中国の防弾衣の現状

 これもあまり知られていないと思われる、中国の防弾衣の現状について説明したページの内容を紹介します。

http://blog.163.com/gunworld@126/blog/static/122144283200992374728385/


現代の胸部甲冑:国産の防弾挿板は7.62mmフルパワー弾を止め得る

防弾衣の防護効果に関し、過去には多くの種類の懐疑的な言い方があった。例えば、「拳銃弾や低速の破片をちょっと止められるだけ」というもので、甚だしきに至っては「貫通されて、より悲惨な死に方になる。弾丸が防弾衣を貫通すると変形するから」等々と言う人もいた。こうした話は十数年、二十年前に言えば本当だったかもしれない。防弾衣にはそれぞれ異なる防護等級がある。もしII級あるいはIIIA級の防弾衣しか着ずに、あまり遠くない距離からライフル弾に対抗しようとしたら、撃ち殺されても不思議はない。過去III級あるいはIV級に達し得た防弾衣は非常に重く、たとえ州長大人(頑住吉注:何のことかと思いましたが州知事を務めたシュワルツェネッガーのことらしいです)のような体格で着ても行動は鈍くなった。しかし現代の防弾技術はすでにち長足の進歩を遂げており、特に重量が軽く、しかも防護等級の高い防弾挿板が大量生産されるようになると、近距離においてライフルによる射撃を食い止められる防弾衣はすでに一般の兵士の標準装備となっている。

現在アメリカ軍が装備しているIBA(インターセプター)防弾衣システムはまさにこのようなものの典型的代表例である。IBAは主に軟質の防弾ベスト(OTV)に硬質の防弾挿板(SAPI)を加えて成り立っており、近距離で7.62mm口径のフルパワー弾(7.62mmx54Rや7.62mmx51NATO)を含めたライフル弾を食い止めることができる。寸法が普通サイズのIBAを例にすると、IIIA級のOTVは重さ3.8kg、III級のSAPI板1枚の重さは1.8kg、前胸部と後背部に1枚ずつのSAPI板を加えたOTV1着は全部で7.4kgで、もしIV級のSAPI板に交換しても総重量は8kg余りである。一方アメリカ軍が以前装備していたPASGT防弾衣は普通サイズ型で重量4kgであり、3着のPASGT防弾衣を重ね着してやっとOTV1着プラス2枚のSAPIの防護効果が達成される。

(頑住吉注:原ページのここにある1枚目の画像のキャプションです。「OTVは防弾ベストであると同時に携行ベストでもあり、兵士はOTV上で弾薬およびその他の物品を携帯できる。」 続いて2枚目「イラクに侵入した時、米軍歩兵は全てIBA(2枚のSAPIを加えたOTV)を身に着けていた。数カ月が過ぎても何と隊員は砂漠でジャングル迷彩を身に着けている? デザート迷彩を買う金は指揮官が持ち去って外車を買ってしまったのか? 体制問題は必ずや体制問題である! 体制党、早く来て批判を!」 何が言いたいのかよく分かりませんが、人権問題で中国をつついているアメリカが人命を軽視している証拠があるから反論のチャンスだ、といったところでしょうか。続いて3枚目「IBAによって一命を救われたアメリカ海兵隊兵士。左手に彼の命を救ったSAPIを示している。右手につまんでいるのは壊れた弾頭」続いて4枚目「SAPIがOTVの前胸部に入れられている」)

もしも安全性の不足に不満なら、IBAは防御能力がさらに良好なIV級SAPI板に交換することもできる。こうしても総重量は8.7kgである。ただしアメリカ軍が標準配備しているSAPIは通常III級にすぎない。何故ならこのクラスですでに、M16、M14、AK、SVD、QBZ95を含む世界の各種アサルトライフルの直射を防御できるからである。(頑住吉注:次の文は半分くらい意味不明ですが、「米軍の防弾衣を過大評価する売国奴と言われそうだが」、といった内容のようです) 現在国内の多くの軍事フォーラム上に、IBAに対する質問がしばしば見かけられるのは不思議ではない。一部の人はIBAがSVDあるいはM14の近距離直射を止められるというのを信じない。彼らは、せいぜいM16やAKを止めるだけで、7.62mmフルパワー弾は止められないと考えている。無理矢理止め得るかもしれないが、それでもきっと肋骨が何本か折れると考える一部の人もいる。一方相当多くの人は、国産95式小銃の発射する5.8mm鋼芯弾は対防弾衣専門であり、95式は防弾衣キラーだと考えている。あなたはこのブログ主が何と、普通のアメリカ兵の防弾衣は皆95式を止められると言ったら、売国奴と罵るだろうか?

