最近の遼寧艦の動向

 そういえば最近動きに関する情報が少なかったですが。

http://military.china.com/important/11132797/20180106/31921573_all.html#page_2


遼寧艦今年最初の航海に三大見所あり 殲-15、あるいは夜間発着か

「遼寧」号空母は去年7月に香港祖国回帰・中国人民解放軍香港進駐20周年慶祝活動に参加した後、年後半は海に出て訓練する頻度が非常に少なかった。だがそれは低調であればあるほど、どんどん外界の興味と推測を引き起すだろう。このため、「遼寧」号空母新年初の海に出ての訓練は外界の関心を引き起こしている。特にこの空母が夜間発着と「台湾めぐり」を行うか否かがさらに関心の注がれるホットなポイントである。

グローバルネットが台湾メディアの報道を引用したところによれば、解放軍海軍「遼寧」号空母は1月4日深夜に台湾海峡を通過し、南海艦隊管轄区に行って場所移動訓練を行ったが、「決して台湾めぐりは行っていない」。

外国メディアは「遼寧」号が作戦能力を具備しているか否かに対しこれまでずっとことのほか「走心」(頑住吉注:どういう意味かと質問するページが非常にたくさんあり、答えが全然バラバラで、要するに中国人にもよく分からない言葉でありこういうのは使うべきでないですね)で、西側メディアは以前、「遼寧」号空母は訓練艦でしかなく、「張り子の虎」としか評価できない、と考えていた(頑住吉注:いやいや訓練・科研用だと中国当局が公式に言ってたんですが)。だが2016年12月の空母実弾演習と遠海訓練は疑いなく「張り子の虎」との言論に対する「」平手打ちだった。

空母実弾演習の中で、空母の殲-15艦載機は空対空ミサイルを搭載し、早期警戒機の指揮下で来襲する模擬の敵機に対し迎撃を行い、一方空母自身の対空ミサイルと艦砲も射撃を行った。その後、この空母艦隊は今度は第一列島線を出て西太平洋に赴き遠海訓練を展開し、これは「遼寧」号空母が始めて行った遠海訓練だった。

「『遼寧』号空母のこの2回の動作はすでに初歩的な戦闘力を形成していることを示し、これは主流メディアや大部分の軍事専門家の一致した見方である。」 海軍専門家の王雲飛は澎湃新聞に向け次のように言った。「初歩的戦闘力の形成後の次の一歩の重要なカギは、全面的戦闘力形成の探索である。このため、今回の海に出ての訓練最大の見所は全面的戦闘力と密接に関係する重要なカギたるステップである。すなわち、殲-15は夜間発着訓練を行うか否か。」

「遼寧」号空母のこれまでの訓練の公開の情報によれば、殲-15艦載機の発着訓練だろうと実弾演習あるいは訓練だろうと、いずれも白昼に行われ、かすかな光の条件下では甲板の割り振りなどの訓練のみ行われている。

空母の攻防の主要武器として、艦載機が全面的戦闘力を形成するか否かは、空母が全面的戦闘力を形成することの重要中の重要事で、艦載機は全天候全時間戦闘の能力を具備することが必須で、つまり白昼の条件下でも発着、戦闘でき、かすかな光あるいは夜間でも発着、戦闘できるということである。

アメリカ空母が冷戦終結後に参加した多くの局地戦争を縦覧すると、その多くの行動は夜間に展開されている。「暗黒の夜は敵味方双方の作戦行動の展開いずれにも影響があるが、もしどちらかが暗黒の夜の行動に対する影響を克服、あるいはできる限り減少させることができたら、戦争の中でより多くの主導権を持つことになる。」と王雲飛は語る。

夜間発着は白昼の発着に比べ、飛行員の視覚感知能力が非常に大きく低下し、陸上基地実戦機の夜間発着であってさえも重大な難点科目であり、増してや戦闘機がサッカー場2、3つの大きさしかない甲板上で夜間発着を行うことに関しては言うまでもない。艦載機が夜間に運動する空母の上で発着するリスクは非常に高く、難度も非常に高い。

艦載機夜間発着の中で、発進の難度は降着に比べ相対的にやや低い。国外の統計によれば、大部分の艦載機飛行員の事故発生は着艦の前、つまりいわゆる「恐怖の12秒」である。空母専門家の李傑は澎湃新聞に、夜間発着は各種夜間降着補助設備の助けを借りる必要があり、例えば光学降着補助システム、降着補助レーダーなどであるが、飛行員に超越的に高い技術と良好な心理的質があることこそが最も重要なカギである、と教えた。

