中国のあるイベントでの小さな出来事

 この事件に興味を持つ人は多分非常に少ないと思うんですが、個人的には非常に興味深く読みました。

http://military.china.com/news/568/20140914/18783882.html


男性が「旭日旗」Tシャツを着た事件、やらせと疑われる 撮影学校は否認

あるネット仲間はブログの中で「泰山服はぎ取り事件」は入念に画策された事件であると疑っている。

9月6日、第28回泰山国際登山節が挙行された。当日午前、ある男性が「大日本帝国海軍」の文字がプリントされたTシャツを着て、憤怒した群衆によってその場で服をはぎ取られた。すぐにこの事件の関連の画像と文の報道が全国の関心を引き起こした。しかし、この事件の最初に発表された画像と情報はいずれも「撮影の家」ブログ公衆の場および「泰山撮影学校」ブログによって発表されており、また画像の中にも「泰山撮影学校」のロゴが出現している。このためあるネットユーザーは、これは実は自作自演で、道徳低下を悪意にでっち上げたのではないかと疑い、かつ「旭日旗」を着た男性の身分に対しても疑問を生じさせている。

一体これはやらせなのか、それとも事実なのか? 大衆ネット記者は最近この件につき調査を行い、相次いで事件発生現場を目撃した群衆、事件を処理した泰安市公安局、および悪意のでっち上げを指摘される「泰山撮影学校」、この画像の撮影者をインタビューした。調査を経て、「大日本帝国海軍」の文字があるTシャツを着た男性の戸籍は天津で、すでに競技参加資格を取り消されたことが分かった。また「泰山撮影学校」は、毎年の泰山国際登山節では、学校と泰安市青年撮影家協会はいずれも人員を組織して活動に対し段階に分けた撮影を行っており、今年学校は全部で40名余りの学員を組織し、競技ルートの異なる位置に分布させて通常のドキュメンタリー撮影創作を行い、ネット上に流れ伝わった画像は、出発地点で創作を行っていた学員が撮影したもので、間違いなく「偶然の遭遇」であり、自身のでっち上げ説は存在しない、とした。

「旭日旗」Tシャツの男が登山節で衣服をはぎ取られ、メディアによって撮影学校のやらせと疑われている

9月6日、第28回泰山国際登山節が泰山のふもとで行われた。午前8時前後、登山節開幕式の前、ある30歳前後の男性が突然「大日本帝国海軍」の文字がプリントされたTシャツを着、かつ現場で公然と日本軍国主義とわめき立てた。この男性の行為は周囲の群衆の憤怒を引き起こし、その後この男性は現場の群衆に取り囲まれ、もみ合いの中でこの男性はTシャツをはぎ取られた。

事件発生後、泰安市青年撮影家協会の公式ブログ「撮影の家」および「泰山撮影学校」の公式ブログに初めて事件現場の画像が発表され、発表された12枚の画像の中には、いずれも「撮影の家」の文字のロゴが入っていて、そのうち6枚の目立つ位置にはさらに「泰山撮影学校」の文字のロゴがあった。

この情報はすぐにネット上で発酵した。報道の不断の伝播と共に、公衆はこの件に対する異なる視点を示し、この服を着た男性を非難するのと同時に、初めて発表された画像に「泰山撮影学校」のロゴがあったことがネットユーザーの疑問にさらされた。あるブログの文は、「泰山服はぎ取り事件」は実は「泰山撮影学校」の自作自演で、道徳低下をでっち上げるどたばた劇で、その自身を宣伝する目的を達成するためだ、としている。

このブログの文には次のように書かれている。この学校(泰山撮影学校)のやらせが疑われるポイントは主に3つある。第1に、画像上に表示されている学校名の位置が突出してことのほか目立ち、時機を掴んで大きな力を入れて宣伝する特別に強烈な意図が露呈している。第2に、「40名余りの学員を組織して撮影を行った」のなら突発事件の中での組織ぶりが速すぎる。第3に、「軍国主義のプリントがされたTシャツが現場の群衆によって公然と踏みつけられた」あの画像は明らかに狙い通りに撮影されたもので、かのTシャツに対し適当に投げて自由に踏みにじったのではなく、地面に平らに伸ばして、きちんとTシャツ上を両足で踏んでおり、ころあいを把握しちょうどいいところを捉えている。

目撃群衆が事件発生現場について証言:囲んで見ていた群衆は忠告してやめさせることに成功せず、それでやっと男性に対し衣服のはぎ取りを行った

9月9日、大衆ネットの記者は当日ちょうど現場で開幕式を見ていた王さんを捜し当てた。王さんは大衆ネット記者に、事件発生時彼女は付近で登山節の開幕式を見ており、事の全過程を目撃した、と教えた。

王さんは次のように語った。この男性が「大日本帝国海軍」のTシャツを着た時、群衆は決して直ちに前に出て衣服のはぎ取りを強行したわけではなく、まず周囲の何人かの老人がそれに対し忠告してやめさせようとし、彼が自分で衣服を脱ぐよう要求した。しかしこの男性は聞き入れないばかりか、逆にさらに大声でわめき、周囲の群衆の関心を引き寄せ、その後この男性はより多くの群衆に取り囲まれた。だがこの時も人々は単に彼に対し糾弾を行っただけで、身体の衝突は決して発生していなかった。