よろしい。それなら話を続けよう。現在中国が生産している防弾挿板はすでに7.62mmフルパワー弾を止め得るし、自分たちの5.8mm鋼芯弾も止め得る。しかもその重量と防護効果はアメリカ軍のそれといくらも差がない。信じますか? おや、ドアの覗き穴から見える人が私を糞だと罵っている。‥‥非MZ国家の防弾衣がどうしてMZ国家のレベルに達し得るのか? (頑住吉注:検索しましたが「MZ国家」とは何か解説しているページは見つかりませんでした。どうでもいいですがこの人、自分の意見を自信を持って堂々と主張すればいいのに、妙に周りからどう言われるか気にしますね)

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「数種の異なる形式の国産防弾衣および防弾挿板」)

脱線はやめよう。上ですでに提示したように、現代の防弾衣が以前に比べ軽便にもかかわらず防護効果がより良い理由は、防弾挿板の出現と切っても切れない関係がある。何故なら軟質防弾衣のみに頼ったのでは、もし多層の防弾繊維を重ね、ライフル弾に貫通されないほどにしても、布の内側に窪む形の変形が一部人体に衝撃的に吸収され、このため人体に二次傷害を与える可能性もある。一方硬質の板材は変形がずっと少なく、変形しないことさえある。このため防護効果上、軟質材料に比べずっと好ましい。

現代の防弾挿板にはいくつかの異なる材料構成がある。目下最もよく見かけられ、防護効果も最高なのはセラミックである。セラミック板とは呼ぶが、板全体が全てセラミックで構成されているわけではなく、通常一塊の防弾繊維を処理した硬い板を背面にし、正面には多くのセラミック片を密に並べて敷設して構成されている。多くのセラミック片を使う理由は、セラミックが命中弾を受けて割れた時、もし一体のセラミックを使ったら割れる面積が大きくなるからである。だがもし多くのセラミック片を使用して並べれば、毎回割れるのはセラミック1片のみである。この他もしセラミック片が割れても、残ったセラミック片がもし防弾板のカバーに保持されて穴の中に留まれば、1、2発の射撃から依然防御できるかもしれない(防弾衣の挿板も戦車のセラミック装甲も、外部カバーを使って非常にタイトに一体に保持されているから)。さらに加えて言えば、あらゆる弾丸が全てちょうどよく1つの穴の上に命中するわけでは決してないので、1枚の防弾挿板は多くの弾丸の射撃から防御できる。目下アメリカ軍が装備しているSAPI板はセラミック板に他ならず、イラクおよびアフガニスタンではこうしたセラミック挿板がすでに多くのアメリカ軍兵士の生命を救っている。SVDやPKMが発射した7.62mmx54R弾も含め貫通することはできず、せいぜい弾丸が命中した部位がちょっと痛み、点状に鬱血するだけである。

一方我が国の防弾衣メーカーもこの種のセラミック板を生産することができ、その重量、防護面積はアメリカ軍のSAPIと大差ない。テスト中、国産のセラミック板は距離20m以内で5.56mmNATO口径のM16ライフル、7.62mmNATO口径のM14ライフル、7.62mmx54R口径の85式スナイパーライフル(頑住吉注:ドラグノフのコピー)、5.8mm口径の95式小銃を防御できた。また下で紹介しているビデオ画像は、国産のセラミック板がQBZ95式小銃の射撃を防御するテストのものである。この国産セラミック板のサイズと重量はいずれもアメリカ軍のそれに近く、また効果も同様に良好である。テスト中、5.8mm鋼芯弾は近距離において国産のセラミック板を貫通することはできず、しかも裏面のカバーに大きな変形は起きていない。つまり人体に対し重大な二次被害を起こす可能性はない。

(頑住吉注:原ページのここにある画像は動画のキャプチャーです。1枚目の字幕の内容は「我々は国産95式5.8mm口径自動小銃を使用した」です。続いて2枚目および3枚目、「さらに重要なのは、このセラミック挿板が貫通されていないことだ」 続いて4枚目「通常セラミック材料は小さな塊に作られ、これがさらに連結される」 次はキャプションです、「セラミック挿板の内部構造。繊維のカバーと密に並べられた多くのセラミック片を含む」 続いて5枚目の画像の字幕、「CQ小銃を使って行われたテスト」)

