中国空母関連2題

 他の大きなニュースのせいでやや関連の記事が少なくなってきていますが。

http://military.china.com/important/11132797/20160105/21074599.html


専門家、国産空母は最も早ければ半年後に進水、とする 上海も空母を建造できる

2015年最後の1日、中国国防部は初めて中国が第2隻目の空母を建造中であると事実確認したが、このことは決して国産空母の建造に関する噂を終結させていない。最近、中国のインターネット上のある説は、国産空母はすでに第14の機格納庫分段の吊しての組み込みを完成させた、と考えている。中国の軍事専門家である李傑は「グローバル時報」に対し、当局が対外的に空母を研究開発中だとの情報を言明したことは、空母の輪郭がすでに基本的に成形されていることを示し、もしネット上の説が真実ならば、空母建造の一般的規律を根拠に見積もると、現在の段階から空母の進水まで最も早ければ半年を必要とする、とした。

中国の第2隻目の空母建造の進展状況につき、2015年12月31日の国防部定例記者会見で、ニューススポークスマンの楊宇軍は、「第2隻目の空母は現在まだ研究開発段階にあり、後続の作業は設計と建造の状況を根拠に確定する必要がある。」とした。

李傑は4日「グローバル時報」記者に対し、この表現はごく客観的で、「研究開発段階」が示すのは研究開発と製造の段階で、後続の進展も非常に多くの要素の影響を受けるだろう、例えば力量投入である、とした。当局が初めて対外的に事実確認した第2隻目の空母建造中とのこの情報から見て、李傑は「基本的に成形され、船体の大体の輪郭の組み立ては完成しているはずだ」と推測する。

最近インターネット上に中国国産空母最新の進展だとされる画像が明るみに出た。画像は、国産空母が第14の機格納庫分段の吊しての組み込みを完成させたことをはっきり示している。ある分析は、船尾ではまだ残る3ブロックの分段が組み込まれておらず、機格納庫前リフト前方の2ブロックの導流板の取り付け位置を持つ分段が組み込まれておらず、機格納庫部分ではまだおよそ5ブロックの分段が組み込まれていない、と考える。艦首ではまだ球状艦首およびスキージャンプ甲板部分が組み込まれていない。

これに対し李傑は、もし画像が事実なら、こうした画像には一定の参考にする価値がある、と考える。国内の一部の長期にわたりこの件を追跡している人物は、空母建造のそれぞれの変化に対し全て非常にはっきり知っている。以前遼寧艦は大連造船工場で改造を行い、多くの専門家や軍事マニアの関心を引きつけた。遼寧艦の構造レイアウト、さらに画像を加えることによりいくつかの推断をなすことができる。

(頑住吉注:これより2ページ目)

空母建造の次の一歩はドックを出て、進水、艤装することである。いつ進水するかに対し李傑は、一般的規律に照らせば、早ければ半年、遅ければ1、2年を必要とし、最も早ければ2016年後半に進水する可能性がある、と考える。説明によれば、進水前の建造工程は単に外形の建造を完成させるだけではなく、さらに動力システム、航海システム、ナビゲーションなどのシステムの取り付けをも完成させる必要があり、「こうした全ては必要なシステムで、空母の進水、動力の起動、航行を保証し得ることを達成するには一定の距離がある。」 李傑は、この後の艤装の段階においては、武器システム、着艦システム、制動ケーブルなどの取り付けを必要とする、と語る。その後さらに航海試験を行い、それぞれのシステムに対し検証を行う必要があり、一切を最適化した後やっと部隊に引き渡されるだろう。一般的状況下では進水から部隊への引き渡しまで早ければ1年、遅ければ2年である。

説明によれば、一般的状況下では、空母建造と同時に、関連の艦を受領する部隊も編成を開始する。当局の報道は、2011年8月10日、遼寧艦は初めて航海試験を行ったことをはっきり示している。その前の2009年8月、空母受領部隊が編成を開始した。李傑は、艦を受領する部隊をできる限り早く編成すれば、できる限り早く基本的状況を熟知し、艦艇の性能を理解することができ、戦闘力のできる限り早い形成により有利である、とする。「部隊にはずっと先輩が後輩を助けリーダーに育て上げるという優良な伝統がある。一般的に言って、遼寧艦から一部の技術的中核を抽出移動させるだろうし、それぞれの部隊からも優秀な人材を選抜するだろう。こうした人員はまず遼寧艦上に行って学習、養成訓練し、空母の基本的状況を理解し、各システムを熟知し、しかる後に造船工場に行って新たな艦と遼寧艦の差異、改良の状況等を理解するだろう。養成訓練に合格した後、艦を受領する人員は乗艦し、工場の設計人員と一緒に各システムに対し充分な理解を行い、問題を発見し、さらに問題を根拠に改良を行う。ひとたび空母が進水すれば、人員はすぐに状況を熟知し、できる限り早く戦闘力を形成できる。」と李傑は記者に対し語った。

