ロシア関連2題

 まずトルコへの対空ミサイル輸出関連です。

http://military.china.com/news2/569/20170920/31486447.html


ロシアがトルコにS-400を販売すると機密が漏洩することに? ロシアの専門家:考えすぎ

【グローバルネット軍事報道】 ロシア衛星ニュースネットの報道によれば、先日トルコ大統領のエルドアンは、すでにロシアとS-400「凱旋」防空システム導入で共通認識を達成したと宣言した。ロシアがトルコに向けS-400「凱旋」遠距離防空システムを輸出することをめぐっては、非常に多くの国外の軍事専門家が、NATOはこの機に乗じてロシア最新の防空対ミサイル技術を獲得することになり、このことはロシアの国防の安全に対し不利な影響をもたらすと考えている。しかしロシアの軍事専門家スタナボフは、これは純粋に杞憂で、実は心配の必要はない、とした。

アメリカの軍事専門家は以前、ロシアがNATO加盟国であるトルコに向けその最も先進的な防空システムを輸出することは、米軍に近距離でこのロシア最先端の防空システムを実地調査し、かつそれに対抗する方法を探し出すチャンスを持たせることになる、としていた。一方ロシア国内にも、トルコにS-400を販売することはNATOにロシアの防空システムを打ち破るチャンスを持たせることになる、と憂慮する声がある。

しかしロシアの専門家は、もしトルコに向けS-400を輸出しても、ロシアの軍事機密の漏洩はもたらされないだろう、とする。全く疑問の余地なく、S-400「凱旋」はロシア軍事工業の誇りであり、それは来襲するミサイル、飛行機、無人機に対抗でき、巡航ミサイルや飛行機に対応する時の最大迎撃範囲は250km、弾道ミサイルに対応する最大迎撃距離は60kmで、同時に300個の目標をロックオンしかつその中の脅威が最大である72個の目標に対し攻撃を行うことができる。ロシアの専門家は、各種の意味から見て、S-400はいずれにおいてもアメリカの「パトリオット-3」防空システムに比べずっと先進的だろう、とする。

だがロシアのS-400輸出は先進的な科学の漏洩を決して意味しない。まずロシアのあらゆる武器装備の輸出は常にロシア連邦軍事協力局の審査を経、ロシアの国防の安全に対し脅威をもたらさないだろうことを確保する必要がある。次にトルコに向け輸出されるS-400はロシアが自ら用いるバージョンとは異なり、最も核心的な技術には関わらないだろう。さらに言うと、同様にNATO加盟国だったトルコは1990年代に早くももうロシアの当時最も先進的だったS-300防空システムを導入済みだが、これもロシアに対しいかなる脅威ももたらさなかった。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「S-400『凱旋』遠距離防空システム(資料画像)」)


 「トルコに向け輸出されるS-400はロシアが自ら用いるバージョンとは異なり、最も核心的な技術には関わらないだろう」というのはいわゆるモンキーバージョンであると言っているのと同じですがそれはともかく、中国がトルコに対空ミサイルシステムを輸出しようとした時にはNATOの秘密が漏洩する恐れがあるとして断固反対したアメリカその他が、ロシアがトルコに対空ミサイルシステムを輸出するのにはさほど強く反対せず逆にチャンスだとする声もある、この違いはどこから来るんでしょうか。

http://www.hao123.com/mid/10054902265189029735


ロシア「カスピ海の怪獣」の生産再開:威力は巡洋艦との比較に堪える!

ロシア通信社は9月18日「『カスピ海の怪獣』の影:ロシア、地面効果飛行機の生産を再開」と題する報道を発表し次のように言った。エンジンの轟音、飛び散る水しぶき、数トンの重さのメカが信じられない速度で水面をかすめて通過する:ロシアは多機能地面効果飛行機の生産を回復した。業界内のいくつかの設計局はすでに小型機と大型機の研究開発を開始した。搭載重量、コストおよび速度は地面効果飛行機を各種任務を完成するのに取って代わり得ないツールとさせ、これには作戦任務が含まれる。

地面効果飛行機は船と飛行機のメリットを結合させている。機体/主翼と水面との間の衝撃水流(頑住吉注:水流ではないでしょう)が生じさせる地面効果によって、それは最小の燃料消耗をもって水面を平穏に滑走できる。水面だけでなく、地面効果飛行機は氷面、雪地あるいは草原も往来が自在である。

