F-35Bの日本進駐を中国はどう見るか

 そもそも日本ではあんまり話題にもなってないと思うんですが。

http://military.china.com/news/568/20170113/30171460.html


アメリカのF-35Bの進駐、日本の神経の興奮を引き起こす それにもかかわらず中国の重視は引き起こさず

アメリカの「安全保障業務ニュース」ウェブサイト2017年1月10日の報道によれば、アメリカ海兵隊スポークスマンのクルト スターは、アメリカ海兵隊第121戦闘攻撃中隊の10機のF-35B戦闘機は1月9日アリゾナ州のユマ基地を離れ、最初の飛行機は水曜日に日本に到着し、全部で10機のF-35Bは木曜日に全部岩国基地に到着し、後続としてさらに6機のF-35Bが8月岩国基地にやってきて、完備された16機のF-35B一個中隊を組成する予定である、とした。

米軍当局は、第121中隊がユマ基地から岩国基地に配備されるのはF-35Bプロジェクトの1つの重要なマイルストーンである、と言明する。何故ならこの挙はアメリカ海兵隊が継続してステルス戦闘攻撃機に関する先んじた地位を保持し、かつ全く疑問なく継続してステルス戦闘機の潮流を率いることを象徴的に示すからである。

何故F-35B戦闘機?

F-35Bは第5世代戦闘機の重要な機種であり、F-35A戦闘機から派生してできたもので、多種の高度新技術の大集合したもので、この機は比較的高いステルス設計、先進的な電子システムおよび一定の超音速巡航能力を持つ。この機種はアメリカをメインとする多くの国によって合同で研究開発され、日本もこの機種の研究開発に参加した。

F-35Bは新式武器を配備している。この機種は機内に2発のミニ連合防空区外発射空対地ミサイル(JASSM)が搭載でき、小型巡航ミサイル(SMACM)も搭載でき、これは各種の天候の状況下で移動目標を打撃する能力を持ち、射程は450kmに達する。F-35B戦闘機は8発のSMACM巡航ミサイルが搭載できる。この機種の性能はずば抜けているため、F-35Bはアメリカ海兵隊およびイギリスロイヤルネービーによって採用されている。

報道によれば、この前の12月、日本の岩国市行政が米軍のF-35Bの岩国軍事基地への進駐を批准したばかりであり、1月初めにはもうF-35Bが「待ち切れぬ」とばかりにやって来たのである。F-35B戦闘機はしばしば、完備された4S能力を持つ典型的な第5世代戦闘機ではないと考えられているが、完備された一個戦闘機中隊は疑いなくアメリカの駐日海外行動能力を向上させ、日本の防衛に協力する能力を強化することになる。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「資料画像:F-35B垂直離着陸戦闘機」)

時機は微妙、人の想像を引き起こす

アメリカ海兵隊スポークスマンの言によれば、F-35B戦闘機はすでに9日にアメリカを離れ、11日に日本に到着する見込みである。一方9日には中国の爆撃機の日本海進入事件が発生している。アメリカの軍用機輸送の時機とこの件の発生した時間はちょうど一致し、人に「うまく一致した」の感を大きく叫ばせ、米日の新たなる軍備協力の意図を推測するのを禁じ得なくさせる。関連の軍事専門家の説明によれば、岩国基地は瀬戸内海に面する三角州上に位置し、これまで同じくステルス戦闘機に属するF-22が日本に進駐する時には通常沖縄に位置する嘉手納空軍基地を選択していたのとは異なり、F-35はそれにもかかわらず「駐日米軍基地群の中で最も朝鮮半島に近い」岩国基地に配備され、その意図は言わずとも明らかである。

岩国基地は韓国の釜山からの距離がたった300kmで、駐日米軍基地「チェーン」の中部に位置し、ひとたび朝鮮半島で「有事」となれば、日本列島の南北両端に配備された米軍部隊、実戦機をすぐここに向け集中し、したがって中国海軍が北上、ロシア海軍が南下するルートを切断することができるのだとされる。

アメリカのこの挙はさらに日本がこの前11月に「THAAD」システムを配備すると言明した後に発生した。日本に対してであろうと韓国に対してであろうと、中国は一貫して「THAAD」の東アジア配備に反対しているが、日本はそれにもかかわらずこれまでと全く同じく強硬な姿勢を見せている。「グローバル時報」の報道によれば、日本の防衛大臣である稲田朋美は10日記者会見で、12日から13日にアメリカに属するグアム島に対する訪問を行い、アンダーソン空軍基地などを視察し、「THAAD」を実地調査する計画であると宣言した。アメリカのこの挙は疑いなく日本の「威勢」を壮大にし、外界に向け、特に中国に対し「筋肉」を見せつけている。

また、中国の殲ー20戦闘機は2017年に正式に就役する。2016年11月、中国の著名な軍事専門家である尹卓は、殲ー20はすでに部隊に引き渡されて4、5ヶ月である、とした。現在この戦闘機はすでに量産引き渡しと試用すり合わせの段階に入っており、2017年正式に就役し、かつ2020年前後に徐々に戦闘力を形成すると見られる。アメリカのこの時における日本に対する「プレゼント」は一定程度上中国の殲ー20就役に対する日本の緊張した心理を緩和し、日本に対し疑いなく1つの心理的慰めである。

対抗が激化?

アメリカのF-35B戦闘機の日本進駐は日本の神経の興奮を引き起こしたが、それにもかかわらず中国の重視を決して引き起こしてはいない。日本は防衛に協力する力量を増加させたが、もし全部で16機のF-35B戦闘機が日本に引き渡されても、日本の配備および作戦能力には依然限りがある。しかも中国の殲ー20がまもなく就役することは、中国の軍事力に対する1つの大きな向上であり、中国は現在まだあまり憂慮するには至っていないのである。

ロシア軍事視察ネットの報道は次のように指摘する。殲ー20A一個航空連隊でもう迅速有効にアメリカ海軍の探知計測半径1,600〜1,900kmの主要な空中基地偵察および目標指示ツールを消し去り、したがって空母戦闘群のグアム境界外での攻撃効率を大幅に削減するに足りる。中国空軍は2018年中期に初の殲ー20航空連隊を編成することになる。

中国空軍の編成から見て、一個航空連隊の下には三個飛行大隊が管轄され、装備する戦闘機の数は27〜36機と等しくない。もしコストコントロール問題ゆえにF-35Bの後続の生産、研究開発が膠着に陥ったら、日本に駐在するF-35B戦闘機は数の上で殲ー20に対し優勢を形成できないことはごくはっきりしている。

将来存在する可能性がある問題は、アメリカのトランプ政権の「アメリカ優先」政策の下で、アメリカのアジア太平洋地域の重要な盟友である日本はさらに継続してアメリカの軍事資源を得ることができるか? ということにある。トランプの「Make America great again」のスローガンの下ではしかし盟友に対する軍事力の支持を減少させる政策が随伴している。これに対し、安倍が中国と「対抗」しようとするにはあるいは力量が雄大な志に追いつかないまずい境地に直面するかもしれない。このため、アメリカのF-35の進駐は中国に対しまだあまり大きな圧力は構成しない。


 こういう時にこそお得意の「個々の兵器の比較には大きな意味はない。現代の戦争は体系の対抗である」という理屈を持ち出すべきではないかと思うんですが。



















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