その他の防弾挿板の材料は、例えばオランダのDyneemaやアメリカのSpectraのように超高分子ポリエチレンを使ったものである。これらの超高分子量ポリエチレン材料は軟質の繊維布に加工して作ることができ、軟質防弾衣として使われる(例えばアメリカ軍が現在装備しているOTVはSpectraを採用しており、以前使用されていたケブラーのPASGT防弾衣と比べて軽いが効果は弱くない)。これは板材に加工して作ることもでき、防弾挿板として使用される。セラミック板と比べ、超高分子量ポリエチレンの重量はより軽く、例えばDyneema防弾挿板は密度が低いため水に浮くことができる。もしDyneema挿板を防弾衣に使用すれば、武装して川などを泳いでわたる時、セラミック板と比べ少し負担が軽くなる(以前ある友人がDyneema製のパソコン用ソフトケースを作るつもりだと言っていた。街頭で銃撃戦に遭遇した時、これを使って命を守ることができ、うっかり水に落ちても命を守ることができるというのである)(頑住吉注:銃撃戦なんてまず遭遇しませんし、中にパソコンが入っていたら浮く素材のケースも沈むでしょう)。ただし純粋なDyneema材料を使って作った防弾挿板には欠点がある。それはセラミック板ほどハードでないということに他ならない。ある国産Dyneema挿板のテスト中、M14が近距離から発射した弾丸がDyneema板を貫通することはできなかったものの、比較的大きな陥没の変形が起き、これでは人体に重大な二次傷害が起きる可能性がある(本当に肋骨が折れるかもしれない)。このためこれら超高分子量ポリエチレンをもしセラミック板の背面のカバーに使えば、効果はより良好になるだろう。

(頑住吉注:原ページのここにある1枚目のキャプチャー画像の字幕です。「この超高分子量ポリエチレン繊維のように」 キャプション、「これら国産のDyneema板はライフル弾によるテストを受けた。板上に貼ってある赤いマークは射撃した部位で、周囲を1発ずつ撃った他、中央に2発撃ち、全部で10発撃っている。」 続いて2枚目の字幕、「7.62mmNATO標準弾薬の射撃」 3枚目の字幕は同じでキャプションは「M14を使ってこの国産Dyneema板を射撃した時、貫通はされなかったが。裏面の変形は比較的大きかった。後にメーカーはこの結果により改良を行い、現在では彼らの生産するDyneema板はすでに良好な対二次被害効果を持っているという。」)

この他、防弾挿板の中には実はスチール合金を使っているものもある。ただし上述の非金属材料の防弾挿板と比べると、同じ防護面積および重量の防弾鋼板は拳銃弾の射撃しか防御できない。下の画像は国産のスチール性防弾挿板のテストである。79式サブマシンガンが発射したスチールコア弾は防御できたものの、56式サブマシンガン(頑住吉注:AK47コピー)が発射したライフル弾は防御できなかった。前述の非金属挿板と比べると、スチール板には2つのメリットがある。1つは安価だということ、もう1つは品質保持期間が非常に長いということで、長年にわたって保存できる(防弾繊維は最長でも十数年である)。現在国内の一部の警察が装備している防弾衣の中には、この種のスチール製挿板を使用したものがある。コストが安い他、一般的な武装犯罪者がライフルを使うことは多くないことも考慮したのだろう。

(頑住吉注:原ページのここにある1枚目のキャプチャー画像の字幕です。「この種のスチール合金板は挿板にされる」 続いて2枚目「これも79式サブマシンガンで、やはりスチールコア弾」 続いて3枚目「銃声の後、鋼板は貫通されていなかった」)

それでは、硬質の防弾挿板の防御効果がこのように良好ならば、何故思い切って防弾衣を硬質なものにしてしまわないのか? これは、もし防弾衣を中世の騎士の甲冑のようなものにしてしまったら、着ると快適でないだけでなく、行動に不便をもたらし、兵士が縦横に各種の戦術行動をなすことが難しくなるからである。このため防弾衣をオールハードに作ることができないだけでなく、防弾挿板自体のカバー面積にも限りがあるのである。軟硬結合が現在の防弾衣の潮流であり、大多数の防弾衣は前胸部と背中に防弾挿板が挿入できるようになっている。アメリカ軍最新のIOTVは腰の両側にも2枚の比較的面積の小さい防弾挿板が挿入できる。したがってより全周的な防護を提供する。ただしこのようにしても、脇の下と肩は依然防弾衣の弱点である。これらの部位も、もし硬いもので塞いでしまったら、必然的に手の動作に影響するだろう。事実として、多くのアメリカ軍兵士は彼らのIBA防弾衣の背部にさえ挿板を挿入していない。何故なら現有のIBA背部の挿板はプローンでの射撃時、ヘルメットの後部とぶつかり、射撃を妨害することがあるからである。このため彼らは前胸部にだけSAPI板を挿入している。どの道作戦時はできる限り敵に背中を向けることはしないのがよいのだから。

