武直-19攻撃ヘリコプター

 中国が配備を開始したらしい新しい攻撃ヘリに関するページの内容を紹介します。

http://military.china.com/important/64/20120615/17259788.html


メディア、中国の武直-19の性能を分析 すでにステルス設計を採用、とする

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「資料画像:武直-10」 この文章の主役武直-19ではないことに注意してください。)

中国の小型「アパッチ」

武直-19はハルビン飛行機製造社が研究開発した小型武装攻撃ヘリコプターである。その設計のルーツは武直-9WAにある。この機はタンデム式コックピットのレイアウト、4枚羽根の複合材料製ローター、ダクテッドファン式テイルローター、外部に設置された4つの兵器吊り下げポイント、前三点式離着陸装置など武装ヘリコプターの典型的な特色を採用している(頑住吉注:「前三点式離着陸装置」の定義付けはよく分からないんですが、画像によればこの機は機体前部の下に左右2つの主脚、尾部ブーム下に小さな脚があります。アパッチは同じような形式で、一方コブラはよりオーソドックスなソリみたいな降着装置です。)。

この新型攻撃ヘリは主に敵の装甲車両やその他の地上生体戦力の殲滅に用いられる。現在公開されている画像から見て、武直-19の機体は比較的幅が狭く、武直-9WAヘリの尾部およびメインローターの設計方案を留保している。この他、設計のリスクを軽減するため、ハルビン飛行機はさらに武直-19に武直-9WAと同じ動力装置を装備した可能性がある。ステルス設計を採用し、幅の狭い機体の(頑住吉注:正面?)面積は小さく、レーダー反射特性が有効にコントロールされ得ているため、密集した対空砲火の命中確率が低下している。また先進的なローター設計はその騒音レベルにも大きな改善を獲得させている。キャノピーには多面体構造を採用しているので、その外観の光学特性ははっきりと低下している。

空力的外形からは、武直-19がすでにタンデム式復座の専用攻撃ヘリに変わっていることが見て取れ、武直-9WAに比べより良好な機動性を備えている。この機の最大離陸重量は4.5トン、最大飛行速度は時速245km、航続距離は700kmに達し得る。

ただし武直-19の欠点は依然、小さ過ぎる武器搭載量にあり、航続距離、機動性も制約を受けているだろう。武直-9WAは8発の「紅箭-10A」系列対戦車ミサイルおよび「天燕-90」空対空ミサイルが搭載できる。武直-19の武器搭載はこれと大差ないに違いなく、固定武装は依然23mm機関砲1門かもしれない。

目下皆が武直-19に対し目新しく感じている理由は、この機が中国武装ヘリの中で初めて、アメリカの「アパッチ」に似た最上部に置かれたミリ波レーダーを装備したことにある。こうするとその機首の位置が元々明らかにややごちゃごちゃしていた状況が外観的に改められる。最上部に置かれたミリ波レーダー装置の位置が上がったので、この機の遮蔽物に隠れた後方での偵察、照準、攻撃を可能にした。これを使ってデータチェーンを通じて観測できない目標に関し味方の他のタイプの武装ヘリと目標の位置情報を交換することもできる。このことはこの機およびその他のタイプの機の共同攻撃の効率と安全性を高める。だが武直-19は改造型ヘリに属し、西側の国々が普遍的に装備している専門に設計されたタイプとは違うので、大部分の性能上武直-19はやや劣っている。まさにこのため、中国陸軍は専用の武装ヘリを切に求めており、武直-19の改造成功は専門の武装ヘリの設計に向けた新しい試みとも見ることができる。

(頑住吉注:これより2ページ目。このページの画像は武直-19です)

武直-10とのハイ・ローミックス

中国がすでに武直-10武装ヘリを開発した状況下での武直-19の突然の出現は人に多少意外な感じを与えた。だが技術および装備の角度から言えば、武直-19の出現はまさに、中国陸軍航空装備の必要性と中国航空工業の研究開発、生産能力とのバランスがちょうど取れる方案なのである。武直-10の元々の計画が採用していたPT6C-76Cエンジンはカナダから中国に向け輸出される時にアメリカの阻止に遭い、一方国産の渦軸-9Aエンジンの性能は比較的劣った。このことは武直-10の大量配備ををしばらく難しくし、陸軍航空隊の日増しに切迫する需要を満足させることを不可能にした。このため、技術上完全に武直-9WAにルーツがあり、しかもより高い戦闘力を持つ武直-19は、当然中国の陸軍航空隊にとって短期的に武直-10の作用を代替する最良の選択となる。別の方面では、武直-10の配備後、武直-19は武直-10と組み合わせて偵察機型とすることもできる。この他、武直-19はトン数がより小さく、使用コストがより低く、武直-10の有効な補充となり、ハイ・ローミックスを形成することができる。

