トルコによるロシア戦闘機撃墜関連

 中国はどう見ているんでしょうか。

http://www.hinews.cn/news/system/2015/11/25/017957933.shtml


ロシア戦闘機が撃墜されたことは、あるいは5大結果をもたらすか:国際関係に激震

ロシア戦闘機が撃墜されたことは国際関係の激震をもたらす可能性が高い

11月24日、ロシアの1機のスホーイー24戦闘機がシリアとトルコの国境付近でトルコのF-16戦闘機によって撃墜された。現在トルコとロシアの軍の今回の事件に関する説明は依然論争に満ちている。これは1950年代以来、初めて発生したNATOメンバー国がロシア(旧ソ連)戦闘機を撃墜した事件でもある。

この突発事件は国際情勢を多数の変数に直面させ、国際情勢に多種の発展変化が発生することを促す可能性がある。

第1に、プーチンは軍事力配備を強化して回答することになる。

ロシアがいかにして戦闘機がトルコによって撃墜されたことに対応するのか、これが人々の目下における最も関心を注ぐ問題である。ロシア戦闘機被撃墜後、ロシアは自らの憤慨を全く隠していない。プーチンは、これはトルコの背後からの一太刀であり、深刻な結果がある、と語った。

だがロシアがどんな種類の方式を用いて報復するのか、選択の余地は非常に大きい。すぐに手を出すことは情勢をさらに一歩エスカレートさせ、もし時間と空間の上で充分な、後の手のある準備を行えば、ロシアにはさらに選択肢が多くなる。現在ロシアはすでにシリア付近の海空力量を強化する準備をしており、これはトルコに照準を合わせたものでもあり、シリア周辺に軍事力を配備するその他のNATO諸国に照準を合わせたものでもある。

第2、ロシア・トルコ関係が急激に悪化する。

戦闘機撃墜事件はロシアとトルコの矛盾を水面上に浮上させ、ロシア・トルコ関係を急激に悪化させる。この事件はロシア、トルコ関係に深刻に影響する。ロシア大統領プーチンは、ロシアはこの種の犯罪行為を容認できない、とする。一方トルコ大統領エルドアンも弱みを見せず、彼はプーチンに反撃して、ロシアは全く対テロではなく、爆撃するのは全てシリア反体制派の中のトルクメン人であって、これはトルコの親戚だ、と語った。

第3に、ロシア・アメリカ関係をより複雑な方向に向かわせる。

この事件の背後で、アメリカが演じる役割は人を注目させる。アメリカはトルコのNATOの盟友である。トルコが1950年代には早くもNATOに加入した時の目的はまさにヨーロッパの南側から旧ソ連を抑止することだった。

トルコ政府の招きに応じて、アメリカ空軍の第1弾6機のF-15C戦闘機が今月6日にトルコ南部のシリアに近いインジャーリク空軍基地に到着し、トルコサイドのトルコ領空に対する空中パトロール執行を援助し始めた。事件発生時、トルコ政府が同国の領空をパトロールするのを援助する米軍のF-15C戦闘機も空中にいた。

事件発生後、アメリカは明確にNATOの盟友トルコ側に立った。オバマは当日合同ニュース発表会で、トルコには領土と領空を防衛する権利がある、と語った。

第4に、中東の勝負がさらに激烈な方向に向かう。

地縁政治の角度から見ると、シリアはロシアの中東地域における重要な戦略の支点であり、ロシアの地中海における唯一の海軍基地は他ならぬシリアのタルトゥース港に設けられ、ロシアの中東地域における軍事行動はロシアの中東地域における影響力強化の助けになり、ロシアの国際的「発言権」を増加させることになる。

ロシア戦闘機被撃墜は、9月30日にロシアが軍事行動をもって強い勢いでシリア情勢に介入してまだ2ヶ月にもならずに発生しており、中東地域の勝負の激烈さ、複雑さが見て取れる。ロシアのシリア出兵後、アメリカの中東における影響力は削減を受けたが、良策はなく苦しんでいる。中東のゲームをめぐり、アメリカの盟友のリストにロシアはいない。ロシア戦闘機被撃墜は、決して偶然、孤立した事件ではなく、それは実際には中東のゲームの主導権争いの反映である。この主導権の争奪で、最終的に誰が優位を占めることができるのだろうか?