この他、防弾挿板自体の防護クラスが比較的高く、III級あるいはIV級であるため、一部の特殊部隊はいくつかの特殊任務遂行時、動作をより敏捷にするため軟質防弾衣すら着ず、1枚あるいは2枚の防弾挿板を携帯できるタクティカルベストを着るだけである。このようにすれば、全体をカバーする防弾衣プラス防弾挿板に比べてずっと軽便で、通気性もずっと良い。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「MBSSは防弾機能はないが防弾挿板を装着できる携行具である。」 続いて2枚目、「かつて何人かの海兵隊員が溺死したために設計されたこのCIRASベストも防弾挿板と弾薬の携帯に用い、素早く脱ぎ捨てる機能がある。インドは素早く脱ぎ捨てられる防弾衣を発明したと自称しているが、宇宙一の大国斯密達に学んだのか?」 この地球上のどこかに、根拠なくやたらに起源を主張する自称超大国があって、インドさんそんなこと言ってるとあんな恥ずかしい国と同類と思われちゃって不名誉だよ、と言っているわけです。なお、その国は「斯密達」という辞書にも載っていない語と関係があって、その発音は「si mi da」です。どこの国のことなんでしょうね‥‥。 続いて3枚目、「黒瞎子島をパトロールする国境防衛部隊。彼らが着ているのはMBSSのコピー品。内部に防弾挿板がないので見た目がちょっと緩んだ感じである。この他地図袋を左腰に下げているのも見た目が良くない。」 ちなみに「黒瞎子島」は昔ソ連との国境紛争があった場所だそうです)

最後に龍鱗甲(Dragon Skin SOV)も紹介すべきである。この防弾衣も実は軟硬結合であり、ただこれは一体型のセラミック挿板を採用しておらず、多数の小さい円盤状のセラミック板を魚の鱗のように重ねて広げて大きな面積とし、半軟半硬の防弾衣内張りとして縫い合わせてある。変形できるので、この防弾内張りの防護面積は硬い挿板と比べてより大きく、しかもより体にフィットしてより快適である。一部の中国語の文章には、ドラゴンスキンは12.7mm機関銃弾を防御できるとのデマが見られるが、当局のサイトには全くこのような説は見られず、ただIII級あるいはIV級の防御能力があるというだけである。私はこれはNIJ IV級基準を翻訳した時、.30-06口径のM2徹甲弾をM2機関銃から発射された.50口径弾と誤解した人がいたのではないかと疑っている(原注:あるいは資料を翻訳する時Pinnacle Armor社の防弾家屋のパラメーターを防弾衣のパラメーターとしてしまった人がいるのかもしれないと指摘する人もいる)。

ドラゴンスキンはIBAと比べて防御面積が大きく、着るとより快適だが、防御クラスはやはりIII級あるいはIV級の2クラスなのである。しかもドラゴンスキンの二次傷害に対する防護効果にはやや疑いが持たれている。一体型の防弾挿板は「装甲板」に似ているが、一方ドラゴンスキンは「鎖帷子」に似ているからである。しかもドラゴンスキンのセラミック片はSAPIのように厚くない。事実として、イラクのあるアメリカ兵は広告を聞いて信じ、自費でドラゴンスキンを購入したが、実物が手に入ると充分信用できず、そこで官給品のSAPI板もドラゴンスキンの内側に挿入してダブルの保護とすることを決断した。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「ドラゴンスキンの円盤型セラミック片と重ねられてできた内張り」)

付属資料:防弾等級の基準

アメリカ国家司法研究所が制定したNIJ防御基準は目下国際的に比較的通用している基準であり、国際市場の大多数の防弾商品がNIJ基準を採用している。上の文中で言及されたクラス別は全てNIJ規準である。

