北朝鮮がトマホークに対抗するには

 まあかなり難しいだろうなと思いますよね。

http://military.china.com/news2/569/20170410/30403270_all.html#page_2


巡航ミサイルの奇襲を北朝鮮は防げるか? 高射砲などの武器があるいは功を立てるか

【グローバル軍事4月10日の報道 グローバル時報特約記者 武国強】 米軍が突然に「トマホーク」巡航ミサイルを発射してシリア政府軍を攻撃した後、世界はこぞって関心の視線を北朝鮮に投げかけている。アメリカ有線テレビニュースネットは9日、「カールビンソン」号空母戦闘群が朝鮮半島に向かいつつある、と明らかにした。日韓のメディアは、アメリカのシリア奇襲は、依然ミサイルと核兵器を開発中の北朝鮮に向けた示威の可能性が高い、と考える。ならば北朝鮮には一体アメリカの巡航ミサイルの奇襲に防備する能力はあるのか否か?

北朝鮮が奇襲される可能性が増大

アメリカの有線テレビニュースネットは9日、ペンタゴン当局者は、アメリカ海軍の「カールビンソン」号空母戦闘群が朝鮮半島に近い西太平洋に向かいつつあると事実確認した、とした。米軍当局者は、「カールビンソン」号の今回の行動は最近の北朝鮮の一連の「挑発行動」に対する回答である、とする。

韓国の「東亜日報」は、「トマホーク」ミサイルを用いてシリアを打撃したのはトランプがアメリカ大統領に就任して以来下した初めての軍事命令で、アメリカが画定した「レッドライン」を越えさえすれば、アメリカは全く遠慮なく軍事打撃を実施するということを意味している、とする。この報道は、アメリカのこの挙は、もし北朝鮮が継続してアメリカの戦略的に譲れない最低ラインを挑発したら、アメリカには北朝鮮に対し先制攻撃を実施する可能性がある、と強烈に警告しているのだ、とする。

日本の共同通信社8日の報道も、アメリカのミサイルのシリア攻撃は北朝鮮に警戒を強化させる、とした。ずっと北朝鮮に対し武力行使しようと言明してきたトランプが強引にもシリアに手を出して攻撃したことは、同じく反米国家である北朝鮮に「相当程度の衝撃を受けさせ」、平壌はあるいはより核とミサイル開発に執着するかもしれない。報道は、アメリカが北朝鮮に対し武力を行使するリスクはシリアよりはるかに大きく、もし北朝鮮の反撃を抑止し、かつ核とミサイルの施設を破壊しようとすれば、「トマホーク」ミサイルの空襲といったような限られた作戦行動だけに頼ったのでは問題の解決には充分にほど遠い、とも強調する。

北朝鮮の対空ミサイルの近況はどうか?

ひとたびアメリカが対北朝鮮武力行使を決定すれば、「カールビンソン」号空母戦闘群の中の「タイコンデロガ」級巡洋艦、アーレイ・バーク級駆逐艦、水中の原潜がいずれも北朝鮮に対し「トマホーク」ミサイルを発射し、北朝鮮の核施設、ミサイル発射場、および38度線付近の火砲陣地を全面攻撃することができる。理論的に言って、この空母戦闘群が1回に投射するミサイルの数は100発を超えることができ、北朝鮮の防空能力に対し厳しい試練を形成する。

朝鮮中央通信社8日の報道によれば、北朝鮮外務省スポークスマンは当日アメリカのシリア空襲を強烈に非難し、北朝鮮はアメリカのいわゆる「警告性」行動に脅されないだろう、とした。北朝鮮サイドは核武力を中枢とする軍事力量をもって、アメリカの侵略を粉砕し、自衛性国防力量を強化し、自らの力量を用いて自らを防衛する、と。

北朝鮮の「トマホーク」巡航ミサイルへの対抗は主に空軍と防空軍部隊に頼る。冷戦終結以来、朝鮮人民軍はすでに建設の重点を地上防空武器の改良と研究開発の上に移している。アメリカ国防長官執務室が2013年に提出した「北朝鮮軍事力レポート」は、北朝鮮軍は「どんどん地上防空兵器と地下掩体施設に頼って空襲を防御するようになっている」と言明した。

