殲ー15の派生型が登場?

 殲ー15は量産段階に入ったということなので、派生型の開発を始める可能性は充分あると思われます。

http://military.china.com/important/11132797/20131209/18204670.html


殲ー15、あるいは4つの特殊タイプを派生させるか 来年実弾試験が有望

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションは本文冒頭と同一なので省略します。)

最近、中航工業沈陽飛行機設計研究所によって設計され、中航工業沈陽飛行機社が製造する殲ー15艦載戦闘機はすでに大量生産が開始され、かつ部隊の使用のために引き渡された。殲ー15の生産の進度と作戦能力を完成させられるか否かが外国メディアが関心を注ぐ焦点となっている。

ある情報は、遼寧艦は来年殲ー15艦載機の実弾標的射撃試験を行うことになる、と明らかにする。また、空母はさらに殲ー15をプラットフォームに、多種の特殊艦載機種を作り出すことになる。これには電子戦機およびパートナー給油機などが含まれる。

A 最新の動向 殲ー15、あるいは来年実弾標的射撃試験を行うか

以前の皆が熟知している殲ー15とは異なり、大量生産された殲ー15には標準の海軍の灰青色塗装が採用され、コックピット後部には海軍の軍旗が塗装され、垂直尾翼には「フライングシャーク」のロゴが塗装され、機首と垂直尾翼には正式なコードナンバーがある。殲ー15の大量引き渡しは、いくつかの外国メディアの殲ー15に対する悪口と疑義を打破しただけでなく、さらに一歩「遼寧艦」の訓練の進度を加速させ、「遼寧艦」の訓練水準を高めることにもなる。

この前の当局の「遼寧艦」試験訓練に関する報道の中で、殲ー15はずっと黄色と灰色の2種の塗装でお目見えし、かついつも「5xx」をコードナンバーとしていた。分析によれば、この2種の塗装は殲ー15が採用するのが国産殲ー10戦闘機と同じ、「試験飛行しながら定型しながら装備する」の方式であり、このように「遼寧艦」の訓練に参加していることを説明している。一般的に言って、試験飛行が完成していない戦闘機が部隊の訓練業務に参加することはないが、殲ー15は試験飛行しながら装備する方式を採り、このことは一方においては殲ー15戦闘機の信頼性を説明し、一方においては艦載機訓練の緊迫性をも説明している。

いわゆる量産型型戦闘機は戦闘機が定型試験飛行を行った後、正式に大量生産されるタイプであり、その技術指標と各項目の性能パラメータはすでに確定し、主要な設計と構造配備はすでに固定化されている。これは戦闘機が使用に投入される重要な印であり、戦闘機の科研発展任務の中の1つの重要な節目となるポイントである。殲ー15の大量生産は、我が国の殲ー15戦闘機がすでに海上作戦能力と実戦に求められるものを具備していることを示している。同時に殲ー15戦闘機がすでに科研、研究開発段階に別れを告げ、正式に次の段階、すなわち性能向上と改造型を作る段階に入っていることも説明している。殲ー15を基礎に研究開発された複座双発重艦載戦闘機殲ー15Sはすでに去年11月3日に初飛行している、とされる。

「シンセン衛星テレビ」の報道によれば、今回遼寧艦と殲ー15艦載機の訓練と実験任務は正式に第2段階に入り、殲ー15は今後3〜5ヶ月以内に艦載戦闘機「パートナー給油」作業を行うことになる。

また、殲ー15はさらに海の状況が悪い条件下での発着飛行の実際の試験、および夜間発着飛行実験と訓練を行うことになる。内部の消息筋の人物は、上述の試験を経た後、遼寧艦と殲ー15は来年正式に南海某海域で実弾標的射撃試験を行い、さらに一歩殲ー15の遼寧艦上での発進を検証した後、海上で空中作戦および対艦作戦任務の能力の検証を行うことになる、と明らかにする。消息筋の人物は、殲ー15の量産開始と共に、海軍の作戦序列が行われ、その後続の研究開発も新たな段階に入る、と明らかにする。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「殲ー15の552号原型機。メディアは552号原型機およびその後の何機かの原型機が使用するAL-31Fエンジンはスホーイー33が使用する耐腐蝕改良を経たものだ、と推測する
」です。)

