ヨーロッパバイソンの騒音は大きく発煙がひどい

 またかと言われそうですが「ヨーロッパバイソン」関連で、もちろん重複部分も多いですが新たな情報も多いです。

http://military.china.com/important/11132797/20130624/17907349.html


中国、2隻のヨーロッパバイソンを購入し3.15億アメリカドルを費やす 本土でさらに2隻建造

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「『ヨーロッパバイソン』ホバークラフト上陸艇が海上を航行する。撮影時期不詳。」)

ホバークラフトと言うと、多くの映画マニアはジャッキー チェン主演の映画「レッドブロンクス」を思い出すと信じる。あの映画の中では1隻の水陸両用観光ホバークラフトが道路に乗り上げ、縦横無尽に突き進み、その勢いは止めようがなかった。だがあのホバークラフトは本文の主役であるウクライナが中国のために建造した「ヨーロッパバイソン」型ホバークラフト上陸艇に比べれば、絶対に「月とすっぽん」である。

5月30日、中国国防部ニューススポークスマン耿雁生は、この世界最大のホバークラフト上陸艇がすでに中国に到着していることを事実確認し、中国と関係の国とが展開する軍事装備技術協力は完全に防御性の原則に基づき、目的は国家の安全の維持保護である、とした。アメリカの「ストラテジー ページ」ウェブサイトは、中国海軍がすでに国産中型ホバークラフト上陸艇を装備していることを基本に、「ヨーロッパバイソン」が加入することは、中国軍の上陸戦力をさらに1つの新たな段階に押し上げ、快速の岸対岸水陸両用輸送能力を具備させ、解放軍が戦術奇襲方式の上陸を採用し、迅速に砂浜の陣地を占領し、後続部隊のために安全なルートを開くのに有利とする、と考える。

ウクライナ、ロシアの代わりとなる

「この船に乗ったら、あなたは100デシベル余りの騒音に耐えなければならない」 これはウクライナの技師アンドレイがソーシャルネットワークのフェイスブックに残した言葉である。彼は「ヨーロッパバイソン」を建造したウクライナのフェオドシヤ海洋造船工場の従業員で、いくつかのこの艦の試験航海時の内情を明らかにしている。

アンドレイの話によれば、新たに建造された「ヨーロッパバイソン」は黒海で高速試験航行を行った時、ガスタービンがひとたび始動すると、周囲に直ちに大量の煙霧が生じ、ひとしきり高温の蒸気が発散された。アンドレイは、「ヨーロッパバイソン」は航空機と艦艇の間をつなぐ水上飛行機であり、艦上の装備の90%以上は航空設備で、自動化、デジタル化の程度が比較的高い、とする。

「ガスタービン始動」の命令がひとたび下るや、ホバークラフト艦は「クッション上昇」のプロセスを開始した。いわゆる「クッション上昇」とは底部の空気充填クッションの中に空気を充填し、艇体を上昇させるもので、全体の過程はあたかも一頭の駿馬が立ち上がり始め、まず左足を立て、その後右足を立てて起き上がるようである。続いて、「ヨーロッパバイソン」は砂浜を滑り始め、広い海面に入った。「ヨーロッパバイソン」は直ちに束縛を脱し、操縦員の操縦の下、方向を調整し、フルパワーを出し、予定の航行ルートを走った。巨大な轟音の中、ひとかたまりの白い霧に包まれた「ヨーロッパバイソン」の航行速度はどんどん上がっていった‥‥。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは本文の一部を切り取ったものなので省略します。)

アンドレイは、「ヨーロッパバイソン」に搭乗する人はあまりひ弱ではいられない、とする。「もし海の状況が良くないと、ホバークラフト艦の航行は波と波の間を行き、上下に揺れ、この種の上下の揺れは艦艇の左右の動揺とは違い、飛行機に乗るときの縦揺れのようで、無重力のような感覚になる。これだけではなく、将兵は狭い空間の中で作業し、さらに騒音に耐える必要があり、決して快適ではない。

だが「ヨーロッパバイソン」のこの小さな瑕疵は中国海軍にとって大問題ではないと言える。そのずば抜けた高速上陸機能はまさに海上兵力投入の重要なカギである。ウクライナサイドの言い方によれば、中国海軍は2006年には早くも「ヨーロッパバイソン」の導入を考え、当初はロシアと協議を行った。だがロシアサイドの要求する価格は高く、かつ技術の輸出を望まず、同様に「ヨーロッパバイソン」の生産技術を持つウクライナがタイミングよくチャンスをつかんだのである。

2009年3月、ウクライナ工業省とウクライナ特殊技術輸出社は能動的に中国軍と交渉し、本国の海洋造船工場によって建造した一定数の「ヨーロッパバイソン」ホバークラフト上陸艇のセールスを希望し、「価格は応相談」だとした。誠意を示すため、ウクライナ特殊技術輸出社はさらに海洋造船工場に命じて技術報告書を準備し、詳細に「ヨーロッパバイソン」の性能、建造コストの計算、およその建造期限を紹介した。4月、ウクライナ工業大臣ノウェイツキーはわざわざフェオドシヤ市の海洋造船工場に行って、この工場が「品質を保証しつつ国が賦与した軍艦輸出任務を完成」できるか否かを考察した。

中国・ウクライナ両国政府の協力に押し動かされ、同年末、中国とウクライナは金額3.15億アメリカドルの購入契約を締結し、ウクライナサイドによって中国海軍のために2隻の「ヨーロッパバイソン」が建造され、またさらに中国向けに生産技術が輸出され、中国企業が2隻建造するのを手配することになった。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは本文の一部を切り取ったものなので省略します。)

