南シナ海における中国とベトナムとの対立

 「軍情視界」の記事です。

http://military.china.com/jqsj/076/


ベトナムがわめきたてる南海における中国との決戦は実現し難い

漁政船への武器の配備はベトナムの張子の虎ぶりを突出させる

イントロダクション:最近、ベトナムの漁政船が間もなく武器を配備するという件が争って各メディアによって報道されたが、これはベトナムがまたしても南海問題の武力解決に向かって踏み出す一歩である。しかし、ベトナムは漁政船のために武器を配備した後、本当にあえて使用するのか否か、またベトナムには本当に中国に対し南海の第1発目を撃つ胆力があるのか否かは、少なからぬ人の心中の疑問となっている。ベトナム、この中国と各種の恩讐のある南海の国は、一体南海の争いをどの方向に向けたがっているのか、これがすでに各界の関心の焦点になっている。

ベトナムが故意に緊張したムードを作り出すのには別の企みがある

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「ベトナム漁政監督管理部隊の船舶、9月から武器を配備」)

「地域の覇権」はベトナムの捨て難い美しき夢

ベトナムはインドシナ半島の主要な国家であり、ずっと「大国」を自認し、1970年代にベトナムは「世界第3の軍事強国」とさえ自慢した。中越国境のかの戦争はベトナムの鼻息の荒さに手厳しく教訓を与えたが、ベトナムの「地域の覇権」を争奪する野心はそれにもかかわらず消えることはなかった。3、40年の発展を経て、ベトナムは経済でも軍事でも過去に比べ非常に大きな進歩があり、その自信がまた無制限な膨張を開始した。特に東南アジア諸国がASEANを結成した後は、ベトナムはずっとASEAN組織の指導者になることを願っている。最近の一定の時間、ベトナムは南海地域において中国と対峙を行い、実はこれはベトナムの野心の拡張の1つの表現に他ならない。ベトナムはこの種の地域の緊張した情勢を作り出す方式によって、ASEANメンバー国にそのあえて中国と対抗する決意を見せ、かつその実力を認めさせることを希望している。だがベトナムは理解すべきである。もし他国に認めさせても、好戦的であることは永遠に最もよい方法ではなく、それが引き替えにもたらすのは協力と発展ではなく、警戒と用心でしかあり得ないのだ、と。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「ベトナムの『バランス』戦略の把握は適切でなく自ら災いを招き身を滅ぼす恐れ」)

ベトナム自身南海のきな臭さの濃厚さを必要とする

今回のベトナムの南海地域における中国に対する挑発に関しては、ベトナム自身の内因が悪の始まりと言ってよい。ここ何年かベトナムの経済には長足の発展があったが、人民の生活水準には相応の向上は得られていない。物価は急速に高騰し、若者の失業率が高止まりしているなどの問題はいずれもベトナムを困らせており、ベトナム民衆の政府に対する不満は日増しに増えている。しかも、国内の種々の困った状況に直面して、ベトナムの統治層も決して心を一つにしてはおらず、その上層部の矛盾は基本的にすでに公然化する態勢になっている。こうした問題に直面し、ベトナムは早急に外部の「敵」を探し、各界の視線を転じる必要がある。中国の南海地域における正常な作業は、ベトナムに極めて良い口実を捜し当てさせた。中国の981ボーリングプラットフォームの一連の動きによって、ベトナム当局は民衆の視線を民生領域から主権領土問題の上に吸引することができるだけでなく、同時に上層部に空前の「団結」をさせることもできる。ベトナムの南海地域における過激な行為は、政治および経済というダブルの重大な難題を緩和するために使われた下の下の策であると言える。