さらにある外国メディアは、第2隻目の空母が大連で建造されている後に続き、第3隻目の新型空母の建造が上海ですでに開始されたと報道した。これに対し李傑は結論を下すのはよろしくなく、いかなる信頼できる証拠もない、と考える。だが彼は、「上海に位置する江南造船工場も大型水上艦艇を設計、建造する能力を持っている。江南造船工場は中国で最も古い造船工場で、中国の最も先進的な艦艇を建造したことがあり、大型ドックやガントリークレーンを持ち、空母建造の基本条件を具備している。」とした。


http://military.china.com/news/568/20160105/21075040.html


我が軍の専門家:第2隻目の空母、進水して3年で引き渡し あるいは平行して第3の艦を建造か

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「国産空母の甲板とジャンプ台らしきもの」)

2015年12月31日に開かれた国防部定例記者会見で、国防部ニューススポークスマンの楊宇軍は初めて中国が第2隻目の空母の設計と建造を自主的に展開していることを事実確認した。軍事専門家は中央テレビ「今日の関心」のインタビューを受けた時、新たな空母のトン数は遼寧艦よりわずかに大きく、艦上の人員の居住環境は非常に大きく改善され、さらにより多くの航空燃料と武器装備が搭載できる、とした。

楊宇軍の説明によれば、中国のこの第2隻目の空母は大連で建造が行われており、排水量は約5万トン級、通常動力装置を採用し、国産殲ー15機とその他の機種の艦載機を搭載し、固定翼機はスキージャンプ発進方式を採用する。艦上には任務の需要を満足させる各種設備が配備される。第2隻目の空母の設計と建造は「遼寧艦」の科研試験や訓練の有益な経験を吸収し、多くの方面で新たな改良と向上があるものになる。

軍事専門家である尹卓の説明によれば、アメリカの評価によると同じトン数の空母がもし艦載機カタパルト発進技術を採用したら、その作戦能力はスキージャンプ発進のおよそ6倍になり、我が国の評価結果のデータは約4倍である。艦載戦闘機カタパルト発進は今後の空母発展の必然の趨勢であり、中国に対して言えばすでにいかなる技術的難題も存在しない。

何故中国の新たに建造する空母は依然スキージャンプ式発進方式を採用するのだろうか? 尹卓は、中国が遼寧艦の経験を吸収し、これを基礎にしてさらに一歩、より大きくより先進的な空母を建造するのが比較的合理的な道筋だ、とする。この新たな空母のトン数は遼寧艦よりもやや大きく、先進的な造船理念を採用し、艦上の人員の居住環境は非常に大きく改善され、同時により多くの航空燃料と武器装備が搭載できる。

また、新たな空母が通常動力を採用するのは「技術上の比較的穏健妥当な方式である。」 李莉は、我が国の海軍序列の中で、潜水艦だけが原子力動力を採用しているが、潜水艦の原子力動力エンジンが空母に充分な動力を提供できるか否かは、依然探索の段階にある、と語る。フランスはまさに直接多くの潜水艦の動力装置を平行して「ドゴール」空母上に装備したがゆえに、空母に動力不足の問題が存在する結果をもたらした。「非常に多くの理論上実行可能な方案は、実践の中では依然段階的に進む性質の探索が存在し、これは我が国が初の空母を建造する時に通常動力を選択した1つの重要な原因である。」

この前ある外国メディアの報道は、中国は第2隻目の空母を建造中である可能性があり、さらにもう1隻ある可能性がある、とした。中国が大連で建造する新たな空母の輪郭はすでにはっきり現れ、第8の機格納庫の構造部品はすでに艦に組み込まれ、現在の速度に照らせば新たな空母は必然的に2016年内に進水するだろう。

李莉の説明によれば、国外のトン数が同ランクの空母と対照して見ると、1隻の5万トン級空母の建造にはおよそ3年の時間を必要とするが、空母が進水してから真に作戦能力を形成するまでには、さらに非常に長い時間間隔がある。進水後の艤装段階にはさらにより多くの作業があり、後続の設備や武器装備の機能性試験にはさらにおよそ2年の時間を必要とし、艤装完成から航海試験まではさらに1年の時間を必要とする。非常に多くの外国メディアやネット仲間は誤って進水を引き渡しと見なすが、実はその間にはさらに2〜3年の時間を必要とするのである。

李莉は、遼寧艦はすでに戦力化されて3年であり、この3年の事前探索と多くの試験の助けを借りて、中国はすでに同じトン数の空母を建造することを起点とし、同時によりハイエンドな空母の建造を探索する能力を具備しており、しかもこの種の方式は相対的に経済的でもある、と考える。空母の非常に長い探索期間を考慮すれば、もし1隻を完成させ、さらに1隻を建造すれば、非常に多くの初期に事前設定したプロジェクトが真に始動する時までにはすでに時代遅れになっている可能性があり、このため確かに同時並行で2隻の空母を建造する可能性は存在する。


 第3隻目の空母が建造されることは時間の問題というのがほぼ一致した見方ですが、初の国産空母の試験をして問題点を洗い出してから第3隻目の詳細設計をするのか、それともそれ以前に着手してしまうのかは分かりません。しかしなるべく冒険を避けて遼寧艦に近いものにしている以上、後者のハードルは低くなるはずです。



















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