「護衛艦不要論」

 軍事の世界では「〜不要論」ってたいてい間違ってるんですけどね。

http://military.china.com/critical3/27/20130917/18052412.html


中国海軍はもはや護衛艦を製造すべきではない

まず護衛艦の機能が駆逐艦の機能に及ばないことを見てみよう。

護衛艦は小型から中型の軍艦である。この艦は艦砲、対艦ミサイル、対空ミサイル、対潜武器(魚雷、機雷、爆雷、対潜ロケット、対潜ミサイル)を主要な武器として用いる。この艦は航路護衛、対潜、防空、偵察、パトロール、警戒、機雷敷設、上陸支援などの作戦任務が執行できる。

駆逐艦は中型から大型の軍艦である。この艦は対空、対艦、対潜、対地攻撃武器を装備し、強大な総合作戦能力を持つ。現代の駆逐艦の排水量は5,000〜10,000トンの間で、しかもさらに大型化に向かって発展している。現代の駆逐艦は防空、対潜、対艦、対地攻撃、航路護衛、偵察、パトロール、機雷敷設、火力支援、陸上目標攻撃などの作戦任務を執行することができる。

駆逐艦の機能には航路護衛機能が含まれる。護衛艦はトン数が大きくないので作戦能力が駆逐艦に比べて弱く、航続能力も駆逐艦に比べて劣り、遠洋作戦能力は特に駆逐艦に及ばない。

さらに護衛艦がどんどん駆逐艦に似てきていることを見てみよう。

護衛艦はトン数が大きくないため、作戦能力が駆逐艦に及ばない。いくつかの国の建造する護衛艦はどんどん駆逐艦に似てきている。このため機能は多くの護衛艦を超えている。典型的なのはフランス、イタリア、スペイン、ノルウェーの護衛艦である。

スペイン海軍のF-100級護衛艦 F-100護衛艦は全長146.7m、全幅17.5m、満載排水量5,800トン、最大速度28.5ノットである。最も核心的なポイントは非常に強い区域防空能力があることで、これは主にアメリカ製「イージス」システムの強大な威力のおかげである。

ノルウェーのナンセン級護衛艦 全長132m、全幅16.8m、喫水4.9m、排水量4,100トン、満載排水量5,290トン、最大速度27ノット。8連装MK-41垂直発射装置、4連装NSM対艦ミサイル発射機、2基の連装324mm魚雷発射機、1機のNH-90ヘリ。

こうした大型護衛艦を製造するならいっそ駆逐艦を製造する方がいい。だが小国の国力は限られ、遠洋海軍は建設できない。

続いて護衛艦が不断にトン数を増加させても駆逐艦には及ばないことを見てみよう。

護衛艦は作戦能力増加のため、不断にトン数を増加させている。我が国の054A型護衛艦は満載排水量4,100トンに達する。ロシアの22350型護衛艦の満載排水量は4,500トンに達する。

フランスとイタリアが合同で研究開発した「ホライズン」級護衛艦は世界最大最強の護衛艦である。満載排水量は当初4,500トンと定められていた。フランスが第1号艦の「アキテーヌ」号を製造して、やっと4,500トンの艦体には必要とされる全ての設備と武器が装備できないことが発覚した。そこで艦体が6,700トンにまで増加された。全長151.6m、全幅17.5m、喫水5.1mである。ホライズン護衛艦は主に対潜を執行するが、「アスター」30対空ミサイルを装備して防空能力を増強し、巡航ミサイルを装備して対地攻撃任務を増やした。だがトン数がおおよそ等しい駆逐艦に比べると、作戦能力はやはりずっと劣る。

護衛艦が不断にトン数を増加しても駆逐艦には及ばない。駆逐艦は最多で150発の各種ミサイルを搭載する。護衛艦は最多で56発の各種ミサイルを搭載する。駆逐艦は強大な電子情報設備を搭載し、最多で7基のレーダーがある。護衛艦は電子情報設備を配備すること駆逐艦に比べ半分である。駆逐艦の航行速度は28から38ノット(1ノットは時速1海里=時速1.852km)前後である。護衛艦の航行速度は30ノットを越えない。