王さんは語る。衣服をはぎ取られた男性の気炎は非常に荒く、ずっと「日本帝国主義」とわめいており、現場の非常に多くの群衆は取り囲んで彼に服を脱がせようとした。だが彼は脱がないだけでなく、さらに周囲の老人や女性に不遜なことを言い、ある人が撮影しているのを見るとさらに汚い言葉を発した。ここでやっと群衆は衣服のはぎ取りを強行して地面に投げたのである。ずっと後で人民警察官に連れて行かれる時になっても、衣服をはぎ取られた男性はまだ振り返って周囲の怒っている老人に対し、「怒るな、怒ると体に障るぞ」と言って挑発を行い、周囲の老人は怒りに全身をふるわせていた。

画像の撮影者、撮影の過程を語る:撮影は偶然衝突現場に遭遇してのもの

9月9日午前、大衆ネット記者は「泰山撮影学校」の所在地に来て、9月6日に泰山国際登山節開幕式で現場の撮影を行った「泰山撮影学校」学員の強さん(インタビュー対象の要求に応じて仮名とする)に会った。

強さんは次のように語った。当時自分ともう何人かの撮影者は一緒に登山節開幕式現場で撮影し、事件発生時には開幕式はまだ正式に開始されておらず、我々は一緒に話をしているところだった。突然人の群の中に衝突が起きたのを見、自分たちは直ちに見に行き、「旭日旗」のTシャツを着た男性が人の群の中間に取り囲まれているのを発見した。さらにある人が彼の衣服をはぎ取った。撮影者の敏感さから、自分たちはカメラを取ってそばで撮影した。この男性は撮影している人がいるのに気付くと、さらに大声で叫び、やって来て撮影を阻止しようとした。だが囲んでいる人が彼のはぎ取られた衣服を引っ張っていたため、彼はやって来て我々のカメラを奪うことはできなかった。その後、警察が現場にやってきて、この男性は連れて行かれた。

(頑住吉注:これより3ページ目)

泰山撮影学校、疑問に答える:ロゴを加えたのは著作権保護

9月9日午前、大衆ネット記者は「泰山撮影学校」所在地に行き、同行の責任者と会った。その説明によれば、「泰山撮影学校」は泰安市青年撮影家協会の定点養成訓練機構であり、主に協会会員および泰安市内の撮影愛好家のために撮影の養成訓練、技術交流を提供し、大規模な新入生募集は行っていないし、営利団体でもなく、泰安でいかなる商業宣伝も行ったことも全くない。毎年の泰山国際登山節で、この協会および学校はいつも学員を組織して活動に対し段階に分けての撮影を行っている。今年、同校は同様に40名余りの学員を組織し、競技ルートの異なる位置に分布させ、通常のドキュメンタリー撮影創作を行った。ネット上に流れ伝わる画像は、登山節の出発地点のところで創作を行っていた学員が撮影したものである。

画像の中に比較的目立つ「泰山撮影学校」のロゴがあった問題に対し、撮影に参加した撮影学校の学員は、それぞれの撮影者と撮影機構は対外的に作品を発表する時、一般にいつも代表たる個人あるいは機構の透かし模様のロゴを加えるのであって、これは単に習慣であり、また作品の著作権に対する保護である、と語った。

疑問の3点目たる問題に対し同校の責任者は、撮影者がこの種の不道徳な行為を撮影しネット上に発表するのは、より多くの人の愛国の情緒を喚起するためであり、もしロゴ1つですぐに入念に画策した悪意のやらせであるとの結論を導き出すなら、牽強付会に過ぎることを免れない、と語った。事件発生後、少なからぬメディアの記者が同校に連絡してオリジナルの画像を要求した。学校は相手方のメディア記者の身分を確認した後、いずれもそのためにロゴを加えないオリジナルの画像データを提供した。

同校の責任者は、撮影自体は美を発見し、美を記録し、美を伝播する芸術であって、人格の最低ラインを欠き、道徳に背く画策、やらせは撮影技術の趣旨に背くものである、と語る。日本軍国主義のプリントがされたTシャツを地面に平らに伸ばして写真撮影したのは、より多くの人にその字をはっきり見せ、一部の人の顔つきをもはっきり見せるためであり、もし狙って撮影したと言ったとしても言い過ぎではないが、これは撮影の1つの必要性でもある。

警察サイド、「旭日旗」Tシャツ男の身分を公表:天津の戸籍の競技参加選手

大衆記者はその後泰安市公安局に行ってインタビューした。関連の責任者同志の説明によれば、警察サイドの掌握する状況によれば、衣服をはぎ取られた男性の戸籍は天津で、第28回泰山国際登山節に申し込みを行った選手である。当日の開幕式現場で、この男性は確かに周囲の群衆と衝突したが、衣服をはぎ取られる過程でもみ合いの動作があっただけで、決してネット上の一部の人が言うように囲まれての殴打に遭ってはいない。

警察サイドは現場に駆けつけた後、周囲の群衆に対し忠告してやめさせ、かつ男性のために代わりの衣服を探してきた。事態のさらに一歩の悪化を防止するため、勤務を執行する人民警察官はこの男性を現場から連れていって離れさせた。

この男性はすでに競技参加資格を取り消されたが、その他の処置は決して受けていない。大衆ネット記者 李沢


 「大日本帝国万歳」ならともかく、「日本帝国主義!!」と叫ばれても何を言わんとしているのかさっぱり分かりませんが、まあこの人は単にちょっとおかしい人だっただけでは。それより社会の反応が興味深いです。やらせ説が出るのは、「そんなことをする中国人がいるはずがない」という心理の反映とも思われますし、記述の端々から「やっぱり中国人は民度が低く粗暴な人々だな」と思われることを嫌って弁解しようとする心理が現れているようです。言論の自由のない中国のことですから書いてある内容が本当かどうかは分からないわけですが。




















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