中国の軍用機関連2題

 例によって相互に関係ない記事を2つまとめて紹介します。

http://war.163.com/15/0924/11/B49ADV4E00014J0G.html


武直ー10は買わない? パキスタンは何故突然ミルー35を買うのか

最新情報によれば、パキスタンはロシアと4機のミルー35武装ヘリ購入の契約を正式に締結した。これらの武装へリは直接パキスタン特戦部隊の支援に用いられ、集落地域でタリバン武装勢力を掃討することになる。武直ー10を買わないのか? パキスタンは何故突然にミルー35を買ったのか。それは武直ー10に2大欠点があるからである。

網易視察第7期:最新情報によれば、パキスタンはロシアと4機のミルー35武装ヘリ購入の契約を正式に締結した。これらの武装へリは直接パキスタン特戦部隊の支援に用いられ、集落地域でタリバン武装勢力を掃討することになる。

実際には、パキスタンは20機のミルー35武装ヘリを買いたかった。だがロシア方面が西側の制裁を受けているため、先行して立て替え払いする20億アメリカドルを出すことができなかった。だからこそ4機のミルー35型武装ヘリ発注に改めたのである。

今年5月、外国メディアはさらに、パキスタンが17機の中国の武直ー10を発注しようとしていると盛んに伝えた。たった4ヶ月後、何故もうミルー35に変わったのだろうか?

武直ー10は現代の中国の最も先進的な武装ヘリである。それは2012年にやっと量産に投入され、7トン級の小型武装ヘリで、23mm機関砲を搭載し、8発の紅箭-8光ファイバー制御誘導ミサイルが搭載できる。ロシア軍のミルー35武装ヘリは著名なミルー24ハインドヘリのグレードアップ版で、10トン級の中型武装ヘリである。16発の9M120対戦車ミサイルが搭載でき、ダブルバレル23mm機関砲を配備し、夜戦能力が特別に突出し、飛行員は赤外線夜視装置やグローバル位置決定システムを配備し、資料はヘルメット照準器上に表示される。

我々は、ミルー35がパキスタンの発注を得ることができたのには主にいくつかの方面があると考える。

まず、ミルー35の原型であるミルー24武装ヘリは1980年代にもうすでにアフガニスタンで非常に優秀な性能を見せており、印象ポイントが非常に高い。

次にミルー35が今回突出させたのは夜戦能力と劣悪な天候条件下での飛行作戦能力だった。これがパキスタン方面の最も重視した内容に違いない。

最後に、武直ー10の搭載能力はきっと中型のミルー35武装ヘリに及ばない。7トン級の武直ー10は両側に4つの搭載ポイントしかなく、搭載する武器の数でも重量でも、ミルー35に遠く及ばない。ならば戦場で、戦闘持続能力がより劣り、武器の数や種類がより少なく、異なる目標に対し何度もの反復打撃が行えないことになって表れるだろう。

武直ー10の劣悪な条件下での戦闘力は現在検証が得られていない。エンジンをめぐる波風が起き、関連のアメリカとカナダの会社がアメリカ司法部門の7,500万アメリカドルの罰金に遭った後、中国は徐々に「渦軸-9」型エンジンを使用し、PT6C-67Cエンジンに取って代わらせた。

PT6C-67Cエンジンはそれ自体6トン級民間用ヘリのために準備されたエンジンであって、すでに非常に良くはなかった。だが国産の渦軸-9の出力はそれに比べさらに30%低いだろうとされる。このようではこの機が満載状況下で、劣悪な気候の高原地帯で作戦行動したら、人をあまり安心させないだろう。結局のところ我々が平時見る武直ー10の機動力デモンストレーションは、基本的に皆搭載なしの状態、平原地域、天気が良好な状況下において行われているのであって、武直ー10はまだしばらくのところ自らの環境が劣悪な高原の野外で有効に作戦行動できる能力を見せてはいないのである。

