中国海軍、海上自衛隊を超越?

 最近このテーマの記事も多く、すでに超越したとするもの、冷静に見るべきとたしなめる感じのものとがあり、これはどちらかといえば前者ですね。

http://military.china.com/news/568/20151021/20600862.html


中国の駆逐艦・護衛艦、日本を超越 1.2万トンの055艦が就役すれば絶対の優勢へ

9.3抗日戦大閲兵の前後、西側メディアは中国が「筋肉を見せびらかす」と揶揄した。これからやっと1カ月あまりで、日本も大規模に「筋肉を見せびらかし」、これを海の上に置いただけである。

10月18日、日本の神奈川県横須賀近海の相模湾で、日本海上自衛隊は第28回観艦式を行い、日本、アメリカ、インド、韓国、オーストラリア、フランスの合計50隻の艦船と61機の飛行機が参加した。

これは日本の首相安倍晋三が国会で安保法案を強行通過させた後、日本の初めての閲兵式である。安倍は当日さらに何人かのアメリカ海軍将官と面会し、日米同盟関係を見せつけた。

日本の海上自衛隊の水上戦闘艦の数は多く、非常に威風堂々としており、国の人の心にうらやましさを生じさせ、中国海軍はその相手ではないと思わせる。だが銭報シンクタンクの専門家である宋忠平と軍事科学普及作家の張明は銭報の特別インタビューを受けた時明確に、中国海軍の総合的な実力はすでに日本をはるかに超え、対潜、掃海、ダメージコントロール、運用経験など少数の方面で及ばないだけだ、とした。

安倍、「今後の任務のため準備を整える」とする

日本の「新華僑報」の報道によれば、日本の陸海空三軍にはそれぞれ公衆に向け開放する閲兵式がある。陸上自衛隊には「富士総合火力演習」があり、海上自衛隊には観艦式があり、航空自衛隊には「航空祭」がある。このうち観艦式の人気は最高で、何故なら3年にやっと1回行われるからである。観艦式の期間、見学者は各式の軍楽隊の演奏を観賞でき、艦に搭乗して遊覧し、乗艦して出航することができる。

今回の観艦式は16万の観艦の申請を受け取ったとされ、往年の2倍あまりである。日本が第二次世界大戦後に建造した最大の戦闘艦「いずも」号ヘリ空母は最も人の注目を引き、これはその初の民衆に向けての参観開放である。

少なからぬ「いずも」艦の招待券を手にした日本人は感動すること宝くじに当選したかのようで、ある女性は「3年前の観艦式では幸いにして『ひゅうが』に搭乗したが、今回『いずも』に搭乗するとやはりその大きさに震撼させられ、心が高まった」と語った。

日本の海上自衛隊、アメリカのために「下働きする」

張明の説明によれば、現在海上自衛隊は全部でヘリ空母4隻、駆逐艦・護衛艦44隻、潜水艦16隻を含む138隻の艦艇(支援艦含まず)と293機の各型飛行機(固定翼機162機、ヘリ131機)を有する。

その艦隊は連合艦隊と地方隊からなり、連合艦隊の核心は4つの護衛隊群、すなわち4つの一九艦隊である。一九艦隊とはすなわち10隻の駆逐艦と9機の対潜ヘリを含む、ヘリ搭載駆逐艦を核心とする機動対潜艦隊である。

日本の海上自衛隊は現在新型のP-1対潜哨戒機8機、P-3C対潜哨戒機73機、EP-3電子偵察機5機を有し、その膨大な陸上基地対潜機群は米軍のすぐ次である。

国内の軍事マニアは日本の海上自衛隊に対し「アメリカ第7艦隊対潜大隊」とふざけて呼ぶことがある。宋忠平は次のように説明する。成立のはじめから、米軍はもう日本の海上自衛隊を自らのために「下働きする」補助の役割で、対潜と掃海、ソ連原潜の太平洋進出の封鎖に専心するものとして位置付けた。海上自衛隊の対潜能力は世界第3位、さらに掃海の技能は世界第1位である。だが、攻撃力はそれにもかかわらずほとんどない。

だが近年来そうりゅう級AIP潜水艦の就役と共に、日本の通常潜水艦部隊も世界一流に一躍身を置き、アジア太平洋地域の海上航行ラインに対し深刻な脅威を構成し得る。また日本のイージス戦闘艦はすでにひとまず弾道ミサイル防御能力を具備し、一方ひゅうが級、いずも級といったような直通甲板の準空母は、真の空母になるポテンシャルを持つ‥‥海上自衛隊の技能は不断に完備され、終始中国海軍の直面する強大な相手である。

中国海軍と日本海上自衛隊の実力の対比は一体どうなのか

普通の民衆は海上自衛隊に対し心に恐れを抱いている、軍事マニアはしばしばそれを見下す。中国海軍と日本海上自衛隊を比べると一体どうなのか? 「今世紀初めまで、海上自衛隊の総合的実力は中国海軍に比べ比較的大きな優勢があった。だが両国の総合的実力の発展変化につれ、実力の天秤はすでに中国方面に向け大幅に傾斜している。」と張明は語る。