説明によれば、北朝鮮の防空システムはほとんど完全にロシア製装備からなり、要地防空の主力装備は依然SA-2、SA-3、SA-5などの旧式な対空ミサイルである。北朝鮮のこうした対空ミサイルシステムは警戒/目標指示レーダーとネットワークを組む可能性があり、ミサイルシステムの機動性改善に有益かもしれないが、それらは元々全て中・高空目標を作戦対象とし、地面に貼り付くように飛行する巡航ミサイルに対応する時には効能が憂慮される。比較すると、朝鮮人民軍が装備する大量の携帯式対空ミサイル、高射砲および高射機関銃は、亜音速飛行する「トマホーク」巡航ミサイルに抵抗反撃する時には逆に大いに腕の振るい場所がある。

巡航ミサイルを防ぐには発見が重要なカギ

冷戦終結以来の何度もの局地戦争の中で、アメリカをトップとする西側諸国がその他の国に対し攻撃を発動する時、往々にして優先的に巡航ミサイルを使用して敵サイドの縦深の重要目標を打撃する。現在「トマホーク」巡航ミサイルは数十年の研究と改良を経て、すでに第4世代にまで更新され、レーダー反射面積は小さく、超低空飛行で、攻撃ルートの変化が多く、防御サイドがもし再三準備しても、防ぐにも防ぎようがないという可能性がある。

技術的角度から分析すると、巡航ミサイルの迎撃の難しさは主に発見が遅く、早期警戒が難しく、各種防空火力の反応が間に合わない結果をもたらすことにある。地球の曲面率の影響の下で、地上に配備されるレーダーが低空飛行する巡航ミサイルを探知計測しようというのは非常に困難である。相互の距離が100km以上の時、基本的に地平線の下に位置する超低空防御突破の目標を探知計測できない。今回アメリカの「トマホーク」ミサイルがシリアのシャイラート基地を攻撃した時、ロシア軍がシリア北西部のヘメイミム空軍基地に配備したS-400対空ミサイルは有効に反応できていない。米ロの専門家はいずれも、これは決してS-400対空ミサイルの性能が良くないのではなく、このミサイルの配備地とシャイラート基地相互の距離が約100kmで、地面に貼り付くように飛行する「トマホーク」ミサイルはロシアの防空システムの地上レーダーによって発見され難かったのだ、と考えている。

事実、巡航ミサイルの超低空攻撃に直面すれば、アメリカ自らさえも大いに頭を痛める。防御サイドが遠くを見、早く発見し、反応を速く、迎撃を正確にしたければ、多重の火力層の迎撃も必要だし、さらにレーダーシステムが耳さとく目明らかである必要がある。ロシアの巡航ミサイルの奇襲に防備するため、アメリカ陸軍は甚だしきに至っては本土の海岸線付近にレーダーを搭載した無人高空飛行船を配備し、空中からの不断の監視に用いることを計画している。

レーダーの監視について言えば、北朝鮮には持続的な空中監視能力が欠乏しているが、国土面積が狭小なため、防空軍の指揮、コントロール、通信、コンピュータシステムが60基あまりの遠距離早期警戒レーダーを制御しており、北朝鮮全域をカバーするだけでなく、しかも探知計測範囲が相互に重複し、一定程度上巡航ミサイルに対する探知計測距離の欠陥を補う。同時に、半世紀の「国家要塞化」工程を経た後、北朝鮮はすでに重要軍事単位が地下構築物や山のトンネルを設立し、米軍の巡航ミサイルはこの種の「ハードターゲット」に対応する時いささか意気込みに力が追いつかない。


 高射機関砲などで撃墜するのは可能でしょうが普通に考えて撃墜されるのはごく一部でしょう。しかし地下に潜伏する北朝鮮軍に巡航ミサイルだけで致命的なダメージを与えるのは難しいようです。アメリカが大規模に地上部隊を送り込んでゲリラ戦で対抗しようとする北朝鮮と戦うというのは状況的に現実的ではなさそうですよね。


















戻るボタン