B 発展の趨勢

殲ー15、あるいは少なくとも4種の特殊タイプを派生させるか

提示しておくに値するのは、戦闘機は大量生産ないし正式就役を実現したということは、この機種がすでに性能向上と改造型を作る段階に入ったことをも意味している、ということだ。当時殲ー15のチーフエンジニアを担当していた孫聡はかつて、中国の次世代艦載機はあるいは2020年までに登場するのではないかと明らかにしたが、予見できる今後10年、甚だしきに至ってはより長い時間内、殲ー15は疑いなく中国の各タイプの空母唯一の艦載戦闘機プラットフォームとなり、もし艦載のその他のタイプを発展させる必要があれば、殲ー15が最も好ましい選択可能なプラットフォームでもある。現在発展させる必要のある艦載機種の中で、艦載電子戦機が疑いなく重点中の重点である。

このため、普通の殲ー15戦闘機の後、さらにより多くの特殊タイプが研究開発され、派生して異なる需要を満足させることになる。このうち、殲ー15S複座型艦載機はすでに去年初飛行している。さらにその他2〜3つの特殊型が開発されつつある。

中国の「兵器知識」誌編集長秦蓁は、それは2タイプだけかもしれず、1つは電子戦に随伴する飛行機で、実際には総合型でもあり、電子戦だけでなく空戦もでき、対地攻撃を包括した総合一体の戦闘機である、と考える。殲ー15は主にこの方向をもって改良するしかなく、その他の方面に関して言えば、殲ー15をちょっと改良すれば、いくつかの「パートナー給油」機ができる。

C 吊り下げポッドが明るみに

殲ー15、あるいは「パートナー給油」機の原型機になるか

関心を注ぐに値するのは、現在殲ー15が遼寧艦の甲板上で発進準備する画像が明るみに出ており、その機腹部の神秘の吊り下げポッドが外界の強烈な関心を引き起こしていることだ。画像から分析すると、これは現在イギリスやアメリカという空母強国が広範に採用している「パートナー給油」吊り下げポッドである可能性が大いにある。外界は、遼寧艦が来年初めに殲ー15の初の「パートナー給油」試験を行う可能性が高く、もし試験が成功したら中国はアメリカ、ロシア、イギリス、フランスに続く、第5番目の艦載機パートナー給油能力を持つ国家となる、と推測する。

いわゆる「パートナー給油」機とは、1機の戦闘機がもう1機の同じ戦闘機のために給油することを指す。軍事専門家杜文竜は、飛行過程で艦載機は敵の攻撃で損傷し、燃料漏れがもたらされ、機内に残った燃料に頼ったのでは空母に帰れないことがあり得る、と指摘する。この時、もう1機のパートナー給油機が必要となり、一定の燃料と給油チューブセットを搭載し、空中に到達して艦載機のために給油し、それを安全に空母に帰れるようにさせるのである。

専門家は次のように指摘する。伝統的な大型給油機は多数の機に多数回空中給油が行えるが、その体積は非常に大きく、その機動性の劣化をもたらし、実戦の中で基本的に自衛能力を持たないため、大型給油機はごく容易に狩り殺される目標ともなり、しかもその体積が大きすぎるため空母上での使用にも適さない。このため、未来の空中給油機の中で、小型および垂直短距離発着の「パートナー給油機」が重要な発展の方向である。実際、2006年には早くも、中国は第6回珠海航空展で初めて国産RDC-1空中給油吊り下げポッドの模型を展示している。外国メディアは、中国のRDC-1吊り下げポッドは1980年代にイギリスから獲得したMk.32給油吊り下げポッドを基礎に研究開発されたもので、アメリカのF-18E/F戦闘機のパートナー給油時も含めこのタイプの吊り下げポッドを使用する、と報道している。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは「殲ー15の553号原型機。AL-31Fエンジンを使用する。この機は11月23日の着艦および発進試験に参加し、名声が高い」です。)

D 電子戦機への改装

殲ー15に4大優勢あり

殲ー15は中国空母の短期間内唯一の艦載戦闘機プラットフォームであるが、艦載電子戦機への改装方面において、殲ー15は同時に多くの生まれもっての優勢も持つ。

1つは搭載機の汎用化である。電子戦機の不断の応用と発展は、電子戦機と作戦機群との協同および電子戦機の維持保護メンテナンスと保障をどんどん重視させている。もし将来の中国艦載電子戦機が殲ー15プラットフォームを選択したら、その大部分の部品は主戦艦載機と同じで、空母上の殲ー15に対する維持保護メンテナンスおよび保障体系は同様に同型の電子戦機のためにサービスでき、このようにすれば保障の上で非常に成熟したものになり、非常に大きな程度上艦載電子戦機の維持保護メンテナンスおよび保障の問題が解決される。さらに重要なのは、艦載電子戦機と艦載戦闘機が同一のプラットフォームなので、非常に良好に作戦過程の協同の問題を解決できることだ。

