東風-26対艦弾道ミサイル関連2題

 東風-21Dの正体もまだ分からないのにさらに次世代のミサイル登場と言われてもピンと来ませんけどね。

http://military.china.com/news/568/20151110/20725492.html


インドに東風-26の能力に対する新たな解読あり:アメリカ空母を打撃することはできない

【グローバル軍事報道 記者 劉昆】 中国が9月3日に行った抗日戦勝利の日閲兵はすでに幕を下ろして2ヶ月あまりだが、それが国外において引き起こしたセンセーショナルな効果はそれにもかかわらず終息するにはほど遠い。多くの初めてお目見えした先進的な武器装備の中で、東風-21Dと東風-26は国外研究人員の特に関心を注ぐ対象であり、米日など長期にわたり中国の軍事力に関心を注ぐ国の他、我々の近隣のインドもこの2種のミサイルに対し高度に重視し、かつその作戦目標と方式を分析、推測することを企図している。

インドの「空中力量研究センター」シンクタンクは11月4日にレポートを発表し、中国の閲兵式で公開された東風-26ミサイルの高解像度の画像に対し分析を行うことによって、いくつかのいわゆる「新見解」を提出した。レポートは、以前の分析は東風-26のミサイル推進器は東風-21をベースにしていると考えていたが、最新の高解像度画像は、このミサイルの推進器(ミサイル本体全体含む)で最も可能性があるのは東風-16の設計がベースだというものである、とする。東風-26の弾筒は明らかにより平滑で、推進器の直径は東風-21より小さいようである。その推進器はより長い射程とより大きな搭載荷に適応するため延長され、より高い燃焼率の改良型燃料を使用している可能性もある。ミサイルの弾頭の長さが増加していることは、その搭載荷がより大きく、かつより高精度の末端感応器が収容できることを示しており、レポートはこのことは東風-26が通常正確打撃の時に極めて高い精度を持つことを示している、と考える。

レポートは、ある中国の軍事専門家は東風-26に対艦任務を執行することができると考えているが、インドサイドにはそれにもかかわらず異なる見方がある、とする。レポートは次のように考えている。ミサイルの再突入部分の設計に対し行った分析は、それが対艦任務に不適合かもしれないことを示している。東風-26の高い搭載荷と弾頭の幾何学的設計は、より高い再突入速度と、要求される低い抵抗係数を達成するための専門の最適化を経ているようであり、またもしこのミサイルが確かに東風-16の設計をベースにしていたら、その弾頭部分にも姿勢制御装置が装備され、末端の飛行時に極めて高い速度をもって機動が行えることになる。このためレポートは、東風-26の再突入速度は極めて高いため対艦任務には不適合で、何故なら対艦任務は弾頭の速度が比較的低く、もってより良い機動に便とすることを要求し、しかも末端のセンサーが移動目標をスキャンしロックオンするにもより多くの時間を必要とするからだ、と考える。射程3,500〜4,000kmの弾道ミサイルの再突入速度はおおよそマッハ16〜18であり、専門に再突入設計を最適化した東風-26に対してということで言えば速度がより高いかもしれず、このことはその弾頭が再突入から目標に激突するまで20秒に満たない時間しかない可能性があることを意味している。レポートはこれにより、明らかに東風-26は対艦任務には不適合で、一方当局が確認している対艦弾道ミサイルである東風-21Dはまだ移動目標上で試験を行ったことが全くない、と考える。

東風-26が対艦能力を具備しないならば、その作戦目標は何なのか? インドのレポートは、東風-26は高精度通常打撃のために生まれたようで、射程から見てその最もあり得る目標はB-52戦略爆撃機が駐屯するアメリカのグアム島空軍基地である、とする。東風-26は専門に設計された集束弾薬を搭載してグアム島に対し爆撃を行い、飛行場の地面に最大限度の破壊をもたらすことができる。また東風-26はさらに東風-16に似たような種類の専門に設計された地面を貫通する弾頭を搭載して例えば「指揮コントロールセンター」といったような地下の目標に対し打撃を行う可能性がある。東風-26のより長い射程にかんがみれば、東風-16に比べてその速度はより高いはずで、より高い再突入速度もミサイル防衛体系の突破に有利である。

