戦場生存力が高いことで、現在ある空中発射対輻射ミサイルはそれに対し基本的に無効である。ダブル(マルチ)基地パッシブレーダー自体はいかなる電磁波信号も発射せず、その他の輻射源の電磁波信号をキャッチするだけなので、このことはパッシブ誘導弾頭を利用し輻射源が発射する信号をキャッチして制御誘導を行わねばならない空中発射対輻射ミサイルにこの種のレーダーを発見しかつロックオンが行えなくさせる。

次に、ダブル(マルチ)基地パッシブレーダーは大出力の発射機およびそれとセットになる設備を設置する必要がないので、ハードウェア施設の角度から言って生産と維持保護のコストがより低く、その他の大型単一基地対空早期警戒探知計測レーダーの有効な補充とすることができる。特にステルス機目標に対し、ダブル(マルチ)基地パッシブレーダーにはより突出した優勢がある。何故ならステルス機が採用するステルス技術措置は1つには塗装層を利用してレーダー波を吸収するあるいはその反射強度を弱めることで、もう一方では特殊な外形設計を利用して照射されてくるレーダー波を某一方向に向け集中的に反射させ、より大きな後ろ向きの乱反射を形成することを避けるものだからである。だがYLC-29といった種のパッシブ探知計測システムはまさに多くの方向、相対的距離が比較的遠い数カ所の基地を利用してステルス機目標が某一方向に生じさせる比較的強いレーダー反射波を探知計測および追跡できる。

中国のパッシブレーダーの発展は大量の成績を取得

我が国はパッシブ探知計測システム研究開発方面の歩み始めが決して遅すぎたとは評価されず、しかも最初からの最も直接的な目的は空中ステルス目標対策だった。21世紀初めには早くも、我が国は当時2本の道を行く策を採り、一方において軍事工業企業によってパッシブ探知計測システムが自主研究開発され、もう一方では国外の成熟し、性能が先進的なパッシブ探知計測システムをセットで導入し、もって応急措置とすることを計画した。我が国が最終的に選定したパッシブ探知計測システムは他ならぬ「レーダー怪傑」チェコ人のフー ペイハーが設計を主宰した「ヴェラ」-Eダブル(マルチ)基地パッシブレーダーシステムだった。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「ヴェラレーダー車両」)















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