中国、新世代ヘリの重要技術の難関を攻略中

 不明の技術的専門用語は例によって簡体字を日本の漢字に直すだけにします。

http://military.china.com/important/11132797/20140512/18496504.html


中国、第4世代ヘリの重要な印となる技術の難関を最終的に攻略中

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「AH-1Z」)

無軸受ローターは第4世代ヘリの重要な印の1つで、先進ヘリローター技術の発展の方向を代表するものの1つである。それは複合材料の柔軟性のある梁部品の弾性変形を採用して伝統的な複雑な3つのヒンジの機能を代替し、ブレードのFlapping、lead-lag、方向転換運動を実現し、構造が簡単、部品点数が少ない、重量が軽い、信頼性が高いなどの特徴を持ち、特に優良な操縦効果と機動性能を持つ。国際的に無軸受ローター技術は1990年代にはもう発展の黄金時代に入り、アメリカ、ドイツ、ロシアなどの国はいずれもこの技術の運用に成功し、かつヘリに無軸受ローター構造を採用した。例えばEC135、MD900、OH-1、BELL430、RAH66、AH-1Z、ANSATなどである。

現在我が国のヘリの大多数はヒンジ接合式ローターあるいは球柔性ローターである。1990年代中期、中航工業ヘリ所は無軸受ローターに対する探索を開始した。「国外のヘリは、ローターさえ見ればすぐにどの会社のものかが分かる。一方我々のヘリにはこのような特色や識別度が欠乏している。我々が無軸受ヘリを研究開発するのは、一方においては技術を向上させ、完全な理解に至るものだが、より重要なのは自らのブランドを創建しようとすることだ。」 ヘリ所ローター技術専門家の胡和平は語る。

「三ステップ」で研究開発能力を形成

2013年4月、ヘリ所のプロジェクトチームは原寸大無軸受ローター原型サンプルの詳細設計審査をスムーズにパスし、無軸受ローター技術の成功裏の応用が最後の難関攻略段階に入ったことを象徴的に示した。現在、プロジェクトチームは全面的な飛行試験論証を行い、後続の機種の応用のために基礎を固めているところである。

胡和平はすでに無軸受ローターに深く関わって20年近く、過去の研究開発の過程を想起し、彼が感じるのは非常に困難だ、というものだ。技術の基礎研究、プロジェクト立ち上げと論証から、地上での部品の試験論証および機に装備しての試験論証、飛行試験まで、その難度は1つの機種の研究開発に劣らない。無軸受ローターの技術含有量は多く、構造が非常に大きく簡略化されるのと同時に、逆にローターの支えの設計の空力および動力学的分析は異常に複雑なものに変わるのである。研究開発経費と技術的難度にかんがみて、ヘリ所は「全体計画、ステップに分けての実施」の研究思想を採用し、3ステップに分けて無軸受ローター研究開発の工程能力を形成した。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「ANSAT」です。)

新たなローターのプロジェクト立ち上げ、研究の初めに、プロジェクトの責任者はもう、国際先進ローター技術を追いかける必要があるだけでなく、さらに具体的機種の未来の発展の需要に立脚し、事前研究技術と機種への応用のシームレスな接合を目標にし、最終的に無軸受ローター技術のヘリの機種への成功裏の応用を実現する必要がある、と指摘していた。

「開始したばかりの時、つまり『第十次五ヶ年計画』の期間(頑住吉注:2001〜2005年で、この人がこの技術に深く関わって20年近い、という記述と矛盾するような気もしますが)、我々は無軸受テイルローターの入手から研究を開始し、ちょうどいいことに当時対外協力プロジェクトがあり、先端的研究と具体的機種を結合させることができ、全部で7、8年でした。」 胡和平は追憶し、あの段階のメインは無軸受テイルローター技術と無軸受模型ローターに対する理論研究を行うことだったが、無軸受ローター技術の真の掌握およびヘリの機種への成功裏の応用までには依然比較的大きな隔たりがあり、理論計算、構造設計、工程製造、試験技術の上でまだ多くの未知の難題が存在し、1項目ごと全てが異常に厳しい挑戦だった、と語る。