第5に、中東地域およびより大きな範囲の国際関係がいずれも調整に直面する可能性がある。

中東地域から見て、ロシアのシリア出兵後、ロシア、イラン、イラク、シリアという「4国集団」にはすでに安全協力が開始されており、かつ中東のいくつかの主要産油国に対する牽制を形成している。ロシア戦闘機被撃墜は、すでにシリア・トルコの矛盾が直接はっきり現れる結果をもたらしており、かつさらに一歩中東地域の関係国が連鎖的に相互に影響し合う、反応する結果を引き起こす可能性がある。

より大きな範囲から見ると、トルコの背後にいるのはアメリカやNATOであるが、このことはアメリカ以外のその他のNATOメンバー国全てにこの争いの危機の中に引き込まれる危険の中に直面することを迫る。NATOはすでに24日夕方にメンバー国を召集して理事会会議を行い、トルコがロシア戦闘機を撃墜した事件につき討論を行い、かつ明確にトルコ支持を表明した。だがNATOは決して一枚岩ではなく、しかも外交ルートを通じて事態のエスカレートを避けることを希望するともしている。近年来、NATO内部各国は、戦略的重点が一致しない、経費不足、アメリカが主導する「対テロ戦争」への参加が消耗戦に遭遇するなどの矛盾や問題に直面している。危機に直面し、ロシアは合従連衡の策略を行い、NATOが大きなことをし難くなるよう迫る可能性が高い。(記者 邵進 編集 劉健 新華国際客戸端の報道)


http://www.hinews.cn/news/system/2015/11/26/017959017.shtml


ロシアとトルコの空軍はどちらがより強い? 衝突がエスカレートすればロシアは国内から大規模に兵を移動させることが可能

【グローバル軍事報道】 IS目標に対する持続的空襲から1ヶ月あまり後、現在ロシア軍の駐シリア航空兵集群は旅団級の規模に到達し、主要な作戦力量は48機の固定翼機と20機あまりのヘリである。ISに基本的に空中力量がないことを考慮し、駐シリアロシア空軍は大部分基本的空中自衛能力のみ持つ(頑住吉注:本格的な空戦能力は持たない)スホーイー34、スホーイー24戦闘爆撃機およびスホーイー25低空攻撃機で、制空作戦を担当するものは4〜6機のスホーイー30SM戦闘機しかない。ロシア軍の戦術規範に照らせば、航路護衛任務を執行する時は通常2〜4機の戦闘機が出動して航行ライン沿いにパトロールし、各自2発の中距離空対空ミサイルと2〜4発の近距離空対空ミサイルを搭載する。

比較すると、家の門前での作戦であるため、トルコは全国の空軍を素早く移動し参戦させることができる。現在トルコ空軍の総兵力は約6万人で、装備する飛行機は930機を超え、F-16C/D戦闘機の数だけでもう240機に達し、アメリカ、イスラエルに続く最も膨大なF-16機群である。それらはさらにアメリカ製の先進的なAIM-9X、AIM-120Bなどの空対空ミサイルを配備している。

ロシアの駐シリア空軍に比べ、トルコ空軍最大の優勢は完備された情報、指揮、コントロールシステムの支援を持つことにある。2003年、トルコ空軍はもう4機のボーイング737「ピースイーグル」空中早期警戒機を購入し、現在いずれもすでに引き渡されている。またトルコ軍がハタイ州、ガジアンテプ州の陸上基地に配備するレーダーは、監視コントロール範囲がシリア西部沿海および中北部の空軍基地をカバーし、ロシアあるいはシリア戦闘機が離陸したばかりでもうトルコサイドに発見されるだろう。

当然、もしロシア・トルコ衝突がさらに一歩エスカレートしたら、ロシアも国内から大規模に戦闘機、早期警戒機、空中給油機を移動集結させ、増援を行うことができる。結局のところロシア空軍は規模でも装備の完備ぶりでもトルコ空軍より一段上なのである。またロシアはトルコ周辺に強大な戦略爆撃機や陸上基地戦術地対地ミサイル力量を配備し、もし必要があればロシアは完全に「非対称作戦」を用いてトルコの空軍優勢を打ち消す韓国とができる。(田聿)


 双方の主張は平行線で着地点が見いだせない状況のようですが、幸い急激に事態がエスカレートする状況にはないようです。その1つの要因はやはりトルコ空軍の実力が「ロシアが一段上」でしかなく勝っている部分もあるというくらいに高く、しかもアメリカやNATOの後ろ盾があるからでしょう。もし比較的小規模な衝突でも情報力の差などから湾岸戦争のような惨敗をしたらロシアにとって致命的なことになりかねませんし。

















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