中国空母艦隊建設関連2題

 まず各国の陸上艦載機訓練施設の話題です。

http://military.china.com/news/568/20130722/17959369.html


ロシア:中国には2つの空母艦載航空戦力を訓練養成する訓練センターがある

【グローバルネット総合報道】 「ロシアの声」ラジオ局ウェブサイト7月20日の報道によれば、ロシア艦載航空隊の飛行機は近々アゾフ海沿岸のイェイスク市の「ニトカ」艦載機地上試験システムの使用を開始し、飛行試験を行う。現在ではアメリカだけが類似のシステムを持ち、中国とインドも類似の訓練施設を建設中である。

ロシアメディアは、現在イェイスクの「ニトカ」艦載航空隊飛行訓練システムの建設作業はまだ終わっておらず、制動ケーブル装置を含む一連の重要なシステムがしばらくはまだ未装備である、とする。だが、2015年にこのシステムが完全に引き渡されて使用される時には、空母艦載設備が100%正確にクローンされ、養成される飛行員が空母甲板上で発進する技能を掌握することを保証できる。現在ではアメリカだけが類似のシステムを持ち、中国とインドも類似の訓練施設を建設中である。

ウクライナがかつて比較的長期間にわたって、旧ソ連空母を使用するその他の国(主に中国とインド)と、クリミア半島の「ニトカ」訓練システムを長期賃貸する契約を締結することに期待し計画していたが、最終的に望み通りにはならなかった。中国は現在本国国境内に艦載航空隊の専門家を養成する2つの類似の訓練センターを建設中で、このうち武漢では艦載機連隊の技術専門家が養成され、黄海の葫芦島では艦載機飛行員が養成される。中国がスホーイー33を基礎に研究開発してできた殲ー15国産艦載機がすでに新たに建設される地上シミュレーション飛行場で発進の訓練中で、このためもはやウクライナの訓練システムは必要とされない。

ウクライナはかつてインドにも期待を寄せたが、2012年冬のある情報は、インドはすでにロシアのネバ設計局の専門家の援助の下に、自らの艦載航空隊飛行員訓練センターの建設を開始している、とした。インドによる類似の施設の建設は、ウクライナのクリミア半島にある「ニトカ」システムのこれまでの利用価値を完全に喪失させた。何故なら旧ソ連スタイルの空母を使用するあらゆる国が自らの艦載機飛行員および専門家の訓練基礎施設を持ったからである。空母のために艦載機飛行員を養成する他には、この施設には用途がない。現在ウクライナ海軍にも空母建造の準備はなく、これを全く必要としない。もし博物館に改造するとしても、大量の資金を必要とし、調達のあては全くない。各種の現実の状況を考慮すると、ウクライナの「ニトカ」は今後悲惨にも消滅し、関連の土地は地方の商業開発に賃貸される可能性が最も高い。

今後このシステムははさらにロシア海軍の将来空母方案を根拠に改造建築され、蒸気カタパルト装置が配備される可能性もあり、甚だしきに至っては電磁カタパルトが使用され、夜間や劣悪な天候条件下での「盲着陸」の方法と技能を演習訓練できるようになるかもしれない。現在アメリカはすでに類似のシステムを使用中であり、ロシアも研究開発中である。また、ロシア軍はさらにイェイスクに海上ヘリプラットフォームを建設し、艦載ヘリ飛行員を養成し、彼らの波のある海の条件下での着艦技能を向上させることを計画している。

ロシア軍がこのシステムを建設するのは主に、ウクライナのクリミア半島の類似施設への依存から脱却し、ロシア艦載航空隊の長期的発展を確保するためである。ソ連解体後15年近くの間、ロシア海軍艦載飛行員はずっとクリミア半島の「ニトカ」システムを使用して飛行訓練を行っていた。ロシア軍のスホーイー25UTGおよびスホーイー33機は毎年必ずここに来て1ヶ月半から2ヶ月訓練した。だがウクライナでオレンジ革命が勃発した後で政権に就いたユシチェンコ大統領は、ロシアとのこの領域における協力を破壊し始めた。2008年9月にロシア軍が元々定めていた訓練飛行計画がぶち壊され、2010年になってやっと訓練が再開された。だが当時ロシアの指導層はすでに本国に類似の訓練施設を建設することを決定していた。2011年、メディアはロシア軍がすでにイェイスク市に「ニトカ」訓練センターの建設を開始したとの情報を明るみに出した。実際にはロシアサイドのこの挙は必ずしも完全にウクライナとの行き違いのせいではなかった。結局のところこの種のシステムの建設コストは高過ぎ、これに比べればロシア軍が毎年ウクライナの訓練システムを賃借する費用はたった150万アメリカドルだったのである。イェイスクに「ニトカ」訓練センターを建設することは、ロシア軍の指導層が艦載航空隊の作用、および艦載航空隊のポテンシャルを継続的に累積していくことの必要性を充分に認識していることを証明している。ここから導き出し得る結論は、ロシア国防省は空母の建造を再開しようとしている、というものだ。さもなければ、間もなく就役期間が満期になる「クズネツォフ」号空母1隻だけのためにこのような施設を建設するのは明らかに全く引き合わない。(編集翻訳:艾国、原稿チェック:劉昆)


