「いずも」関連2題

 まず中国から見た記事です。

http://www.hinews.cn/news/system/2015/04/16/017488210.shtml


いずも艦、日本の軍事工業の陰性の勃興を体現:20年先の技術を事前に研究

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「日本海上自衛隊横須賀基地に停泊する『いずも』号ヘリ搭載駆逐艦」)

3月25日、外界から「準空母」と呼ばれるヘリ搭載駆逐艦(DDH)「いずも」号が正式に日本海上自衛隊に就役した。この艦は空母と同じ全通甲板と上層の艦橋建築を採用し、かつ固定翼軍用機を発着させる潜在能力を持つ。さらに人の関心を引くのは、日本の軍事工業が5年の時間しか使わずにもう標準排水量1.95万トンにも達する「いずも」号を完成させたことで、造艦速度の速さは人を横目で見させる。

「いずも」号誕生の道

「いずも」号は2010年(すなわち平成22年)の日本防衛計画大綱に照らして計画、設計、建造されたもので、このため作業のコードナンバーは「22DDH」である。日本の軍用船の建造プロセスに照らせば、22DDHプロジェクトはおおよそ「計画から着工まで」、「着工から進水まで」、「艤装から竣工まで」の三大段階に沿って実施され、全部の作業時間は5年前後である。この中では計画段階が最も重要なカギで、「トップクラスの設計」の範疇に属し、防衛省技術研究本部(TRDI)と海上自衛隊幕僚部の協力によって完成された。海上自衛隊幕僚部は「使用上の需要」(例えば艦艇の基本パラメータや武器配備)の提出を担当し、技術研究本部は具体的設計の実行を担当した。

ある日本の艦船設計人員は、現代の武器は以前の大口径艦砲のように重くかさばるものではないが、それらは往々にしてより多くのスペースの占用を必要とし、アメリカ製「Sea Ram」防空システムを例にすると、相当大きな武器を装備するスペースを必要とするだけでなく、さらにはその付近にコントロール室と弾薬庫を配置する必要がある、とした。また22DDHの上で最も重要な武器であるヘリはさらにスペースを占用する連中で、艦体内の最も良い部分に内部機格納庫を設置する必要があるだけでなく、さらには比較的広々とした発着プラットフォームを必要とする。こうした武器配置の要求を満足させようというのは非常に困難で、技術者にとっては完全に「巻貝の中に道場を作る」である。

設計の枠組みと基本技術パラメータが確定した後、技術研究本部は海上自衛隊幕僚部と技術協議を締結し、この内容には船型、全体レイアウト、主要な寸法、排水量、航行速度、航続力、推進システム、発電容量、主要な武器装備などが含まれた。その後技術研究本部によって詳細設計図面が作成され、海上自衛隊幕僚部の下に属する機構によって建造コストが見積もられ、かつ造船工場と商談が行われ、最終的に建造契約が締結された。

日本軍事工業の「陰性の勃興」

指定しておくことが必要なのは、外界の関心を集めている焦点は「いずも」号の技術性能だけではなく、さらには日本の軍用造船工業の急速な発展にある、ということである。事実、2000年以来日本の軍用艦艇建造業務を担う造船企業は一連の再編と整合を行った。2002年、日本造船工業は三菱重工、住友重工という2大グループおよび万国、石川島播磨連合、川崎、三井といった4つの造船会社に再編され、それらは日本の造船生産能力の50%を占め、6つの企業をリーディングカンパニーとし、2500余りの小部品製造企業が日本の軍用艦艇建造の「星雲体系」を形成している。

具体的生産方面では、日本軍用造船業は全体的に「バーチャル製造」に向け転じつつあり、その特徴は生産作業場内にもはや人がごった返す風景が見られないことである。三菱重工のある部品生産工場を例にすると、工場の建物内は静かで針の落ちる音が聞こえるくらいであり、周囲を見渡すと何名かの技術工が設備を操作しているだけである。実はこの生産作業場に属する工員は決して少なくはないのだが、彼らは専門の設計室内にいて、コンピュータを用いて正確な製品図面を作成し、図面作成後さらにコンピュータを用いてシミュレーション製造し、製造過程の明細を作成し、最終的に作業場内の技術工によって明細の要求通りにデータが各種デジタルコントロール工作機械にインプットされるのである。