2つ目はハード破壊能力を持つこと。情報化された戦場の情報作戦行動は、より突出してソフト・ハード結合の一体化打撃として現れる。艦載電子戦機は重要な海戦の戦力であり、ソフト・ハード殺傷一体化の実現は重大な現実的意味を持つ。電子戦機の作戦目標は敵海軍作戦艦隊の情報システムであり、電子戦機の経験、教訓は、単純なソフト殺傷ではその効果は妨害を使用する回数と敵サイドの対妨害能力の不断の増強と共に不断に減殺され、唯一の有効な手段はこれに対しハード破壊を実現することだ、ということを明らかにしている。このため、現代の艦載電子戦機はどんどんハード破壊能力を重視している。殲ー15プラットフォームは電子戦機への改造後、普通の専用電子戦機とは異なり、依然非常に便利に一定量のハード殺傷武器を搭載し、目標に対するハード破壊を実現することができる。

3つ目は非常に強い機動性を持つこと。伝統的な「専業」電子戦機の多くは民間機プラットフォームを採用し、速度が比較的遅く、ほとんどいかなる機動性や自衛能力も語れない。このため作戦過程での戦闘機との協同の難度が大幅に増加する。だが殲ー15プラットフォームの電子戦機が採用するのは戦闘機プラットフォームであり、機動性が大いに向上し、ほとんど同型の艦載戦闘機とあまり区別がない。このため電子戦機と戦闘機群の協同がより便利で、より良好に隊に随伴しての妨害が実施でき、戦闘機がこれに対する航路護衛を行うにも有利で、全体的作戦機能が向上する。

4つ目は大型戦闘機プラットフォームとして、体積が未来の電子戦機の需要に符合すること。電子技術の発展と共に電子部品の機能は不断に増強され、同時に体積は逆に不断に減少し、各種電子対抗装備を小型化の方向に向かって発展させ、必ずしも大型機(戦闘機に対してということで言っている)をプラットフォームとして必要としなくなる。この前提の下に、大型艦載機である殲ー15電子戦機は自身の電子設備および搭載を必要とする各種電子戦設備の体積が決して大きすぎになることはなく、しかも電子戦設備のさらに一歩の発展につれ、艦載電子戦機も必ずしもああした、関係の要素によって必要とされる機能を完成させる電子戦設備の搭載を必要としなくなる。

このため、未来の空母の艦載電子戦機は、殲ー15プラットフォームを改造して作ることが最も好ましい選択であり、その機は戦闘機のほとんどあらゆる機能を留保でき、さらにより多くの攻撃武器を搭載し、敵の重要電子情報システムに対しハード破壊を実施し、あるいは戦闘機の航路護衛がない状況下で自身が搭載する攻撃武器を有効に利用して自衛が行える。

軍事百科

電子戦機

電子戦機は専門に敵サイドのレーダー、電子制御誘導システム、無線通信設備に対し電子偵察、妨害、攻撃を行う飛行機である。その主要な任務は敵サイドの防空体系の機能を失わせ、味方サイドの飛行機のスムーズな攻撃任務執行を援護することである。

パートナー給油機

(頑住吉注:本文中の説明の繰り返しなので省略します)

(頑住吉注:後のページのキャプションはほとんど本文の一部を切り取ったものなので省略します。6ページ目)アメリカのF-18艦載機は電子戦吊り下げポッドを搭載すると電子戦機に変身する

(頑住吉注:8ページ目)ロシアの艦載機がパートナー給油を行っているところ


 ポイントは来年行われる可能性があるパートナー給油試験、実弾射撃試験、そして殲ー15電子戦機バージョンの出現です。ただ電子戦機が「電子技術の発展と共に電子部品の機能は不断に増強され、同時に体積は逆に不断に減少し、各種電子対抗装備を小型化の方向に向かって発展させ、必ずしも大型機〜をプラットフォームとして必要としなくなる」という部分はどうですかね。確かに同じ機能なら小型化されるでしょうが、電子戦の重要性が上がり、攻撃手段が高度化、複雑化し、また強力になり、敵の対抗手段を破る必要も出てくるなどして結果的にはむしろ大型の搭載機が必要になる可能性もあるのでは。また「ハード破壊手段」は必ずしも同一の電子戦機が持たなくとも戦闘機や攻撃機と役割分担してもいいのではないかと思いますが。

















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