殲-15が夜間発着を行うか否かというこの見所の他、李傑は今回海に出ての訓練で海軍新型総合補給艦の第1号艦「呼倫湖」号の随伴があり、かつ補給訓練を行うか否かも見所だ、と考える。

「呼倫湖」号補給艦は中国が自主研究開発した世界先進水準を持つ新型総合補給艦で、空母艦隊、遠海機動艦隊のために海上随伴補給が提供でき、この艦は去年9月1日に正式に中国海軍に就役した。

中国軍ネットの以前掲載した文は、「呼倫湖」号補給艦は新型海上補給装置の研究開発、大型補給艦全体設計・建造などの一連のカギとなる重要技術を突破し、補給方式が多様で、補給能力が強い、とする。この艦の就役は海軍艦艇が遠洋に向かうためにより堅実な装備の基礎を固め、海軍遠洋保障能力が新たな段階に躍進することを象徴的に示し、海軍装備体系構造の完備、近代化された海軍の建設に対し重要な意義を持つ。

台湾地域、空母が「台湾めぐり」するか否かに高度の関心を注ぐ

これまでの遠海あるいは区域をまたいでの訓練同様、今回も「遼寧」号は空母艦隊の形式をもって海に出て訓練する。

グローバルネットの報道によれば、解放軍東海艦隊の2隻の052C型駆逐艦「鄭州」号と「済南」号は、先日舟山定海の母港から出発し、青島に北上して「遼寧」号空母と合流し、北海艦隊も3隻の軍艦を派遣して共に南下する。

「遼寧」号空母が組成する艦隊はすでに何度も遠海訓練を執行しており、往路は台湾以東海域に沿って南下し、復路は台湾海峡に沿って北上し、このためもあり世論に「台湾めぐり」航行と呼ばれている。今回の「遼寧」号空母の再度の南下も台湾地域の空母が「台湾めぐり」するか否かに関する討論を引き起こしている。

グローバルネットの報道は、台湾地域の安全保障業務部門は「遼寧」号空母は宮古海峡を抜け、台湾東部海域をめぐって南下し、台湾めぐり航行を行うと事前判断していた。だが深夜になって軍関係者は、「遼寧」号空母は「海峡中央線」以西の海域を直接突っ切り、決して台湾をめぐってはいない、と事実確認した。台湾地域安全保障業務部門は、海空域の監視をすでに強化し、その動態を把握している、と言明した。

解放軍の海空軍の遠海訓練はとっくに常態化し、軍用機あるいは軍艦の「台湾めぐり」も常にあることである。先月、海軍第28航路護衛艦艇艦隊が宮古海峡から列島線に前進して「台湾めぐり」を行い、さらに南海艦隊航空兵の爆撃機、戦闘機、早期警戒機など多機種数十機の実戦機と、西太平洋某海域で対抗訓練を行った。

去年12月12日、中国空軍スポークスマンの申進科大佐は情報を発表し、中国空軍は11日に定例の性質の常態化された体系遠洋訓練を行い、多数の爆撃機、偵察機が「島をめぐって巡航」し、国家の主権と領土の完備を維持保護する能力を鍛錬し向上させた、と語った。これは解放軍空軍が初めて対外的に発表する情報の中で「島をめぐって巡航」との言葉を使用したもので、世論の普遍的な関心を引き起こした。

王雲飛の見たところ、今回「遼寧」号空母は南下時に列島線に前進して「台湾めぐり」しなかったが、帰投する時にバシー海峡から列島線に前進し、台湾以東海域を航行した後に宮古海峡から駐屯地に戻る可能性は排除できない。現在、中国第2隻目の空母は停泊試験を行いつつあり、正式就役までの距離は決して遠くなく、中国空母の数が増加するのにつれ、空母が「台湾めぐり」するのも、空軍実戦機同様どんどん頻繁になり、甚だしきに至っては常態化するだろう。


 もちろん日本付近の公海を通過することも頻繁で普通のことになるわけでしょう。今のところ遼寧艦上では重大事故は起こっていないようですが、夜間発着など難度の高い課目に挑戦すれば避けがたく事故の確率は上がっていくでしょうね。
















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