注意に値するのは、多くの日本の軍事工業企業が、戦略的頭脳を用いて軍事的需要を予測し、もって事前研究の方向と必要とされる技術的蓄えを確定するのに便とする必要がある、と考えていることである。このため、多くの企業が戦略と作戦上の需要に精通した分析担当者を設け、中長期需要予測と計画を行い、企業のために今後5〜20年の技術研究の方向を指摘させている。先見性ある事前研究への投資や目的性をもった技術的蓄えのおかげで、日本が建造する大型軍用艦艇は基本的に全て時間通りに完成できるのかもしれない。(蕭蕭)


 読んでみたら「いずも」自体がテーマじゃなかったですなこれは。えらい誉めてますけど額面通り受け取っていいんでしょうか。次はインドメディアがこう言っている、という記事です。

http://military.china.com/important/11132797/20150412/19512747.html


インドメディア:いずも号の甲板にもし実戦機が出現したら 中日関係は暗黒に転じることになる

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「日本のいずも号など新式武器は不断に平和の最低ラインに挑戦しつつある」)

【グローバル軍事報道】 インドの週刊「一週間」ウェブサイト4月7日掲載の文章は、「いずも」は時代の標識で、この武器システムは日本の厭戦文化の境界を押し動かし、かつ中国との緊張した情勢を激化させた、とする。

報道は、「いずも」は中国を含む大多数の国によって空母と呼ばれている、とする。だが日本は「いずも」号はヘリを利用して潜水艦や機雷を捜索し、ヘリは船舶に比べより速く、より安全に海洋で捜索が行えるのだ、とする。「いずも」号には災害救援の任務もあるという。

報道は、日本の隣国に警戒を感じさせるのは、「いずも」級がさらにアメリカのF-35Bを搭載できることだ、とする。F-35B連合攻撃機の用途は垂直離着陸を行い、もってアメリカ海兵隊を搭載することに他ならない。しかもこの連合攻撃機は「いずも」級に非常に適している。「いずも」級は8〜9機にも達するこの第5世代ステルス攻撃戦闘機を搭載する可能性がある。

だが報道は、「いずも」号を改造し、それを真の空母とすることはそんなに容易にできる決定ではない、とする。そのコストは非常に高いものになる。十何機にも達する戦闘機を購入するコストの他(F-35Bの単価は現在1.16億アメリカドルにも達している)、その飛行甲板を強化し、もってF-35Bが発進そして降着する時に生じる熱量に対応する必要がある。コストは最終的に20億アメリカドルに近づく可能性がある。これはこの艦自体のコストと大差ない。

世界第3位の経済体ではあるが、日本には安全保障業務の上に豪勢に投入できる非常に多くの金はない。日本自身の負債もおびただしく、公共債務は国内生産値(GDP)の230%近い。

もしこうでなかったとしても、「いずも」号およびそのいまだ命名されていない姉妹艦を完全な意味での空母に改造することに理屈が通るとは非常に言い難く、特に日本の公衆に対しては説明できない。

報道は、時間が我々に日本が最終的に向かうのはどの方向かを教えるだろう、とする。もし今から10年後、「いずも」号の飛行甲板の上にヘリしかなかったら、東アジア情勢は相対的に平和で楽観できるものだろう。だがもしその甲板上に実戦機があったら、日中両国間の関係にはより暗黒でかつより危険な転換が出現することになるだろう。


 何で中国との間に領土問題を抱えて財政的に苦しみながらも真の空母を建造中のインドにこんなことを言われる筋合いがあるのかと思いますが、まあ中国と違って言論の自由がある国ですからいろんなことを言うメディアがありますわな。
















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