(頑住吉注:これより2ページ目)

まず海上自衛隊最強の水上駆逐艦・護衛艦方面を比較する。遠距離区域防空艦方面で、日本には4隻のこんごう級、2隻のあたご級という全部で6隻のイージス艦があり、中国はすでに6隻の052C、5隻の052Dという全部で11隻の中華イージス艦があり、さらに4隻の052Dが船台の上で建造されている。中遠距離防空艦では、日本には4隻のあきづき級があり、中国には2隻の052B、2隻の051C、4隻の現代級と全部で8隻ある。主力多用途駆逐艦・護衛艦では、日本には5隻のたかなみ級、9隻のむらさめ級駆逐艦があり、中国には22隻の054/054A護衛艦がある。

張明は説明し、「中国海軍の駆逐艦・護衛艦の数はすでに日本の海上自衛隊を超えているが、排水量12,000トンに達する055型駆逐艦の建造、就役と共に、質の上でも中国海軍は絶対の優勢を占めるだろう」と語る。

潜水艦方面では、5隻のそうりゅう級を含む16隻の日本の通常潜水艦は、50隻あまりの中国水中艦隊の面前では見劣りする。外国メディアは、中国最新の039B改良型AIP潜水艦は、すでにそうりゅう級と優劣はないと考えている。しかも中国の攻撃型原潜の速度、水中持続戦闘力は日本の通常潜水艦に対しさらに圧倒的優勢があり、いわゆる「日本の潜水艦は中国のそれより強い」との説は全くのナンセンスである。

2人の専門家はいずれも、中国海軍の日本に対する最大の優勢は固定翼実戦機にある、と考える。中国海軍航空隊は飛豹、殲ー16、スホーイー30、轟ー6Kなど強力な対地対艦攻撃機を持ち、さらに殲ー10、殲ー16は海上の制空権を争奪でき、日本の海上自衛隊には実戦機は全くなく、対潜機群も膨大な水上艦隊も、中国海軍航空隊の大機群の面前ではまな板の鯉の役割である。甲午海戦で日本の艦に速射砲がある一辺倒の局面が、あるいはまた再演されるかもしれない。ただ双方の役割をちょっと換えて。

「中国には真の空母があることを忘れてはならない。空母艦隊の非空母艦隊に対する優勢はほとんど絶対である。加えて中国海軍の新世代原潜が出現すれば、中国の日本海軍に対する優勢はさらに拡大するだろう。」と張明は語る。

ロイター社の報道によれば、安倍は観艦式で海上自衛隊員に向け講話を発表し、彼らが「今後の任務のために準備を整える」よう要求した。観艦式後安倍は「いずも」号に搭乗して米軍将官と面会し、これにはアメリカ第三艦隊司令ノーラ タイソンと駐日アメリカ海軍司令マシュー カーターが含まれた。

ロイター社の報道によれば、今回第7艦隊司令ではなくタイソンがアメリカ海軍代表として出席することは、第3艦隊がより多く西太平洋に介入することを事前に示している。慣例によれば、国際日付変更線以西は第7艦隊の行動範囲、以東は第3艦隊の行動範囲で、後者は約100隻の艦船を持ち、これには4隻の空母が含まれる。

日本は将来空母や原潜を建造するだろうか

海上のハード実力では中国が優位を占めるが、宋忠平は、日本は太平洋戦争の大規模海上決戦を経歴し、惨敗の教訓を骨に刻み心に銘じ、その遠洋大規模艦隊運用経験は中国と比較できず、ダメージコントロールの水準もきっとより強い、と注意を促す。

「ミサイル、魚雷によって命中弾を受けたら、どうすべきなのか? 日本はアメリカから何十年も学び、ワンセットの戦闘艦応急手当の良い方法があり、中国はこの方面の教訓が深刻ではなく、ダメージコントロールはまだ小学生レベルかもしれない。」

また、中国の現役対潜ヘリのプラットフォームは立ち後れ、対潜哨戒機は研究開発されたばかりで、数が少なすぎ、いずれも日本に及ばない部分である。

「冷戦後、アメリカは国力低下が原因で全世界のカバーを達成し難く、西太平洋の空母の空白期はどんどん長くなり、アメリカは徐々にいくつかの主要な任務を日本に渡し、この趨勢は現在まだ強まりつつあり、米軍第二線、海上自衛隊第一線の局面が出現する可能性がある。」と張明は明らかにする。

ならば、日本は将来空母や原潜を建造するのか?

「この2つはアメリカ自身の安全に関わり、以前アメリカは絶対に承諾しなかっただろうし、現在でもどうなるか分からない。」 張明は、現段階で見て、もし日本が「いずも」、「かが」号にF-35B戦闘機の搭載を勝ち取ったら、海上自衛隊には1つの小型海上空中作戦力量がもう生じるのであって、決して軽視することを許さない、と語る。(ソース:銭江夕刊)


 本当は軍備なんかに金を使わないで済めばその方がいいんですけど、状況が許しそうもないですね。




















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