 中国がロシアと合同演習を行い、空母艦隊の建設を急ぎ、ロシアも新たに空母を建造しようとしている、という状況は冷戦構造のより深刻化した形での復活を想像させます。

 で、中国空母艦隊はどんな形態になるのか、に関する記事です。

http://military.china.com/news/568/20130722/17959369.html


分析、遼寧艦はあるいは単一空母の戦闘群を組むか、と指摘 3層の火力を配置

現在「遼寧」号空母は再度出航し訓練を展開している(頑住吉注:ちょっと前に書かれたものでしょうか。他にそういう情報はないようです)。分析者は普遍的に、将来「遼寧」号空母艦隊は、より単一空母の戦闘群を組成する傾向にあると考えている。すなわち、「遼寧」号を核心とし、数隻の防空駆逐艦、多用途駆逐艦、護衛艦、攻撃原潜、および総合補給艦などを配備するものである。

世界の空母発展史を縦覧すると、空母が単独で戦うものでは全くなく、艦隊を組成してこそ空中、水上、水中の武力を集めて高度に一体化させた機動作戦力量たりうるのである。空母戦闘群は使命、任務、作戦海域、作戦対象の違いにより、単一空母戦闘群、ダブル空母戦闘群、多空母戦闘群などに分けることができる。

単一空母艦隊:外、中、内3層の火力配置

単一空母戦闘群の艦種には空母、ミサイル巡洋艦、ミサイル駆逐艦、駆逐艦、攻撃原潜および快速支援艦が含まれる。アメリカの単一空母戦闘群を例にすると、空母以外にタイコンデロガ級巡洋艦(1〜2隻)、アーレイ・バーク級駆逐艦(2〜3隻)、スプールアンス級駆逐艦(1〜2隻)、ペリー級護衛艦(1〜2隻)、ロサンゼルス級原潜(1〜2隻)、その他さらに1隻の総合補給艦がある。当然、航路護衛艦艇の任務には重複があり、各種艦船の数は決して固定されたものではない。

単一空母艦隊は通常空母を中心とし、外、中、内3層によって組成された縦深が大きく、層数が多く、布陣が大きく展開された、火力が集中した兵力配置を取り、もって戦闘区域の空中、水上、水中および情報など多次元空間の支配権を全面的に奪取する。

ダブル空母戦闘群:遠、中、近3層の火力配置

ダブル空母戦闘群は通常2隻の空母を中心とし、8隻の防空型巡洋艦や駆逐艦、4隻の対潜型駆逐艦、護衛艦、2〜4隻の攻撃型原潜を配備する。一般的に言うと、1つのダブル空母戦闘群は遠、中、近3層の火力配置を持ち、第1層目の外部防衛区は大縦深の攻防に用い、距離は空母から180〜400km以上で、8機の早期警戒機、8機の電子戦機、6機の偵察機、艦載フェイズドアレイレーダーと攻撃型潜水艦を持ち、空中、水上、水中の捜索を担当する。第2層目の防衛区はダブル空母戦闘群の区域における攻防に用いられ、距離は空母から45〜180kmである。最後の1層の防衛線は自衛に用いられ、主に空母自身とその他の航路護衛艦艇の武器を利用して、来襲する目標に対する迎撃を行う。

3隻による空母艦隊:多層の厳密な火力配置

3隻の空母による戦闘群は一般に事前に準備された状況下で局地戦争に参加し、あるいは大規模な通常戦争の中で使用される。3隻の空母戦闘群は通常3隻の空母を核心とし、9隻の防空型ミサイル巡洋艦および駆逐艦、14隻の対潜型駆逐艦、護衛艦、5〜6隻の攻撃型原潜、3〜4隻の後方勤務支援艦という全部で32〜37隻の艦艇が配備される。湾岸戦争など何度もの局地戦争の中で、アメリカ海軍が派遣した空母はいつも3隻をはるかに超え、甚だしきに至っては6〜7隻の規模に達した。


 「分析者は普遍的に、将来『遼寧』号空母艦隊は、より単一空母の戦闘群を組成する傾向にあると考えている。」って、当面は使える空母はそれだけですからまあ当り前ですわな。しかしその後の国産空母に関しては最初から複数の空母を含む艦隊を組むために同型艦が同時に建造される可能性もあるでしょう。










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