対中国強硬、ベトナムがアメリカの歓心を買う方式となる

南海問題の上で、もし中国やベトナムなどの国がリングの上で公然と勝負する選手だとするならば、アメリカは場外で不正なジャッジを行う審判である。アメリカの眼中では、ソ連解体後、中国が自動的にその仮想敵に昇格し、特に中国の急速な勃興後、アメリカはより一段と力を入れて対中国封じ込めを行い、南海地域はアメリカが中国を抑止する前線に他ならない。南海地域において中国の島礁を侵略占領すること最も多い国家として、ベトナムの不安は火を見るよりも明らかであり、国際的に中国に対抗し得る後ろ盾を探すことはベトナムの当務の急となっている。アメリカは中国東海に日本を基地として持っているが、南海には中国に対する適した橋頭堡は1つもない。そこで、アメリカとベトナムというこのかつて不倶戴天の敵だった2つの国は、中国に対抗する問題の上でたちまち意気投合し、素早くいわゆる「盟友」関係を結成した。実は、アメリカ・ベトナムという両国はいずれも非常にはっきり分かっている。両国の「盟友」関係は相互に利用しているに過ぎないのだということを。ベトナムは余力を残さず南海で中国と対抗しているが、これはアメリカ人の歓心を買って、結果的にいくらかの資金および物質的援助を多く手にするためである。ひとたびベトナムが南海問題ゆえに火だるまになったら、その時アメリカは真っ先にベトナムを放棄して自身の「潔白」を維持保護する可能性が高い。

ベトナム、南海問題の上で中国に対し一歩一歩迫り来る

ベトナム高官、中国に挑戦しなければベトナム人は生きられない、とする

ベトナム船舶が中国船舶に体当たりすること累計1,547回に達する

ベトナム人、香港でデモ 対中国を「系列」にしようとする

中国に対し武力を使う結果をベトナムは非常にはっきり分かっている

ベトナムの発展と成就、あるいはもうすぐ全くなくなるか

ここ何年か、ベトナムの国力が不断に高まるにつれ、ベトナム軍の装備にも一定の改善が達成され、特に南海で中国と摩擦が発生した後、ベトナムはさらに余力を残さず軍隊のために近代化された武器を購入している。ベトナムの中将範文怡は、必要な時は潜水艦、飛行機、ミサイルなどの近代化された装備を用いて中国に対する作戦を行うとさえ言明している。だがもしベトナム指導層にまだ理知が存在するならば理解すべきである。限られた近代的武器だけに頼って中国に対する作戦を行うのは全く無理だ、と。結局のところベトナムがこうした武器を装備する前に、解放軍はすでにとっくに同等の武器を装備済みで、その性能に対しすでにすっかり飲み込んでいる。ベトナムには決して優勢はないと言え、衝突勃発後、ベトナムは急速に数が限られた近代化された装備を損失する可能性がある。しかもベトナムと中国に戦争が発生したら、ベトナムの経済も崩壊に直面することになる。結局のところベトナムは現在国外企業の投資による工場建設に非常に依存しているが、中国企業に対する依存はさらに巨大であり、ひとたび開戦すれば外資企業は急速にベトナムを撤退し、ベトナムの多くの生産および生活物資は欠乏に直面し、何十年かの経済発展はすっかりおじゃんになる可能性が極めて高い。

南海地域にはおそらくもはやベトナムが見せる舞台はない

南海地域の平和と安定は中国だけの願望ではなく、広大な南海地域諸国の願望でもある。もしベトナムが南海地域で挑発を行い、かつ南海地域が戦乱の中に陥ったら、ベトナムの現在の発展がすっかりなくなるだけでなく、再度南海の舞台を踏む権利さえ完全に失う可能性が高い。ベトナムはASEAN諸国の1つで、もしベトナムが中国と衝突を勃発させたら、ASEANに対し極めて悪い影響をもたらすことになり、ASEANはその他のメンバー国を維持保護するため、ベトナムをASEANから排除する可能性が高い。またベトナムが侵略占領する中国の島礁は全て中国によって取り戻されるだろう。そうなればベトナムは永遠に近海において制限を受けることになるだけでなく、そのGDPの1/3を占める海上油田ももはや存在しなくなる。その時になれば、ベトナムは発展と回復の一切の資本を失うことになり、ベトナムが幻想する「世界第3の軍事強国」は言うまでもなく、恐らくベトナムは東南アジアで最も立ち後れた国の1つになる。