武直-19の総合性能は間違いなく武直-10のような基礎から武装ヘリの基準に照らして設計された機種と比較することはできない。だが武直-9WAの成熟した部材を利用すれば、間違いなく総合性能がAH-1S(コブラ)に劣らない武装ヘリに発展し得る。このヘリは局地戦争においてAH-1S/WやMi-35といった武装ヘリに対抗するに足り、しかも中国陸軍航空兵に短期間内により強大さを加えた対装甲および地上突撃能力を獲得させることができる。

同時に、分析により武直-19と武直-10は競争関係を構成することはないと考えられ、中国の基準で見れば後者は高級武装ヘリである。武直-19は極力より低い価格、大量生産と配備の便を追及している。武直-19は現在の武直-9G/Wに徐々に取って代わるのに用いられ、続々と陸軍航空兵に装備され、作戦能力を形成する公算が極めて高い。

以上の分析から見て、中国陸軍は以前は軽視されていた低空突撃火力の発展を非常に重視し、20年にもならない間に3種の武装ヘリを連続して発展させた。情報化建設の深化に伴い、中国陸軍の普通建制単位は、単体の作戦力量さえも全て随時戦闘の発展により空中火力支援を呼ぶことのできる能力を具備した。この空中火力支援は低空の武装ヘリによることも、空軍の対地支援火力によることもできる。この種の空・地連合打撃能力の発展は、疑いなく中国陸軍の堅固な重要目標を攻略する力と速度を非常に大きく向上させる。

将来における情報化がメインの戦争では、中国陸軍航空兵は空・地連合作戦におけるカギとなる重要な時期と重要な方向でその他の軍種と組み合わされ、定点打撃を重点的に実施し、待ち伏せ、迎撃などの特殊作戦行動を行うことが想定できる。中国陸軍が武直-9G/W、武直-19、武直-10という三世代の武装ヘリを同時装備すれば、未来の戦局の発展および戦争の最終的勝利に対し重要な作用を果たすだろう。

中国陸軍航空兵に関して言えば、最近では大きな喜びが続々である。噂に聞いてすでに久しい武直-10就役に続き、今性能が比較的先進的で技術的に成熟した新機種、武直-19も頻繁な試験飛行状態に入り始めた。武直-10に続いて中国陸軍航空隊に配備される可能性がある。2012年6月に出版された「漢和防務評論」によれば、ハルビンでは頻繁に武直-19武装ヘリの試験飛行が見られており、1機の武直-19はミリ波レーダーさえ装備済みであり、しかもすでに中国陸軍航空隊のナンバーが塗装されている。このことはすでに一定数量のこの機が配備状態に入っていることをはっきり示している。

(頑住吉注:これより3ページ目ですが、以下のページは画像とキャプションだけです。

3ページ目。「武直-19」の試験飛行

4ページ目。「武直-19の構造図」 ただの側面図ですが。

5ページ目。「武直-19は小型は小型戦闘ヘリの秀作となる」

6ページ目。「武直-10のクリアな画像」

7ページ目。「武直-10は設計から性能まで、すでに欧米主力機種に劣らない」

8ページ目。「武直-10のディテール画像」)


 中国の軍事サイトでの今後期待する兵器アンケートで、武直-10は1.77%という低い得票しか得られませんでしたが、実はこの機種について調べるつもりでこのページを読み始めました。しばらくして勘違いに気付き、読むのを止めようかとも思ったんですが、非常に興味深い内容を含んでいました。はっきり言って武直-19自体についてはどうでもよくて、これが強く求められることになった理由が問題です。中国が最も期待している本命機種、武直-10のエンジンをカナダから輸入しようとしたらアメリカに止められ、国産エンジンは性能が低くて使えないので応急的に旧型で比較的小型の機種を手直しした攻撃ヘリが必要になったということです。つまり中国は戦闘機、爆撃機のエンジンだけでなく、ヘリコプターのエンジンでも大型で最先端の性能のものは作れないわけです。











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