最後に我が国の海軍がもはや護衛艦を製造すべきでないことを語る。

護衛艦がさらにトン数を増加させても駆逐艦には及ばない。しかも駆逐艦はどんどん多用途が要求されており、護衛艦の作戦機能を包括している。護衛艦の最大の用途は対潜である。だが駆逐艦はトン数が大きく、より多くの対潜ミサイルと対潜魚雷が搭載できる。さらに少なからぬ対潜ロケットや爆雷を搭載し、対潜能力は護衛艦を超える。

非常に多くの国は何故まだ護衛艦を製造しているのか? 護衛艦は技術的に高度でなく、建造コストが高くない。例えば、スペイン海軍のF-100級護衛艦の建造コストはアメリカ海軍アーレイ・バーク」級駆逐艦の半分である。今になっても護衛艦が人々をひきつける最大の優勢は建造コストがより低いことで、弱小国に喜ばれ愛されている。少なからぬ国は国力に限りがあり、あるいは護衛艦を製造し、あるいは護衛艦を購入しているのである。

(頑住吉注:これより2ページ目)

だが海軍強国はもはや護衛艦を重視していない。

アメリカ海軍はもはやとっくに護衛艦を建造していない。ペリー級護衛艦は61隻あり、排水量は3,638〜4,100トンだが、不断に海軍から退出し、2013年になれば27隻が残る(頑住吉注:これ古い記述の引用ですかね)。

日本は現在大型駆逐艦を専門に製造している。だが攻撃能力を隠して欺瞞し、故意に護衛艦と呼んでいる。日本の「むらさめ」級護衛艦は全長151m、全幅17.4m、喫水5.3m、基準排水量4,550トン、満載排水量は6,100トンに達する。最大速度は30ノットで、作戦能力は強大である。アメリカ製MK41垂直発射システムは16ユニットあり、アメリカ製の「アスロック」対潜ミサイルを配備する。アメリカ製MK48垂直発射システムは16ユニットあり、アメリカ製の「シースパロー」近距離対空ミサイルを配備する。艦上にはSH-60Kヘリが1機ある。「むらさめ」級護衛艦は実際には駆逐艦である。

第17隻目の054A護衛艦576号三門峡艦は間もなく完成し、しかも造船工場はさらに後続の艦を建造中である。海軍には少なくとも18隻の054A護衛艦がある。我が国はもはや護衛艦を建造する時ではない。精力を集中して駆逐艦、巡洋艦、強襲揚陸艦、空母を建造すべきである。空母戦闘群の中では駆逐艦を用いて護衛艦に替えれば、航路護衛能力はより強大になる。

護衛艦が不断にトン数を増加しても駆逐艦には及ばない。ならば我が国の海軍が遠洋海軍になろうとするならむしろ駆逐艦を製造した方がいい。人々は我が国はまだ護衛艦で近海を防衛する必要があるというだろう。だが遠洋艦隊を持ったら、誰があえてその近海を侵犯するだろうか? 我が国にはすでに海上警備隊がある。これこそが近海を守るものである。

海軍がさらに多くの護衛艦を製造することはすでに必要ない。駆逐艦の建造コストが高いと言ってはいけない。駆逐艦の作戦能力は護衛艦を非常に大きく超える。多くの金を費やしてもその価値があるのだ! さらに一律に費用を節約すれば、永遠に最強国の後塵を拝する。我が国の海軍は遠洋海軍になる必要がある。もはや護衛艦を製造すべきではない。海軍は戦力を高める必要があるだけでなく、イメージを上げる必要がある。大国は大国らしくする必要があるのだ。


 どうなんすか、これ思い込みじゃないんですかね。護衛艦と駆逐艦の違いは便宜的なもので、護衛艦が大型化すれば駆逐艦そのものになり、大型化しても駆逐艦に及ばないってことはないんじゃないかと思うんですけど。「護衛艦の航行速度は30ノットを越えない。」ってのもそんなの設計の問題で、強力な機関を使えば充分越えられるでしょうし、「沿海域戦闘艦」を護衛艦に含める分類だってあり得ると思うんですけど。海警があれば海軍の小型艦艇はいらないってのも極論ですわな。














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