アジアにおける無理な(?)兵器売買関連2題

 まず日本に直接関連する記事から。

http://military.china.com/news/568/20151209/20901836.html


ロシアの専門家:台湾、そうりゅう級潜水艦の購入を欲する 日本はあえて決心しない

ロシア衛星ネットが12月8日に発表したロシア戦略・技術分析センターの専門家コーシンの文章によれば、少し前あるアメリカメディアの報道は、台湾が日本の「そうりゅう」級潜水艦に対し興味を示している、とした。このような報道は以前の同類の報道に似て、現実との距離がはなはだ遠い。

台湾はとっくにディーゼル・電池潜水艦の購入を希望しているが、この方面ではずっといかなる突破も出現していない。台湾の長年来のアメリカの潜水艦を獲得しようとする努力も同様に願い通りにできておらず、増してや日本はこの一歩を踏み出すことはあまりありそうにない。

1960年代から、アメリカはもう原潜しか建造していない。アメリカにはディーゼル・電池潜水艦の成熟したプロジェクトが全くなく、この種のディーゼル・電池潜水艦の動力装置を生産する技術もない。アメリカを除き、それ以上いかなる国も台湾の潜水艦建造プロジェクトに参加し、中国に挑戦したがらない。

この前台湾はアメリカの助けを借りて独立して潜水艦を研究開発することを決定した。アメリカ人は疑いなく新型潜水艦の一般的性質の設計および武器装備、指揮およびソナーシステム方面で台湾に向け援助が提供できる。しかし、ディーゼル・電池潜水艦特有の動力装置やその他の設計の問題に関しては、依然解決が得られていない。

指摘しておくことが必要なのは、アメリカはいかなる通常潜水艦およびその技術を研究開発するプロジェクトに対しても反対の立場を持つということである。アメリカ海軍は、ひとたび本国が通常潜水艦を生産する近代的技術を持てば、議会はすぐにそれらを用いて大型原潜に取って代わらせ、もって支出を減少させることを要求するだろうことを心配している。

台湾が日本の潜水艦技術に対し興味を感じていることに関する報道は、少なくとも2013年にはもう出現していた。しかし、日本人が台湾に向け完成品の潜水艦を提供する可能性は実際あまりにも低い。中国大陸と多くの問題が存在する日本は、必ずしもまださらに非常に長い衝突期が出現することを許さないだろう。東京はこの決心をすることはできない。

これと同時に、直接台湾本土で、国外技術導入により、潜水艦研究開発作業の実施が開始されることは全くあり得ることである。アメリカはこの方面で台湾の主要なパートナーに充当され、北京から来る非難を受け入れることができる。だが、疑いなくさらに第2の外国パートナーを探求し、だが我々に対しては秘密保持するだろう。このパートナーはアメリカ人のディーゼル・電池潜水艦建造方面におけるいくつかの不足を補うだろう。例えば、動力装置の製造方面である。現在まだ、この第2のパートナーが誰かは非常に語り難い。アメリカのパートナーと夢遊(頑住吉注:変換ミスか何かですかね)の中で、パートナーに充当される潜在的な国には、日本を除き、さらにフランス、ドイツ、スウェーデンがある。

日本は必ずしも最良の選択候補ではない。日本の潜水艦はサイズでも排水量でも非常に大きく、それは遠距離行動により適している。日本の潜水艦技術は台湾にとって、決して最良の選択ではない。台湾が誰に向け助けを求めるのか、現在まだ非常に語り難い。だが、台湾は明らかにあらゆる手を尽くしてこの交易の秘密を厳格に確保するだろう。


 「そうりゅう」の完全コピーではなくその最新技術を応用した縮小版のような潜水艦が「何故か」台湾で作られ、日本が類似性に関し公式には完全に否定する‥‥なんてことが起こり得るんでしょうか。しかし大陸が台湾を武力統一したら、その技術が大陸に渡ることにもなりますわな。

http://military.china.com/news2/569/20151210/20911947.html


パキスタン、F-35購入を欲することの背後にはあるいは別の意図があるか、とする:中国が殲ー20を売ることを希望

インド最大の悪夢:パキスタンはアメリカのFー35ステルス戦闘機の購入を望んでいる? 先日南アジアから伝えられたある情報は外国メディアの高度の関心を引き起こした。「パキスタンデイリーニュース」ウェブサイトの報道によれば、パキスタン空軍参謀長のSohail Aman上将は、アメリカ・パキスタン両国はすでにF-35戦闘機の購入に関する談判を開始した、と明らかにした。しかしパキスタンがF-35戦闘機を購入することの前途の見通しに対し、外国メディアは普遍的に悲観的態度を持ち、そのことはアメリカの先端技術を中国に漏洩し、かつ南アジア地域の安全保障のバランスを破壊することになる可能性がある、と考える。

アメリカの「国家利益」ウェブサイト12月9日の報道は、パキスタンは精力を集中して中国が研究開発したJF-17「梟竜」戦闘機を用いて空軍の近代化を行いつつあるが、パキスタンには実際上まだ3つの第5世代戦闘機を獲得するあり得る選択肢がある、とした。これに対しアメリカメディアは、パキスタンはすでにF-35戦闘機購入に関する談判を始動したと言明するが、この南アジアの国がF-35を獲得するチャンスは実は相当に不確実だと考えている。