等級 防護効果 参考例
I 重量40グレイン、速度約308〜332m/sの.22LRジャケットなしの鉛弾
重量158グレイン、速度約244〜274m/sの.38スペシャルフルメタルジャケット弾
ライフルから発射した.22LRあるいは.38口径リボルバー
IIA 重量124グレイン、速度約320〜344m/sの9mmパラベラムフルメタルジャケット弾
重量158グレイン、速度約366〜396m/sの.357マグナムソフトポイント弾
一般的9mmセミオートピストルあるいは.357口径リボルバー
II 重量124グレイン、速度約346〜376m/sの9mmパラベラムフルメタルジャケット弾
重量158グレイン、速度約410〜440m/sの.357マグナムソフトポイント弾
ロングバレルのハンドガンあるいはショートバレルのサブマシンガンから発射した拳銃弾
IIIA 重量240グレイン、速度約411〜442m/sの.44マグナムホローポイント弾
重量124グレイン、速度約411〜442m/sの9mmパラベラムフルメタルジャケット弾
ロングバレルのカービンから発射した拳銃弾
III 重量147グレイン、速度約823〜853m/sの7.62mmフルメタルジャケット弾 M14から発射された普通弾
IV 重量166グレイン、速度約853〜884m/sの.30-06アーマーピアシング弾 M1ガーランドから発射されたアーマーピアシング弾

中国の基準はいくつかあり、しかも軍と警察の基準はそれぞれ異なる。下に示す参考はGJB 4300-2002「軍用防弾衣安全技術性能要求」の中の軍用防弾衣の等級決めであり、我々がここでこの基準を選んで示したのは、これに5.8mm普通弾(国産の56式および87式小銃の普通弾はいずれも貫通力が比較的強いスチールコア弾である)が入っているからであり、一方その他の国の基準の多くにはライフル弾のクラス別はない。

等級 銃の型 弾薬の種類 弾丸の初速(m/s)
I 54式7.62mm拳銃 51式7.62mm鉛コア弾 420
II 79式7.62mm軽量サブマシンガン 51式7.62mm鉛コア弾 515
III 54式7.62mm拳銃 51式7.62mmスチールコア弾 420
IV 79式7.62mm軽量サブマシンガン 51式7.62mmスチールコア弾 515
V 56式7.62mmサブマシンガン 56式7.62mm普通弾 710
VI 95式5.8mm自動小銃 87式5.8mm普通弾 920

(頑住吉注:原ページのここにある1枚目のキャプチャー画像の字幕です。「弾丸が防弾材料を貫通後に巻き上げている土ぼこりに注意」 キャプション「防弾衣は最高のものではなく、最も使用に適するに過ぎない。このテストの中で、原設計では54式拳銃あるいは西側の9mm拳銃が発射する弾丸を防御するために使うはずの軟質防弾衣は、国産QSZ92式拳銃から発射される5.8mm拳銃弾の前には紙同然だった。ただし我々はこの防弾衣の品質が良くないとは言えない。」 続いて72枚目のキャプション、「これは筆者が2007年末に射撃した国産の護神ブランドの防弾衣である。この護神は完全に撃ち抜かれたが、これの品質が劣るというわけではない。これは護神の防御クラスが54式拳銃から発射されたスチールコア弾および79式サブマシンガンから発射された鉛コア弾に対するものだからで、一方我々は56式サブマシンガンを使って100mの距離から射撃したのである。」 続いて3枚目、「56式サブマシンガンで撃ち抜かれ、ボロボロになった護神スチール板」 続いて4枚目「矛と盾はいつでも不断に発展していくものであり、弾薬の研究人員が貫通力のより強いアーマーピアシング弾を研究するのと同時に、防弾材料の研究人員も重量がより軽く、防護効果がより強い防弾材料を研究しているのである。」 なお画面に映っている字は「玄武岩繊維および製品」で、字幕は「新材料と新原理は必ずや湧くように出現し続ける」です。 なお、「玄武岩繊維」は玄武岩を高温で融解して線維化したものだそうで、建築物の補強、断熱などに使われますが防弾用にもすでに使われ始めているそうです)


 中国では防弾衣が普及しつつあるようですが、日本の現状はどうなんでしょうか。ニュースで見る自衛隊員の多くがいまだ「鉄兜」をかぶっているのに不安を感じるんですが。
 
http://war.163.com/video/2009/12/7/S/V5OHARD7S.html

 今回の筆者D-Boy氏が参考にし、キャプチャー画面を使用した防弾衣に関する動画です。













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