充分「野」であり充分「牛」でもある

ホバークラフト方面において、ソ連はずっと世界の先頭を行っていた。戦略ロケット軍、陸軍、国土防空軍、空軍、海軍という5大軍種の中で、海軍の地位は長期にわたり軽視され、その主要な用途は「大陸軍」の付属軍種として地上作戦を連携して行い、それに伴ってもたらされたのはその水陸両用海兵隊の(ロシア語では「海軍歩兵」と呼ぶ)の規模が長期にわたり海軍兵員の総数の大部分を占めるという結果だった。このことはソ連および後の分家であるロシア、ウクライナのホバークラフト上陸艇方面における技術開発を直接的に刺激し、このうち「ヨーロッパバイソン」こそ代表的製品である。この艇は主に水陸両用上陸装備と海兵隊の輸送に用いられ、構築物が作られていない岸辺への上陸、砂浜の部隊に対する火力支援が行え、同時に能動的に機雷敷設などもできる。

艇はその名のように「牛」の野性が充分である。「ヨーロッパバイソン」は高い航行速度と水陸両用能力を持ち、島嶼に対する攻撃能力が特に突出している。その艦体は耐腐蝕アルミ・マグネシウム合金の一体溶接によってできており、満載排水量は555トンに達し3両のメインバトルタンク、あるいは10両の歩兵戦闘車、あるいは10両の装甲兵員輸送車、あるいは8両の水陸両用戦車が搭載でき、船上には4つの上陸船室が設けられ、全部で140人の上陸人員の座席があり、必要な時はさらに座席を取り外し、追加で360名の海兵隊員を搭載し、搭載総人数を500名に到達させることもできる。

「野」だと言うのはその蛮力が充分だからである。5台の航空ガスタービンを動力として採用し、総出力は5.8万馬力に達し、このように大きな動力は5,000トンの駆逐艦を駆動するのに足りる。500トンのホバークラフト艦を推進するのに使うのは、絶対に「大きな馬が小さな車を引く」である。「ヨーロッパバイソン」の最高航行速度は時速117kmに達し、上陸部隊が敵岸の防御火力の下に暴露する時間を非常に大きく短縮する。

「牛」だと言うのは「ヨーロッパバイソン」がソ連の大型艦艇の設計思想を継承し、自身の武装が非常に強いからである。2基のAK-630型機関砲、2基のMS-227型ロケット発射架、2基の「ニードル-1S」式携帯対空ミサイル発射架を装備し、かつ20〜80発の機雷を搭載できる(数は1発の機雷の重量によって決まる)。

「ヨーロッパバイソン」は数少ないNATO諸国の歓迎を受け得るロシアスタイルの装備であるとされる。2000年、ギリシャ海軍はロシア・ウクライナに対し4隻の「ヨーロッパバイソン」を発注し、一挙にエーゲ海上の覇者となった。ギリシャと隣国のトルコが領海と島嶼の紛糾を発生させるたび、「ヨーロッパバイソン」に搭乗して出撃するギリシャ海兵隊はいつもトルコ軍を目を見張り口をきけなくさせ、トルコ軍はうらやましがりも嫉妬もし、これを「アテネ急行」と呼んでいる。

(頑住吉注:これより4ページ目。画像のキャプションは本文の一部を切り取ったものなので省略します。)

競争でホバークラフト上陸艦艇を開発

世界を縦覧すると、ホバークラフト上陸艦艇は上陸作戦に用いられ、第二次大戦後の上陸戦装備発展の中の一大突破である。「現代ホバークラフトの父」と公認されるイギリスの技術者クリストファー コクレールは、この種の艦艇がエアークッションの空気の上を浮遊し、したがってできる限り水の抵抗を減少できることに気付いた。イギリス軍の資金援助の下、彼は1958年に世界初の軍民両用ホバークラフトであるSR.N1を建造した。

ベトナム戦争の期間、米軍はイギリスからSR.N5型ホバークラフトを購入した。それらはメコン川三角州に配備され、池沼、川などが網目状になった地帯の作戦に用いられ、その卓越した通行能力と高速は神出鬼没のベトナム共産ゲリラをすこぶる恐れさせ、もってこれらのホバークラフトにあだ名を与えさせた。「怪獣」と。

1980年代のイラン・イラク戦争の期間、イラン革命防衛隊はさらに新機軸を打ち出し、対艦ミサイルと火砲をイギリス製ホバークラフト上に配備し、ペルシャ湾とホルムズ海峡の漁港にばらまくことで敏捷に機動してイラクおよびその背後で支持するアラブ諸国の船舶を打撃し、想像もしなかった効果を取得した。

現在、アメリカ、ロシア、イギリスなどの海軍強国以外に、少なからぬ第三世界諸国でさえホバークラフト上陸艇の配置を「作戦能力」向上の重要手段としている。アメリカの「安全保障業務ニュース」の報道によれば、北朝鮮海軍は前線に135隻の国産攻防級ホバークラフト上陸艇を配備し、このうち少数は「攻防-II」型高速ホバークラフトで、それらは海上で行動できるだけでなく、さらに湿地や泥濘の場所でも行動でき、埠頭や防波堤に上陸する能力を持つ。

あるロシアの学者は、「ヨーロッパバイソン」の突撃速度と火力は西側のいかなる戦術水陸両用艦艇をも超え、中国も「ヨーロッパバイソン」導入により沿海の領土の権利維持能力が増強することになる、と考える。

(頑住吉注:以下のページのキャプションは本文の一部を切り取ったものなので省略します。)


 「小さな瑕疵」と言っていますが騒音と発煙がひどいというのは発見する側からすれば当然好都合です。北朝鮮のホバークラフトに関する記述はあまり見たことがなく、さらなる詳細が知りたいです。











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