パキスタンは本当にアメリカに向けF-35の購入を求め始めたのか? 記者の質問に対し、外国のパートナーとの協調を担当するペンタゴンの「連合攻撃戦闘機(JSF、すなわちF-35)」プロジェクト事務室は、現在直ちにこの件に回答することはできないとしているが、F-35プロジェクトのスポークスマンは、これに対し全く事情を知らないとしている。アメリカ国務省も、この件につきコメントを発表することはないとし、そのスポークスマンは、パートナー国と一切の必要な行政および技術的ディテールを完成させ、かつそれを議会に正式に通知した後でのみ、やっとアメリカ国務省は回答を行うだろう、とした。これと同時に、アメリカ国防安全協力局もこの件について態度表明することを拒絶している。

アメリカの各方はこの件に対し口が堅いが、アメリカ議会の消息筋の人物は、もしアメリカがパキスタンにF-35戦闘機を販売することが本当なら、このことは人を驚愕させる、とした。パキスタンは中国と航空宇宙領域で関係が非常に密接で、ひとたびアメリカがF-35をパキスタンに販売したら、パキスタンが技術を中国に移転する巨大なリスクを冒すことになり、このためアメリカがパキスタンにF-35を販売する可能性は極めて低いという。

アメリカメディアは、人々はしばしばF-35戦闘機の無数の技術的故障、プロジェクトの延期、巨大な超過支出および天文学的な価格を嘲笑するが、全く疑いなくF-35はアメリカの最先端軍事技術を集めたものだ、とする。この戦闘機のレーダーや電子戦システムの性能は非常にずば抜けており、アメリカは絶対にそれを危険な場所に置きたがらない(軽率に販売するということ)。また、F-35はさらに核兵器の搭載能力を持ち、このことは南アジア亜大陸の安全保障のバランスを破壊することになる。ステルス能力を持つF-35は核兵器を搭載してこっそりと隣国インドに侵入することができ、このことはさらに一歩インド・パキスタン両国の本来すでに非常に緊張した関係を破壊することになる。しかも、アメリカがF-35をそのペルシャ湾地域の盟友(頑住吉注:サウジアラビアとかですか)に販売することもあまりありそうになく、何故ならこのことはイスラエルの国家の安全に脅威をもたらす可能性があるからである。

アメリカメディアがパキスタンはF-35を買う可能性があまりありそうにないと考えている以上、ならばパキスタンにはさらにどういった選択肢があるのだろうか? アメリカメディアは、実際上パキスタンが最も獲得する可能性がある第5世代機は中国の殲ー20あるいは殲ー31であり、この他もしロシアがインドを疎遠にするつもりなら、T-50をパキスタンに販売する可能性もある、と考える。ロシアはずっとパキスタン向けにスホーイー35を販売することを考慮しており、このためこの種の状況は決してあり得ないことではない。だがどうであろうと、パキスタンがF-35戦闘機を購入するチャンスはおよそ零に等しい。

パキスタンがF-35の購入を望んでいることに関する噂の由来はすでに久しく、客観的に言って潜在的な敵であるインドが不断に資金を投じて先進的な戦闘機を購入することの影響を受けるため、パキスタン空軍は高性能戦闘機を購入して隔たりを埋めることを早急に必要とし、しかもパキスタンは長期にわたりアメリカ製戦闘機を装備しており、適応の問題は存在しない。パキスタンはF-35というこの種の先進的な戦闘機に対し間違いなく現実的需要があると言えるが、パキスタンと中国、アメリカとのデリケートな3者関係にかんがみれば、F-35をパキスタンに販売することは技術が中国に「漏洩」させる巨大なリスクを冒す必要があり、この点から見ても、アメリカがパキスタンにF-35戦闘機を販売することはあり得ない。技術的要素を排除しても、パキスタンはF-35を大量購入する財政的後ろ盾を持たない。周知のように、F-35の単価は1億アメリカドルを超え、たとえアメリカの軍事援助の支持があっても、このように高い価格をパキスタンは受け入れられない。

まさに文章が言うように、パキスタンが第5世代戦闘機を獲得する最大の可能性は中国に助けを求めることに他ならない。事実、関係者が明らかにするところによれば、中国はずっとパキスタン方面に向け殲ー31戦闘機を推薦し(対外貿易のコードネームはFC-31)、パキスタンサイドも一定の興味を示している。だが殲ー31に比べ、パキスタンは殲ー20に対する興味がより大きい。だが中国がパキスタンに向け殲ー20戦闘機を提供することは明らかにあまりありそうにない。パキスタンにとって、より現実的な選択肢はやはり殲ー31かもしれない。一方今回パキスタン空軍参謀長が対外的にF-35戦闘機を購入したいと態度表明したことは、中国に対する婉曲な態度表明である可能性もある。


 アメリカはすでにパキスタンに対しF-16の最新改良型も販売しなくなっているので、F-35を販売することは有り得ないのでは。最後の部分はちょっと分かりにくいですが、中国に対し一番欲しい殲ー20を有利な条件で販売しないならアメリカからF-35を買うという選択肢もあるよ、と言って見せている、というようなことでしょうか。パキスタンにF-35を販売することが「南アジア地域の安全保障のバランスを破壊する」と言いますが、インドがT-50インド版を持ち、一方的にステルス機による核攻撃が行えるようになったらやはりバランスは失われるわけで、パキスタンも同等の兵器を持つのがバランスの回復だとも言え、難しいところですね。












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