各視点からの声

範文怡:必要な時は潜水艦、飛行機、漁民を動員して中国に対し海戦を行う

ベトナム青年オンラインの報道によれば、ベトナム第7軍区政治委員範文怡中将は、海上の戦争は陸地の戦争に比べ困難さと複雑さが数倍であり、最新にして最も近代的な多くの武器を利用して戦争を行う必要がある、と語った。

より多くの声

日本メディア:ベトナムの古い公務船では中国の多くの船の一斉行動には抗し難い

ドイツメディア:ベトナム、日本などはまるで中国の1つの省のよう

ベトナム海警:アメリカの偵察機、中国の981ボーリングプラットフォームに接近

阮富仲:ベトナムが中国の隣人であることに他の選択はない。戦争の準備を整える必要がある

「非常に多くの人が私に、もし戦争が発生したらどうするかと問う。我々はあらゆる可能なことをして準備を整えるべきである。」 ベトナム共産党中央総書記阮富仲はハノイで選挙民と面会した時、この発言をした。

より多くの声

外国メディア:ベトナムは中国を挑発したために重大な代価を支払う

専門家:中国は南海の動揺を希望せず ベトナムよ矛盾を激化するなかれ

日本メディア:ベトナム、3回能動的に中国と意志疎通しようとするもいずれも拒否される

ネット仲間の調査

あなたはベトナムが間もなく漁政船に武器を装備することをどう見ますか?

象徴性のみ持つ威嚇であってベトナムはあえて使用しない 13.28% 426票

ベトナムはすでに対中国戦争準備を整えている 25.78% 827票

ベトナムはあるいは南海の第1発目を撃つかもしれない 17.14% 550票

中越の南海の闘争は日増しに激烈になることに 28.05% 900票

ベトナムの国内感情を安定させる一種のパフォーマンスである 14.34% 460票

はっきり言えない 1.44% 46票

総票数 3,209票

アメリカメディア、ベトナムの5種の武器が中国軍を恐れさせる、とする

中越の南海をめぐる争いは持続的にヒートアップし、一部の外国メディアは何と中越戦争の推論演繹を開始した。アメリカの「国家利益」誌は、ベトナムには5種の中国軍を恐れさせる武器がある、とする。それぞれスホーイー27戦闘機、「キロ」級潜水艦、P-800超音速対艦巡航ミサイル、S-300ミサイルシステム、および地理的優勢である。

結びの言葉

実は、南海周辺国として、ベトナムは中国と南海地域を共同開発することが完全にできる。これは両国いずれににとっても一種のウィンウィンと言える。まさに中国外交部官僚易先良が言うように、「もし政治的相互信頼があって、さらに前に一歩踏み出せば、さらに一歩共同開発が展開できる。」のである。だがもしベトナムが一方的に簡単な問題を複雑化させ、甚だしきに至っては他国の手を借りて南海問題に関与させるなら、ベトナムを待つのは恐らくベトナムを失望させる、甚だしきに至っては後悔させる結果になる。


 日本では政治家が、現在関係が悪くても韓国に対しリップサービス的に「価値観を共有する」相手であり関係を良好に保つべきだなんてことを言いますが、1年くらい前までは中国はベトナムを同じ共産主義の国として日本やフィリピンより明らかに話し合いで問題を解決できる可能性の高い相手と見なしていたんですが、ここのところちょっと風向きが変わってきている感じがします。もちろんこうした主張自体、「対抗すれば破滅だから共同開発に同意しろ」という脅しであり、まだそれが実現する期待も強く持っているわけですが。














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