地面効果飛行機はコストや搭載重量方面では飛行機やヘリより優れ、速度方面では水中翼船より優れ、軍事の角度から見て、この「水上漂」(頑住吉注:水の上を歩く秘術)のメカはレーダーやソナーで容易に発見されないし、機雷に接触、衝突する危険もない。

シャノフゲロドのアレクセイエフ中央設計局はずっとソ連およびロシアの地面効果飛行機、水中翼船、air cavity craft、ホバークラフトの主要な研究開発機関で、製品には最大速度450km/h、航続距離5,000kmのA-050「シーガル-2」大型地面効果飛行機が含まれる。

この装備の離陸重量は54トン、搭載重量9トン(あるいは100人)である。始動エンジンはスホーイー25低空攻撃機が使用するR-195、巡航エンジンはイリューシン-114輸送機が使用するTV-7-117である可能性がある。研究開発機関は、「シーガル-2」は2022年までに飛び、初歩設計はすでにスムーズに完成し、現在外形設計を行いつつある、とする。

「シーガル」は国産航空電子設備と近代化されたナビゲーション操縦システムを配備し、独立して5度の傾斜角をもって任意の海岸に上陸し、水面あるいは飛行場に駐機できる。上述の性能について見れば、それは連邦国境防衛局、緊急情報部、連邦警備局、近海区域をパトロールする海軍の使用に非常に適している。

また、アレクセイエフ設計局はさらに離陸重量100トンのA-080「シーガル-3」多機能輸送型地面効果飛行機を研究開発している。

この装備はその軍民両用性を宣伝していないが、国防省は明らかにすでにそれに注意している。ロシア海軍造船局の局長であるウラジミール テリヤピチニコフはある展示会で、2050年までの造船計画の中には「地面効果飛行機の開発」との条項が書き入れられている、と明らかにした。

「海洋情報システム-瑪瑙」コンツェルン総裁は何度も、自分たちは一連の科研作業を展開しつつあり、もって将来地面効果飛行機を海軍の指揮システムに入れるのに便とする、とする。「シーガル-2」号は軍事的前途の見通しが非常にあり、ある人はそれに「ブラームス」対艦ミサイルを装備し、高速攻撃システムを作り出すよう提案している。中国は「シーガル」に対し興味を感じ、かつ2015年には本国の軍隊のために何機か購入する問題をロシアと討論し始めている。

ソ連時代には早くも、地面効果飛行機はもう上陸部隊の輸送やミサイル発射に用いることができた。あるいは、ロシア軍用地面効果飛行機の歴史上最も輝かしい1ページは903「ハイタカ」および904「鷹雛」(上陸型)かもしれない。だがそれらの運命は同様に悲惨だった‥‥ソ連解体と資金欠乏はこの武器を戦わずして敗れさせた。

外形がユニークな「ハイタカ」はアメリカのスパイ衛星に撮影されたばかりでもう西側に鳥肌を立てさせ、「カスピ海の怪獣」と呼ばれた。これはサイズが巨大(全長73m、全高19m)で、速度が驚異的(500km/h)で、完全武装(6基のZM-80「スナバエ」大型対艦ミサイル発射ボックスを搭載)の「半鳥半獣」だった。それを1回で一斉射撃すればアメリカ空母戦闘軍が破壊でき、その威力はミサイル巡洋艦に比肩し得、さらに速度は巡洋艦の10倍である。「ハイタカ」は1985年カスピ海で初飛行を完成させた。元海軍副総司令イゴール カサトノフがソ連の黒海艦隊司令を担当していた時「カスピ海の怪獣」が就役したが、彼は赤星テレビ局に対し次のように語った。「地面効果飛行機が試験品の範疇を脱したことはまだ全くない。その主要な問題は信頼性にある。また、このプロジェクトのコストと効用はマッチせず、このこともその運命を決定した。」


 本当に総合的に見て「威力はミサイル巡洋艦に比肩し得」るなら各国競争で作ってるはずですわな。波が穏やかで広大な水面がある特殊な環境にしか適合しないのでコストパフォーマンスが悪いということでしょうか。




















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