「第十次五ヶ年計画」の期間、プロジェクトチームは無軸受ローター技術の基礎レベルの研究、およびいくつかの典型的部品の試験と論証を重点的に展開した。「第十二次五ヶ年計画」(頑住吉注:2011〜2015年、つまり現在の五ヶ年計画)の期間、プロジェクトチームはシステムのレベルで無軸受ローター技術の地上での部品の試験論証および機に装備しての試験論証を行い、探索を現有の機種をプラットフォームとして展開し、業務はすでに正式な無軸受ローター原型サンプルの3D電子デジタルサンプルを形成し、ローター原型サンプルの試作と試験段階に入っている。

原寸大無軸受ローター研究開発の全体的方案論証の期間、プロジェクトチームは検証プラットフォームである直ー11の未来の発展を充分に考慮し、直ー11高原型機の需要を照準して研究開発方案を制定し、このプロジェクト研究を通じて、事前研究と機種研究開発がスムーズに移行する技術的ルートを探索し、プロジェクトのスムーズな進展を保証した。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは「BELL430」です。)

若く活発な事前研究チーム

ヘリ所ローターシステム研究室テイルローター・ローター動力学チームが主力となり、無軸受ローターの研究任務が担われた。「あの時私はチームリーダーで、このチームには非常に多くの思想があり、個性がある若者が集まっていました。本来的に創新性の作業であり、皆にはしばしば非常に広々とした考え方もあり、あの種の問題を深く検討するムードが非常に濃厚でした。」 胡和平は語る。

研究所の機種に関する任務は非常に負担が重く、無軸受ローターの前線課題研究に従事する人員はしばしばその他の機種の科研作業を引き継ぎ、胡和平はふざけて「ゲリラが機動戦を行う」と称したが、このために非常に多くの方法が考えられた。「無軸受ローター研究開発に従事する設計員に対しては、まずポストにつくための養成訓練を行い、プロジェクトの研究開発の背景、過程、困難と存在する技術的問題を詳細に説明した。胡和平は、強度でも構造設計でも、それぞれの段階の作業の完成後、皆が一緒に業務の考え方を研究討論し、それぞれの若者が経験と考え方を説明し、かつ専門家を招聘して評価を行い、作業の中で出現した問題に対し何種かの解決法案を提出し、若者によってそれぞれ設計、実施され、その中から分析と比較を行い、能力を高めた、と語る。

これが研究開発チームの発展の思想である。実際の状況に基づいて広く若者を取り入れ、彼らの思想が活発、創新意識が濃厚、学習能力が強いという優勢を発揮させ、またその経験不足という共通性に照準を合わせ、専業のチームリーダーの指導、技術専門家のチェックを手配した。

設計員熊紹海と陳伏船は入所したばかりでもう無軸受ローターの研究開発に参加し、柔軟性のある梁構造の選択と配置の中で、胡和平は彼らが資料を捜索収集し、かつ分析解読するのを指導し、無軸受ローターの研究開発のために非常に多くの有益な経験を提供した。ここ何年かは「技術創新サロン」も研究開発チームが深く検討、交流を行う有効な場であり、若者が共にぶつかり合って創新の火花を散らし、相次いで無軸受ローターの空力、動力学的分析の理論研究、無軸受ローターの詳細設計、ローターの試作および多項目の無軸受ローターの重要な試験を自主的に完成させた。

「さらに苦難があっても我々は皆頑張って続ける必要がある。何故なら我々は自分のもの、自らの有名ブランドが欲しいからだ。」 胡和平は未来に対し自信満々である。(劉瑾)

(頑住吉注:4ページ目)EC135

(頑住吉注:5ページ目)MD900

(頑住吉注:6ページ目)OH-1

(頑住吉注:7ページ目)RAH66

(頑住吉注:8ページ目)直ー20


 なるほど頑張っているようですが、この「1990年代にはもう発展の黄金時代に入」っていたという重要技術が今やっと攻略かという段階だということは相当に遅れているということですし、武直ー10や直ー20など最新型ヘリにもまだ問題は残っているということなんでしょうね。













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