インド方面のレポートから見て、それは中国のミサイル建設に対しやはり一定の理解があるが、レポートにはまだ少なからぬ誤解がある。まず東風-26が対艦能力を具備しているというのは決して某何人かの「中国の軍事専門家」の推測するところではなく、勝利の日閲兵の生中継の時に当局によって事実確認されている。単純にインドサイドのレポートを見ると、その分析はやはり顕著にバイアスがかかっている。まずこのレポートは東風-26の目標に対する打撃の過程を孤立させ、中国の遠距離偵察、早期警戒、通信、指揮、作戦などの体系のコンビネーション作用を無視している。対艦任務執行時、東風-26は決して孤軍奮闘するのではなく、中国が近年来高度に重視しているC4ISR体系がその目標打撃時に重要な援助を提供するのであって、これには高・低軌道早期警戒偵察通信衛星、遠距離レーダー、高空長航続時間無人機、電子モニタリングポストなど多種の手段が含まれる。自身と体系のダブルのコンビネーション下で東風-26は理論上、比較的短時間内に空母を含む移動目標に対し位置決定とロックオン・打撃を行うことが完全にでき、その大気圏再突入時の高速と機動はさらに空母の防空体系の迎撃を有効に突破できる。

だが東風-26の射程がもし本当に4,000km前後だったら、その対艦任務執行は確かに東風-21Dに比べさらに困難かもしれない。これはその再突入速度が東風-21Dに比べずっと高く、残される反応時間もずっと少ないからである。だがもし効果の高い体系があって保障を行えば、東風-26はやはり対艦任務が完全に執行できる。当然これは主に作戦の需要によって決まり、一般的に言って射程4,000kmの東風-26の主要な作戦目標はやはりグアム島などのアメリカの西太平洋の軍事基地であって、対艦任務は単に補充に違いない。


http://military.china.com/important/11132797/20151111/20729514.html


中国が米軍空母を撃沈するにはどのくらいの損失を必要とするか 7発の東風-26があれば即OK

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「画像は解放軍が明るみに出した東風-26対艦弾道ミサイル」)

最近あるメディアが、中国の潜水艦が日本海で米軍空母をずっと追跡したと明るみに出したが、潜水艦打撃は良い方法と言ってよい、。だがもし戦時だったら、潜水艦の空母戦闘群の下での生存力には比較的難があり、この時我々は、もし最も経済的、最も安全な状況下で成功裏に空母をやっつけることを考慮しなければならない。東風-21D対艦弾道ミサイルに続き、中国は第2の対艦弾道ミサイルを持った。このミサイルの射程はより長く、アメリカのグアム島以東に到達でき、アメリカのグローバル介入戦略に対し巨大な挑戦を形成した。ある視点は、東風-26対艦弾道ミサイルの出現は、アメリカの空母時代が終わることを意味している、と考える。だが事実の上で本当にこうなのだろうか?

中国はアメリカの空母を破壊できるのか? 中国海軍が052Dミサイル駆逐艦をメインとする先進的な艦艇を不断に装備するにつれ、外国メディアは空母キラー東風-21D、対艦弾道ミサイルの他に、中国がアメリカ空母を中国周辺海域から追い出す海上力量を作り出しつつあることに気づいている。現在、中国海軍は一連の先進的な艦艇を持っている。このうち2隻の052D型駆逐艦と6隻の052C型駆逐艦が最も先進的で、4隻のロシア製956型現代級駆逐艦は比較的先進的である。護衛艦の中では、18隻の054A型護衛艦が最も先進的である。このような力量に頼り、中国は6個艦艇戦闘群、あるいは1個空母戦闘群+2、3個艦艇戦闘群を編成することができ、潜水艦と海軍航空兵とのコンビネーションの下に、それらはアメリカ空母戦闘群1つを破壊することができる。だが外国メディアは、こうした艦隊力量はアメリカ空母を撃沈できるが、代価は中国サイドの50%の艦艇が破壊されることだ、と見積もる。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「我が国の東風-21D対艦弾道ミサイルがアメリカ空母を打撃する想像図」です。)