これこそ、パキスタンが第1にミルー35武装ヘリを選択したカギとなる重要な要素かもしれない。


 「鉄の盟友」パキスタンは多分安価なことも含め武直ー10を買いたかったはずですが、宿敵インドがアパッチを導入するらしいこともこの決定の要因になったのでは。4機ではいくらなんでも少ないので武直ー10も導入するという可能性があるかもしれませんが、ハイローミックスを組むのならむしろより小型でより安価な武直ー19の方が向いているかもしれません。

http://military.china.com/news/568/20150922/20444630.html


香港メディア:解放軍、あるいは米軍にならって国産C919を特殊軍用機に改めるか

参考情報ネット9月22日の報道 香港メディアによると、ウォッチャーはある高級将校が最近ある航空展を視察した後、中国人民解放軍は中国が設計、製造した旅客機を軍用に改め、もって武装部隊の活動範囲を拡大する可能性が高いとした、としている。

香港の「南華朝刊」ウェブサイト9月20日の報道によれば、あるウォッチャーは、解放軍のある高級将校は先週北京国際航空展に出席して、中国はアメリカにならい、いくつかの民間用設備を軍事用途に改めることになる可能性が高いと表明した、と考えている。

報道は、この高級将校は中国、ロシア、アメリカ、フランスなどの国の民間用旅客機やエンジンメーカーおよび中国無人機メーカーの製品紹介を傾聴した、とする。彼はさらに国産ARJ21支線飛行機およびC919大型旅客機の詳細を質問した。この2種の飛行機はいずれも中国商用飛行機有限会社が研究開発したものである。C919は中国が「運ー10」(頑住吉注:1970年計画開始、1986年に中止)に続いて自主的に設計した第2の国産大型旅客機である。

旅客機は中国の軍用機に比べより長い航続距離、より大きなスペースおよびより大きな離陸重量がある。168の座席を装備できるC919は中国がボーング737やエアバスA320のライバル機種とするのに用いるつもりであり、これら2機種はいずれも機載戦時指揮所、電子攻撃および情報プラットフォーム、空中早期警戒およびコントロールシステム、そして対潜機に改装され得る。

マカオの軍事ウォッチャーである黄東は、高級将校がC919やARJ21機を視察したことは、中国がアメリカにならって旅客機を早期警戒機およびその他の偵察プラットフォームに改装することを示している可能性がある、と語る。

黄東は、C919の技術は研究開発中の運ー20輸送機に比べより成熟しまた燃料が節約される、と語る。彼は、今後10年C919とARJ21機は空軍の機載早期警戒システムおよびその他の特別軍事飛行任務の主要なプラットフォームとなる、と語る。

黄東は、中国が信頼性の高い代替製品を研究開発して現在の外国のエンジンに取って代わらせさえすれば、ARJ21機はすぐに対潜機に改装されるだろう、と語る。

報道は、アメリカは多くのボーイングの旅客機を改装して各種の軍事用途に用いており、そのP-8哨戒機はボーイング737をベースとしている、とする。

運ー20輸送機は西安飛行機工業集団が研究開発する中国初の大型遠距離輸送機である。だがある報道は、運ー20は依然改良されたWS-20エンジンへの改装を待っている、とする。

C919と運ー20の研究開発は中国人民解放軍が真の遠洋海軍となる条件の1つである。こうした条件は明らかにさらに南中国海に数本の飛行機滑走路を建設することを含み、1本は永興島、1本は永暑礁、もう2本はそれぞれ蘇比礁と美済礁である。

香港の軍事ウォッチャーである梁国梁は、こうした飛行機滑走路の建設は中国人民解放軍がより多くの遠距離飛行機をこの海域に駐屯する海軍や空軍部隊に後方勤務保障を提供するものとして必要とすることを表している、と語る。

梁国梁は、「遠距離飛行機のエンジンはより信頼性が高いことが必須で、それらの航続距離はその他の軍用機に比べより長い必要がある。」と語る。

報道は、C919は今年総組立を完成させ、かつ来年初飛行を行うことになると見られる、とする。


 問題はやはり性能がよく信頼性の高い国産エンジンがいつできるかということになるようですね。










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