振り返れば米軍の現在の空母は全て非常に大きく、搭載される数百機あまりの多機能戦闘機は中国のいかなる空中力量に比べてもずっと強大である。またアメリカ空母戦闘群は周囲にイージス防空システムの巡洋艦あるいは駆逐艦、護衛艦を装備して航路護衛してもおり、さらに攻撃型原潜がある。アメリカ空母は原子力動力なので、それらはずっと移動し、燃料の制限を受けないだろう。だがまさに空母が大きすぎるため、それらを攻撃を受けやすい目標とさせる。アメリカ海軍にとって、1隻の空母を失うことはもう総体としての力量が10%削減されたことに相当し、しかも5,000人の死傷がもたらされるだろう。もし本当に1隻の空母が撃沈されたら、このことがもたらす心理的打撃も非常に大きなものになる。

長期にわたり中国の「空母キラー」東風-21Dと明るみに出たばかりの東風-26対艦弾道ミサイルはずっとアメリカによって空母に対する最大の脅威と考えられている。外国メディアの見たところ、この2種の世界で中国だけが装備するとされる対艦弾道ミサイルの威力は無比にしてミステリアスである。射程2,400kmの東風-21と射程3,750kmに達する東風-26対艦弾道ミサイルはアメリカの海上の優勢に対しいまだかつてなかった挑戦を構成している。これは軍事上だけでなく、しかも経済上もである。このミサイルは1、2発しか要さずもう1隻の空母を撃沈でき、1発ごとのコストはたった50万アメリカドルであり、一方1隻の空母のコストは10億アメリカドルを超える。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「我が国の東風-21D対艦弾道ミサイルの射程を示す図。図からすでに第一列島線を突破していることが見て取れる!」です。)

現在中国の核武器庫もアメリカの武器庫に及ばないが、中国は決してアメリカを恐れない。中国はミサイル力量を使用して中国海域に禁止区域を構成することができる。インドメディアは、東風-21対艦ミサイルが配備する宇宙基地海上監視・照準システムはこのミサイルを全く迎撃されることがあり得ないものにさせる、とする。東風-21Dと東風-26ミサイルは本当に簡単にアメリカ空母を撃沈できるのだろうか? 現在見たところおそらく決してそんなに簡単ではない。まず、どんな武器を作り出すあるいは購入するにしても、中国にはまだアメリカ空母を追跡・ロックオンするセンサーと指揮システムが欠乏している。次に、1隻の空母がもし命中弾を受けても、威力が核爆弾より小さくさえあれば、空母はすぐ自動修復でき、直ちに撃沈されるのではない。第3に、アメリカ海軍は各種の方式を採って空母の敏捷性を増強し、中国の新兵器の挑戦に対応できるようにさせつつある。

中国の衛星、陸上基地、海上基地、空中基地レーダーはあるいは西太平洋で移動中の空母を連続的に追跡し、かつ正確に位置決定するかもしれない。しかも中国の東風-26ミサイルは、中国の北斗位置決定方式を利用して位置決定の精度を0.1m以下にまで高め、リアルタイムの測量・リアルタイムの発射を達成することが完全にできる。

中国は米軍空母を打撃するのに1回で7発の東風-26対艦ミサイルを発射することができる。1発は本来の空母の所在位置を照準し、その他の6発は周囲を照準し、このことは7つの「小円圏」を形成して米軍空母の具体的位置を探し求めることになる。1つの「小円圏」はおよそ65kmで、ならば7つの「小円圏」は138.9kmを探索することができる。実際の作戦の中では、米軍空母がずっと30ノットの高速を維持することはあり得ない。しかもアメリカ空母が港にいて、補給、戦闘機の積み下ろしをする時、東風-26対艦弾道ミサイルにとって打撃するのが最も容易な時と言える。ひとたび1発の東風-26ミサイルがアメリカ空母を発見したら、即この区域に多くのミサイルを投射し、米軍のイージス防空体系を破壊し、米軍空母撃沈の目的を達成することができる。(作者の署名:小浪)

(頑住吉注:4ページ目)東風-26は核・通常対艦をメインとするミサイルである


 明らかに相互に矛盾した内容が含まれていますな。このミサイルの実力を疑う声も当然あるわけですが、だからといって警戒しないわけにはいかず、アメリカ空母の行動は制約を受けるわけで、その意味ではすでに低コストで大きな効果を上げていると言えるでしょう。















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